仮面ライダーギーツエクストラ 追憶:知られざるゲーム   作:ロンギヌス

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第10話の更新なり。

今回、ようやくギーツのあのフォームがお披露目です。

それではどうぞ。

あと、第2回オリジナルライダー募集もまだまだ続いていますので、そちらもぜひ。










・主なプレイヤー

小林紬/仮面ライダーハーム
我那覇冴/仮面ライダーロポ
宗像勇海/仮面ライダーオルカ
浅利切人/仮面ライダーターボン
雪ノ下幸/仮面ライダーホワイティー
榎本龍之介/仮面ライダーグリズ
浮世英寿/仮面ライダーギーツ

参加人数:30名

現在生き残っている人数:5名



第10話︰化ける紅白狐!

「デオズカカッ!!」

 

マグナムシューター40Xから放たれる銃撃を全て刀で防ぎ切り、ギーツとオルカに向かって斬りかかって来た剣豪ジャマト。

 

ギーツとオルカがそれぞれ左右に回避した後、剣豪ジャマトはオルカの方に狙いを定める。

 

オルカはゾンビブレイカーで応戦するが、剣豪ジャマトの巧みな剣術を前に、反撃の隙を見出せない。

 

「っ……こいつ、強い……ぐぁっ!?」

 

胸部装甲を斬りつけられたオルカが倒れた後、今度はギーツが剣豪ジャマトに至近距離で銃撃を仕掛ける。

 

しかし剣豪ジャマトは体を後ろに反らして銃撃をかわし、ギーツに向けて斬撃を繰り出す。

 

「ヴァテチャ!!」

 

「おっと……!」

 

剣豪ジャマトの振り上げた刀が、ギーツの手からマグナムシューター40Xを弾き飛ばす。

 

マグナムシューター40Xが離れた場所に落ちる中、ギーツは剣豪ジャマトが繰り出す攻撃をひたすら回避するも、一瞬の隙を突いた剣豪ジャマトがギーツを斬りつけた。

 

「アケコエイン!!」

 

「ぐっ!?」

 

「モオズスト!!」

 

初めて攻撃が被弾し、仰向けに倒れるギーツ。

 

そこに剣豪ジャマトが刀を突き立てようとするが、ギーツは即座に首を左に傾けて攻撃を回避。

 

すぐさま左腕の装甲に付いている銃器―――“アーマードガン”を展開し、その銃口を剣豪ジャマトに向けた。

 

「危ね……っと!!」

 

「ジャッ!?」

 

銃弾を顔面に喰らい、怯んだ剣豪ジャマトが後退した隙にギーツが素早く転がり、先程落としたマグナムシューター40Xを拾い上げる。

 

その間に、態勢を立て直したオルカとグリズが突撃し、2人同時に左右から剣豪ジャマトに斬りかかった。

 

「邪魔するな小僧!! こいつは俺の獲物だ!!」

 

「今そんな事言ってる場合じゃ……がっ!?」

 

ゾンビブレイカーをかわした剣豪ジャマトが再度オルカを斬りつけ、すぐにグリズが振り下ろして来たニンジャデュアラーを刀で防御。

 

そこから剣豪ジャマトがグリズの腹部を蹴りつけ、怯んだグリズの左足を斬りつける。

 

「ぐぉ!?」

 

「ボチャチャ!!」

 

「があああああっ!?」

 

左足を斬りつけられ、回転しながら宙に浮いたグリズの胸部装甲に突きを命中させ、大きく吹き飛ばす。

 

グリズが吹き飛んだ後、剣豪ジャマトはすぐにオルカの方へと振り向き、膝を突いているオルカ目掛けて刀を振り下ろそうとした。

 

「ピアーブ!!」

 

「っ……この!!」

 

しかし、オルカもやられてばかりではない。

 

オルカは右手で逆手に持ち替えたゾンビブレイカーを高く振り上げ、剣豪ジャマトが振り下ろして来た刀を受け流す。

 

その際、刀がゾンビブレイカーのポンプ部分に当たり、受け流される勢いを利用してポンプ部分をスライドさせていく。

 

≪POISON CHARGE≫

 

「はぁっ!!」

 

「ラサツーム……!?」

 

