例えばこんなゲマトリア   作:スカイブルーホワイトヘアー

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母への証明

ベアトリーチェ「この空間は一体……?」

 

ヒナ「変な感覚……」

 

時空の裂け目に足を踏み入れた2人はなんとも言えない気持ち悪い感覚に襲われている。そして目の前でうずくまっている淑女を見て何故か胸騒ぎがする。

 

淑女「1匹邪魔者が居ますがいいでしょう。これが最後です」

 

ベアトリーチェ「ええ。ケリをつけましょう」

 

淑女「さあ、貴女も変身しなさい。全てをぶつけてくるのです!そしてそれらを叩き潰して私が正しいと証明します!」

 

ベアトリーチェ「変身能力は……とうの昔に失っています」

 

淑女「……何ですって?」

 

ベアトリーチェ「私に備わっていた変身能力は自身を1番強いと信じて疑わない、それこそが崇高へと至る道だと考えていたから為せた技なのです。今の私の崇高はここにいるヒナですから」

 

淑女「……嗚呼、実に愚かです。見損ないましたよ」

 

ベアトリーチェ「それはお互いにそう思っているでしょう?」

 

淑女「違いありませんね。……それでは生徒から奪った神秘と私自身に備わった色彩の能力を使いお前達2人を殺して差し上げましょう!」

 

そう高らかに宣言した淑女は神秘を自らに注入して先程よりも禍々しい姿となる。そこに淑女としての意識はなく、色彩に身を委ねた獣に成り果ててしまった。

 

淑女「教師ベアトリーチェ、そしてその生徒よ。

死ぬ覚悟は出来ていますよねェ!」

 

ヒナ「……マザー、あいつは私に任せて。トドメはお願い」

 

ベアトリーチェ「ヒナ……?しかし淑女は私が……」

 

ヒナ「私は証明したい。淑女を打ち倒してマザーが正しいという事を」

 

決意を込めた瞳でこちらを見るヒナ。そこにはいつものような甘えたがりの面影はなく立派な生徒の顔つきになっていた。その成長ぶりに応えるように「頼みましたよ」と激励をかけた。

 

銃を構えて淑女とぶつかり合うヒナ。前回とは違い力は互角……どころか淑女が押していて苦戦している。

 

ヒナ「くっ……強くなってる……」

 

淑女「どうしました!?証明するのではないのです!?それとも自らが弱いという事をアピールしているのですか!?」

 

ヒナ「……違う……私は証明するんだ……」

 

淑女「あの木偶の坊といい……何故お前達は雑魚の分際で偉そうに語るのですか!」

 

ヒナ「……木偶の坊?」

 

母を馬鹿にされて沸々と怒りが込み上げてくる。木偶の坊という言葉は最大の侮辱だ。それだけは訂正させないといけない。

 

淑女「ええ。所詮自らの強さを捨てた哀れな大人。木偶の坊という言葉がお似合いですよね!」

 

ベアトリーチェ「……ええ、そうかもしれませんね。私は……」

 

ヒナ「違う!木偶の坊なんて言わせない!私の母は……誰よりも優しくて誰よりも強い!私はそれを証明するんだぁぁぁぁぁぁ!!」

 

淑女「!?」

 

かつてのゲマトリアは自ら神々を作ろうとし預言者達を生み出した過去がある。その理由は忘れられた神々を幾ら実験しても覚醒する目処が立たないと判断したからである。ベアトリーチェは意図せずその条件を満たしかつてのゲマトリアの崇高へ到達したのだ。

忘れられた神々から新たなる神へ生まれ変わるその少女の名は空崎ヒナ。『白い秩序』の名を背負い彼女は母の想いに応える為生誕した。




覚醒したヒナ……書きたかったんです
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