例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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黒服先生のミレニアム出張編#14

ホシノ「………」

 

黒服「……アリス、ホシノに何をしたのです?宇宙の真理を知ってしまったような顔をしているのですが」

 

アリス「アリスはホシノお母さんと呼んだだけです!」

 

ホシノ「えっ」

 

黒服「ああ……それが原因ですね」

 

アリス「呼んではいけないのですか?」

 

黒服「ホシノに耐性が付くまでは禁止です」

 

ホシノ「(私がアリスちゃんのお母さん?私まだ高校生なんだけどお母さん?こんなちんちくりんな体型の私がお母さん?いやいやいやいやおかしいよ!!……でも私がお母さんならアリスちゃんのお父さんってつまり……)」

 

黒服「こちらを見てどうしたのですか?」

 

ホシノ「うへっ」

 

黒服「ホシノ?」

 

ホシノ「?!?!」

 

黒服「大丈夫ですか?」

 

ホシノ「だ、だだだだだ大丈夫だよ!?」

 

黒服「駄目そうですね」

 

アリス「!ホシノお母さんは体調が悪いのですか!アリスがベッドに運びます!」

 

ホシノ「大丈夫!大丈夫だから!!ちょっと取り乱しちゃっただけだよ!!」

 

アリス「大丈夫ならいいのです!」

 

黒服「しかし顔が真っ赤ですね。熱でもあるのでは?」

 

ホシノ「平熱!平熱だから!!」

 

黒服「……何か隠しているのですか?」

 

ホシノ「してないよ!!……ただ」

 

黒服「ただ?」

 

ホシノ「……ホシノお母さんって呼ばれて恥ずかしくなっちゃっただけだよ」

 

アリス「それでしたら先程先生が言っていたようにしばらく呼ぶのはやめます」

 

ホシノ「そうしてもらえると助かるかな……変な妄想もしちゃうし」

 

アリス「分かりました!」

 

ホシノ「アリスちゃんは良い子だね」

 

黒服「ええ。流石ホシノの娘ですよ」

 

ホシノ「ふぇ」

 

黒服「失礼。ついからかってしまいました」

 

ホシノ「私の娘って事は先生の娘でもあるんだからね……」

 

黒服「何か言いましたか?」

 

ホシノ「?!何でもないよ」

 

黒服「そうですか」

 

ホシノ「(聞かれてないよね……?)」

 

黒服「(何故アリスが私の娘という事に?)」

 

アリス「?つまりアリスはホシノと先生の娘なのですか?」

 

ホシノ「えっ」

 

アリス「今ホシノがそう言ってました!」

 

ホシノ「い、言ってない!言ってないからぁ!!」

 

ーーー

 

ユウカ「……それで叩かれたから顔が真っ赤に腫れたんですね」

 

黒服「天にも昇る一撃でしたよ」

 

ユウカ「洒落になってません。……とりあえず応急処置は完了しましたよ」

 

黒服「ありがとうございます。吹き飛ばされた先にユウカがいて助かりましたよ」

 

ユウカ「ここ19階なんですけどね……」

 

黒服「ホシノの一撃ですから」

 

ユウカ「アビドスって色々おかしいですよね」

 

黒服「否定は出来ないですね……ところでユウカ、1つ話をしませんか?」

 

ユウカ「何ですか?」

 

黒服「………………」

 

ユウカ「……えっ」

 

黒服「……どうでしょう?」

 

ユウカ「言われてみれば……いえ、そうかもしれません」

 

黒服「話は以上です。治療していただきありがとうございました」

 

ユウカ「あっはい」

 

黒服「案外上手くいくものですね」

 

ユウカ「………」

 

ーーー

 

ホシノ「あれ、先生は?」

 

アリス「ホシノが吹き飛ばしました」

 

ホシノ「えっ!?先生!?」

 

アリス「あれは1発KOと呼ばれるものに似ていましたね。綺麗に吹き飛んで行きましたよ」

 

ホシノ「先生ごめーん!!今すぐ治療にいくからねぇ!!」

 

アリス「あっ……また1人になってしまいました」

 

モモイ「今だー!捕獲ー!!」

 

アリス「!?」

 

ミドリ「お姉ちゃん、今は誰もいないよ」

 

モモイ「よーし!急いで拉致をするよー!!」

 

