一般日本人が転生する話。   作:あうん

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一区切りつけたら一話あたり一万字に圧縮しようと考えています。


家庭科の授業二時間目。

朝食を食べて絶好調である。

歯も磨いて完璧だ。

マダラは修行に行った。風呂敷を持っていた。またカエル捕まえてくるつもり?鶏とかにしてくんないかな。普通の鳥食べたいよ。

母の部屋の襖を開ける。開ける前に自動で開いた。自動で開く機能もついたんか。

部屋の中にタジマ。今出ていくところだった。げげげ!

 

「イズナ」

「ち、父上……おはようございます」

 

タジマはため息をついた。

 

「イズナ。外に出るのは禁止です」

「え?」

「分かりましたね」

「は、はぁ」

 

タジマは行ってしまった。急に変な縛りが増えてしまった。

俺が外出たのなんて片手で数えられる程度なんだけど。

母の部屋と往復する毎日なので支障がまるでない。

まぁいいや。襖を開けた。

 

「母上〜」

「お待ちしていましたよ。イズナ」

 

母が微笑んでいる。近づいた。頭を撫でられる。

幸せ〜。

母は布を懐から取り出した。

 

「では着物を一から仕立てる練習をしましょう」

「おぉ……」

 

母から受け取った布。じゃないなこれ。

なんだ?滑らかな触り心地。少しデコボコしている。綿とかじゃない。こんな素材あったのか?この時代に。

細かく見るとつぎはぎだらけだった。ある意味おしゃれな模様にも思える。

母は構わず続けた。微笑んでいる。

 

「今日は蛙の皮を使います」

「……」

 

ヤダァ……。

 

カエルの皮で着物を作る。絶対着たくない。

しかもカエルとか耐久性に難ありすぎだと思う。

なんで普通の布じゃないんだ。頭どうかしてるだろ。

 

母からもらった針と糸でちくちくしていく。型とかとらずに一枚のカエルを丸ごと着物にするらしい。

こんだけの量のカエルの皮どうやって用意したんだ。怖すぎる……。

そういえば隣の部屋のカエルの声が聞こえない。

まさか……。

出所を知りたくなったが藪蛇すぎるので口をつぐんだ。

 

カエルに呪われそう。

無駄に手触りが良いのが嫌。

俺は母の指示に沿って縫い付けた。

縫い縫い。

 

 

スパーンと襖の開く音。

 

「マダラ。お待ちしていましたよ」

「母上。……イズナ」

 

マダラが来た。もうご飯の時間?まぁ空いてるけど。

部屋に入ってきた。風呂敷。うぞうぞとしている。うわ。

母が受け取った。中を覗いて。マダラの頭を撫でた。

 

「頑張りましたね」

 

母はマダラの耳に口を寄せた。

内緒話!?俺を除け者に。

何話してんの〜?

 

「では、お願いいたしますね」

「……はい」

 

マダラが部屋を出て行こうとする。

 

「兄さーー」

「イズナ」

 

母の声に遮られた。振り返る。

微笑んでいる。

 

「お昼ご飯にしましょうか」

 

ご飯!!

やったー!!

 

出てきたのはカエル粥だった。はいはい知ってた知ってた。

素材の味が美味しいからまともに美味しくいただけてしまう。

ただ。もしかしてお昼ご飯毎日これになる……?レパートリーが貧弱すぎる。

 

ぺろっと平らげて。

 

「ごちそうさまでした〜」

「美味しかったですか」

「はい!」

 

母が微笑みながら椀を片付ける。

更に縫かけのカエル着物も。

 

「着物やらないんですか?」

「イズナ」

 

母が風呂敷を掴んだ。何かが蠢いている。

 

「裁縫が楽しいのはわたくしもよく分かりますが、やはり、そればかりではいけないと思いまして」

「はい?」

 

楽しんでいるのは母だけだぞ。まるで俺が裁縫大好きみたいな言い方やめてほしい。

 

「本格的に医療忍術について教えなくてはならないと、思うのです」

「はぁ」

 

今までもその一環でやってたのでは?

 

「イズナは目を離すとすぐに死んでしまいそうですから」

「……」

 

母は懐に手を突っ込んだ。

ジタバタ暴れている。

カエルではない。

トカゲ。

 

「さぁ。頑張りましょうね」

 

母は微笑んでそう言った。

 

俺にトカゲを手渡してくる。嫌すぎる……。

手からこぼれ落ちた。逃げないようチャクラで縛った。

畳の上でもがくトカゲ。

 

母は懐からハサミを取り出した。

トカゲの尻尾を挟む。

 

チョキン。

 

尻尾を持って俺に見せてくる。

ひ、ひどい……。

 

「イズナ。これを治してみましょう」

「え……」

「お前なら、できるはずです」

 

手渡される。手の上で動いている尻尾。

 

「これ、やんなきゃダメですか?」

「はい」

 

断言。母の意思は固そうだった。

暴れているトカゲ。可哀想。

 

尻尾をトカゲにくっつけた。

くっつけただけで、ポロリとすぐ離れる。そりゃそう。

 

「どうやってやるんですか」

「チャクラで、治すのですよ」

 

大雑把だな。

 

「具体的には……?」

「さぁ」

 

さぁって。

 

「イズナは才能がありますから」

「……」

 

そういう問題かこれ?

