一般日本人が転生する話。   作:あうん

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常に常に勝負には全力で。

歯磨きを終えてすっきり爽快。気持ちのいい朝である。

部屋に戻るとタジマがいた。不法侵入だ。人の部屋に勝手に入んな!

俺が思春期じゃなくて命拾いしたなタジマ。

 

「父上!」

 

マダラがタジマに駆け寄る。

 

「マダラ。イズナ。おはようございます」

「おはようございます」

「おはようございま〜す」

 

何だ何だ。今日は何の用だ?

 

「昨日厨房に行ったそうですね」

 

げ。これは吐いたことバレてんな。

 

「なぜそれを……」

「女中から聞きました」

 

もー!障子に耳ありタジマに女中ありってかぁ!?

 

「イズナ。今日こそは。部屋で休んでいなさい。できますね?」

「……はい」

「休むの意味はわかりますね?箪笥で遊ぶことは休むに含みませんよ」

 

ネチネチ言われなくてもわかってるってぇ!

 

「もちろんです!」

「……」

 

タジマの疑わしげな眼差し。本当だって!信じて!

俺は健気に視線を返す。しばらくばちばちやっていたが、タジマはため息をついて。マダラの方を向いた。勝った……!

 

「マダラ。今日は久しぶりに修行を見てやりましょう」

「本当ですか!?」

「はい」

 

マダラが嬉しそう。よかったね。

いくつか修行について話して、タジマは去っていった。朝ごはん一緒に食べないの〜?

 

女中が朝ごはんを運んできてくれる。いつもありがとう!

マダラは早くタジマと修行したいのかさっさと食べ終えてしまった。そこまで修行したいんだ……。

 

「じゃあなイズナ!ちゃんと休んでろよ!」

「わかってるって!!いってらっしゃい!」

 

マダラにも釘を刺された。うぎぎ……。

 

俺はゆっくり朝ごはんを食べた。

一人飯。寂しい。

今日のご飯。いつも通り脱穀してない。まあ美味しい。美味しいけど、白米が恋しくなる。

栄養的にはこっちなんだろうけど。

脱穀って、どうやるんだろう。

 

「はぁ」

 

前途多難だ。

 

 

ごちそうさま。

廊下で待機していた女中さんが食器を下げてくれた。

 

「いつもありがとうございます」

「……」

 

女中さんは返事すらせず去っていってしまった。え、俺もしかして無視された?

しゃ、シャイな人だったんだよね?きっと。……俺は嫌われてない!!

 

ご飯も食べたし。歯を磨いてきて、あとは休むだけだ。マダラは歯を磨いてから修行に行ったのかな?後で聞かないとな。

布団に潜る。冷たいなぁ。今日も肌寒い。雨だし。

天井を見る。見事な木造。

 

暇……。

 

そういやタジマが置いてった巻物類はどこに行ったんだ?

見渡す。片付けられいて、ない。

仕舞えるところは。周りを見渡す。

……どう考えてもタンスしかない。タンスの癖に苦無とか入ってるとこあったし。本も仕舞っちゃったんだろ。

なーに。中をちょっと覗いてすぐ閉じればいいのよ。別に遊ぶわけじゃないし?これはセーフ。セーフです!

俺は。仕方なく。タンスに触った。

 

バチっ。

 

「いてっ」

 

静電気?おいおい。もう春だぜ。季節外れじゃない?

再びタンスに触る。

 

バチっ。

 

「いてぇっ!」

 

連続で静電気起こることある!?

 

ムカつく!

 

俺は意地になった。

何が何でも開けてやると心に誓った。

昨日空だった引き出しを引っ掴んだ。俺の読みが正しければ本はここにある……!

また静電気が走る。離さないでいると痛みが強くなってきた気が。これ明らかに静電気じゃないよな!?

だが俺は屈しない。開けるぞ!

 

「オラァ!」

 

……ほ〜らね。読み通り本と巻物が入ってた。っぱ天才っすわ俺って。IQがね。発想力が違うのよね。凡人とね。

暇つぶしの書物ゲットだぜ!

 

……掴んだ手のひらがヒリヒリする。ほんと、どうなってんのこのタンス?俺のこと嫌い?まじで火遁で燃やしてやってもいいんだぞ!?

 

気を取り直して本を見る。糸で綴じられている。昔の本て感じ〜。ちょっと興奮するよね。こうゆう古風なの。

本と巻物を布団まで運んで。

さあ読むぞ!

 

どれどれ。歴史。地図。術について。忍一族について。色々ある。

一個ずつ片付けていこう。

 

 

「おお〜」

 

お、おもしれ〜。普通に読み物として面白い。これを史実扱いされると途端に胡散臭くなるけど……。

六道仙人か〜。忍の祖ねぇ。本当にいたんだろうか。輪廻眼の図が載ってるけどきもい。

三大瞳術の一つ。後が写輪眼、白眼。……しろめ?いやびゃくがん?振り仮名書いてくれ……。

写輪眼がうちは一族の血継限界、白眼が日向一族の血継限界。ほんほん。

輪廻眼の一族はいないんだ。輪廻眼滅んでるじゃん。じゃあもう二大瞳術でいいと思うんですけど……。

血継限界は決まった一族しか使えない。うちはってもしかしてすごい?

 

おっ家紋。ふーん。

 

……日向さん家の家紋カッケー!!二大瞳術仲間なのに、うちはとの差は何だ!?交換してほしい。

俺は夢中になって書物を読み漁った。

 

 

「イズナ!」

「……ん?」

 

マダラが部屋の外から話しかけてきた。外側の障子を開けて部屋に身を乗り出している。入ってくる風が冷たい。

障子を開けられたことに気付かなかった。いつの間に!ガキといえど、流石忍と言ったところか……。

忍がどういう存在か勉強したのでちょっと楽しい。

って、

 

「兄さんびしょびしょじゃん!?」

 

マダラはずぶ濡れの状態だった。

おま、修行って雨の中やったの!?風邪引いちゃう!タジマさぁ!!

