宇佐見蓮子は覚を詠む ~memory read 作:フロウリバー
※見るに堪えない駄文です。
※無断転載、自作発言はおやめください。
それでは本編どうぞ
私の名は宇佐見蓮子。とある大学の秘封倶楽部というサークルで活動している。まぁサークルと言っても個人サークルだけど。活動の中で体験した奇妙なことをまとめて漫画にして同人誌即売会で出す、なんてこともやっている。でもこの二年間、ずっと一人でサークルを回しているから結構多忙だ。そろそろ相方が欲しいところだ。
というわけでサークル活動の一環で今日は山梨県甲府市にある「おいらん淵」に来た。どうやら関東圏随一の心霊スポットとして名高いそうだ。
――戦国時代、鶏冠山には武将・武田信玄が所有する黒川金山が存在していた。一帯には鉱山町がつくられ、鉱夫たちの慰安のために遊廓もあり、その隆盛ぶりは黒川千軒と称された。
しかし、織田信長・徳川家康連合軍の甲州征伐によって武田勝頼が没し、同時に武田家が滅亡したことにより金山は閉鎖。当時の金山奉行は、金山の秘密が漏れることを恐れて、遊廓にいた55人の遊女と金山労働に従事した配下の武士を皆殺しにすることを決めた。
柳沢川の上に藤蔓で吊った宴台を用意し、その上で酒宴だとして遊女らを舞わせ、舞っている間に蔓を切って宴台もろとも淵に沈めて殺害した。
女たちは絶望と深い恨みを抱えたまま暗い谷底へ落ちていき、大半は息絶えた。運よく岩場への衝突を免れ下流へ流されていった者もいたが、すでに村々には、助けた家は刑に処す旨のお触れが回っており、酷く衰弱したまま息絶えたという逸話も伝わっている。
と、おいらん淵が心霊スポットと言われている所以たる概要を一通り読んだ後、私は例の「おいらん淵」へと向かうことにした。
それにしても奇妙な気配を感じる場所だ。この「おいらん淵」は。おいらん淵のあたりを散策していると、もう夜の六時になっていた。仕方ない。奇妙な気配は感じるが特に心霊的なことはなかったからそろそろ帰ろう。私はそう考え、自分の車に乗り込むと国道411号を走って帰ろうかな、と考えつつ車を発進させた。そのときだ。前方から白い服の女が歩いてくるのが見えた。なんだ?と思いつつ私は車を運転する。すると白い服の女は私の車の方に歩み寄ってきた。奇妙な女だ、と感じつつ、私は女の前を通り過ぎていった。そして数分後、またさっきの女が前方から歩いてくるのが見えた。そんあことが立て続けに5回もあったため、流石に私はムカついて車を止め、女の方に歩み寄る。すると女は唇の端をグニャ、と曲げ、勢いよく私の元へ走り寄ってきた。その女の青白い顔には満面の不気味な笑みが浮かんでいた。なるほど、最初からコレが狙いだったのか。私はそう思い、女に向かって能力を発動する。
「ヘブンズ・ドアー!!(天国の扉)」
私の特殊能力、それは相手を本にして記憶を読むこと。一度本にされたが最後、相手は体をピクリとも動かせなくなる。現実にこんな能力があるもんだな、と私ですら驚くものだ。と、余談はさておき私はヘブンズドアーのビジョンを女に触れさせる。すると女は瞬く間に体の一部が本と化してしまい、動けなくなり、気絶する。
「ふむふむなるほど・・・こいつは・・・幽霊しかも長年の恨みが積もり積もった怨霊ってところか・・・」
そう呟きながら私は能力を解除する。すると女は勢いよく起き上がり、私のほうへ向かってくる。
「やれやれ、能力を一度食らったんだから学習しろよ」
私は呆れ気味にそう言い放つと、
「ヘブンズ・ドアー」
と呟き、再び女を本にする。今度は命令でも書き込むか。
『成仏する』
と怨霊の女に書き込む。すると怨霊の女は瞬く間に成仏していった。コレが2つ目の能力。対象に命令を書き込む能力だ。女も成仏したし、一件落着だな、と思いつつ、私は車に乗り込むと、国道沿いに車を発信させて京都に戻ることにした。車を運転している途中、どこかから鈴の音も聞こえてきたが、私は気にせず車を運転した。今回も非常に興味深い体験をできた。今度はもう少しスリリングな場所へ行ってみるか。
後日、私はまた「おいらん淵」へ足を運んだ。献花台へ花を手向けるためだ。昔ここで大勢の女性が亡くなった。さぞかし無念だったろうに、と思いつつ、献花台へ花を置く。献花台から帰る途中、鈴の音がまた鳴ったが、幽霊のイタズラだろう、と考え、私は車を停めている場所まで戻っていった。
to be continued
久々に書きますぜシリーズ物。今回のシリーズはジョジョパロで、宇佐見蓮子を主人公に据えた物語でしたがいかがでしょうか。ヘブンズドアーを使う宇佐見蓮子。そして時系列的にはまだメリーに会う前の話、という感じです。このシリーズでは失踪しないように頑張ります。では。