ゲヘナ学園で発売されたゴミみたいなカードパックを知っていますか? 知りませんよね、私も今丁度知ったのですから。周りの生徒達が○○マザーが……みたいな会話をしていて何を話しているのかと近づいたらですね、それはそれは悍ましいデザインのカードを片手に話していたんです。何故そんな紙屑を? と問うと「最近風紀委員会から配られた『ベアトリーチェコレクションカード』です!」とキラキラした目で言われまして……生徒が好きなものを否定するわけにもいかず苦笑いでその場を乗り切りました。詳しく聞いてみれば風紀委員会からその日の行いが良かった方に全1092種類の私が描かれたカードがランダムで3枚入ったカードパックを配布し始めたみたいで……これは問い詰めなければと風紀委員の部室でカードを印刷しているアコに対して聞いたのです。
「何故こんなものを配布したのですか?」
「これですか? 昨日の会議でゲヘナの治安をより良くする取り組みを考える機会がありまして。素行が良い方にはご褒美を渡す、という名目でゲヘナ生が喉から手が出る程欲しくなるもの……つまりベア先生の何かを渡そうという結果になったんです。前にヒナ委員長の部屋でコスプレをしている事を思い出してその時の写真をカードにして配る。これなら治安が良くなると満場一致で決まりました」
「馬鹿なんですか? おばさんのカードなんて誰が欲しがるんです? それも無駄に種類が多いのを……」
「ですが初日配布と宣伝した日以降犯罪率が0.02%まで落ちました。それに昨日百合百合探検隊がある! なんてふざけた理由で会議をサボった人がいたので致し方なく満場一致になったんですよ?」
「ウッ」
「あと……誰が欲しがるのかと仰いましたが少しは自分の行いを振り返ってみたらどうですか? 今更自分が好かれていない云々アピールは見苦しいですよ」
「えぇ……」
「それにこの案を出したのはヒナ委員長です」
「それならば仕方がないですね」
ヒナがやった事なら仕方ない。私に刺さる言葉です。それにこの
「この際配る事には問題はありませんがカードデザインを見ても良いですか?」
「良いですよ」
アコから手渡されたデザインが一通り載っている用紙。よくもまあこんな魑魅魍魎なものを集めましたね……
・N(ノーマル)花の世話をするベア先生
・N(ノーマル)ゲヘナ校舎とベア先生
・N(ノーマル)爆発するベア先生
「本当にこんなものを欲しがる生徒が?」
「居ます。私もその一人です」
「えぇ……」
「低レアは日常生活の盗撮写真を基に、SRは普段は見れない特殊な姿、最高レアは……」
「最高レアは?」
「男装です」
「……あー、昔ヒナに頼まれて着た執事の格好をしたやつですかね? それが最高レアでいいんですか?」
「ゲヘナ生専用のネットショップでは1億の価値がついています」
「気持ちは嬉しいのですが
「そう言うと思いましてベア先生のカードを使用した取引は禁止しております。これは目安相場ですよ」
「流石はアコ。ちなみにその最高レアの男装カードを手に入れた生徒はいるのですか?」
「ヒナ委員長です」
「ヒナ……貴女には
「それとカードとは別に0.00001%程度の確率ではありますが一日デート券とかも封入しているので皆血眼になってカードを求めているのですよ」
「生徒達がヤバい方向に行き過ぎだと思うのですが。この
「そして私は一日デート券を持っているので明日デートに行きましょう」
「行きますけど勝手にデート券とかは封入しないでくださいね。私にも予定があるのですから。私も歳なので一日に味見できる生徒の数も多くないのです。食べますけど、その可愛い顔を蕩けさせますけど」
「ありがとうございます。ではそろそろ開店なので付き合ってください」
「開店?」
「本日のカードパック配布の時間ですよ。窓の外にゲヘナ生の長蛇の列が並んでいるでしょう?」
「うわ……先頭にヒナが居ますね……この
この日以降ゲヘナ生のルーティンにベア先生カードを貰う事が追加されたのだとか。後日マエストロがカードの事を知り一通り大笑いした後全ゲヘナ生と捕まったら死の追いかけっこをしたのだとか。
好きなゲヘナ生を書いてください
その子に一日デート券を渡してベア先生とカップリングさせます
なんならゲヘナ生じゃなくてもいいです