「"トリニティも久しぶりに来たなぁ。前に来た時はシスターを観に行って不審者扱いされたし今回は通報されたくないね"」
「不審者だー!」
「"まだ何もやってないのに!?私は無罪だ……よ?"」
ハナコ「………」
「"………"」
何故かスクール水着を着用してこちらを見ている生徒と目が合った。しばらく無言で見つめあった後、「※※※※」ととんでもなく卑猥な単語を発した。
「"なんだこの子……今まで出会った子とはレベルが違う"」
ハナコ「うふふ……なんて逞しいお方……」
「"あ、ありがとう……ごめん、ちょっと別の子を探しているから……それじゃあまた"」
ハナコ「なるほど……放置プレイという事ですか。分かりました。ここであなたの帰りを待っています。誰に何を言われても『シャーレの先生にこの格好で待ってて』と命令されたと伝えますね」
「"ここまで酷い脅しをされたのは初めてだよ"」
改めてトリニティは恐ろしい学園だと認識させられた。初手冤罪をふっかけてくる生徒なんて今まで出会った事が……ないとは言い切れない。むしろキヴォトスならしょっちゅうある事だったり……
ーーー
周りの視線が気になったので人気のないところに連れてきたのはいいものの「外でするのがお好きなんですね〜」とか「2人きりになって……大胆ですね♡」とかよくない事を連想させてくる言い回しでこちらを困らせてくる。
ハナコ「それで……ここで何をしようと?」
「"何もしないよ!?ただ人目が気になったからここに……"」
ハナコ「つまり2人の世界に入りたいと……」
「"違うよ。ちょっと野暮用でトリニティの様子を見に……"」
ハナコ「野暮用で……今夜※※※する生徒を物色に来たのではないんですか?」
「"私が今それをやってしまったら血の争いが起きるから出来ないんだ"」
ハナコ「やはり先生というのは過酷なのですね……せめて過酷な※※※※だけでも営む時間があれば……"」
「"それは置いといて……君、もしかしてハナコって名前だったりする?」
ハナコ「まあ。私の名前をご存知だなんて……ですが初めてお会いした方とお付き合いするのは……」
「"そんなつもりはないよ!?もし君がハナコならちょっと話でもしようと思ってさ"」
ハナコ「私を口説きに?」
「"何も用事がなかったら考えていたかもしれない"」
ハナコ「そうやって色々な女の子達を堕として来たんですね……ああ、なんて罪深い人……」
「"1人も堕とせてない"」
ハナコ「現実は世知辛いですね」
「"とりあえず何で水着を着ているのかだけ聞いていいかな。水泳の授業があるとか?"」
ハナコ「これは私の私服です」
「"???"」
ハナコ「開放的になりたくて」
「"そ、そっか。誰だって開放的になりたくなる時があるよね"」
ハナコ「そういう事です」
「"……せめて靴は履かないとダメだよ。こんなに汚れて……"」
ハナコ「素足はお嫌いですか?」
「"大好き。だけど傷だらけになってるのは見ていられないよ"」
ハナコ「その程度気にしなくていいんですよ?」
「"そういう訳にもいかない。ハナコだって大事な生徒の1人なんだから"」
ハナコ「大事な……」
「"とりあえず保健室で治療してもらおっか。急ぎだから抱えて行くね"」
ハナコ「(大事な生徒……私が?)」
困惑しつつも抱き抱えられてそのまま保健室に運ばれる。その日の記事は『生徒に水着を着せてお姫様抱っこをする先生現る!?』だった。