アリス「大変です!アリスが誘拐されてしまいます!」

 

ミドリ「すぐに終わる用事だから大丈夫だよ」

 

ーーー

 

ウタハ「なるほど。その子がアリスか。……髪が長いね。床についてるよ」

 

アリス「アリスは何故ここに誘拐されたのでしょう?」

 

モモイ「それはね……アリスちゃんに武器を持ってもらおうと思ったからなんだ!!」

 

ミドリ「今日中に持たせないと危機に陥るから急いでるんだけどね」

 

アリス「武器ですか?」

 

ウタハ「エンジニア部である私が作成した自慢の面白……武器だよ。気に入ったやつを1つだけ持っていっていいよ」

 

モモイ「あ、あっちにトレーニングルームも用意してもらったから試したいならあっちに行ってね」

 

アリス「分かりました!とはいえどんな武器がいいのでしょう?」

 

モモイ「あの馬鹿でかいロボットとかどう?」

 

ウタハ「ああ、あれは依頼されて作ってるものだから貸す事は出来ないよ。依頼料として大金を貰ったから真面目に作っているんだ」

 

ミドリ「名前はアクセ……」

 

ウタハ「おっと。それよりもアリスの武器を選ぶべきじゃないかな」

 

モモイ「まだ触れちゃいけないんだね」

 

アリス「このペンダント?って武器なのですか?」

 

ウタハ「それはヒビキが開発したものだね。歌で起動するタイプの戦闘用装備?とか言ってたかな」

 

モモイ「毎回歌うの?面倒じゃない?」

 

ウタハ「ロマンがあって良いじゃないか」

 

アリス「この角?が付いた武器は何ですか?」

 

ウタハ「それは神代の力を利用した武器でね。スクラビ……」

 

モモイ「ティ○キンじゃん」

 

ウタハ「おっと。触れない方が良さそうだね」

 

アリス「この円盤みたいなものは?」

 

ウタハ「それはサテライトって武器種だね。SAIONJIってブランドが開発していたものを改造してレーザーとか出るようにした武器だよ」

 

ミドリ「もう倒産していそうな社名だね」

 

モモイ「サービス終了を倒産って言うのはやめなよ」

 

アリス「面白い武器が色々あるんですね!あれ、こっちのピンク色の銃は何ですか?」

 

ウタハ「それはとある神の力が宿っている素材を加工したやつだね。確かハトホルだったかな」

 

モモイ「神の名前の武器ってなんか厨二臭いよね」

 

ミドリ「ロマンはあるけどね」

 

ウタハ「お、このロマンを分かってくれるんだね。……ただ何故だか分からないけどこの銃は黒服先生が来た日以降調子が良いんだ」

 

モモイ「えっ銃の調子が良いってどういう事?」

 

ウタハ「見た目はただのアサルトライフルなんだけど……試しにあそこに向かって撃ってみてほしい」

 

アリス「こうですか?……わっ!」

 

ウタハ「……このように破壊的な威力のレーザーが撃てるようになってたんだ。しかもリロードの必要はない」

 

モモイ「何それ!?チート武器じゃん!?」

 

ウタハ「ただ使い手を選んでいるのか分からないけど1発撃った後に反動で吹き飛ばされるんだ。だからあまりオススメは……」

 

アリス「この銃とても使いやすいです!!」

 

モモイ「本当に反動なんてあるの?アリス、ちょっと貸して!」

 

アリス「分かりました!どうぞ!」

 

モモイ「いっくよー……ファイナルフラァッシュュュ!……本当にすっっごい威力だね!」

 

ミドリ「……やっぱり反動なんてないんじゃ?」

 

ウタハ「ああ。この後だよ」

 

モモイ「あれ……なんか身体が浮いてるような……ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ミドリ「あっお姉ちゃんが吹き飛ばされた」

 

ウタハ「数100キロは吹き飛ばされるよ」

 

ミドリ「えっお姉ちゃんこの後出番ないの?」

 

ウタハ「帰って来れたらあるんじゃないかな。それよりもアリスが使うと反動がない事に驚いたよ」

 

アリス「どうしてアリスはモモイみたいに吹き飛ばないのでしょう?」

 

ウタハ「神様に選ばれたんじゃないかな。……なんてあり得ないね」

 

アリス「選ばれた……なるほど理解しました!アリス、この武器にします!」

 

