一輪花の咲くまで   作:No.9646

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73話 使い捨ての人生を①

 

「超常解放戦線最高指導者補佐、死柄木葬です」

 

別室に移った葬は、目良とお互い会釈を交わす。今日は謝罪の場ではないのだ。

 

「若輩者ではありますが、本件に関しては意思決定権及び交渉権は幹部会全会一致で承認されていますので、私が担当させていただきます。よろしくお願いします」

「はい。承知しています。申し訳ありませんが、臨時代理のため名刺の持ち合わせがありませんので」

 

目良はさらりと流す。

未成年だから認めないとするなら、同じ年齢の緑谷出久を最高戦力として前線に出すこともできなくなるではないか。

仮免持ちのセミプロとは言え、まだ本職ではないのだ。免許はあくまで資格であって、従事者に対する法的強制力は働かない。

さらにはもっと幼い時に利用したじゃないかと言外に皮肉が込められている気がするのは穿ち過ぎだろうか。

目良の方も、理解しているし名刺を用意する暇なら木っ端微塵にされましたよと即座に切返す。

たかが挨拶一つ、されど挨拶一つ。

それで初対面の印象は変わるし、ある程度力量や人となりは測れるものである。

挨拶だけ済ませて、お互いに交換していた和解条項案を元に調整を進めて行く。

 

「引き渡しの件ですが、ギガントマキアの順番の繰り上げは可能ですか?」

「収容場所の確保がお済みであれば」

「タルタロスの一部区画を繋げて空けます。ちょうど修繕工事中ですので」

 

タルタロスを落とした一件は、無かった事として処理する方向で双方一致した。

最高警備を誇る公的機関の陥落を公表するのは国の威信に関わるからである。

表向きは送電システムのトラブルによるものとする。

大規模改修も、ギガントマキア収容の為であれば言い訳が立つ。

よって、ジェントルとラブラバはこの件では罪に問われない。

 

「この、死柄木弔との定期面会を推奨というのは、遠隔でも?」

「可能ですが、彼は匂いで判別している部分もありますので、安定性を求めるのであれば回数は減らしてでも直接の方が良いかと」

「では、その方向で検討させていただきます」

 

先の戦いで最も被害を出したギガントマキアの確保は早急にと上からも念押しをされている。

 

「不可の場合、君の個性で沈静化させること、またその協力は可能ですか?」

「問題ありません」

 

通らなければ、葬の身柄がとれるのだから死柄木弔を動かすより安全だ。

葬の方も、面会権は絶対条項でないので譲るところは譲る。

さすがに2回目で死柄木弔やリ・デストロの引き渡しは拒否したが。

向こうも通るとは思っていないようで、あっさりと引き下がった。

 

「ヒーロー殺しは第2陣で引き渡していただけるということですが」

「条件は但書の通り。逮捕時の件は黙秘、弁護士の選任はお任せします」

 

当時の状況を聴けば、彼と闘ったのは緑谷たち学生3人。

かつその時まだ彼らは仮免を取得していない上に、その場に居たプロヒーローは撤退指示を出したが従わず。そのヒーローも監督責任者でなかった。

当の本人は何ら気にしていないが、逮捕の手段の不当性の問題があるのだ。

公判では全面的にそちらが不利にならない話だけをさせる。

折角オールマイトが会見で爆弾かましてエンデヴァーの功績詐称から目を背けさせたのだ。再燃させたくないだろう。

そのために条件をいくつかつけている。

 

「検討の時間をいただいても?」

「はい。それと、本人が引き渡しにオールマイトを指名しているのですが」

「それくらいであれば」

 

双方可否、要相談調整、と各案をとんとんと進めていく。

早い話、武装放棄と幹部格の取扱いに関する司法取引だ。

敵連合は騒乱に関する罪状以外、重い者ほど厳罰が難しい。

スピナーは連合加入以前は犯罪行為を行なっていない。加入後のものは言及もないので把握されてないか、別件として処理済み。

トガヒミコは未成年。

荼毘こと轟燈矢に関しては関与した正確な数が不明。先に身体が保たない。

死柄木弔に至っては、個性事故後ろくに捜索もされず、AFOによる未成年者略取。そこから約15年に渡り歪んだ教育を施されている。義務教育である小中学校にすら通っていない。

