リオさんはベアトリーチェについて行ってゲヘナ学園に匿ってもらう事になりました。とにかく頑張る、そんなお話。
リオ「……今は何をしているのかしら」
ベアトリーチェ「採寸ですよ。一時的なものとはいえゲヘナの生徒になるのですから」
リオ「市販の制服で充分なのだけど」
ベアトリーチェ「ほほう、素晴らしいスタイルの良さですね。これなら前節のボタン飛ばしが……」
リオ「……話を聞いて欲しいわ」
ベアトリーチェ「ああ、聞いていますよ。お望み通り可愛く仕上げますからね」
リオ「話が通じないのかしら」
ベアトリーチェ「リオが元々着ている制服は私が堪能……いえ、クリーニングしておきます。ヒナとは違った味が……何でもありません」
リオ「これが変態……」
ベアトリーチェ「……採寸が完了しましたよ。明日の朝には仕上げておきますね」
リオ「そんな早く出来るのね。どのような機械を使うのかしら」
ベアトリーチェ「手編みですよ」
リオ「非効率じゃないかしら」
ベアトリーチェ「愛を込めたいのですよ」
リオ「……変わってるのね」
ベアトリーチェ「私はこのまま制服を作り始めるので後の事は私の娘に任せておきますね」
リオ「娘?」
ベアトリーチェ「血は繋がっていませんがね。それでも私にとっては大切な存在なのですよ」
リオ「……そう」
ベアトリーチェ「リオ、1つ聞いてもいいですか?」
リオ「何?」
ベアトリーチェ「貴女にとって大切なものはありますか?」
リオ「………」
ベアトリーチェ「言い辛いなら言わなくても大丈夫です。ただ……もし思いつかないのであれば助力しますよ」
リオ「私からも質問していいかしら?」
ベアトリーチェ「どうぞ」
リオ「何故貴女は他校の生徒である私に過保護というか……どうして優しく出来るのかって……」
ベアトリーチェ「それなら簡単な話ですよ。私にとっては皆が大切な生徒であり、生徒が困っていたら手を差し伸べるのが先生という存在だからです。所属している学園なんて些細な問題ですよ」
リオ「……私の知る先生とは違う考え方ね」
ベアトリーチェ「ああ、リオはマエストロや黒服と会ったことがあるのでしたね。あの2人は生徒よりも自身の目的を優先してしまいますから仕方ありません」
リオ「そうなのね……」
ベアトリーチェ「それに……貴女はヒナと同じ雰囲気を感じます。1人で抱え込むタイプです」
リオ「………」
ベアトリーチェ「沈黙は正解とみなします。ですが覚悟してください。私は絶対に1人で抱え込ませるような事はさせませんので」
リオ「本当に過保護ね」
ベアトリーチェ「よく言われます。……そろそろ日付が変わりそうですね。夜更かしは女の子の敵ですので休んでください。寮への案内は……」
リオ「1人で行けるから大丈夫よ。……それじゃあまた明日」
ベアトリーチェ「ええ。お休みなさい」
ーーー
リオ「……本当に変わった先生ね」
ヒナ「うんうん」
リオ「……!?」
ヒナ「寮まで案内してあげる」
リオ「いえ、私は1人で行け……」
ヒナ「反対方向に直進してたけど」
リオ「……案内をお願いするわ」
ヒナ「分かった。着いてきて」
リオ「……ゲヘナの制服って皆手編みなのかしら」
ヒナ「そう。全部マザーの手作り」
リオ「マザー?」
ヒナ「ベアトリーチェ先生の事。母親のように真摯に生徒に向き合っていたらいつの間にかそう呼ばれるようになってた。ゲヘナの生徒は1人を除いて全員そう呼んでる」
リオ「……その1人は?」
ヒナ「一応私の右腕……なのかな。だから仕事中もマザーと大体言い争ってる」
リオ「反抗期なのかしらね」
ヒナ「いやあれは面倒な性格なだけ」
リオ「………」
ヒナ「着いた。ここの寮は比較的にまともな生徒が住んでるから何とかなると思う」
リオ「案内してもらえて助かったわ。あのまま迷っていたかもしれないもの」
ヒナ「時期に慣れると思うから気にしなくていい。……しばらくの間よろしく」
リオ「こちらこそ世話になるわね」
ーーー
リオ「寮とは思えない部屋の広さ……セミナーの部屋より大きいのだけれど……」
リオ「……大切なものなんて私にあるのかしら……あの先生と一緒なら見つかるのかもしれないわね」
しばらくはここで大切なものを見つけるために滞在してみよう。そんな想いを抱いて異常な程サイズが一致しているパジャマに着替えて就寝した。驚くほど静寂に包まれた夜が嵐の前の静けさとは露知らず。
正直私の中のリオのイメージはでっかいヒナです。
つまり甘やかしたら心を開いてくれるのでは?という浅はかな考えで進行していきます
そして今週は休日もお仕事があるのでもしかしたら更新しない日があるかもしれません。あとロリコンになりました