多分続く連続短編小説:プロジェクトセカイカースドステージ!feat.呪術廻戦 作:DUN.ネコノカンリニン
―――禪院真希は、二級呪霊相手に苦戦を強いられていた。
否、断じて真希が弱いというわけではない。むしろ、一般の呪術師と比べると、結構強いほうだ。
しかし、なぜここまで苦戦を強いられているか。その訳は、ペアの方に問題があった。その方とは―――
「あら?また壊れちゃったわ」
日野森雫である。
彼女は、呪われていた。動力や呪力を一定以上含む物質を問答無用で壊す呪霊―――特級過呪怨霊「ヴォルフガング・パウリ」にである。
そして、もう一人憑いているのが……
《はあ……また壊したの?やっぱりだめね……》
特級仮想怨霊「女郎蜘蛛」である。この女郎蜘蛛の術式「美禍呪法」の力で、パウリの術式「呪械崩壊術式」を制御し、雫の元々の美しい素材を更に美しくしているのだ。しかし、パウリの方も自身の術式を制御しようとしているのだが、なにしろ呪力が多すぎて女郎蜘蛛の補助があっても「呪械崩壊術式」を完全に制御することはできず、それでも呪具なら問答無用で破壊してしまう、という恐ろしい事になっている。
「ごめんなさい……真希ちゃん。これからちゃんと制御できるようにするわ」
「……じゃねえよ!何だよその後ろの二体!見たことねえぞ、特級なんて!……いや、いるわ。うちに二人ほど」
その後、四人増えることになり、真希はとても驚くことになるのだが、それは別の話である。
「私ね、何だったかしら……そうだ!確か『特級被呪者』って言うらしいのよ!この特級ってすごいのかしら?」
「すごいに決まってるだろ。確か特級ってのは、その気になれば単独で国家転覆ができるっていう意味らしいぞ……あと、オマエまだ術式持ってるだろ」
「ええ、そうよ。私が元々持っている術式、まだあるわよ」
「私じゃ呪具だよりになって今じゃメガネのレンズも割れて呪霊もマトモに見えねえ。だから、その術式で殺れ、アイツを」
「……わかったわ。なら、私の術式―――『呪霊操術』で、あれを呼び出すわ」
「あれって?」
「来て!特級呪霊『
呪力の波動を感じた。時空の狭間より現れるは、三次元を轟かせる高次元の神。外なる神々の母親にして番。あらゆる神の誕生につながる者。異形なる神―――シュブ=ニグラスの三次元空間の化身たる主舞尼愚裸擂であった。
それは、「美禍呪法」で更に美しくなり顕現する。故に、呪力を持ったものが、万が一この神を見ても、発狂することはない。そうして現れたのは、所謂完璧な美女とも言うべき呪霊であった。
「あら?お呼びかしら?マスター」
「ええ。少しだけ、力を貸してほしいの。お願いできるかしら」
「お安い御用よ。マスターに仇なすなら、私が処理してあげるわ。覚悟なさい、そこの雑魚。そして、そこの一般人、マスターに掴まってなさい」
「誰が一般人だ!」
そう言うも言いつけはしっかり守り、雫に掴まった真希であった。
「そう、それでいいのよ。あとは、こちらがやるわ。―――領域展開『
領域が展開された。その呪霊は、気の毒である。なぜか。それは……いや、書くのも恐ろしい。そろそろ領域が閉じた頃合いだろう。……いや、何だアレは!ああ!モニターに!モニターに!
「うっ!」
「あら?目が覚めたのね。良かったわ!」
真希が次に目を覚ましたのは、校庭であった。今頃なら、帳が上がっているはず。なら、なぜまだ学校内にいるのか。
「なんで、帳が上がってないんだ!あのバカ目隠しはなにしてんだ!」
真希は叫んだが、叫んだだけでは意味がない。全ては虚空に飲まれ、消えていった。その真相は、簡単である。今、悟は奏と交戦中であり、そして、悟が下ろした帳の上に、いつぞやの商店街のときのように特級呪詛師「
さて、どうするか……