多分続く連続短編小説:プロジェクトセカイカースドステージ!feat.呪術廻戦   作:DUN.ネコノカンリニン

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今回、初めて出てくるやつが居ます。だれか、当ててみてください。


未登録特級その2

―――一方、愛莉・絵名ペアは、

「うぎゃああああああ!何アレキモチワルッ!」

「本当何アレ⁉あんなの見たこと無いわよ!一級?」

 逃げ回っていた。なぜかと言うと、それは数分前に遡る。

 

 他の人達と解散した愛莉・絵名ペアは、学校へと突撃した。

「いや〜まさか、二人が同じペアになるなんてね。他の人達は別々になっていたけど、もしかして私達が元同級生ってこと知らないんじゃない?」

「その可能性あるわね。高専だってそんなに調べるわけでもないし……調べるとしたら、家系ぐらいね」

 そして、彼女らがぺちゃくちゃ話していたその時だった。

「ぐすっ、ぐすっ……」

 どこかの教室からすすり泣く声が聞こえたのだ。その声に気づかない彼女らではない。

「待って!どこかから子供の泣く声が聞こえる。もしかしたら、帳を下ろした時にまだ校舎内に居た子かもしれないわ」

「でも、今日休日だけど?そんな日にわざわざ学校に行くなんて考えられない。部活?」

「どうかしらね……まあ、行ってみましょう。その時はその時よ!」

 そうして、彼女らは歩き始めた。どこにいるかも分からない、取残された子供を探しに……と思っていたのだが、あっさりと見つかった。

「ぐすっ、ぐすっ……」

「あら?こんなところに居たのね。ほら、そこの君、立てる?」

「ぐすっ、お姉ちゃんたち、誰?」

「今は言えないけれど、まずは帰りましょう?親御さんだって心配するわ」

「さすが愛莉。子供の扱いには手慣れてる」

 それもそのはず。彼女―――桃井愛梨は、バラエティアイドル・ハッピーエブリデイとして活動していたのだ。その中には子供向け番組も含まれる。「い○い、い○い、ば○!」では、ゲストとして出て、話題になったりした。

「まあね。さて、行きましょうか。ほら、早く立っ……て……」

 愛莉は突然、子供の手を払い除け、数歩後退りした。

「どうしたの?愛莉」

 絵名は、よく見ると愛莉が真っ青な顔をしていることに気づく。その目線の先には、先程の子供が居た。しかし、その子供は、明らかに普通の人間ではなかった。

―――黒い顔、平坦で大きな目、そしてニタついたような気色の悪い顔。

「早……ク寝ナ…イ、ト大キクナレナイ、ヨ?」

「「うぎゃあああああああ!」」

 強大な呪力を持った未登録と思われる呪霊―――特級に相当すると思われる―――との遭遇であった。

 

……「アレは、なになに⁉」

「絵名、パニクりすぎて語順がおかしくなってるわよ!」

(まずは情報を整理しましょう。落ち着いて……す〜は〜……よし。さて、あの呪霊は、多分一級―――下手すれば特級に相当するわね。宿儺の指でも取り込んだのかしら?何にしろ、厄介な呪霊ね。私、一級なんだけど……。名前は……まあ、適当に早く寝ろって言ってるんだから「あさなしさま」とかでいいかしら)

