例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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ナギサ様関連も一区切りついたのでアビドスに戻ります


こうすれば良いのでは? となった

数日間アビドスに泊まったユメ先生は現在黒服の部屋で注射器を刺され血液…ではなく神秘を概念的に抽出されていた。

 

「助かりました。急遽必要になってしまいましてね」

 

「私の神秘で良ければ使ってくれていいよ。…そもそも神秘がどういうものなのかを理解してないけど」

 

「そうですね…分かりやすく言えば背後霊の力みたいなものです。詳細に言うなら貴女達の身体に内包されている忘れられた神々の…」

 

「うん、そこまで話さなくていいよ。とにかく私が貴方の役に立てるのであればなんでも。それにホシノちゃんの為でもあるんだよね?」

 

「ええ。…ああ、もう時期ホシノが起きてくる時間帯ですね。宜しければ私の代わりにホシノ用の朝食を用意して頂けないでしょうか? 久しぶりの研究なので少々昂ってしまいまして」

 

「分かった。ちゃんと黒服先生の分も用意しておくからね」

 

「お気遣い感謝します」

 

すっかりとわだかまりが解けた二人は会話を終え、学校の整備されているキッチンにエプロンを着けて入るユメ先生。無駄に揃えられている食材を適当に見繕って調理を始める。朝なので軽めのもの…と思っていたものの大量に炊かれているお米を見てつい大盛りのオムライスを作ってしまった。しかもアビドスのメンバー全員分。

 

「どうしよう、朝からこの量は流石に…」

 

そう頭を悩ませていると寝起きのホシノがパジャマ姿のまま美味しそうな香りに導かれるままゆっくりと歩いてきていた。

 

「せんぱい…おはよう…」

 

「おはようホシノちゃん。朝ごはんの用意をしたから先に顔を洗ってき…」

 

「せんぱいすきぃ…♡」

 

「!??!!!???!???!??!???!??」

 

突然抱き着いてきたホシノにユメ先生の脳内メモリは爆発した。寝ぼけているとはいえ明確に好意を示してくれる彼女はとても魅力的でついお持ち帰りしそうになる…けれど限界寸前のところで踏みとどまった。

 

「ホシノちゃん、私は君の本当の先輩じゃないから…」

 

そう、彼女が言っている先輩は自分とは違う苦しみを味わっていない筈のユメを言っているのだろう。別人の事を言っている筈、だからそれは私じゃない彼女に言ってあげてと寝起きのホシノに伝えた。

 

「違うよ…わたしがいってる先輩はあの時手を一緒につないだ先輩…今抱き着いてるほうだよぉ~」

 

スゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……………よし、持ち帰ろう。そう、色々とあって忘れてたけどホシノちゃんは私の娘だった。可愛いホシノちゃんには大人を誘惑したら大変な事になると親として教えなければ。

 

「…っといけない。また暴走しちゃってた。ごめんねホシノちゃん、君は黒服先生が好きなんだよね? だったら他の人に気安く好きとか言っちゃ駄目だよ?」

 

「…わたしせんせいとおなじくらいせんぱいもすきだよ…」

 

 

 

 

 

「…で、気づかぬうちに鼻血を出して倒れていたと」

 

「うん…どこも怪我はしていなかったからソファーに休ませておいたけど…」

 

「本当に身に覚えがないのですか?」

 

「朝先輩が作ってくれたオムライスの匂いを辿って先輩と話したのは覚えてるけど内容までは…でも話している間に倒れちゃって…」

 

成程、寝ぼけホシノの破壊力を味わったのでしょうね。昔から寝ぼけた彼女は脳内ベアトリーチェ曰く『世界を滅ぼせる程の破壊力』を秘めているのだとか。…脳内ベアトリーチェという存在を受け入れている自分が嫌になりそうだがとりあえずユメは耐えきれなかった、それだけです。

 

「ん、このオムライス美味しい」

 

「朝にしては大きめかと思ったけれど柴関ラーメンよりは小さいわね」

 

…いつの間にか登校してきた疫病神ライディング野郎ことシロコとセリカの二人がオムライスを貪っていた。夜に食べてもしんどいレベルの量ではあるもののあっさりと食べてしまいそうな勢いは流石アビドスフィジカル。

 

「ホシノも食べて良いのですよ」

 

「うーん…どうせなら皆と一緒に食べたいなって…」

 

その言葉に食べてる手を止めた二人も同じ気持ちになったらしいので一度ラップをかけて皆が揃うのを待ってから全員でオムライスを頂いた。…黒犬の分はなかったが。

 

 

それはそれとして今朝ユメから頂いた神秘を用いて前にマエストロから渡された長期間残る移動ポータルのようなものを生成出来る物質を用意できた。以前ホシノの神秘でも試してみたがどうしても上手くいかず神秘を抜くたびに彼女のスキンシップ耐性が著しく低下したのでそれ以上は研究を行う事は出来なかった。どうやら『色彩に』関わって反転した生徒の神秘でないと上手くいかない可能性があったのでこれは大きな成果ともいえる。過去にマエストロが結論を言っていたとしても自分自身で経験するからこそ価値が生まれる。

 

「でも先生、普通にワープくらい出来るからわざわざそんなものを作らなくてもよかったんじゃ?」とホシノに指摘されるかもしれない。「勝手に露天風呂へ繋がる扉を作ってるくせに」と別のホシノから指摘されるかもしれない。然し研究したいという好奇心に勝るものはホシノ程度しかない為致し方ない。そう思いつつアビドスの自室にポータルを作成し向こうと接続されているかを確認しに向かう。中間の距離はとても短くすぐに目的地には着いた。

 

「久しぶり黒先、待ってたよ!!」

 

目的地…百花繚乱の執務室に繋がってホシノがいないことを確認したアヤメが抱き着いて頬ずりしてきたのでとりあえず頭を撫でて正しく繋がった事を確認した。

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