「戻ったぞ」
「お帰りなさい。イオリの脚は如何でしたか?」
「あれで好感度が上がる意味が理解できん」
無事に先生力? を上げてきたマエストロを迎えつつ条件を満たした事で次の段階の話し合いを行う必要がある。第二章、私とホシノが出張したミレニアムが主軸となる物語。アビドスの方はホシヒナが暴れてくれたおかげでだいぶ安定しているのであとはノノミ達に任せれば問題ないでしょう。
「ここに集まった皆はミレニアムに行く事に関しては同意だと思います。今回は各自どの様に行動するかを決めたいと思います。効率的に物語を進めるには分担作業を行うのが一番かと」
「一理あるな」
「ミレニアムには大まかに分けて二つのタスクがあると考えてください。『アリスの保護』と『リオをどうするか』です」
「ん、もっと大事な事を忘れてるよ」
「何ですか?」
「アビドスゴートー・トーカーの作成」
「論外です」
シロコ「ん、ん、ん、ん」
「そんな台本形式にしてまで訴えかけた所で無駄です。とにかく二つの問題があるのでそれぞれどちらを担当するか決めておきたいのですが……」
「ここは脚を舐める事を強要された私が先に決めても良いだろうか?」
「聞きましょう」
「アリスを保護し一時的に私の娘として迎えたい」
「却下です」
「何故だ? 仮想空間であり記憶が保持されていないのならばアリスは黒服の娘ではないのだぞ? この試験中くらいは許してくれ」
「頭が二つある人形風情に何故アリスを懐かせなければならないのでしょうか? 身の程を弁えて頂きたい」
「そうですよ! ここは私とリオさんの娘という事で丸く収めましょう! アリスちゃんの可愛さを理解すれば頭の硬いリオさんだって納得してくれる筈です!」
「フウカまでその様な思考になるとは……ですがアリスは私とホシノの……」
「そうよ。アリスには空崎の苗字が似合うと思うわ」
「ヒナ?」
「私だってヒナママと呼ばれたい」
……頭が痛くなってきた。何なのでしょうこの人達は。それぞれがアリスの親になりたいと言って譲らないとは。確かに記憶が無いとはいえアリスは小鳥遊家の一員なのですから他の家に嫁ぎ……いえ、養子にさせるつもりはないのですよ。何かと理由を付けてアリスの元へ向かうのは私とホシノにする予定だったのですが3vs2では多少不利な状況ですね……
「よし、では早い者勝ちにしよう。今からミレニアムに行き誰がアリスを探し出せるかを競う。最初に見つけた人がアリスの親になる。これで問題ないな?」
「異論ないです」
「同じく」
「多数決の結果過半数が賛成したので強行する。さあミレニアムに行くぞ!!」
……こちらに話す機会を与えずに走り去ってしまうとは。そこまでアリスを娘にしたいのでしょうか?
「皆大変そうだね」
「そうですね。ではホシノ、私達もミレニアムに行くとしましょう。久しぶりの出張編ですよ」
「アビドスゴー……」
「やめなさい」
謎に不屈の意志を持っているシロコと娘がNTRれる可能性があるにも関わらず何故か落ち着いているホシノとマエストロという同僚が脚を舐めてから狂い始めている事に少し憐れみを感じる黒服の三人も遅れてミレニアムへ向かう。
ーーー
「そういえば脚を舐めた後にポケットの中から紫色の封筒が現れたんだ」
『あーそれは第一章クリア記念の封筒です。それを開封すればもう一人当番を増やせますよ! あ、当番は10人まで設定出来るのでご安心を!』
「ほう。では開けてみるとするか」
紫色の封筒にサインをして開封をし中の書類に刻まれた名前を確認する。そこには運命であるかのように『銀鏡イオリ』と書かれていた。
『イオリさんの脚を舐めたマエストロ先生にはピックアップ率を100%にしておきました』
「………」
殆ど関わりがない生徒なのだが?
それぞれの手持ち(?)
黒服:ホシノ・ヒナ・封筒一枚
マエストロ:フウカ(調月)・イオリ