チャージの完了したゾンビブレイカーを逆手のまま右手で振り回し、刀を弾き返した隙に立ち上がるオルカ。

 

そこから剣豪ジャマト目掛けて斬りかかり、鎖鋸が高速回転したゾンビブレイカーで無理やり押し切ろうとする。

 

剣豪ジャマトも刀で防御するが、そこにマグナムシューター40Xを構えたギーツが接近した。

 

≪BULLET CHARGE≫

 

「はっ!!」

 

「ッ!?」

 

≪TACTICAL BREAK≫

 

「うらぁ!!!」

 

「ジャジャーッ!?」

 

ギーツが至近距離で顔面に銃撃を喰らわせ、怯んだ剣豪ジャマトをオルカが防御の上から強引に叩き斬る。

 

2人の連携で後退させられた剣豪ジャマトは、首をブンブン振ってから貴族ジャマトの方へと駆け寄った。

 

「ゼラガラサ……テテイズ、セビルジモオズツ!!」

 

「「ッ!?」」

 

剣豪ジャマトは振るった刀から連続で斬撃を飛ばし、ギーツとオルカの足元に着弾させる。

 

二人が咄嗟に防御姿勢を取った隙に、剣豪ジャマトは貴族ジャマトを連れてその場から撤退。

 

土煙が晴れた頃には、その場から姿を消してしまっていた。

 

「逃げたか……」

 

「ッ……あのジャマト、相当強かったね……1人で倒すには厳しいかも」

 

強敵が立ち去り、ひと息ついたギーツがマグナムシューター40Xを下ろし、オルカはゾンビブレイカーを杖代わりにその場に膝を突く。

 

そのすぐ後ろで、グリズは先程まで剣豪ジャマトが立っていた地面を、仮面越しに強く睨みつけていた。

 

 

それから数分後。

 

遊園地全体に、ツムリのアナウンスが響き渡る。

 

『遊園地からジャマトの反応が消失しました。これにより、第1ウェーブが終了となります』

 

「! やった、ジャマトがいなくなった……!」

 

遊園地からジャマトが1体残らず立ち去った事がわかり、ハームは安堵した様子で瞬太を遊園地の入り口前まで誘導する。

 

そして入り口前では、瞬太の無事を祈っていた夫婦がハームと瞬太に気付き、すぐさま2人に駆け寄った。

 

「「瞬太!!」」

 

「パパ、ママ!!」

 

駆け寄った夫婦は泣きながら瞬太に抱き着き、瞬太も2人に強く抱き着いた。

 

無事に親子が再会できた事で、ハームの変身を解除した紬はホッと胸を撫で下ろす。

 

「良かった、無事に助けられて……」

 

泣きながら喜ぶ夫婦の顔と、そんな2人に抱き締められて笑う瞬太。

 

その笑顔を見れただけでも、紬にとっては充分な報酬だった。

 

すると、紬の下へ青木親子が近付いて来た。

 

「君がいてくれなければ、私達はこの子を失っていた……!!」

 

「息子を助けてくれて、本当にありがとう……!!」

 

「い、いえ、私はそんな大した事はしてませんよ」

 

頭を下げてお礼を言う青木夫妻に対し、恐縮そうに首を横に振るう。

 

そこへ紬の前に立った瞬太が、笑顔で彼女に告げた。

 

「お姉ちゃん、助けてくれてありがとう!」

 

「……どういたしまして」

 

満面の笑みを浮かべる瞬太の頭を紬が優しく撫でた後、瞬太を抱き上げた青木夫妻はもう一度紬に深く頭を下げた。

 

そんな青木一家に手を振って別れを告げた紬は、デザイア神殿に戻る前に冴と再会する。

 

冴の手には、紬から譲渡されたブーストバックルが握られていた。

 

「ありがとう紬ちゃん。あなたがこれを渡してくれたおかげで、あの場は何とか乗り切れた」

 

「いえ。冴さんのお役に立てたみたいで、本当に良かったです」

 

「その謙虚さは相変わらずね」

 

冴に鍛えて貰ったという理由だけで、せっかく手に入れたブーストバックルをあっさり冴に譲渡した紬。

 

彼女は果たして、このブーストバックルの真の価値を理解しているのだろうか。

 