仕方ない。チャクラを練って。

トカゲ本体と尻尾の断面に当てる。このチャクラをどうするんだよ。

現代知識的には、細胞と細胞をくっつけるとか、どうこうする感じ?

そんなこと俺ができるのか?

チャクラを当て続ける。くっつけ〜。治れ〜。

なってる?分からん。どうなんだ。

トカゲと尻尾から手を離した。

うん。なんかくっついたな!

 

まじか!?

 

母は満足気だ。

 

「頑張りましたね。流石はわたくしとタジマ様の子です」

「そ、そうですかね……」

「えぇ」

 

母はトカゲの尻尾をまた切った。

ひどぉ!?

 

「では、もう一度」

「ええぇ」

「頑張りましょう」

「いつまでやるんですか!?」

「これが死ぬまでです」

 

ひ、酷すぎる……。ムゴイ。

 

「可哀想です」

「そうですか?イズナは優しい子ですね」

 

いやぁ。優しいとかじゃないと思う……。

 

「イズナにとって大切なものを助けるとき、この力はきっと役に立ちます」

「……」

 

母が微笑んでいる。

 

「失ってからでは遅いのですよ」

 

大切なものを失う前にトカゲさんの命を奪ってるんですがそれは……。

罪悪感。

死にたくなってきたな。

 

「イズナ」

 

母がトカゲを指差す。

 

「苦しんでいますよ。早く治して差し上げなさい」

「……」

 

あんたが切ったくせによく言うよ。

トカゲの尻尾が切れるのは知ってるけどさぁ。こういう使い方を想定してないと思う。

俺はもう一度トカゲを治した。そしてまたハサミで。

はぁ。

治す。切られる。

うんざりする。

気を病みそうだ。

 

なんとなくうまくいってるけど。なんとなくいってるのをそのままにするのはまずいよな。

ちょっと真面目に考えたい。

ついでに気を紛らわせたい。ついでというよりこっちが主目的。

写輪眼で見る。

トカゲにもチャクラがうっすら流れている。

切られた尻尾にも。分断されて繋がっていない。

俺のチャクラで繋ぎ合わせる。感じ。しばらくするとくっついたのが分かった。チャクラを中心に肉もくっついていく。

なるほど?意味分かんない。

チャクラすげーってことだけしか分からなかった。

母が説明を放棄したのも頷けた。完全に感覚頼りだった。

 

「一度休憩しましょう」

「……はあ」

 

治し続けていたトカゲは切っても治しても動かなくなっていた。

 

トカゲを手に取る母。微動だにしない。

母は微笑んでいる。

 

「では、蜥蜴の捌き方をお教えします」

「なんで??」

「いつか役に立つ日が来るかもしれませんからね」

 

来ないで……。

 

「明日のお昼にするつもりですので頑張りましょうね」

「えぇ……?」

 

それで頑張りたくなると思ってんのか!

カエルもトカゲも一緒だな!レベルが!!

 

「では、ここにチャクラの刃で突いてみなさい。小さいですからね気を付けて」

「?」

「どうかされましたか」

「チャクラの刃ってなんですか?」

「……こうするのですよ」

 

母の手の延長。チャクラが光っている。鋭い。

微笑んでいる母。

 

「おお!」

「お前ならできるはずですよ。やってみましょう」

「はい!」

 

やってみる。簡単にできた。

母に見せる。

 

「どうですか?」

「えぇ。よくできましたね」

 

頭を撫でられる。

 

「俺、天才ですから!」

「その通りです。では、早速試してみましょう」

 

ツッコミ待ちだったんだけど。普通に天才扱いされてしまったな。

トカゲの頭の後ろをとんとんと指で叩く母。

母の見せてくれたチャクラ包丁はデカすぎる。指一本分の太さに調整してサクリと刺した。

血が出た。

わぁ……。ヤダァ。

母はトカゲをひっくり返した。トカゲの腹に指を滑らした。

 

「ここを切りましょう中の腑を取り出します」

「はぁい」

 

切った。中身が見える。うーんグロい!!

 

「上手にできましたね」

「……このぐらい当然ですけど?」

「ふふふ」

 

母はトカゲの内臓の名前を一つ一つ教えてくれた。知ってる知ってる。

 

「取り出してみましょうね」

「あい」

 

中身触りたくないなぁ。

チャクラで内臓を切って、包んで出した。

まーじで便利だなチャクラ!!

物を畳の上にポイである。母は普通にスルーする。

 

「では最後に食べやすくするため潰してしまいましょう」

「潰す?」

「はい」

 

母は椀を俺に差し出してきた。

トカゲって別に潰さなくても食べれない?なんか火に炙って食べる野性的なお食事できたと思うんだけど。

いやそれも嫌だけどさぁ。

あえて粥にしなくてもいいと思うなぁ!?

母を見る。微笑んでいる。

 

……。

 

俺はやっぱり触りたくなかったのでチャクラで手を覆って握りつぶした。

ぐちゃっとね。

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