例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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昨夜はお楽しみ…え、記憶がない? そうですか…

起きてから1時間が経過している。両手は動く、足も動く。だけど起き上がろうとすると力が入らなくて起き上がれない。身体に残る心地良い倦怠感があり暫くは余韻に浸りたいと身体が言っているように聞こえなくもない。…ふと枕元に置いてある一つのBlu-rayを手に取って昨夜の出来事を思い出していった。

 

 

………

 

「さあホシノ、体を動かして健康的な肉体を掴むのです」

 

「う、うへっ…うへぇ…もう休憩したい…」

 

「まだです、スクワットの姿勢で30分待機するトレーニングなのですからへばっていてはいけませんよ」

 

「うえぇぇ……」

 

………

 

先生が何処からか持ってきた映像にはセリカちゃんのように獣耳が生えて体操服を着ている女の子が30分間数字を言いながらスクワットの姿勢を維持しろというものが映っていた。その後も色々とケアをされたけどそれ以降のことは覚えていない。とにかくこの絶望ともいえる映像をそっとしまって少しずつ動き始めた身体を動かして軽くシャワーを浴びてから着替えて先生達の所に向かった。そこまでは良かったんだ。ちらっと横目に見たアビドスの空き教室で魔法陣を書いて遊んでいるアリスちゃんとユメ先生の連れ子が楽しそうにしていたり隣の空き教室ではノノミちゃんが首輪をつけたあれと何かをやっていて…更に隣の空き教室ではゴルさんが何か変な機械を用意していて…アビドスが色々とおかしくなっていってる気がした。

 

とりあえず先生は食堂に居そうなのでそっちに行くと近づくたびに炭火焼の匂いが強くなっていった。扉の前に立つと更に匂いが強くなり開けた瞬間、百花繚乱の子達とアビドスの後輩達がラーメンとねぎまを机に並べて一緒に食事をとっていた。ちゃんと窓が開いている事を確認してから先生の隣に座ってみた。

 

「おやホシノ。身体はもう大丈夫なのですか?」

 

「うん、何とかね。それよりもこの感じだと顔合わせは終わったの?」

 

「ええ、簡潔に言うと今回の顔合わせは成功しました。まだ来ていない方や多少不安の残る方もいますが」

 

「そっか、それなら良かった」

 

先生の言葉からは少しだけ疲れたような、そんな感じの印象があったのであまり触れず目の前に並べられたねぎまを頬張ってみる。…うん、美味しいけれど朝に食べたいかと言われたらそこまで…ってなるかな…

 

「…で、この隣にあるこの…何? は食べ物なの?」

 

「一応食べ物ですよ。食への冒涜であるのは確実ですがね」

 

「えぇ…」

 

タレがかかった謎のものを恐る恐る齧ってみる。麺だった。しかもラーメンのまだ茹でてないのを焼いている。なんで? よく見たらドヤ顔でこちらを見る白いのと灰色の問題児が視界に映って「ああ…」と納得しちゃった。これは食の冒涜すぎてちょっと酷いかな…

 

「ふふ、流石のホシノさんですら言葉を失うくらい美味しいんだね」

 

「ん、メインヒロインと無表情系美少女が手を組んだのだから当然。これで祭の屋台に出すものは決まったようなもの」

 

「こんなものを売るなんて正気じゃないよ…」

 

奇しくも波長が合ってしまった二人を見て頭を抱えそうになった。隣に座る先生もきっと同じ想いをしたのかなって…

 

「わあ、すっごい賑わっていますね~☆」

 

さっきまで教室内で何かをやっていたノノミちゃんと首輪をつけた先生こと黒犬(先生曰く分かりづらいからそう呼ぶ事になったらしい)も食堂に入ってきた。咄嗟にユカリちゃんの目を塞いで「ちょっこんな公共の場で何してるの!?」と混乱するアヤメちゃんと「ふぅん…ああいう拘束もありかもね」と何かを学んだキキョウちゃん。…なんていうか私の一個下の後輩達は個性が強くて良いなぁ…アハハ…

 

「何って…お散歩ですよ? あ、この方は私専用の執事さんです★」

 

「執事さんに首輪を繋いで散歩…? アビドスにはそういう習慣があったりするの…?」

 

「ある筈がないでしょう、そんな習慣」

 

「仕方なかったんです~私の好きな先生は既にロリコンになっていたので…偶然出会ったこの方を私の家族にしたんですよ♪」

 

「どう見ても見た目が黒先なんだけど…」

 

「なんか他の所から来たらしいです。なので都合がよかったんですよ☆」

 

「ファーザーとか言ってたあれと同じような感じかな…確かに教育して自分だけを見てくれる黒先が居てくれたら毎日が楽しいと思うけど…私が好きになった黒先とは見た目が同じでも別人だし何より黒先はホシノさんと並んでるのが似合うから私はあれを教育とかしなくてもいいかな…」

 

「そうですか…うんうん、それも良い考えだと思います♪ もし気が変わったらその時は協力しますのでいつでも声をかけて下さいね☆」

 

「ありがとう、でいいのかな…? えっと…」

 

「あ、私は十六夜ノノミです。どうぞよろしくお願いします☆」

 

「私は七稜アヤメだよ。宜しくねノノミさん。…で、そっちの執事さんはなんて呼べばいいのかな」

 

「黒犬でいいです」

 

「そ、そっか…」

 

「アヤメ先輩、そろそろ目隠しをとってほしいですの!!」

 

「ごめん、もうちょっとだけ待って!! ノノミさん、その黒犬さんの首輪って取れる? 純粋な後輩にそういう教育によくなさそうなものを知ってほしくないというか…」

 

「確かにそうですね。ではいつも通り倉庫に隔離しますね。執事さん、ハウス!!」

 

「はい…」

 

…なんか元々敵だったはずなのにああやって大人の威厳も感じずとぼとぼと歩いていくのを見て少し悲しくなったよ…

 

「わあ、アビドスにまた他の生徒さんがいっぱい!! しかも皆可愛い!!」

 

「これだけ大人数がいると最近発売したレースゲームで盛り上がれそうですね!!」

 

「『ペロロカートワールド』の事ですね。ならもっと人数が欲しいのでモモイ達も呼びます」

 

「ふふ、今の私は魔法陣を書いて遊んだので普段の二倍は強いです。誰にも負けませんよ」

 

黒犬と入れ違いになる形でメイド服を着ているユメ先輩が入ってきた。そのまま流れるようにアリスちゃんとケイちゃんとユメ先生の連れ子が入って来て…どうしよう、凄くよくないかもしれない…

 

シロコ「ん、こうすれば解決する」

 

ナグ「サへえ、こんな事も出来るんだね。アビドスの技術力は凄い」

 

「こらそこの二人変な事をしないの!! ナグサちゃんも見よう見まねでやって失敗してるから!!」

 

混沌になる前に(もうなってる気がするけど)どうにか抑えて場を収めてから皆で食事をしてからゲームで遊んだ。…結構楽しかった

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