冴は紬の顔をジッと見てみるが、紬はニコニコと笑っているだけだった。

 

(……この様子だと、わかってないわね)

 

むしろ、わかっていても普通に渡しに来ていたかもしれない。

 

紬の性格から想像した冴もまた、クスリと小さく笑ってみせるのだった。

 

 

「皆さん。第1ウェーブ、お疲れ様でした」

 

その後。

 

デザイア神殿のロビーに戻って来た5人のプレイヤー達。

 

ツムリが労いの言葉を述べた後、彼女の後ろにモニターが投影される。

 

「これより、第1ウェーブ終了時点での皆さんのスコアを発表します」

 

「うぅ……私、そんなに稼げてないかも……」

 

「紬ちゃん、ジャマト退治よりも人助けの方を優先してたもんね」

 

「ふん。成すべき事を成さなかった、貴様の自業自得だな」

 

人助けを優先するあまり、5人の中ではさほどジャマトを倒していない紬。

 

そんな彼女を、龍之介は小馬鹿にした様子で小さく鼻で笑う。

 

「人助けなぞしたところで、何のメリットもあるまい。貴様がやった事は全部無駄な努力だ」

 

「っ……無駄かどうかは、関係ありません」

 

「何?」

 

龍之介の発言に、紬は珍しく反論した。

 

「私にメリットがあるかどうかなんて、そんな事はどうだって良い……助けたいと思ったから、助けただけです!」

 

「それで自分が脱落しても本望、とでも言うつもりか? 下らん」

 

「それはどうかな」

 

「何?」

 

今度は英寿が口を開く。

 

「必ずしも、ハームが脱落するとは限らないって事だ」

 

「貴様までイカれたかギーツ? 碌にジャマトを倒していないこの小娘が、どう勝ち残ると?」

 

龍之介からすれば、人助けなどにかまけていた紬と違い、ジャマト討伐にのみ集中していた自分が負けているなどあり得ない。

 

英寿の発言を一蹴する龍之介だったが、彼はすぐに思い知る事になる。

 

何故、英寿がそう告げたのかを。

 

「それでは皆さん、後ろのモニターをご覧下さい。こちらが現時点でのスコアになります」

 

モニターに投影された5人のスコア。

 

その点数を見て、英寿以外の4人は驚愕した。

 

「なっ!?」

 

「おぉ……!?」

 

「嘘……!?」

 

「……ふぇえっ!?」

 

4人が驚いている理由、それはスコアの順位にあった。

 

1位はギーツ、360点。

 

それだけなら、さほど驚く要素ではなかった。

 

しかし、問題はその次である。

 

「2位……私が……!?」

 

なんと、2位はハームの330点。

 

まさかの紬が2位だとわかり、勇海や冴、龍之介が驚く中、当の本人も信じられないといった様子の表情を浮かべていた。

 

そして、3位がグリズの310点、4位がオルカの290点、そして5位がロポの280点。

 

この結果に、龍之介は怒り狂った様子で声を荒げた。

 

「馬鹿な、あり得ん!! この小娘が2位だと!? 何かの間違いじゃないのか!!」

 

真面目にジャマトの討伐にのみ集中していた自分よりも、人助けばかりでジャマトをそこまで倒していない紬の方が順位が上であるなど、龍之介からすれば到底納得のいかない話。

 

何故、紬のスコアがこんなにも高いのか。

 

その理由を、英寿が簡潔に説明した。

 

「簡単な話さ。人助けをたくさんしてきたからだ」

 

「!?」

 

「ゲームによっては、人命救助によってポイントが手に入る場合もある。今回がまさにそのケースだったって事さ」

 

「はい、その通りです」

 

英寿の言葉に続くように、ツムリが解説を行った。

 

「紬様はこれまで、ジャマトに襲われていた一般人を大勢救助されています。それによって、紬様は大量のポイントを獲得していました」

 

「なっ……!?」

 

「今回のゲームに関しては、紬ちゃんの人を助けたい気持ちが、大きくプラスに働いた……という事ね」

 

「そ、そうなんですか?」

 

冴にそう言われても、紬自身は別に、ポイント稼ぎのために人助けをしたつもりはなかった。

 

