例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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可哀想なマエストロ

「先生、学校に向かって攻めてきていたヘルメット団が全滅していました!」

 

「……報告ありがとうございます」

 

ホシノとヒナが好き勝手に暴れているので問題に取り掛かる頃には既に解決してしまう。毎回健気に報告してくれるアヤネには感謝と申し訳ないという感情が合わさった感覚を覚える……それはそれとして今後の事を考えないといけない。本来の流れでは私とカイザーが結託してホシノを誘拐しそれを先生とホシノの後輩達が他校の生徒からの支援を受けつつ救出するというもので現状間違いなく無理難題なルート。何をどう間違えてもホシノが捕まるなんて万に一つもあり得ない。仮にどうにか捕まえられたとしてもヒナが一瞬で救出して終わるでしょう。後輩達を人質にしたらもしかしたら大人しく捕まってくれるかもしれませんがその場合は私自らが相手に制裁を与えないといけないので……やはり現実的ではありませんね。

 

「それとヘルメット団に混じってヒナさんを取り戻そうとしたゲヘナの方々も何人か倒れていました」

 

「分かりました。後で治療をして帰しておきます」

 

マダムが聞いたら激昂しそうですが彼女達を倒したのはヒナ本人……ゲヘナの業務に追われなくなって伸び伸びとしている彼女を邪魔してしまえばそうなるのも致し方がない。休日出勤しろと職場から連絡されているようなものですからね。誰だって拒絶しますよ。

 

「あとホシノ先輩とヒナさんが砂漠に行って悪人を倒してくるとか何とか言ってました」

 

「そうですか。……まあ、ホシノとヒナならば放置しても問題ないでしょうね」

 

今のホシヒナコンビに勝てる相手は居ない。この段階で砂漠に居る悪人と言えばカイザーPMCが想像出来るが彼女達にとっては雑魚でしかない。そこに大人の力の駆け引きなんて心理戦はなくただの蹂躙。彼らに多少の申し訳なさはあるものの昔ホシノを捕まえた過去があるので当然の報いだとは感じる。

 

「最後の報告ですが……昨日からアビドス周辺に頭が二つある不審者が現れたみたいです。金髪の青いバニーガールと一緒に街を歩いているとかなんとか……」

 

「頭が二つ? ああ、それは知り合いですね。一応私と同じシャーレの先生です。金髪のバニーガールの方は知りませんが恐らく彼の趣味なのでしょうね」

 

マエストロ……どうやらユメ実装という願いは叶わなかったようですね。そもそも貴方の嫁は先生という立場なので実装されるにしても生徒としては追加されないとは思いますが……

 

ーーー

 

「ぴょん」

 

「………」

 

「マエストロ先生、バニートキちゃんに無反応なのはおかしいです。もっと撫でてください、むしろ抱きしめてください」

 

「……少し待ってくれ」

 

スゥゥゥゥ……はぁ。

何故こうなった?

いや、全てを言わんでも分かる。あの女にユメが居ない事に対する文句を言い続けたので嫌がらせで勝手に当番が選ばれてしまう。そこまでは良い。何故よりにもよってトキにした? しかもバニーコスチュームの。おかしくないか? シャーレの先生がバニーガールを連れて歩いているなんて状況は適正云々以前に大人として終わってないか? それになんだこの距離感は? さも当然の様に抱きしめる事を要求してくるのはおかしいだろう。私は妻子持ちだぞ?

 

「ウサギは寂しいと死んでしまうそうです。それと性欲が極めて高い種だそうです」

 

「……それがどうかしたのか?」

 

「私と※※※してください。妻子が居るのは知っていますが雇っているメイドの性処理を行うのもご主人様としての大事な役割だと思います。そういう事ですので襲いますね」

 

な? おかしいだろう? 幾ら私とはいえこんな強引に襲われる程に好感度を上げたつもりはないぞ? そういえばアビドスに飛ばされる前に『少し嫌がら……おまけをしておきました☆』とか言ってたな。まさか嫌がらせとして好感度をバグらせたのか? そんな事をしているのだから腹部に銃弾を喰らわされて『私のミスでした』とか言わされるんだぞ?

 

『反省しました?』

 

自然と脳内に語りかけてくるな。分かった、反省したからトキを何とかしてくれ。

 

 

『えーリセマラですか? 良いですけど選ばれるのはミレニアム生だけにしますね』

 

この際トキ以外なら何だっていい……但し好感度を上げないでくれ。当番に襲われたら先生試験どころじゃないからな

 

『注文が多いですね。まあ良いですよ。では一旦トキさんにはお帰りになって頂いて……はい、封筒の中身を変えたのでサインをして開封してください』

 

またサインを要求されるのか……まあいい、トキ以外なら恐らく理性を持った生徒が来てくれて……

 

「先生♡」

 

「………」

 

ミドリ。ミドリだ。ゲーム開発部所属でバレンタインイベントの時に王道のハート型のチョコレートを渡してくる外の世界で『卑しい』と評価されているミドリだ。悪いとは言いたくないがトキの二の舞になりかねないのでチェンジさせてくれ。

 

『またですか? 先生の癖に生徒を選り好みするなんておかしいと思いますよ?』

 

文句を言うならユメを実装しろ。

 

『……ではまた封筒にサインを』

 

誤魔化すな。……はあ、次は私の事を襲おうとしない普通の子が来てくれると良いのだが……

 

「……あれ、マエストロ先生?」

 

「……?」

 

呼び出されたのはフウカだった。おかしい、ゲヘナの生徒である筈の彼女が何故? おいどうなってるユメを実装出来ないポンコツ。

 

『知りません……何これ怖……』

 

なんて使えない奴だ……まあいい。

 

「一応名乗って貰えるか?」

 

「はい。ミレニアム所属の二年生調月フウカです」

 

「………」

 

それはアリなのか?




調月フウカが生まれた経緯

なんかこう……色々な想いが集まった結果生まれました。
私のミス? いえマエストロ先生のミスです
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