ウタハ「分かった。ただちょっとだけ貸してくれるかい?レーザーが出るなら見た目を変えよう」

 

ミドリ「この光の剣?って武器の見た目にするのはどうですか?」

 

ウタハ「良いね。よし、5分だけ待ってて」

 

アリス「分かりました!」

 

ミドリ「お姉ちゃんの犠牲は無駄にならなかったよ」

 

ーーー5分後

 

ウタハ「完成したよ。名付けて『光の剣:ハトホル』我ながら良い出来栄えだよ」

 

アリス「ありがとうございます!……これがアリスの武器になるのですね!」

 

ミドリ「これで今日のクエストは達成されたよ。助かった……」

 

ウタハ「ただ試作品だから取り扱いには気をつけてね。あとアリス以外が使おうとするとロックが掛かるようにしたよ。反動で吹き飛ぶのは危険だからね」

 

ミドリ「あれ、いつもだったら犠牲はつきものって言うはずなのに……」

 

ウタハ「普段はそうだけど武器となるとね。ましてやその光の剣は誤射してしまうと洒落にならないからさ」

 

ミドリ「ウタハ先輩にも倫理観は残っていたんですね」

 

ウタハ「なんか酷くないかい?」

 

アリス「アリスだけの武器……これもアリスにとって『大事なもの』になりました!」

 

ウタハ「そこまで喜んでもらえたならマイスター冥利に尽きるよ。大事にしてね」

 

アリス「はい!とっても大事にします!」

 

ミドリ「ウタハ先輩、ありがとうございました」

 

アリス「これでアリスもホシノやモモイ達と一緒に戦えるのですか?」

 

ミドリ「そうだね。……とはいえ戦う相手なんているのかな……あっお姉ちゃんから『助けてー!!』って連絡きてる」

 

アリス「モモイがピンチなのですか!!助けに行きましょう!!」

 

ミドリ「大丈夫だよ。数日後には帰ってくるから」

 

アリス「そうなんですね。流石モモイです!」

 

黒服「おや、貴女達とここで出会うとは」

 

ミドリ「あっ黒服先生。アリスちゃんに武器を持たせましたよ」

 

アリス「見てください!これがアリスだけの武器です!」

 

黒服「随分と大きい武器ですね……ん?この武器を見させていただいても良いですか?」

 

アリス「大丈夫です!」

 

黒服「ではお借りしますね。……何故この武器にこのような力が?物に宿る神秘が存在するとでも言うのでしょうか……」

 

アリス「?先生が独り言を言っています」

 

ミドリ「かなり集中してるね。何かあの武器にあるのかな」

 

黒服「(あり得ない。この武器からは神秘の反応がある。それも微弱なものではなくかなり強力な反応だ。何故今までこれに気づかなかった?何故?何故?何故?)」

 

ホシノ「あっ先生。さっきはごめんね。怪我は大丈夫……?」

 

黒服「おやホシノ。ええ、つい先程ユウカに治療を……」

 

ホシノ「先生?」

 

黒服「ククッ……ホシノ、やはり貴女は素晴らしいですね」

 

ホシノ「……よく分からないけど先生に褒められると嬉しいね」

 

黒服「(間違いない。この武器はホシノと共鳴している。今まで見つからなかった事なんてどうでもいい。この秘めたる神秘の解析をしたい。いや、しなければならない)」

 

アリス「あの、そろそろアリスの武器を返して欲しいです」

 

黒服「……そうでしたね。ありがとうございました。ミドリもご苦労様です。こちらを差し上げましょう」

 

ミドリ「これって……!今日発売のゲーム!?良いんですか!?」

 

黒服「貴女の働きに見合った報酬を渡したまでですよ」

 

ミドリ「!ありがとうございます!」

 

黒服「では私達はこれで失礼しますね。帰りますよ」

 

ホシノ「あっうん。……帰ったら治療していい?」

 

黒服「お願いします」

 

アリス「では親子手を繋いで帰りましょう!」

 

ホシノ「ふぇ」

 

黒服「いきなり何を言っているのですか?」

 

アリス「?アリス達は家族ですよ?」

 

黒服「……部屋に着いたらそこの誤解から解きましょうね」




実は最後の辺りは少々展開が違っていたのですがホシノさんが酷い目に合うルートになりそうだったので修正しました。
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