例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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最終章に向けて

「先生、私の経営顧問になって欲しいの!」

 

「"う、うーん……?"」

 

「? どうしたのよ?」

 

「"なんでアルがここに居るの……?"」

 

一応最終決戦が行われる場所なんだけど……え、本当に何で居るの? 次元屈折変異体? とは違うけどそういう何かが張られてて存在してるけどしてないみたいな感じの場所なんだけど……

 

「なんでって……なんでかしら?」

 

「"えぇ……"」

 

心当たりはある。むしろそれしか原因は考えられない。少し前に元連邦生徒会長と会話していた時に……

 

ーーー

 

「"ホシノとヒナ相手に勝てる気がしないよ"」

 

『確かに分が悪いですね……あ、それならこちらをどうぞ!』

 

「"これは?"」

 

『あまりに余った紫封筒の束です! 通常も限定も織り交ぜた闇鍋封筒ですよ! これで戦力を増やして良い感じに善戦して負けてください』

 

「"結局負けないといけないんだね……"」

 

ーーみたいな会話をしていたんだ。恐らくそこに積まれている大量の封筒の一枚に触っちゃったからアルが来たのだと思う。というか封筒を触ったら誰か来るって何……? どういう技術? ミレニアムにありそうだけども……それともシッテムの箱を応用したものなのかな?

 

「ちょっと先生、聞いてるの? はっ、もしかして仕事疲れで意識が朦朧としているのかしら? ……まさか熱中症? あれだけ水分補給は大切だって言ったのにどうして飲んでないのよ!?」

 

「"ごめん、ちょっと考え事をしていただけだよ。経営顧問に関してはまだ保留にさせて欲しいかな。今は先生としてアル達の活躍を見ていたいんだ"」

 

「あ、あらそう? そ、そうよね。確かに急な話すぎたと思うわ。もっとお互いの理解を深めてからの方が良いわよね。安直に返事をしない辺り流石先生ね。私が見込んだ大人なだけはあるわ」

 

「"あ、ありがとう"」

 

……で、この状況をどうすれば良いんだろう。うろ覚えだけどあの時って私とシロコとアロナの三人で戦った記憶があるんだけど紫封筒のお陰? でその前提が覆っちゃった。ま、まあさ。戦闘って最大6人まで編成出来る訳だし……1人くらいなら許されるよね。とりあえず後は彼らが来るのを待っていようかな。

 

ーーー

 

「招待状? そんなもの貰ってませんよ」

 

「同じく」

 

「昨日シロコが訪ねてきませんでしたか?」

 

「来ましたがヒナとランデヴーしてたのでまた後でと言って帰ってもらいました」

 

「同じく」

 

「……はあ。受け取らないと最後の試練が始まらないと思うのですが。まあ良いです、どうせ今までも穴だらけの試験でした。一つや二つのガバなんて今更でしょう」

 

とりあえず今回はくだらないミッション等はなくただシロコ元テラーとその先生を倒せばいい。それだけなのは非常に楽で助かりますね。懸念点があるとすれば相手が先生である事、でしょうか。恐らく今まで相手にしてきたどの大人よりも厄介極まりないと考えられます。

 

「では先生への対策を考えてから戦地に赴きましょうか」

 

「そうだな。あれだけ生徒想いの先生が敵に回るというのは私達にとって前例がないからな」

 

「まあ本来であれば私達と先生は敵対している筈ですからね。ですが生徒想いという点では私の方が」

 

「無駄な張り合いはやめてください。一先ず先生の元へは明日向かう事にして本日は自由行動としましょう」

 

「分かりました」

 

「よし、今のうちにアリスにパパと呼んでもらうとしよう」

 

……何やら気色悪い発言をしている者も居ますが本日は各々自由に行動する事にしました。会議を終えた後に部屋へ戻るとホシノとツキノの二人で何かをしている。……射撃訓練でしょうか? 不思議と微笑ましい気分になりますね。遠目に眺めている時にふとこう思った。

 

ーこの試験が終わったら彼女は何処へ行くのか?ー

 

『あーツキノさんはこの試験が終わり次第元の場所にお返ししますよ。仮想空間故のカオスですからね。今のうちに悔いなく家族で過ごされる事を推奨しますよ』

 

貴女はまた勝手に話かけてきて……まあ良いです、もう少しで終わるのですから辛抱しますよ。正直家族と言われても未来の娘なんてあまり簡単に受け入れられないのです。ホシノが楽しそうならそれで良いのですが……

 

『ツキノさんとアツコさんに振り回されているベアトリーチェは試験が終わると同時に消えます。それと改めてお伝えしておきますが封筒で呼んだ生徒さんはここでの記憶を引き継ぎます。あ、ですが貴方達の敵として立ちはだかる先生が呼んだ生徒さんは例外です』

 

そうですか。とはいえ私が呼んだのは3人程度ですのでそこまで気にする必要はありませんね。……ん? 私達の敵として立ちはだかる先生という事はあちらの先生にも紫封筒を渡しているのですか?

 

『はい。ホシノとヒナさんのペアには勝てないと仰っていたので少しでも良い勝負をして頂きたいかなと私なりの配慮です』

 

私は別に瞬殺して終わらせる分には構いませんが……

 

『ここまで来たのですから多少は合わせてくださいよ!?』

 

はいはい。とりあえず明日の戦いに備えて今日はホシノを早めに休ませますので……家族の時間を邪魔しないでください

 

『このリア充ロリコンが!!』

 

……何故暴言を吐かれなければならないのです?




暴言はやめようね?

「ハイ……ゴメンナサイ」

私じゃなくて黒服に謝ろうね?

「ハイ……」
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