成人している中でも年長者たちは強盗・殺人があるので数年はつくかもしれないが。

問題はムーンフィッシュとマスキュラー。これらに関しては()()()()必要があるだろう。

 

「レディ・ナガンこと筒美氏への職務命令としての殺人教唆等については、お互いに一切を問わず、ということで。誓約書に署名をいただきたいので、後日登庁してください」

「伝えておきます」

「ホークスも、双方和解で解決済みと。書類は後ほど保護者名義でまとめます。後でマスコミに囲まれると思いますが、こちらの内容でお願いします」

「拝見します」

 

渡された()()を手に取りざっと目を通す。暗記前提、覚えられないなら口を噤んで黙っていろという暗黙の応酬。 

 

「刃を真っ直ぐ入れるのって、けっこう難しいんですよ」

「?」

 

応答を頭に入れながら、葬はそんなことを口にする。

目良は疑問符を浮かべたが、彼女が自分の首に手を当てたのを見て何のことかを把握した。

 

()()()()()尚更。首の薄皮一枚だけで留めようとしても、手は震える」

「…経験談ですか。どこか修正でも?」

「いえ、話の流れで思い出しただけですので、お気になさらず。何かあればお願いさせていただきます。彼はこのままヒーローを?」

「難しいでしょうね」

 

荼毘の炎で灼かれた後遺症で、因子は爛れ完全には翼は戻らず義羽で補ってようやく。それでも元の速さには程遠い。

本人の才能と努力で培ったものはあるので、ヒーローを続けるだけの力はある。

しかし。

 

()()()()()()()()、国による人身売買だの、親による子供の搾取だの、現代の少年兵だのと海外から非難されていましてね」

 

ホークス自身へではなく、彼を『ホークス』にしたことへの非難。

掘立小屋で定職にもつかず酒浸りな父親、母親にろくな世話もされず、時には傷を作って小さな身体に似合わない買い物袋を引きずりそうになりながら運んでいた被虐児の姿はこっそり隠れるように暮らしていても、人の目にはつくのだ。

明らかに訳ありな家族は、助ける手は伸ばされなくても噂は口に上る。

そんな子供が身元を隠してトップヒーロー。

父親は刑務所で、母親は閑静な住宅街の一戸建て暮らし。しかし仕事をしていた形跡がない。

子供の人生を売り買いしたような経歴に、人権問題に厳しい諸外国から白い目を向けられたのだ。

調べて情報を流したのは目の前の少女だろうが、当人は涼しい顔でラストのページを捲っていた。

目良はのどしめしにお茶を飲む。

 

「職員として内勤にして、頃合いを見て椅子を引き継ぐ予定です。私個人としては、本人の意思に沿って復帰させてやりたいのですがね」

 

この先、どうしたってヒーロー公安委員会は規模も権限も縮小される。暫定的に警察組織に組入れるか、監査が付く。

外からのバッシングを受け難い本人を内部に置き時期を置いてトップに据え、本人の意思だとアピールするのが狙い。

国内は人事の一新と、台本通り被害者との和解(ビジネスなかよし)。損害補填をどうするかは今絶賛別の部屋で調整中だ。

 

「これも個人的な感想というか、意見にはなりますが。君ともこのような形ではなく、10年後辺りに配属挨拶とかでお会いしたかったですね」

「そういう未来もあったかもしれませんね。私1人なら、今頃そうなっていてもよかったのですが」

「それだとどの道オールマイトさんと揉めることになるので、やはり10年後で」

 

台本に軽く赤を入れて本題に戻る。

粗方の取り決めを終えて、残りは後日とした。葬の身柄引渡しはその調整窓口としての役目もある。

 

「それではそろそろ、オールマイトさん呼びましょうかね」

 

─────────────────────────

 

燈矢と焦凍、今にも激突しそうな2人を止めたのはほぼ同時だった。

 

「轟君‼︎」

「うるさいぞ!リ・デストロのお声が聞こえないではないか!」

 

駆けつけた飯田と、中継を見てた外典の声であった。

熱量の上がりかけていた2人の空気がわずかに下がる。

 

