CODE:SCARET   作:三日月恭平

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吾郎のストーリーになります
最初にさりなちゃんの復活秘話を読むことをおすすめします


Awakening The Hell Fire Knight 〜Story Of Goro〜

俺は雨宮吾郎

病院で産婦人科医として働いている医者だ

今俺はアクアくんと近くの食堂で、飯を食いながら向こうで何があったかの話をしていた。

アクア「先生って向こうでどんな生活していたんだ?」

吾郎「え?俺が向こうで何してたかぁ、まあきつかったよ」

アクア「あの試験か?」

吾郎「それもあるけど、その前かな」

アクアくんとルビーちゃんが生まれるあの日、崖から落とされて頭を強打して死んだと思っていた。

俺は死が近づいている時後悔も、未練も、色んなものがあったと思い始めていた。

 

しかし、人生とは不思議だ。

その想いがどこで届いたのか知らないけど、目を覚ましたら不思議な場所にいた。というより連れてこられたような気がした。

吾郎「ここは?」

俺はわからなかった、ここはきっとあの世だろうと思っていた。ただ何故か身体は動くし、血が止まっていた。

?「起きたみたいだね、気分はどう?」

白と紫の服を着て帽子を被った女性が声をかけてきた

見た感じ高校生ぐらいの若い子だった

吾郎「頭が痛い」

いのり「高いところから落とされたんだし、仕方ないよ。私は言の葉いのり、雨宮吾郎さんだね」

吾郎「なんで俺を知ってるんだ?」

何故彼女が俺が崖から落とされた事を知っているのかよくわからなかった。だがその疑問はすぐに解決することになる。

いのり「私はレヴナントで時の女神だから」

 

レヴナントで時の女神?

どういうことだ?よくわからなかったが一つ納得した

彼女は死にかけた俺を助けてくれたことに違いない。

だが、レヴナントって一体なんだ?彼女は一体何が目的なのかわからない。

吾郎「レヴナントってなんだ?」

いのり「レヴナントは簡単に言えば死んだ人間が吸血鬼として生き返った人の事」

吾郎「それがレヴナント...」

つまり俺はそのレヴナントになって生き返ることになりそうだということらしい。

 

いのりは続けてこんな話をしてきた

いのり「あなたが望むならだけど、レヴナントとして生き返らせてあげる」

吾郎「生き返る?つまり俺は...」

いのり「うん、いた世界に帰れる。ただ生き返る為にやることはあるけどね」

どうやら生き返って元の世界に帰る為にはやることが色々あるらしく、それをやれば生き返ることができるらしい。

 

その話を聞いて俺は覚悟を決めた。

生き返ることができるならもう一度会いたい人がいるし、やらなきゃいけない事がある。

吾郎「わかった、生き返ることができるならやるよ」

いのり「レヴナントになったら色々とキツイよ?それでも後悔しない?」

吾郎「後悔ならたくさんしたよ、もう生きてる間に充分した」

いのり「そっか。あの子と似てるところがあるけど、その覚悟、確かに聞いたよ」

 

いのりは俺の首元に近づき噛み付いた。

痛みはあったと同時に何かが流れ込んできた

それには何か俺のいた場所の記憶が静かに流れ込んできて一つの血の結晶核が体内でできる感覚を感じた。

いのり「これであなたはレヴナントになった」

吾郎「俺がレヴナントに...」

身体は動くし、何より頭の痛みがなくなった事がよかった。頭の傷も塞がり、後遺症もない。

いのり「これからあなたに世話役が付くよ、最終的にその人と一緒に深層に行くことになるから」

吾郎「え?世話役?」

世話役が付くなんて初めて知ったぞ

この世界には介護施設的なのがあるのか?

いのり「あなたが知ってる人だから安心して」

吾郎「俺が知ってる人?」

いのり「ついてきて、会わせてあげる」

そう言われるがまま彼女の後について行った

ついて行った先はトレーニング施設だろうか、多くのレヴナント達がいた。大方生き返る為に頑張っている人が多く、和気藹々とした雰囲気があった。

いのり「ここで待ってて」

 

そう言われ待合室の椅子に座りコーヒーを飲んで待っていた。しばらくしていのりが世話役のレヴナントを連れてきた。だが俺はその人に見覚えがあった。

あの帽子は間違いない、あの日見送ったあの子だ

いのり「さりな、今回お願いしたい新しい人だよ」

さりな「え?嘘でしょ?いのりちゃんこの人...」

 

