黒服「そうですか……いえ、別に娘というわけではありませんが」
ホシノ「せーんせ……あれ、電話中だ」
黒服「それくらいならいいでしょう。それで日程は……明日ですか。可能ではありますが……」
ホシノ「(……やっぱり先生ってカッコいいなぁ。これぞ大人って感じだよね)」
黒服「……それでは失礼します」
ホシノ「先生、誰と電話してたのー?」
黒服「シャーレの先生ですよ。一度こちらと戦闘訓練を行いたいと」
ホシノ「へぇ……あ、さっき言ってた明日ってそういう事?」
黒服「聞いていたのですね。話が早くて助かります。それと面倒ですがアリスとケイを連れて行かないといけないみたいで」
ホシノ「えっどうして?」
黒服「2人の実力がどれ程なのかを確認したいようでして」
ホシノ「えぇ……2人にセクハラする気じゃないよね?」
黒服「流石にそんな事はしないのでは……いやしますね」
ホシノ「だよねーもし本当にしたらぶっ飛ばしちゃうかもしれない」
黒服「死なない程度なら許可します」
ーーー次の日
ホシノ「ここに来るのも2回目だねぇ」
アリス「大きいビルですね」
ケイ「……なんだかここに嫌悪感を覚えます」
黒服「待ち合わせ場所はここなのですがまだ来ていないみたいですね」
アリス「あ、ケイ!あそこの自動販売機にハレ先輩オススメの『妖怪MAX恋するフレーバー』が売っています!買いに行きましょう!」
ケイ「まさか本当にそんな名前の味があるとは……」
ホシノ「あんまり離れすぎないようにねー」
黒服「エナジードリンクを摂取するのは推奨出来ませんね」
ホシノ「まあまあ。数本くらいなら大丈夫でしょ。あの2人アンドロイドだし」
黒服「まあそうですけど。……おや、随分待たせてくれましたね」
「"ごめんごめん。それじゃあ訓練所に行こうか"」
ミヤコ「………」
服装でシャーレの先生とは分かるもののウサギの耳っぽいものがついたヘルメットを被った生徒が正面から上半身に張り付いている。
「"ごめんミヤコ、前が見えないからそろそろ離れて欲しいんだけど"」
ミヤコ「いえ、私はウサギではないので離れません」
ホシノ「???」
黒服「何を言っているのか理解できませんね」
「"えっと……とりあえず行こっか"」
黒服「………」
ホシノ「先生、私もあれ……」
黒服「向きを間違えた肩車なんてやりません」
アリス「うずうず」
黒服「飲み物をこぼされたら困るのでやめてください」
ケイ「では私が」
黒服「まあ、普通の肩車ならいいでしょう」
ホシノ「!?先生がケイちゃんにだけ優しい!」
アリス「ずるいです!」
黒服「ケイは貴女達よりも大人しいですので」
ホシノ・アリス「むぅ〜」
黒服「シンクロしないでください」
ーーー訓練室
「"ミヤコ、本当に離れて欲しいんだけど"」
ミヤコ「そうですか……ウサギなら寂しくて離れられないのでしょうが私はウサギではないので」
「"うん、だから離れて?"」
ホシノ「あんな先生でも好かれるんだねぇ……」
ミヤコ「……あ、SRT特殊学園、RABBIT小隊の月雪ミヤコです。本日はよろしくお願いします」
黒服「何故このタイミングで挨拶を?」
ミヤコ「今回模擬戦を担当するのが私なのでご挨拶をと思いまして」
黒服「タイミングについて聞いているのですが?」
ミヤコ「今回はアリスさんとケイさんの実力を確かめたいという先生の我儘に付き合っていただきありがとうございます」
黒服「……ホシノ、どうすればいいのでしょう。話が通じません」
ホシノ「ごめん先生。私にもどうすればいいか分からない」
ミヤコ「それでは時間も惜しいですし始めましょうか。2人同時で良いですよ」
アリス「あっ、まさかモモイがよくやる『舐めプ』ってやつですか!?」
ケイ「多分違います。きっと彼女は相当な実力者なのでしょう」
「"やっと離れてくれ……うわ、生徒と肩車するだなんて不埒な……"」
黒服「どの口が言っているんです?まあいいです、出番ですので降りてください、ケイ」
ケイ「あと5分だけ……」
黒服「ダメです」
ーーー
ミヤコ「お2人とも……珍しい武器をお持ちですね」
アリス「はい!とある科学の技術を詰め込んだレールガンらしいです!」
ケイ「無駄な機能が付いていますがね」
ミヤコ「……まさか自分の武器の事すら把握していないとは思いませんでした。ですがこちらは実戦だと思って戦わせてもらいます」
「"大怪我はさせないようにねー!"」
黒服「まあ、アリスとケイなら余裕でしょうね」
ホシノ「……先生、ちょっと席を外すね」
黒服「どうぞ」
ミヤコ「……では始めます」
慣れた手つきでSMGを構えるミヤコ。それに応えるようにアリスとケイもレールガンを構える。見合ったまま3人は動かない。まだ時間だけが過ぎていく。
アリス「もう我慢出来ません!発射します!」
戦いの火蓋を切ったのはアリスだ。目の前にいるミヤコに対して1発弾を放った。しかしその弾は彼女に当たる事はなくそのまま直進していく。
ミヤコ「遅い弾ですね。この程度なら私1人で……っ!?」
弾が当たった。そう、避けたはずの弾。壁に向かっていったであろうそれが何故背中に当たるのだろうか。
ケイ「……なるほど。この機能を付けた事に関してはウタハに感謝をしましょう」
「"え、今の何?弾が戻らなかった?"」
黒服「あれは武器に付いている能力ですね。こんな使い方は思いつきませんでしたが」
ミヤコ「……油断していました。まさか1発被弾しただけでここまでダメージをもらうなんて……ここからは本気でいかせてもらいます」
アリス「?まだ何もしていませ……うわっ!?」
ミヤコは一息ついた後に閃光弾をアリスめがけて投げた。そのまま距離を詰めて接近戦に持ち込んだ。……ここまでは良かった。
アリス「……にこっ」
目の前に居るのは不的な笑みを浮かべたアリス。なんだか嫌な予感がしてその場を離れようとしたが尻もちをついてしまう。いつの間にか片足を掴まれていた。
アリス「ねえお嬢さん、ジャイアントスイングって知ってる?」
ミヤコ「えっ?うわわわっ!?」
アリス「あはは!楽しいね!」
アリスに物理的に振り回されるミヤコ。とてもキヴォトスで起きる戦闘とは思えないその光景に思わず頭を抱えてしまいそうになる。
「"えっと……すごいね……"」
黒服「まあ……はい」
ケイ「あの……そろそろ止めておきましょう」
アリス「それもそうだねー。それじゃあ……可愛い子ウサギのお届けでーす!!」
「"あれ、なんかこちらに……うわっ!?"」
ミヤコ「……定位置に戻されてしまいました」
黒服「貴女にとってはそこが定位置なのですね」
アリスとケイの測定結果 よく分からない