「飯田…」

「ダメだ轟君!今日は戦闘行為は極力控えるように指示が出ている!」

 

今日の会場警備は、ヴィラン側からの武力行使があるまでヒーロー側による戦闘行為は禁止されている。

飯田は一度規則を破った者として、その事が友の父親の信頼を崩すまでの事態に発展してしまったからには、決して、焦凍に破らせるわけにはいかなかった。

そしてその時間が、彼の到着までを稼いだ。

低い声が落ちる。

 

「燈矢…」

 

エンデヴァーであった。

手にはぐしゃりと握り締められたままの書類。

葬から渡された燈矢の診断書であった。

待機予定のはずの彼がなぜここにいるのか。

ホークスたちが送り出したのだ。

 

「エンデヴァーさん」

 

控え室で、弔の様子を伺いながらホークスが声を潜めて耳打つ。

 

「ここは俺らで見ときますから、行ってください。死柄木弔も想定以上に大人しい」

どこに。

続く言葉は無くとも分かりきっていた。

今日の警備計画は共有されていた。

誰がどこにいるか、連合のメンバーがどこに配置されているのかー燈矢が屋上にいる事も把握している。

 

「しかしー」

 

既に公開会談は終わったが、まだオールマイトたちの話し合いが行われている。

ヒーローとして、勝手に警備に穴を空けるわけにはいかない。

そんなエンデヴァーの葛藤を見透かすように、ホークスはいつも通りの軽薄さを装った笑顔を作る。

 

「これでも俺はNo.2ですよ。何かあっても貴方が行って戻ってくるまでくらい、凌いでみせますよ」

「No.3も居ることを忘れないでもらおう」

 

加わったのはベストジーニスト。

 

「デニムも人も一本の糸で織りなす事はできん」

 

頼れと。

 

「ほら、早く」

「行ってきたまえ」

 

弔は先の戦いがまるで嘘のように、年相応の青年の顔でグラントリノの昔話を聞き合槌を打っている。

敵意は感じられない。

 

「…恩にきる」

 

そうしてエンデヴァーは屋上へと駆け上がった。

父の姿を見て、荼毘は歓声を上げる。

 

「お父さん!嬉しいなぁ!()()来てくれないのかと思ってた!」

「燈矢…!」

 

ずんずんと鬼気迫るエンデヴァーは荼毘に歩み寄る。

 

「お父」

 

荼毘が何か言う前に、逃れられる前に、彼は父のその大きな腕で抱きしめられていた。

 

「死ぬな!燈矢!死なないでくれ…!」

 

葬から渡された診断書は、酷いものだった。

職業柄医者の世話になることは多い。年数も重ね、専門家ではないが、それなりにわかるようにはなっている。

だからこそ、燈矢の身体が、息子の命が最早奇跡的に生き永らえているだけなのだということを理解してしまった。

荼毘は少しだけ気分が良かった。

父がすぐそばにいる焦凍(最高傑作)には目もくれず、自分(失敗作)に泣いて縋っている。

 

「なんだよお父さん、(失敗作)なんかいらないんじゃなかったのかよ?」

「そう思わせてしまったことが、俺の間違いだった…!」

 

失敗作、それは度々子どもたちを指して発した言葉だ。

ヒーローがだ。

 

「俺が馬鹿だったんだ…どうしようもない愚か者だった。お前がいらないなんて、そんな事は決してなかった!」

 

ただ、目を背けて逃げただけだった。

燈矢では超えられないと、ヒーローにはなれないと諦めたのだ。

努力(エンデヴァー)を関する己が。

 

「お前にかける言葉を間違えた。教えてやることを間違えた。間違い続けて、お前を失った…あの時に目を覚ますべきだったんだ…」

 

燈矢を亡くして、焦凍に傾倒した。

 

「その間違い続けた結果が、荼毘()だ」

「ああ…お前は俺の罪だ」

 

じわりと腕の中の温度が上がる。

そこに、カンカン、と複数の足音が聞こえた。

階段を駆け上がって来たのは。

 

「冷…⁉︎」「お母さん⁉︎」

「なんだ、冬美ちゃんと夏くんもいるじゃん」

 