驚くのも無理はない、ずっとそばで研修医の頃から話をたくさんしていたあの子が俺だと気づくのは

吾郎「まさか...さりなちゃんなのか?」

さりな「新しくきた人ってせんせー...なの?」

突然の再会に俺は困惑した。

なんせこの場所で再会だなんてあり得なかった

いのり「彼から聞いてた通り、知り合いだったんだね」

吾郎「知り合いもなにも、俺が研修医の時から...」

さりな「せんせー」

泣きそうになる俺を見たさりなちゃんが何かを悟り、タオルを渡してくれた。

さりな「私頑張ってるんだよ、世話役で色んな人を元いた世界に帰したんだよ」

吾郎「そうだったんだ...それで俺の世話役ってもしかして」

さりな「そうだよ、せんせーの世話役は私なんだ」

 

まさかさりなちゃんにお世話になる日が来るとは思っていなかった。ましてや知っているさりなちゃんがこの世界でこんなに成長していたなんて知らなかった。

さりな「せんせーは生き返ったらしたいことある?」

吾郎「そうだな、さりなちゃんとアイのライブ見に行きたいな」

さりな「ならその為にも頑張らないとね」

そんな夢を語り、これから俺は生き返る為の長い旅が始まった。

 

まず初めにいのりからこの事で説明があった

いのり「まずはレヴナントとして基本的な事を習得して貰うこと、シンプルに言うとレヴナント社会で必要な相互扶助がメインになるの。その次に元いた世界のルールの復習、合わせて牙装や武器の扱い、冥血による技等を覚えて実際に使ってみる。そして最終目標は深層探索で合格条件になるブラッドコードの取得を目指す流れになっているから頑張ってね。最終目標をクリアしたら晴れて元の世界に戻れるから安心して。さりなみたいに世話役としてここに残っていいし、期間を決めて残って世話役をしても構わないよ。最終目標の深層探索は何回でも挑戦できるから、自信がついた時に受けてね」

吾郎「わかった」

説明で理解した事をまとめれば

・実地訓練

・座学

・試験→クリアしたら戻れる

 または世話役(期間限定も可)になれる

要は最終目標の深層探索でブラッドコードを手に入れることで生き返ることが可能だし、期間決めてもOKだし、残って世話役になって生き返るお手伝いをすることも可能だという

 

いのり「何かあったらいつでも相談にのるから安心してね。さりなや私、さりなの先生にも協力をもらえるから」

吾郎「わかった、ところでさりなちゃんの先生って誰なんだ?」

いのり「赤い悪魔と言われた赤髪のレヴナントがいるの、多分いた世界で会えると思う。ちょっと訳があって派遣してるから今はいない」

赤い悪魔と言われた赤髪のレヴナントそれがさりなちゃんの先生か、今度会った時挨拶したいから覚えておこう。

そしてさりなちゃんが気をつけて欲しいことはやはり元いた世界でも同じ、健康面である。元いた世界で健康診断に引っかかっていたからというのもあり、そこでかなり言われた。

 

しばらくは体力作りに武器や牙装の特訓、それに座学や実地訓練と言ったメニューが毎日続いた。そんなこともあったかいもあり、元いた世界よりも健康面がかなり改善されていた。おまけに片手で5tの鉄球を投げたり、潰せるようになった。これもひとえにさりなちゃんのおかげというのもある。

さりな「せんせーキツくない?」

吾郎「大丈夫だよ、寧ろ健康面かなり改善されてきてるよ」

無茶してないか気にしていたらしく、心配していてくれた。

 

折角の機会なのでさりなちゃんに赤髪のレヴナントの先生について聞いてみた。

吾郎「さりなちゃんを鍛えてくれた赤髪のレヴナントってどんな人だった?」

さりな「キョウスケさんのこと?」

赤髪のレヴナントの名前はキョウスケというらしく、さりなちゃんを鍛えてくれた人らしい

さりな「すごくいい人だったよ、いつも明るいし前向きだった。それに優しい人だった」

かなり気遣いが上手く、配慮もしっかりしてたのか

それがさりなちゃんが学んできたことか

戦い以外もしっかりと教えていたんだな

吾郎「さりなちゃん。先生はさ、その人にもし会えるならお礼を言いたいんだ。さりなちゃんを鍛えてくれたお礼をね」

さりな「せんせー、お父さんみたいだね」

なんて言いながら2人で夕日を見ていた

いつか帰れる日を楽しみにしながら

 

