ホシノが折角ならアビドスの書類整理をやってみたいと言い出したのでいくつか書類を持ってきてやらせてみる。百鬼夜行のものと比べて量が少ない為彼女は少しばかり悲しそうな顔をして仕事をこなしていた。
「やっぱり栄えてないから確認する書類も少ないのかな…」
「そうですね。現在進行形で砂漠の拡大は進んでいるので今後もっと減っていくでしょう」
「うーん…どうにかしてアビドスをもっと賑わせたいなぁ…」
ちらっと壁に貼られている砂祭りのポスターを見つつホシノは言う。確かに大規模な祭りを行えば一時的に活気づくかもしれないがわざわざこちらに住もうと考える人はいないだろう。根本的な部分を改善しなければ限界集落と化して将来的に廃れるのは目に見えている。
「ねえ、先生達の技術力ならどうにかなるんじゃないの? ほら、あっちの私のアビドスはビーチにしてたりしたじゃん」
「確かに可能ですが…それは最終手段にしてください。まずはホシノやノノミ、他の子達がどう取り組むのかを見守るつもりです」
そう伝えるとホシノは「そっか…そうだよね」と何やら急にやる気に満ちてきていた。この様子なら何か行動を起こさなくてもどうにかなりそうだ。そうして彼女の書類整理の補助をしつつ過ごしていると急に扉を叩かれてまた懐かしい顔が訪ねてきた。
「話は聞かせてもらったよ!!」
大声で元気よく登場したのはモモイだった。珍しくアリスと二人でアビドスにきたらしい。
「砂をどうにかしたいって事だよね!! それなら私にお任せ!! 砂を処理出来てしかもお金も稼げるかもしれない最強の方法を見つけたから!!」
「ふむ、非常に興味深い。宜しければ聞かせていただけませんか?」
「オッケー!! じゃあアリス、説明してあげて!!」
「はい。パパとママは『マインクシャット』というゲームを遊んだ事はありますか?」
ホシノと顔を見合わせる。何それ? と知らない様子なので分からない、と答えた。
「そのゲームでは砂を掘ってかまどに入れるとガラスになるんです!! それで建築とかを楽しめるんですよ!!」
「…まさかとは思いますが」
「はい、アリスは砂を燃やしてガラスにします!! 砂漠の砂を全部変えてガラスにして売ることでお金を沢山稼げますしより発展する筈です!!」
なんともまあ…子供らしい発想だ。確かに砂を材料としてガラスを作る技術は外の世界にあるものの砂単体で作る訳ではなく他の材料と合わせて精錬するものなのでそう簡単には出来ないと思うが…
「面白い発想ではありますが上手くいくのかはやってみない事には判別つかないですね」
「そこは大丈夫!! いくらゲーム大好きな私達でも現実的じゃない事は分かってるよ。だから頼ったんだ、『エンジニア部』をね!!」
「またエンジニア部ですか…」
常識を悉くぶっ壊していく彼女達は出禁にした方が良いのではないだろうか? 出禁にって何が…? という話にはなるが。
「ま、まあ…とりあえずやってもらう?」
「そ、そうですね。折角提案して頂けましたので」
無下にするのも気が引けた為二人を連れてアビドスの砂漠地帯へ向かった。砂漠に着いた途端アリスはまた変な機能が付けられたであろうレールガンを構えてエネルギーを溜め始めている。
「改造してもらってレールガンの熱量を数百倍にしてもらったんだ!! 大体どんなもので即座に溶かせるくらいの熱量だよ!!」
「直撃したら火傷どころでは済まないでしょうね…人に当てないようにしてくださいね」
「分かりました!! とりあえずぶっ放します!! 光よ!!」
物凄い極太のレーザーが一直線に飛んでいき砂の山をレーザーで飲みこんでしまった。まるで常識や次元を破壊出来そうなほどの威力にエンジニア部の恐ろしさを垣間見た気がする。もしかして一番危険な学園なのはミレニアムなのでは…?
(うーん、今日も良い天気!! 早く学校に行って普通の青春を探しにってなんか飛んできた!? うわあっつ!?)と何処かで聞こえた気がするが気にしないでおこう。それよりも砂がどうなっているのかを確認するとそれはそれは綺麗なガラスに…なっている筈もなく黒い炭のような何かに姿を変えただけであった。
「まあ、高火力で焼いたらこうなりますよね」
「そ、そんなぁ!? 私の部費がっぽがっぽ計画がぁ…」
「お金がメインだったんだね…」
「だって新しいゲーム買って皆で遊んでたらゲーミングPC壊れてお金がカツカツなんだもん!!」
「アリスも皆でゲームがやりたくて…」
金銭的に余裕がないので一発儲けを狙うためにこの作戦を思いついたのだそう。まあ、同機はどうであれアビドスの為に行動してくれたのは評価しよう。
「一応私はミレニアムの代理先生ではあるので相談して頂ければ多少の工面はしますよ。時に貴女達には普段アリスとケイがお世話になっているので融通は利かせますよ」
「えっ良いの? 流石は黒服先生、頼りになるぅ!! ついでに新しいゲームも買ってもら「ただし、今回の件に関しては反省文を書いてもらいますよ」えぇ!?」
それとアリスの武器を元に戻すように、と言いつつ黒くなった砂を見てどうしようか迷っているとホシノが黒くなった近づいていき「先生砂…」と変な事を言い始めたので抱きかかえて学校に戻り休ませようと思った。
ん、私はメインヒロイン。あっちむいてホイも先生を襲うことも何をしても許されるブルーアーカイブのアイコンになっているシロコだよ。
今日もアクセスしてくれてありがとう。…でもやっとアビドス回が戻ってきたのにメインヒロインである私に注目しないのは愚の骨頂。だから私が事件を起こす。…ん、大丈夫。資金は銀行を全部襲ってきたから沢山ある。
あと必要なのはそう、画面の前にいる先生、貴方の協力が必要。私一人ではホシノ先輩にも勝てない、けれど先生の協力があればホシノ先輩を返り討ちのサクサク化したり先生を奪っていった女狐もぶっ飛ばして私と先生の純愛ストーリー『例えばこんな砂狼シロコ』が始められる。先生もメインヒロインである私の恋愛ストーリーを見たいよね?
もし良ければアンケートを置いておくから私に協力してね。約束だよ。
ん、先生達の元気を分けて
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ん、あげるね
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ん、よわシロコにはあげない