そのためか、自分がこんな高い順位にいる事について今も実感が湧かない様子だったが、そんな紬の肩に英寿がポンと優しく手を置く。

 

「そもそも、ジャマトの脅威から街の平和を守るために戦うのがこのデザイアグランプリだ。人命救助を優先したハームにも、それぐらいの見返りはあったって罰は当たるまい」

 

「……ッ!!」

 

人命救助をした場合でもポイントが手に入る。

 

その事を知らなかった龍之介は、それでもまだ納得がいかない様子だったが、そこに勇海が語りかける。

 

「他の事に気を取られて、本来やるべき事を疎かにするなど、プロにあってはならん失態だ……確かそんな事を言ってたっけアンタ。その考えを真っ向から否定された気分はどう?」

 

「……チッ!!」

 

勇海の嫌味が込められた台詞に、龍之介は何も言わず舌打ちしてから立ち去っていく。

 

その一方、冴は自身の順位を改めて見返しており、そこに英寿が呼びかけた。

 

「珍しいなロポ。お前がここまで不調だなんて」

 

「……前半は調子が悪かっただけよ」

 

途中までアームドクローのみで戦っていたため、レベルアップした近衛兵ジャマトを思うように倒せず、大きく出遅れてしまった冴。

 

しかし、それで簡単に諦めるような彼女ではなかった。

 

「第2ウェーブからは一気に巻き返してみせる。どこかの誰かさんが、ご親切にこれをくれた訳だしね」

 

冴がちらつかせるように取り出したブーストバックル。

 

それを見た英寿は僅かに目を見開いたが、冴が告げた「どこかの誰かさん」という発言から、紬が冴に渡したのだとすぐに察した。

 

「へぇ、良い物を貰ったじゃないか」

 

「言っとくけど、アンタにはやらんぞ」

 

「ふっ、安心しろ。俺は俺でポイントを稼ぐだけさ」

 

英寿はそう告げた後、一足先に立ち去って行った龍之介の方へと視線を向ける。

 

実はこの時、英寿はある事に気付いていた。

 

(さっきのグリズ、歩き方に少し違和感があったな……)

 

 

「ッ……くそ、あのジャマトめ……!!」

 

デザイア神殿内の通路。

 

壁に手を付いた状態で歩いていた龍之介は、ある理由から表情を顰めていた。

 

その理由は、引き摺るように動かしていた左足にあった。

 

(マズい……こんな事態は予定外だった……!!)

 

剣豪ジャマトと戦った時。

 

敵の振るった刀が当たった事で、左足を負傷してしまっていたのだ。

 

痛めた左足を見下ろし、龍之介は拳を壁に叩きつける。

 

「冗談じゃない……この俺が負けるなどあってはならない……!!」

 

スコアの順位で、紬に上回られてしまった事。

 

それが龍之介の中に、少なくない焦りを生んでいた。

 

「そうだ……こんなものは、傷でも何でもない……!!」

 

自分に言い聞かせるように呟きながら、龍之介は懐から取り出した小瓶から鎮痛薬を取り出し、それを口に含む。

 

意地でも負ける訳にはいかない。

 

全ては、我が国を最強の国家にするために。

 

その理想の世界こそが、龍之介を突き動かしていた。

 

 

それから翌日。

 

第1ウェーブの時とは別の遊園地が、ジャマーエリアに囲まれていく。

 

それと共に、ジャマーエリアに囲まれた遊園地に近衛兵ジャマト達が発生し始めた。

 

『遊園地にジャマトが現れました。これより、第2ウェーブを開始します!』

 

≪≪≪≪≪SET≫≫≫≫≫

 

「「「「「変身!」」」」」

 

ツムリのアナウンスと共に、遊園地に駆けつけたプレイヤー達は一斉に変身。

 

ギーツはマグナムフォーム、オルカはゾンビフォーム、ロポはブーストフォーム、グリズはニンジャフォーム、ハームはビートフォームの姿になるとすぐに、近衛兵ジャマト達を相手取り始めた。

 

「ねぇ、こいつら昨日よりも数が増えてない……!?」

 

「要するに、この第2ウェーブこそが本番って事なんだろうな」

 

「ならば、今度こそ俺が1位になってやる!!」

 