冷だけではない。冬美も、夏雄もいる。

エンデヴァーの親族であり、暴徒やマスコミから避難するために家を離れた彼らは根津の厚意で雄英の敷地内で世話になっていた。

 

「なぜここに…⁉︎」

「ホークスさんが、連絡をくれました」

 

病み上がりで駆けたせいか、上がった息を整えて冷が答える。

するとそのまま、夫と長男の元に向かう。冷は夫と同じように、燈矢を腕に抱きしめた。

 

「お母さ」

「ごめんなさい…ごめんなさい燈矢…!痛かったよね、熱かったよね…!」

 

長男を抱きしめたのは、果たしていつぶりだろうか。

瀬古杜岳に向かう息子を止めることもできず、逃げてしまった。目を背けてしまった。

向き合わず、行かせてしまった。

10年ぶりに帰ってきた長男の身体は広範囲が焼け爛れ、金具で皮膚を繋ぎ止めているような状態だ。

 

「私が弱かったから、私が逃げてしまったから…」

「そうだよ」

 

燈矢は母があまり好きではなかった。

小さい頃は愛されていたし、愛していた。

だけど父は失敗作(燈矢)を見なくなって、次を作った。

夏雄が産まれた時、そして焦凍(最高傑作)が産まれた時、自分(燈矢)が何を思い絶望していたかなんて、知らないくせに。

母親も加担しているのだ。

憎まれ口の一つでも返してやろうと口を開きかけた彼に冷静さを失わせたのは、両親でも末弟でもなかった。

 

「⁉︎」

 

頬に衝撃が走った。

 

「夏く「ふざんけんなよ馬鹿兄貴‼︎」

 

夏雄が燈矢を殴ったのである。

炎司でも焦凍でもなく、夏雄が。

眦から溢れる涙を拭うこともなく。

人を殴ることに慣れていない拳が痛んだ。

 

「本当にクソ親父そっくりだよ!馬鹿なところも、周り見ねえで迷惑も考えねえところも!勝手に決めて、勝手に突っ走って、そのくせ方向間違えてて…!」

 

夏雄は「クソッ!」と吐き捨てる。

言いたいことが山ほどありすぎてまとまらないのだ。

代わりに、兄に縋った。泣いて。

 

「もういっぺん死ぬとか、ふざけたこと言うなよ…!」

 

父、母、弟に続いて「燈矢兄」と飛びついたのは冬美だった。

ぽろぽろと涙を溢しながら。

 

「燈矢兄、私ね、頑張ったの…燈矢兄が死んじゃって、お母さんが入院して、家族がバラバラになって…」

 

壊れているのを知りながら怖くて踏み込めなかった。上っ面ばかり取り繕って、不安も不満も笑顔で隠して、母の代わりをしようとした。

だけど。

 

「冬美ちゃ「私は!やっぱり家族みんな一緒がいい!6人で家族がいいの!」

 

冬美はわんわんと泣き出す。幼い子供のように。

抱き合う家族たちを見ていた焦凍は、トンとその背を押された。

 

「行きたまえ、轟くん」

「飯田…」

 

飯田は友人として、同じく兄のいる身としてと何かと寄り添ってくれていた。

その飯田が、頷いてみせる。

背中を、心を押され、焦凍は一歩、また一歩と踏み出した。

ぎゅっと空いているところから兄の身体に腕を回す。

 

「燈矢」

「ぐえ」

 

力加減を誤ったようで、燈矢が潰れた声を上げる。

物心ついた頃から、兄姉たちと関わることを禁じられた。

抱きついたことも抱きしめられたこともあったかなかったかうろ覚えだ。

それくらい、轟家の家族は歪だった。

これで全員に抱きつかれ、燈矢は身を捩る。純粋に苦しかったのもあるが。

けれど皆が皆、しっかりと彼を捕まえていた。

 

「逃げんな。さっきも言ったけど、俺はお前から目を背けねえ」

「あんなァ焦凍。俺はお前にも確り思うことがあるんだ」

「ああ。聞く。言いたいこと言ってくれ。ちゃんと聞く。全部俺に、俺たちにぶつけろ」

 

