「ユメママ〜」
「アリスちゃん起きたんだね。ご飯食べる?」
「食べます!」
……え? いやいや。これは仕方ない事だったんだよ。ホシノちゃんの為にアリスちゃんを迎えに行ったら起きちゃって……色々教えてたら私がママだと勘違いし始めちゃったんだ。アリスちゃんのママは私じゃないって言っても聞く耳も持たずに『ユメママ』って言われて……気がついたらこうなっちゃった。決して私にこんな趣味がある訳じゃないんだからね!? ……まあこの紫色の封筒にきっと小鳥遊アリスって書いてあると思うからこれを黒服にぶつければ良いかな。それは良いんだけど……
「おーアリスは可愛いな。ほら、私がパパだぞ」
「? アリスのパパなんですか?」
「そうだぞ。さあパパと呼んでくれ」
「パパ」
「……嗚呼……天にも昇る気分だ……これが芸術……なんて美しく満たされるものなのだろうか……」
「……はあ」
まさかセイアちゃんと話した自分をパパと呼んでほしいヤバい人が私の旦那だとは思わなかったよね。確かにアロナちゃんはお父さんって呼んでるから成長のプロセスを味わえなかったとは思うけどだとしても酷いよ。
「……さてユメよ。私はここ暫く君に会えて居なかったので欲を持て余している。頼めるだろうか?」
「時と場合は考えて欲しいかな……私も持て余してはいるけどまだお昼にもなってないよ? それにその褐色の子は?」
「足を舐めたら当番になってくれたイオリだ」
「………」
ねえ、これ浮気だよね? 何で他の子の脚を舐めてるの? なんで? 結局のところ貴方は誰でも良かったの? 脚を舐められたらそれだけで?
「待ってくれ。ユメのその顔から察するに誤解をしている。私は黒服と話し合い最終的にじゃんけんで脚を舐めるか決めたんだ。不本意で決まってしまったんだ。決してユメ以外の脚を舐めたかったんじゃない。これは仕方のない事だったんだ」
必死すぎて逆に怪しく見えてくる……まあこの仮想空間にいる間は許してあげようかなって。結構イレギュラーな事が起きてるみたいだし。
「……脚の云々はいいとしてさ。今後の事について話し合いをしようよ。この先生試験の終わらせ方、とかさ」
まあ……第三章も黒服達に任せておけばいいからね。
「その前にユメ、君の脚を舐めさせてもらうよ。私は私自身の発言に責任を持つべきだと考えているからね。対価は支払わないと」
「えっやめてよセイアちゃん気持ち悪い」
ーーー
「全アリウス生に告げます。アビドスを滅ぼしましょう。具体的に言えば黒服と呼ばれる存在を消去しましょう」
「………」
「ほら、アリサーのお姫様であるアッちゃんもこんなに張り切っています。まだ手話なのは許してあげてください。薬が苦いからと中々飲んでくれないから治りが遅いのです。とにかく明日辺りからアビドスに攻め入りますよ」
ベア先生はベア先生で試験を放っておいてアリウス生をまとめ上げていたとか。皆バニバニ言っている事を除けば楽しそうです。
「黒服ぅ……私が離れている時にヒナをNTRしロリロリハーレムを形成させようなんていくらロリコンでも許されざる行為ですよ。そんな事は絶対、絶対、ぜぇぇったいに許しませんからね!!」
楽しそうとか言っておきながらベア先生はガチギレしていました。そんなにヒナさんが大切なら離れなければ良かったのに……なんてツッコミは無粋でしょうか。……ちなみに問題の黒服さん達ですが……
「お待たせしました。『ホシノ専用フルーツパフェ』でございます」
「うへ、うへへぇ……先生の手作りパフェ……」
「一人にしては量が多いわね」
「アビドスではこれが普通の大きさですよ」
「……そうなの?」
「この量を食べても太らないなんて……お母さんって一体……」
トリニティに行く前にに仲良くパフェを食べていたとか何とか。いいなぁ……私も先生にパフェを奢って貰おうかな……
おまけ 変な話題を振られたホシノさん
今回の議題:何故ホシノは黒服を好きになったのか?
「え〜その話を何で今しなきゃいけないのさ。……2枚抜きしたから? ちょっと何を言ってるのか分からないけど……そうだなぁ……気がついたら意識してたって感じだから理由とかはあんまり……」
ホシノ、誤魔化すのはやめておきなさい。好きになった理由は隠さずに伝える方が良いわよ。
「もうヒナ、他人事だと思ってそんな事言って……先生と二人きりの時にはいつも想いを伝えてるよ」
想いってよりは喘ぎって言うか……
「ちょっとツキノちゃん、その話はしちゃダメ。それが嘘か本当か分からないとしてもダメだよ」
……それで結局何故ホシノは私を好むようになってしまったのでしょうか?
「えっと……当時の私からしてみれば頼りになる大人が側に居てくれるだけで嬉しかったっていうか……最初の出会いはあんまり良いものじゃなかったけど言葉だけじゃなくて行動で示してくれたのも信用出来る要素だったし……そのネクタイとか腕章とかもずっと着けてくれてるし……」
それはまあ……ホシノから頂いた大切なものですし。
「そーいうところー! そーいう事をサラッと言うところー! だーかーらー私がコロッて堕ちちゃったの!! 先生は反省して!!」
……なんて理不尽な。
ホシノはチョロかったのね。
実際お父さんは身の回りの事とか気づいたらやってくれてたりしてダメ人間製造機とか一時機アリス義姉さんに言われてたくらいだし……生活にだらしのないお母さんは堕とされるのも仕方ない……のかな?
「だ、だらしなくなんてないよ!? 私だって洗濯とかご飯の用意とか出来るんだからね!」
そうですね。この前も洗濯する前の私のシャツを羽織って「彼シャツ〜」とか一人でベッドの上で楽しんでい……
「そ、それは言わないで!! というか見てたの!?」
彼シャツくらい普通じゃないかしら?
普通……なのかな? 少なくとも親がそんな事やってる姿は見たくないかも。
「もー!! 皆私の事をからかいすぎ!!」
好きな人程揶揄いたくなる。故に致し方ありません。ホシノは誰からも愛される私の大切な存在ですからね
「ぴぇ///」
……ねえツキノ。貴女が普段目にしているホシノはどんな感じなのかしら?
……いつもこんな感じ。