黒服「貴方が電話してくるとは珍しいですね」
マエストロ『実は私の生徒がホシノに関わる事を教えてくれてな。お前に伝えておこうと思ったんだ』
黒服「ホシノに関わる事ですか。しかしホシノはトリニティと関わりを持った事はありませんよ?」
マエストロ『確かにそうだな。しかし彼女……セイアは信用に値する生徒だと私は思っている』
黒服「貴方がそこまで言うのであれば一応話だけは聞いてあげますよ」
マエストロ『……時に黒服よ。お前はホシノの身体に恐怖を注入していたな。その時に何か不可解な事象が発生したか?』
黒服「あの時は……確かに気になる出来事はありました。具体的には……」
マエストロ『ホシノの身体が紺と白で構成されたりしたのではないか?』
黒服「……何故それを?その情報は誰にも告げていない筈ですが」
マエストロ『……その反応から察するにセイアが見た夢は正しいのかもしれないな』
黒服「夢?そんな確証もない現象でわざわざ連絡を?」
マエストロ『セイアには特殊な能力があってな。予知夢を見る事が出来るのだ』
黒服「予知夢ですか。それがホシノにどう関係していると言うのです」
マエストロ『最近見た内容が『紅い淑女』に関わるものらしい』
黒服「紅い淑女?……ただの
マエストロ『私も最初はそう考えて気にも止めなかった。だがセイアが言うには生徒を殺戮している姿を見たらしい』
黒服「……まるで数年前のマダムですね。彼女がゲマトリアに加入した時に発していた事を思い出します」
マエストロ『もしかしたら近い内に思想を取り戻して生徒を……という考えもしたが今更そうなるとも思えない。だが警戒はしておくべきだと私は考える』
黒服「そうですね。多少なりとも手は打っておいた方がいいかもしれません。……話が逸れているようですが、ホシノに関わりがあるという話ではないのですか?」
マエストロ『……実はその淑女が黒い大人、つまりお前を撃ったらしい。それを目撃したホシノが先程言ったような姿になり淑女を圧倒した……という内容を見たらしい』
黒服「マダムが私を?いえ、そもそも彼女は銃を持ち歩いていません。……もしかしたら私達の知る
マエストロ『そもそもマダムではない可能性も考えないといけない。……実際にその光景を見られたら早いんだがな』
黒服「……そろそろ通話を切りますね。情報共有をしていただきありがとうございます」
マエストロ『ああ。また何か新しい情報があれば追って伝えようと思う』
黒服「ホシノの変身……彼女にとって1番恐怖を感じる出来事……なるほど、利用してみる価値はありそうですね」
あの日一瞬だけ見たホシノの姿。セイアという生徒の予知夢が正しいものであるならば意図的に変身させる事も可能だろう。そうとなれば準備をしておかなければ。
黒服「手始めに防弾ジャケットでもスーツの内側に……おや、また貴女ですか」
ナギサ「ええ。数日ぶりですね」
黒服「また交渉に来たのですか?」
ナギサ「はい。……猶予がないので手短に話させて頂きます」
彼女は真剣な眼でこちらを見ている。その後しばらく言うのを躊躇った後に1つ問いを投げかけてきた。
ナギサ「先生はセイアという生徒をご存知ですか?」
黒服「はい。知り合いから珍しい能力を持っているとの情報を頂きましてね」
ナギサ「ご存知でしたか。であれば話が早いです。……彼女が本日見た夢の内容は『トリニティとゲヘナの戦争』でした」
絶望作成中