また荼毘の熱が上がる。

個性の使用とまではいかない、感情の昂りによるものだ。

しかしその熱も、上がるとほぼ同時に冷やされた。

母の個性だ。

民間人である冷は、この警備中でも両者の個性使用原則禁止の中にいない。

 

「もしもまたあなたが、あなた自身の炎でその身を灼くのなら、そうなる前に、今度は、今度こそ、私があなたを止めます」

 

冷の、母の瞳が真っ直ぐに燈矢を捉えていた。

こんな姿になってまで、息子は還ってきてくれた。

だからもう。そんな決意を込めて。

 

「お母さんに何ができんだよ」

「俺がいる。火力はお前の方が上でも、俺には、お母さんの“氷“もある」

「そういう厚かましさだよ、焦凍」

「私も、私だって氷の個性だもん!」

 

ぐずぐずとしゃくりあげながら、冬美も声をあげる。

 

「お前が馬鹿やるってんなら、俺たちで止める。親父が馬鹿言うなら、俺たちでぶん殴って止める。もう昔の俺じゃねえ。エンデヴァーにだって1発くらい入れられる」

 

この1年。雄英に入ってから、焦凍は変わった。

仲間や友人たちの出会いが、変えてくれた。

遥か先にいると思っていた彼らは、いつだってそこに、すぐそばにいてくれた。

 

「俺たちがいる」

「ああ…」

 

炎司はその大きな身体で、腕で、妻と子供たち、家族全員をまとめて抱きしめる。

本当なら、こう使うべきだった。

背を向けるのでなく、腕を振り上げるのでなく。

 

「燈矢」

 

炎司は一度腕を離すと、中心にいる長男の顔を両手で挟んで向けさせる。

その眼差しは確りと、燈矢を見ていた。

同じ色の瞳が向かい合う。

 

「俺の過ちが荼毘となり、多くの人の未来を奪った。過去は消えない。お前の言った通りだ。怒りも恨みも罰も受け続ける」

 

それは荼毘が望んだことだ。

その為に多くの他人を焼き殺し、連合に加担して、共犯者を巻き込んだ。

 

「俺は前に進む。お前と共に。もう決して、お前から目を背けない。俺はずっと、お前を見続ける」

 

父は再び息子を抱きしめる。

 

「だから燈矢…頼む、生きてくれ」

 

荼毘は「ハッ」と小さく笑いを洩らした。

彼はエンデヴァーを苦しめたかった。貶め、大切にしているもの全てを焼き尽くして、己が生まれた意味を、存在を父の中に永遠に残したかった。

その望みの根底にあるのは、エンデヴァーに、父親に見て欲しいという、燈矢が小さな子どもの頃に抱いた、願い。

それが叶うのなら。

 

「俺、死んでもいいや」

 

もっと生きたい。

 

─────────────────────────

 

司法取引担当。

 

燈矢

やっと見てくれた

…死にたくないって思うのは、いけないことだよね、お父さん 

 

炎司

これからはずっと、俺がお前を見てる

 

今度こそ、あなたと向き合うわ

 

冬美

ぎゃん泣き。

 

夏雄

親父はぶん殴るつもりだしそれはそれとして一番近くにいた弟として兄貴にも一発入れた

 

焦凍

みんなで、だ。

パワーS

 




葬の公安if、表向きは尋もn…取調要員。
「別件でも捏ち上げ(冤罪)でもいいのでとりあえず引っ張りましょう。吐かせます」って基本バレないように個性使う。その為にさっさと免許だけ取らせててもいい。
荼毘の最後のセリフは「私、死んでもいいわ」と掛けてみました。
恋愛ではないけれど、狂うほどの憧れや思慕、親に愛されたいって純粋な子どもの願い。でも罪を犯した自覚はあるから、口には出せない。
彼は平行線で狂ったままエンデヴァーを苦しめて退場するのもいいかなと思ったし、前回ので「戦いは続く」風で終わりにしようかとも思いましたが、一応は救済と銘打ったからには良い方向でと書き足しました。
死んだと思っていた長男が生きていて、戦闘中じゃなくて、口だけ詐欺じゃなく本気で死ぬ気でいたら、本当に永くはない命だと家族が知ったら。
燈矢を幸せにしてやりたかったんです。結果家族だんご。

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