皆様は大切な人が寝取られて他の人と赤ちゃんプレイをしている場面に遭遇した事はありますか? 私はあります。なんなら現在進行形です。黒服からヒナはホシノと一緒に居るとの事で彼女の部屋を訪ねると扉が開いており緊急事態ですので勝手に入り二人が居るリビングを覗いてみたのですよ。するとホシノに抱きついて「ママ」と甘えているヒナと何かに苦悩して苦い顔をしているホシノの姿を確認しました。羨まけしからん状況とはまさにこの事ですが今はホシヒナてえてえとかやれる精神ではないので……深呼吸を挟んだ後に二人の前に姿を見せたのです。
「あれ、ベアさんどうして部屋の中に……」
「あ……」
二人がこちらに気付き声を上げる中黙々と正座をして姿勢を整えて手を三角の形を作る様に角度をつけてそのまま上半身ごと前方の床へ。掌と額が勢いよく床に衝突した刹那腹の底から声を出す様に
「すみませんでしたぁ!!」
と叫び謝罪の意を示した。そう、私は外の世界で誠意と謝罪を示す為の動作『土下座』を赤ちゃんプレイをしているホシヒナの前でやったのです。大の大人がプライドの欠片もないと馬鹿にされる方がいらっしゃるかもしれませんがこの非常事態にプライドなんて何の意味もないのです。このまま維持を張り続けてもしヒナが私の元を去ってしまったら私は自害する。そのくらいの覚悟を持って今この場にいるのですよ!!
「や……やめて。わるいのはわたしのほうなの……あたまをさげないで……」
「違うんです、ヒナは悪くないのです。全て私の責任なのです」
「ちがう、私が…………」
「いえ私の方が……ですがこのままお互いが譲らないと話が平行線になってしまうので……ここは
「うん……
土下座の甲斐もあってあっさりとヒナは私を受け入れてくれました。そしてそのままホシノに感謝の言葉を述べてヒナの部屋に行ってすれ違ってしまった互いの想いを曝け出す様に勝負を行い絆をより強固なものに仕上げたのです。なんて美しい絆なのでしょう……
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「……みたいな風に置いてきぼりにされてたけどヒナとベアさんは仲直り出来たみたいだよ」
「そうでしたか。全く人騒がせな方々ですね。私とホシノの様に喧嘩なんて起こり得ない家庭を見習って欲しいものです」
「まあね。そういえばツキノちゃんに振り回された感想はどう?」
「何と言いますか……妙な親近感がありました。恐らく私とホシノの血を継いだ娘が現れたらあんな風になるのでしょうね」
「……どうする? そろそろ本格的に作り始めちゃう?」
「高校生らしからぬ発言は控えて頂いても良いですか? いくら周囲からバツイチやらホシノママやら呼ばれていたとしても貴女は18歳なのですから。そういうのは妄想だけに留めておきましょう」
「はーい」
……それにこれ以上ロリコンだと言われてしまうのは避けたいです。ただでさえ最近ホシノが食べすぎてお腹が膨らんでいる状態で街中を歩くだけで事案やらヴァルキューレに通報やら諸々……あの屈辱的な感覚を味わうのは嫌です。
「……あ、そういえばホシノ。こちらを着用して頂けませんか?」
「んぇ? 何この服」
「魔女のコスプレ衣装です」
「……先生の趣味?」
「いえ、ミッション用です」
「隠さなくていいよ。先生の趣味なら何だって受け入れるからさ」
「……まあ、そういう事にして頂いても構いません」
『魔女の鎮圧』を達成しました。……待ってください、先生が生徒に手を出している時点で失格にするべきでは……
「"君は君でやらかしてるしお互い様として許してあげよう"」
そ、それを言われたら仕方がないって言わざるを得ませんね。……あれ、もしかしてこれで第三章の条件を満たしたりしてしまいました?
「"君が課した変なお題はクリアしたからそうなるね"」
え、えぇ……もう最後なんですか? 私の出番は?
「"ないよ"」