例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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美味しく頂かれました。そして大人なんだから責任をとってね

嫌な予感というのは当たってしまうようで…足を踏み入れた百花繚乱の集会所は混沌としていた。何かに縋るような精神状態の一般生徒、服が乱れて息が荒くなっている百花繚乱の生徒。年齢制限がかかりそうな状況にホシノと顔を合わせるも現実は変わらず地獄絵図一歩手前の状況が続いていた。

 

「せ、先生…どうしよう…」

 

「そうですね。この場合なら原因となった存在を対処する方が良いでしょう。周辺の生徒達は命に別状がなさそうなので」

 

「原因…何となく分かるけど関わりたくないっていうか…二度と顔を見たくないあいつだと思うんだよね…」

 

どうやらホシノは元凶に心当たりがある様子。ただ発言と表情から察するに不快な存在だある事は確実。その時点である程度特定出来そうな気もするが確証はない為禍々しい気配がする地下の牢屋方面へ向かおうとした。ホシノには着いてきてもらいつつも常に背後に隠すようにして階段を降りていく。然し一歩降りた段階で不快感と鼻につく悪臭が漂ってきたのでホシノは待機させた。恐らくこの先には来ない方が良い。

 

 

その元凶と呼ばれる存在は一番奥の牢屋に隔離されていた。言葉では言い表す事を躊躇うレベルのアヤメを膝に乗せて彼女を本能のままに貪っている。…成程、確かにこれはホシノが嫌悪感を抱くには充分すぎる存在と言えるだろう。見た目は完全に私なのだから。これで同じ見た目をしている自分自身に出会うのは2回目だ。前回のよりも酷いので非常に困るが。

 

「ふむ、流石は百花繚乱の部長。後数日は美味しく頂けそう(意味深)で安心しました。このままじっくり調教して私の側近に…おや? 牢屋越しに何か見たことありそうな姿の人間が居ますね」

 

「初めまして。私はアビドスと百鬼夜行の先生を任されている存在です」

 

「これはこれはご丁寧に。私はゲヘナ担当の先生、もとい全ての生徒の父です。気軽に『ファーザー』と呼んでくださいね」

 

この時点で頭を抱えそうになる。自分にこうなる可能性もあったとは思いたくない程目の前に居る自分自身と姿だけは似ている劇物は異端だ。これは穏便に解決なんてせず記憶、なんなら世界ごと抹消したいレベルだ。

 

「それにしても…本当に別の世界が実在するとは思いませんでしたよ。私の最高の理解者が言っていた事は間違っていなかったようですね」

 

「最高の理解者…まさかとは思いますがそれは赤い女ですか?」

 

「勿論。自らをマダムと名乗る彼女は私と同じゲヘナの先生でありヒナを愛する存在…何より生徒に対する熱い熱量は私と同等であると話していくうちに理解していきました。そのまま酒を交わし大盛り上がりをした後、イブキから聞いた話を思い出してその場のノリでこの場所に赴いたという訳です」

 

「それでこちらの百鬼夜行生達に手を出したと?」

 

「最初はそのつもりがなかったんですよ。ただ観光だけをする予定でした。然しですね、下着が見えてしまいそうな程に短いスカート、上目遣いで話してくる等誘惑ばかりをされてしまえば三大欲求に抗うのも無作法というもの…結果的に今膝に座らせて抱きしめているアヤメと○○○出来ているのでこのやり方は間違っていなかったのですね」

 

これではっきりした。こいつは存在を許してはいけない性欲に取り憑かれた哀れなゲマトリアだ。例えば…みたいな話であってもこの禁忌を許してはならないだろう。ならば仕方ない、彼女に連絡して懲らしめてもらおう。

 

「然し貴方は非常に勿体無い。こんなにも可愛い生徒が沢山いるのにも関わらず手を出さないなんて。魅力に溢れた存在達が手を出されない事で自身の魅力がないと勘違いして自信を失ったら先生としてどう責任を取るおつもりですか?」

 

「生憎私は三大欲求よりも研究や崇高(あとホシノ)にしか興味を示していないもので。生徒に手を出す行為は節操のある大人として行おうとは思わないです」

 

「頭が硬い大人ですね。確かに○○○は硬い方が好まれますが頭は柔軟に、そして臨機応変に対応しなければいけませんよ。マニュアル通りに動いたところで生徒達の多種多様な悩みに応えられると思っているのですか?」

 

「柔軟な対応が出来るのは素晴らしい事ではありますがそれで理性を失われているようであれば有象無象の大人と変わりませんよ。…ふむ、そろそろ時間ですね。私は後始末をしなければならないので貴方の後始末は彼女に任せますよ」

 

これ以上は無駄なので踵を返しホシノの元へ戻ろうとした。先程連絡をした際、『黒服を殴れるなら喜んで』と返信がきていた。これで元凶は解決したようなものなので後始末だけを考えればいいだろう。

 

「おや、おやおやおや。マダムも言っていましたがやはりこちらの私は頭が硬すぎて仕方がありませんね。まあいいでしょう、アヤメを堪能しきったら次は他の百鬼夜行生を…おや? 素晴らしく大きなたわわの生徒が目の前から現れましたよ。貴女はどこから来たのですか? ぜひ私とお茶でも…? 急にショットガンを構えてどうしたのです? まさか私を撃とうとしているのですか!? お待ちなさい、私は全生徒の父親ですよ!? 私を失う事は世界の損失を意味す…」

 

「五月蝿い」

 

…牢屋の方から発砲音と殴る音が聞こえ始めた。流石現シャーレの先生代理だ。彼女なら劇物を元の世界に送り届ける事は容易だろう。

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