≪ROUND 1 2 3≫

 

≪FEVER≫

 

ニンジャデュアラーの鍔部分を3連続で回転させ、その場から跳躍するグリズ。

 

空中に跳んだグリズは一斉に分身達を生み出し、一斉にニンジャデュアラーを振り下ろした。

 

≪TACTICAL FINISH≫

 

「「「「「ふんっ!!」」」」」

 

「「「「「ジャジャーッ!?」」」」」

 

グリズの分身達が放った斬撃が、風、炎、水、土のエネルギーを纏い、一度に多くの近衛兵ジャマトが撃破される。

 

地面に着地したグリズは、すぐに他の近衛兵ジャマト達を倒しに向かうが、その様子を見ていたギーツは訝しんでいた。

 

(あれ、普通に歩いているな……あの感じだと、そんな軽い怪我ではなさそうに見えたが……)

 

しかし、今はグリズに気を取られている暇はない。

 

自分のポイントを稼ぐべく、ギーツは襲い来る近衛兵ジャマト達を倒すのに集中する。

 

そんな時だった。

 

『プレイヤーの皆さんに、通達がございます』

 

「ん?」

 

再び、園内にツムリのアナウンスが響き渡る。

 

『第1ウェーブで現れた強敵ジャマトへの対策として、ゲームマスターの計らいにより、園内に複数のミッションボックスが配置されました。ミッションボックスには戦いに有利なアイテムが入っていますので、ジャマトとの戦いにお役立て下さい。ただし、早い者勝ちですのでご注意を』

 

「へぇ、追加アイテムって事か?」

 

ギーツはスパイダーフォンを取り出す。

 

スパイダーフォンの画面には、新たに配置されたミッションボックスの位置が表示されていた。

 

ミッションボックスがあるのは空中ブランコエリア、ゴーカートエリア、そして観覧車エリアの3ヵ所。

 

新たなアイテムを手に入れるため、ギーツは即座に動き出した。

 

 

「はぁ!!」

 

「おりゃあっ!!」

 

ゴーカートエリア。

 

子供用のゴーカートが複数置かれているこのエリアで、ロポとハームは近衛兵ジャマト達を蹴散らしていた。

 

ロポは下半身に装備したブーストフォームで華麗な蹴り技を披露し、ハームはビートアックスで派手に演奏する。

 

≪FUNK BLIZZARD≫

 

「そーれっ!!」

 

≪TACTICAL BLIZZARD≫

 

「「「ジャッ!? ジャ、ジャッ……」」」

 

「でやぁ!!」

 

「ジャーッ!?」

 

ファンキーで軽快な音楽を響かせた後、ハームが振り回したビートアックスから強力な冷気が放たれ、近衛兵ジャマト達が一斉に凍結。

 

そこにロポに蹴り飛ばされた1体の近衛兵ジャマトが激突し、凍った近衛兵ジャマト達が粉々に砕け散った。

 

「ふぅ……追加アイテムって、ここで間違いないっけ?」

 

「はい、マップを見た感じだと、確かこの辺りに……あ、あった!」

 

複数並ぶゴーカートのすぐ近くに置かれていた、2つのピンク色のミッションボックス。

 

駆け寄ったロポとハームはそれぞれ1個ずつ拾い上げ、上蓋を開けて中身を確認する。

 

「あ、やった! またこれだ!」

 

ハームが拾ったミッションボックスには、ブーストバックルが入っていた。

 

ロポの戦闘を間近で見ているため、ブーストフォームの性能がどれほど強力なのかを知っているハームは嬉しそうに声を上げる。

 

その一方で、ロポが開けたミッションボックスには、また別のレイズバックルが収納されていた。

 

「これは……!」

 

ロポが取り出したレイズバックル。

 

それは、光や星をあしらったスロットマシーンのような形状をした、金色の大型バックルだった。

 

 

≪TACTICAL SLASH≫

 

「ぬぅん!!」

 

「「「ジャジャーッ!?」」」

 

場所は変わり、空中ブランコエリア。

 

グリズはニンジャデュアラーから放った斬撃で、近衛兵ジャマト達を殲滅していた。

 

彼はスパイダーフォンを取り出し、現在のスコアを確認する。

 

「チッ……思ったほど差が開かんな……!!」

 

現在は1位がギーツの430点、2位がグリズの410点、3位がハームの390点、そして同率4位がオルカとロポの380点。

 

何とかハームを追い抜いて2位になったグリズだが、スコアの点数は思ったほど差が開いておらず、いつ下位の3人に追い抜かれてしまってもおかしくない状況だった。

 

(もっとだ、もっと点差を開かなければ……!!)