 愛莉は、気持ちを落ち着かせるのが上手かった。さすがはアイドル。

「絵名、アイツについての情報をまとめてみたわ!」

「え?何々?教えて!」

「アイツは恐らく上位の一級呪霊―――下手すれば特級に相当するわ。今適当に決めた名前だけど、アイツの名前は『あさなしさま』よ!」

「そう!ありがとう。なら、もうこちらから行く?」

「ええ、その方が良いわね。アイツ気色悪いのよ」

「同感」

 やはり竹馬の友。気色悪いという点ではどちらも同じ気持ちだった。

 そこで、絵名が動く。

「ちょっとばかし、集中するから、愛莉。護衛お願いね!」

「わかったわ!『幸運仮面(ハッピーエブリデイ)』―――ハッピー反復横跳び!」

 愛莉の術式は、『幸運仮面(ハッピーエブリデイ)』。その能力は、自身の身体能力の底上げ。しかし、それ以外にもあるかもしれない。

 反復横とびと言っても、それはもう瞬間移動に近かった。残像が見える。

「はっはっは!このハッピーエブリデイを捕まえられるかしら?」

「ウゥゥるぅぅさぁぁぁい……はやく。寝……ロぉぉ」

 あさなしさまも負けていない。呪力で強化した身体能力で愛莉を捕まえようと必死に追いかける。

 しかし、そんなあさなしさまの努力も虚しく、絵名の術式が完成してしまった。

「さあ、準備できた!術式順転『虚』」

 その瞬間、あさなしさまの手足がなくなった。吹き飛ばされた、圧縮されたの部類ではなく、本当に、この世から無くなってしまったのである。

「イッダァァァイィィィ……極ノ番『寝る子は育つ』」

「まずい!愛莉、避けて!」

「きゃっ!危ないわね……せっかくの制服が焦げちゃったじゃない!」

 あさなしさまの極ノ番は、正面にビームを放つものだったらしい。その時、ちょうど目の前に居た愛莉は、少し掠ってしまう程度に抑えられたが、これは、身体強化した愛莉だからこそできる芸当で、一般人がやろうとすると、まず間違いなく避けられない。というか、認知さえできない。

「よくもやったわね!ハッピーキック!」

 カウンターとして発動したのは身体能力を強化した状態でできるかの有名な仮○ライダー1号の必殺技のライ○ーキックとほぼ同じのやつである。

 しかも、クリーンヒットした。

「グボォォ!は、ヤク寝ロぉぉぉぉぉぉ!」

「そうはさせない!愛莉、ちゃんと掴まってて!巻き込まれる!」

「わかってるわ!ほら、早くやっちゃいなさい!」

「領域展開『空白のキャンパスに描く私は』」

 領域が展開される。その風景は、何もなく、しかし、絵の具が落ちたような()()()()()()()と、SNSの画面のようなものが写っている()()()()()()()()()()に分かれていた。

「あ〜あ、この風景そんなに好きじゃないんだけどなあ……まあいっか。多分、もう聞こえてないだろうし」

 絵名の術式『空白術式』は、虚数を操る術式であり、それを術式反転させると、実数を操る術式にも変化が可能である。そして、実数を操るということは、実数を象徴する物質を操れることとも同義であり、その逆も然り。虚数を象徴する反物質を操ることも可能なのだ。

 そして、領域の効果は、物質と反物質を入れ替えること。

 呪いも、一応目に見えないだけで、そこに存在はしているので物質であり、その物質を反物質に変える。

 そうすることで、閉じられた領域の方に移動するのだ。しかし、反物質はそんなに多いわけではないので、閉じられていない領域には殆ど何もいかない。

 そして、領域は解除された。

「ふ〜、今回も上出来だったわね!絵名!」

「そう、ありがとう!」

 二人は、ハイタッチして終わったのであった。

 

―――雨の降る帳外。五条悟は、一人、異様な雰囲気を感じ取っていた。

「何かな?少々面倒だけど、六眼を使うか」

 六眼とは、青く光る相手の術式や空間を把握できる特殊な眼のことである。

 そこに居たのは、魔女のかぶるような帽子を被った腰まであるような長髪の少女。しかし、その異様な雰囲気は彼女から発せられていた。

 悟は、車の外に出て、少女に帰るよう促した。

「おーい、そこの君!ここは危ないから入っちゃいけないよ」

「……助けなきゃ。あの子達を」

「ねえ、早く帰りなさいってば」

「うるさい。私は、一刻も早くあの子達を……」

 埒が明かない彼女に、悟は、実力行使に出るしか無いかと思った。

「ちょっと、君、何者?」

「私は、宵崎奏(ヨイサキ カナデ)。あの子達を助けに来た」

 特級に相当する呪力量を持つ彼女は、同じく特級の現代最強の呪術師・五条悟とタイマンすることになった。




正解は、SCP-2332-JP「あさなしさま」でした。

SCP-2332-JP あさなしさま
著者・Fennecist
リンク・http://scp-jp.wikidot.com/scp-2332-jp
作成年・2021年
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