例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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色々な弊害

「えっベアさんが数時間裸に? 服が弾け飛んで? ごめん先生、寝起きだからか分からないけど何言ってるのか全然理解出来ないよ」

 

「そうは言いましてもそうとしか言えないので…」

 

服が弾け飛ぶ現象が発生してから約3時間。服を着せられては弾け飛びを繰り返して未だに一枚も着れていないマダムとこの際裸で良いんじゃない? となってきている表情のヒナが映像に映っていた。

 

「…うわっ、本当にベアさんが裸で服を着る度に弾け飛んでる…なんで? というかこの映像流しちゃダメじゃない?」

 

「確かに公然猥褻ですね。ここまで醜態を晒されるとはマダムも思っていなかったでしょう。日頃の行いがあまり宜しくない故に、でしょうか」

 

致命的な怪我を負ったのがマダム一人なのが幸いだろう。もし服が弾け飛ぶのが生徒だったらと思うと目も当てられない。

 

「もしかして前にやってた会議で言ってた人…大人のお姉さんが好きなの? 遠距離から服を脱がして「ウォォォォォ!!」とか言ってたりするのかな」

 

「そんな話は聞いた事がないですが…もしかしたらそういう癖があるのかもしれないですね。ただまだ彼がマダムを脱がしているとは限らないので…」

 

「ほぼ間違いなくその人の仕業だと思うけどなぁ…何処にいるのかは分からないけどヒナの為にも早くどうにかしてあげたいな」

 

「それもそうですね。仮に彼の仕業でなかったとしても大問題なので対処しなければなりません」

 

冷静に考えても服を弾け飛ばし続ける愉快犯は放置したら悲惨な事になる。今こうしている間にもマダムに着せられた服が可哀想だ。数秒持たずに破れた布に成り果てるのはあまりにも虚しすぎる。マエストロが見たら芸術が失われたと発狂して…いや、彼ならそもそもマダムの裸を見た時点で吐き気を催すか劇物すぎて気絶するかのどちらかだろう。それを考慮すると他のゲマトリアにも被害が出てしまう。尚更早く対応しなければ。

 

「黒先、ホシノさん、ニュース見た? ベア先がずっと脱がされ続けてるって…」

 

「え、ええ…少々見るに耐えない映像ではありますが…」

 

唐突に現れたアヤメに少し嫌な予感を思わせつつ向かい側に座ってマダムの話をする。そして案の定…

 

「でも危ないよね…もしこれが他の子、というかベア先以外だったら目も当てられな『パンッ!!』…い…」

 

アヤメの服が目の前で破れた。数秒の間目を合わせてからホシノとも目を合わせてから暫く無言の時間が流れる。

 

もうお嫁に行けない…

 

「先生」

 

「はい」

 

「犯人…○しちゃう?」

 

「ええ、それが宜しいかと」

 

ここ最近アヤメは散々な目に遭っている。一体彼女が何をしたと言うのか…それと同時に彼らはマダムだけではなく生徒の服も破けさせる事が可能らしい。その事実は迅速な行動を求められるには充分すぎた。一先ず上着を彼女に着せるもののマダムのように即座に破ける訳ではなく大事な部分は隠す事が出来た様子。少々胸元が窮屈そうではあるものの我慢してもらおう。

 

「それはそれとしてアヤメちゃん、どうしよっか」

 

「私が彼女を自宅に連れて行きますよ」

 

「え、それはダメだよ? 私も一緒に行く」

 

怒りに満ちていながらも冷静な判断をするホシノに頷きつつよく考えたらワープとか出来たのでアヤメを自宅に送り届けてから改めて敵を探しに行く。

 

「で、先生の事だから相手が居る場所に目星が付いてるんでしょ?」

 

「ええ。確証はありませんが一つあります。勿論外れている可能性はありますし行きたいとは思えないのですがね」

 

前回奴の牢屋を見に行った際に『協力者』がいる様な匂わせをしているメモを書いていた。そうなれば自然と絞り込めてくる。奴と接触が出来て最近色々とやらかしていた劇物…そう、『ファーザー』だ。

 

「って事はまたあっちのゲヘナに行くの…? 嫌だなぁ…ねえ、他の人って可能性はないの?」

 

「一番可能性が高いのは劇物ですね。他の人と言うと…例の牢屋に辿り着けそうな存在は咄嗟には思いつきませんが…」

 

「えぇ…まあ、仕方ないか。確かにアレなら『一度触った人の服を破く能力とか持っていてもおかしくないし」

 

「流石にそんな能力は持っていて欲しくはありませんが…否定は出来ませんね」

 

一先ず問題のゲヘナに行って諸悪の根源を潰そうと動き出した。

 

 

 

 

 

 

「"時に同志よ、叡智というのはどの様に発生するか知っているかい?"」

「叡智…それは万物を凌駕するキャンペーンの報酬とも言えるもの。一時期小生もそれを求めてキャンペーンを…」

「"違う違う、この映像を見て欲しい。『アヤメ』という生徒が居るだろう? まずはこの子の服を破いて欲しい"」

「え? 先生、それは如何なものかと…確かにババアよりは良いと思いますが小生のキャンペーンに卑猥なものは…」

「"いいかい、これは『攻略法』なんだ。服を破る、その過程で何を経験し気づきを得るかが大事なんだ。そこに意味がある"」

「いえ、ただ映像越しに生徒の服を破いた所で経験もクソも叡智もありませんが…」

「"お前…それでもゲマトリアか? どう見ても崇高が詰まってるでしょうが!? 叡智を否定するって言うのか!? 人の崇高を!? 大人のカード酷使するぞオラァ!?"」

「ヒ、ヒィ!?」

「"とにかく『彼シャツ』みたいになってる生徒は可愛いの!! それを私のシャツでやって欲しいの!! それが崇高、分かった!?"」

「それなら今慕ってくれている生徒達にやってもらえば良いのでは…?」

「"もうユウカには何度もやってもらったよ!! 他の子じゃなきゃ意味ないんじゃ!!"」

(もうやだこの人…)

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