 

「ああ、だから先に風呂入れって言われた」

 

イズナも一緒に入ろうぜ。笑顔でマダラはお風呂のお誘いをしてきた。

それは構わないけど……。タジマはほんとさあ。子供を大事にして欲しい。

……いや、今はマダラを風呂にぶち込むことが最優先だ。

 

マダラは外から風呂場に行くという。

 

「兄さん、どっちが先にお風呂に着くか競走ね」

「おう!手加減しねえぞ!」

 

マダラ扱いやす〜。

走っていったマダラを見送り、俺は開けっぱなしにされた障子をしめやかに閉めた。さむ〜。

さあ俺もお風呂に行こう。

 

 

「おせえぞイズナ!」

「兄さん早すぎ〜」

 

マダラは先に着いていた。知ってた。足早いもんね。勝負に勝ったと思っているから嬉しそうである。三歳児相手に本気になっちゃって。やれやれ。

脱衣所に入る。マダラをおだてながらさっさと服を脱いで、風呂場に入る。

 

「俺の勝ち〜」

「はぁ!?」

「お風呂はここからだよ兄さん。」

 

脱衣所と風呂場の境界を指差しながら答える。

 

「いや、ずるいだろそれ!」

「ずるくないよ。勘違いした兄さんが悪い」

「んな!」

 

悔しそうにしているマダラを風呂場に引っ張る。これでミッションコンプリートだ。自分の華麗なワザマエに惚れぼれしちゃうね。

 

「忍者は言葉の裏の裏を読め。だってさ」

 

書物に載っていた言葉を引用する。裏の裏とか表じゃんとか言ってはいけない。多分。

 

「それは……」

「まあさっきのは言葉通りで、裏ないけど」

「オイ!」

「あはは」

 

嘘である。仮に俺が先に脱衣所についていたら俺の勝ちと宣言していた。風呂場に足を踏み入れなかった時点でお前の負け〜。

 

浴槽から桶にお湯を汲んで体にかける。あっつ!冷えた体には火傷もんでは?お湯沸かしてる人誰?もう少しぬるくしてほしい……。

マダラは平然と湯をかけるわ、風呂につかるわで、何だろう。熱耐性が違う……。俺弱すぎ……?

冷えている体を温めるため仕方なく肩までつかる。あづい。

気を紛らわせるため話を振る。

 

「今日は何の修行したの?」

 

タジマ監修の修行とはどんなもんだろうか。

 

「川で水面歩行をしながら組手をしてた」

 

 

「へえ。水面歩行?どうやるの?」

 

足用の浮き輪?とか使うのだろうか。前言ってた気がするけど聞き流してたから覚えてない。

 

「こうやって、チャクラを足から出してーー」

 

マダラは水面に立った。まじか。

チャクラを足から出すって何??どこから出てるの?毛穴?

 

「どうだ?」

「兄さんまじですごい」

「へへっ」

 

マダラははにかんだ。意味わからん。お前すごいよ……。

 

「今日雨だよね?危なくなかった?」

「だから修行になるんだろ?」

「失敗したら溺れちゃうかもしれないんだよ」

「そんなヘマしねぇよ!」

 

タジマがついていたとはいえど。

マダラは調子に乗っている。まじで危ないことしてるじゃん。怖いなぁ。

タジマはもっとマダラを大事にした方がいい。

これは母にチクって叱ってもらうしかないな!

 

……にしても。本当どうなってんのそれ?

俺は水中に面しているマダラの足裏に触った。マダラは片足を上げた。

 

「っやめろ!」

「何?くすぐったかった?」

「ち、ちげぇ!」

 

ふーん。

 

俺は追撃した。逃げ惑うマダラ。待て待て〜!

 

「やめろやめろ!」

「いーや!やめない!」

 

バシャバシャと走り回る。

俺は天才なので簡単にマダラを浴槽端に追い詰めた。マダラも水中歩行を止めればいいものを。バカなやつめ。

 

「ククク……」

「イズナ。や、やめろって……な!?」

 

ジリジリとにじり寄る。マダラの背後は壁。逃さんぞ……。

十分に距離を詰める。今だっ!俺は飛びかかった。

マダラは俺を普通に避けた。水中で動きが鈍い俺と水上のマダラでは機動力に差がありすぎた。

だが、甘いっ!俺は目に力を込めた。

写輪眼開眼っ!

書物に書いていた写輪眼の特徴!相手の動きを見切ることができるのだ!あとついでにチャクラも見れるらしい。

うわ。本当に動きが予測できる。ナニコレきもっ!マダラの足が青い。これがチャクラか!?

とりま足を掴む。

 

「な!?」

「バカめ!」

 

まさか捉えられるとは思っていなかったのかマダラは動揺している。

いいのか?そんな隙を見せて。

もう片手で足裏をくすぐった。

 

「うわああ!?」

 

マダラはチャクラを維持できなくなって風呂に沈んだ。ふん。また勝ってしまった。

 

 

「イズナてめぇコラァ!!」

「まだまだ修行が足りないようだね。兄さん!」

 

マダラの焦った顔は傑作だったな。

これに懲りたら安全に修行することだ。いい教訓になったろう。

さーあがろ。

マダラは俺を引っ掴んだ。何だよ。

 

「写輪眼はズルだろーが!」

 

羽交い締めされたのち、くすぐり返された。ヤ、ヤメロォー!

俺はのぼせた。

ひどい!!

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