 

オルカやロポはもちろんの事、ハームですら人命救助でスコアを大きく稼いでいるため、油断できない相手になってきた。

 

もっと点差を開いて、自身の勝ち抜けが揺るがないようにしなければ。

 

そう思いながら、追加アイテムの隠されたミッションボックスを探していたグリズは、その途中である物を発見する。

 

(あれは……)

 

「皆、大丈夫か?」

 

「えぇ、何とか!」

 

「あっちは怪物だらけで危ない、こっちに逃げよう!」

 

それは園内に取り残された、客やスタッフなどの一般人達だった。

 

彼らは近衛兵ジャマト達から逃げて来たようだが……。

 

「「「ジャッジャッジャッ」」」

 

彼らが逃げようとしている先からは、近衛兵ジャマト達がやって来ようとしている。

 

しかし、アトラクションが死角になっているせいで、一同はまだその事に気付いていなかった。

 

それを見たグリズはニヤリと笑う。

 

(利用しない手はない……!!)

 

グリズは高く跳躍し、空中ブランコの上に立つ。

 

そして彼は、一般人の面々と、近衛兵ジャマト達が鉢合わせするタイミングを待ち始めた。

 

彼らが近衛兵ジャマト達に襲われるのを待ってから、そこを助ける事でポイントを稼ごうと目論んだのだ。

 

(よし、良いぞ……そのまま進め……!!)

 

ポイントを稼ぐためなら、ジャマトに一般人を襲わせる事も厭わないグリズ。

 

彼はニンジャデュアラーを構え、いつでも出られるように態勢を整える……しかし。

 

≪ZOMBIE STRIKE≫

 

「「「ジャッ!? ジャジャーッ!!?」」」

 

「!? 何……ッ!!」

 

客やスタッフ達が近衛兵ジャマト達と鉢合わせする前に。

 

地面から出現した巨大なゾンビの腕が、近衛兵ジャマト達を押し潰してしまった。

 

これにはグリズも動揺を隠せず、すぐに周囲を見渡した後、ある方向を見た彼は仮面の下で表情を歪めた。

 

「また俺の邪魔をする気か、小僧……!!」

 

「良かったじゃない。ジャマトが人を襲わずに済んだんだからさ」

 

近衛兵ジャマト達を潰したゾンビの腕は、オルカの仕業だった。

 

グリズの企みに気付いていたオルカが、近衛兵ジャマトが一般人を襲ってしまう前に動き出したのだ。

 

「というかアンタ、わざとジャマトに一般人を襲わせようとしたでしょ? 自衛官がやる事じゃないよね」

 

「黙れ!! 全てはスコアを稼ぐためだ!!」

 

≪ROUND 1≫

 

≪TACTICAL SLASH≫

 

「おっと危ない」

 

邪魔された怒りと、スコアを稼げなかった焦りからか。

 

グリズはペナルティーの事も忘れ、オルカ目掛けて斬撃を放つ。

 

しかし、オルカは地面から再びゾンビの腕を生やし、斬撃を防ぎ切ってみせた。

 

「感情に身を任せるとはね。おかげでアンタのスコアは更に下がったよ」

 

「ッ……!!」

 

グリズがスパイダーフォンを見ると、グリズのスコアが大きく低下し、再びハームが2位に、グリズが3位になってしまった。

 

それを見たグリズが焦る中、オルカは近くのベンチの下に置かれていたミッションボックスを発見し、拾い上げていた。

 

「悪いけど、この追加アイテムも俺が貰って行くよ」

 

「!? 待て、それは俺のだ!!」

 

グリズが動き出す前に、オルカはミッションボックスを開き、中身を回収する。

 

それはロポが手に入れたのと同じ、スロットマシーンのような金色の大型バックルだった。

 