そして時は経ち

ついに全ての集大成となる最終目標、指定深層踏破の日がやってきた。場所は焦熱の辺獄と呼ばれるかなり暑い場所だ。

話によると砂漠と火山性の溶岩があると言われ気温はかなり高い。そこの主はかなり強敵だと言われているらしく、難易度はかなり高い部類になっている。

だがこれも何かのチャンスと考えて、さりなちゃんと挑む事を選んだ。これをクリアしないと生き返るなんて無理な話だ。

吾郎「緊張するな」

さりな「せんせー、大丈夫だよ。私がついてるから」

吾郎「ありがとう」

さりなちゃんの一言に勇気を貰い気合を入れ直した

いのり「大丈夫なら行ってきて、お気をつけて」

彼女の見送りに応える形にはなるが手を振った

 

鍵を集めるため右の道から攻略し、左の道の主は強敵だったが案外楽だった。しかし、油断はできない。

この先に待っているのは却火の騎士と言われる化け物だった。

過去に挑んできたレヴナント達は手を焼くと口を揃えて言う、何故なら奴はかなり面倒くさいレベルの化け物だったらしい。

吾郎「コイツを倒して俺は生き返る!さりなちゃん行こう!」

さりな「うん!」

俺達はこの化け物に真っ向勝負を挑んだ

 

動きは俊敏な感じだがさりなちゃんの錬血のおかげでやりやすい。

さりな「せんせー今だよ!」

吾郎「コイツを喰らえ!」

手ごたえはかなりある、これも厳しい日々の特訓の成果と言える

しかし奴はもう一つ力を隠していることに気づく

吾郎「な、なんだコイツ⁈」

実はまだ本気ではなかったらしく、背中に丸い円のようなエンブレムを出して襲いかかってきた!

吾郎「危ない!」

危うく丸こげにされるレベルで襲いかかってきたのに驚くも、それで引いていては意味がない

ならやる事は全力で倒す、それに尽きる

吾郎「お前を倒さないと生き返るなんて無理なんだ!絶対倒す!」

さりなちゃんの氷の錬血で確実にダメージを与え、動きが少し鈍った一瞬の隙をついた

吾郎「コイツで一発逆転!勇気と友情の一撃!」

フルスイングで頭に一撃を浴びせてついに倒した。

 

そして最後の試練のブラッドコードの同化、これをクリアしたら晴れて元の世界に生き返ることができる訳だ。

触れる前にさりなちゃんに一度でいいから確かめたい事があった

吾郎「さりなちゃん、せんせーが先に生き返ったらおかしいかな」

これだけは聞いておかないといけないと思い聞いてみた

そして彼女の答えは

さりな「せんせーと一緒に生き返りたい」

こう返してきたのでこの一言で勇気を出して血英核を握り締める。

吾郎「グッ、負けるか!」

痛みはかなりあるが、気力を振り絞り耐え抜いた。

この為に頑張って来たんだ、諦めたくない!

生き返ってやる事があるんだ!その意志だけで耐えた。

そしてそれが通じたのかブラッドコードを同化させることに成功した事に気づいた

さりな「せんせー」

吾郎「さりなちゃんもしかして...」

いのり「よかったね、合格だよ」

そう言われ牙装と武器を見ると、あの化け物の力を宿した姿に変わっていた。

それが生き返ることが許されたことに気づいた瞬間でもあった

 

こうして俺は生き返ることが許された訳だが、もう一つ嬉しいことがあった

吾郎「え?さりなちゃんも?」

さりな「うん、せんせーと一緒に生き返ることになったんだ」

どうもいのりの話だと俺が生き返るまで世話役をしていたらしく、俺が生き返ることを許されたから一緒に生き返る事にしていたらしい

いのり「2人とも頑張ってね、何かあったらすぐ行くから」

吾郎「ああ」

さりな「行ってくるね」

 

そして生き返ってこの世界に戻り、今に至るわけである

色々あったけど何不自由なく過ごせている。

アクア「なるほどな、大変だったんだな」

吾郎「向こうは向こうで結構苦労したけど、さりなちゃんと再開できた事やアイの結婚式にもこうやって立ち会うことができて俺は幸せだよ」

アクア「で、さりなさんとはいつ結婚するの?」

吾郎「それは、まだ秘密だ」

こうして話ができるのはあの悪夢から救ってくれたいのりちゃんやさりなちゃん、そして彼女の師匠のキョウスケのおかげでもある。だから今度は俺が彼らにしてもらったことをやる番なんだ。




吾郎先生おかえり
さりなちゃんとお幸せになれますように
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