「お、良いのが手に入った。じゃあまたね、おっさん」

 

「ッ……くそ!!」

 

オルカは巨大なゾンビの腕で身を包み、瞬時にその場から姿を消す。

 

稼げるはずだったスコアが低下し、更には追加アイテムもオルカに持ち去られてしまったグリズは、更に焦りを募らせていく。

 

 

「よっと!」

 

「「「ジャジャジャーッ!?」」」

 

そして、観覧車エリア。

 

ギーツはマグナムシューター40Xを乱射し、近衛兵ジャマト達を片っ端から撃ち抜いていた。

 

近衛兵ジャマト達が倒されるのを見て、彼らを率いていた貴族ジャマトは焦りに焦っている。

 

「ク、クロカカトエ!! バトピグロモテウ!!」

 

「「「ジャジャーッ!!」」」

 

「おぉ、まだこんなにいっぱいいるのか」

 

更に多くの近衛兵ジャマトが迫り来るも、ギーツは焦る事なく冷静に銃撃を仕掛け、1体ずつ確実に撃破していく。

 

1体の近衛兵ジャマトが振り下ろして来た槍を、マグナムシューター40Xで防いだギーツは、槍を掴んで近衛兵ジャマトを引っ張り倒し、奪った槍で他の近衛兵ジャマト達を薙ぎ倒す。

 

それから槍を投擲し、2体の近衛兵ジャマトが纏めて串刺しにされる中、近衛兵ジャマトが振り下ろした剣を回避したギーツは、近くのベンチを高く持ち上げて剣を防御。

 

ベンチを盾代わりにしながら銃撃を仕掛け、近衛兵ジャマトを蹴散らすギーツだったが、ここで彼はある物を発見する。

 

「お、追加アイテム発見」

 

それはベンチの下に隠されていたミッションボックスだった。

 

それを拾い上げたギーツは、貴族ジャマトがこっそり逃げ出そうとしている事に気付き、即座にミッションボックスを投げつけた。

 

「よいしょお!」

 

「ジャ!?」

 

投げられたミッションボックスが、貴族ジャマトの後頭部に直撃。

 

貴族ジャマトが倒れ込む中、直撃した拍子に上蓋が開いたミッションボックスから、その中に入っていたブーストバックルが飛び出し、それがギーツの手に収まった。

 

「おぉ、こいつは大当たりだ……っと」

 

キャッチしたブーストバックルを見て、ギーツはニヤリと笑う。

 

しかし、何かの気配を察知した彼は、すぐさまベンチを持ち上げて強く蹴り飛ばした。

 

ズバァンッ!!

 

直後、蹴り飛ばされたベンチが真っ二つに両断され、地面に落下する。

 

その先に立っていたのは、刀を携えた剣豪ジャマトだった。

 

「よぉ、また会ったな」

 

「ケポロビ……!!」

 

貴族ジャマトを守るように構える剣豪ジャマトを前に、ギーツは未だ焦りを見せず、手に入れたばかりのブーストバックルを左手に持つ。

 

それからブーストバックルにキスするかのような仕草を見せた後、ブーストバックルをドライバーの左側に装填した。

 

「せっかくだ。不敗神話、見せてやるよ」

 

≪SET≫

 

待機音が鳴り響く中、ギーツはブーストバックルのハンドル部分を回し、続けてマグナムバックルも操作。

 

するとギーツの左横に、ブーストフォームの装甲が出現する。

 

≪DUAL ON≫

 

≪GET READY FOR≫

 

≪BOOST & MAGNUM≫

 

音声と共に、ブーストフォームの装備がギーツの下半身に装着。

 

マグナムとブースト、2つのフォームの力を宿した形態―――“マグナムブーストフォーム”となったギーツは、左手の指先で狐の顔を模しながら剣豪ジャマトに言い放つ。

 

「さぁ」

 

≪READY FIGHT≫

 

「ここからが、ハイライトだ」

 

第2ウェーブ終了の時は、近付きつつあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……

 




仮面ライダーギーツ!

英寿「決着をつけようか」

勇海「君にだけ良い格好はさせないよ……!」

冴「最速で倒す!!」

龍之介「こんなところで、終わる訳には……ッ!!」

???「対処には私が向かおう」
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