仮面ライダーギーツエクストラ 追憶:知られざるゲーム   作:ロンギヌス

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どうも、ロンギヌスです。

ここしばらく、仕事が忙しくて執筆する気力がないまま過ごしていた自分ですが、今現在放送中の仮面ライダーギーツにドはまりした結果、まだ他の作品が完結してないにもかかわらず「書きてぇ!」と思い暴走した馬鹿野郎がこの私です←

リリカル龍騎の方も設定を思い出しつつチマチマと書き進めてはいますが、困った事に今はギーツ熱が凄過ぎて、気付いたらこっちの方が先に書き上がりました。

こんなお馬鹿な私ですが、読んで貰えると嬉しいです。

それでは、最初の1話目をどうぞ。

なお、本作もリリカル龍騎同様、後書きは次回予告風になっています。






※活動報告にて、こちらの作品でもオリジナルライダーの募集を開始。興味が湧いた方はどうぞ。



第1章
第1話:ようこそ、デザイアグランプリへ


「皆さん、大変お待たせしました」

 

謎の空間、デザイア神殿。

 

宙に浮かぶ足場と、その周囲を浮遊している石柱。

 

その広い足場の上では、黒と白を基調とした服装をした、黒髪のサイドテールが特徴的な女性と、紺色のユニフォームを着た三人の人物が揃っていた。

 

「これより、デザイアグランプリ最終戦『騎士団ゲーム』を開始します。ルールはスコア対決。進軍して来るジャマトの軍団を倒して、街を守り抜いて下さい。スコアの一番高かったプレイヤーが、今回のデザ神となります。それでは、準備はよろしいですか?」

 

黒髪のサイドテールの女性―――“ツムリ”の問いかけに、三人の人物はそれぞれの反応を示す。

 

口元に黒いマスクを着け、左目を前髪で隠している茶髪の青年。

 

クールな雰囲気を醸し出している、黒髪のシニヨンヘアーが特徴的な女性。

 

そして、口元に小さな笑みを浮かべている、黒髪のツーブロックが特徴的な若い青年。

 

三人は変身に必要なベルト―――“デザイアドライバー”を取り出し、三人同時に腰へと装着する。

 

≪≪≪DESIRE DRIVER≫≫≫

 

ゲームが、始まろうとしていた。

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ……っ!!」

 

ビルが倒壊し、燃え盛る街。

 

人々の悲鳴があちこちから聞こえる中で、高校生の少女―――“小林(こばやし)(つむぎ)”は必死に逃げ回っていた。

 

何故こんな事になったのか?

 

そんな事はどうでもいい。

 

今はただ逃げなければならない。

 

彼女の背後からは、人ではない何かが迫ってきている。

 

「うわっ!?」

 

しかしその途中、足元に転がっている瓦礫に足を取られて転倒してしまう紬。

 

急いで立ち上がろうとする紬だったが、その後ろからは異形の存在が迫りつつあった。

 

「「「「「ジャッジャッジャッ」」」」」

 

「ひっ!?」

 

白い骸骨のような頭部。

 

銀色の甲冑を纏い、剣や槍などの武器を装備したその怪物達―――“騎士ジャマト”の集団は、未だ起き上がれずにいる紬に狙いを定め、武器を向けて迫り来る。

 

「や、やめて……こっちに来ないで……!!」

 

しかし、その訴えも虚しく。

 

無数の刃が振り下ろされようとした……その時だった。

 

 

 

 

 

 

≪TACTICAL SLASH≫

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!!」

 

「「「「「ジャーッ!?」」」」」

 

「……え?」

 

紬に斬りかかろうとした騎士ジャマト達が、一斉に吹き飛び地面に倒れ込んだ。

 

何が起きたのか理解できなかった紬は、一瞬思考が停止してしまったが、すぐにハッとして周囲を探る。

 

その時、彼女は少し離れた位置に、ある存在が立っているのを発見した。

 

「……狼?」

 

それは、仮面を被った謎の戦士だった。

 

青い狼のような頭部。

 

全身の黒いアンダースーツ。

 

上半身に纏った緑色の鎧。

 

右手に構えた、弧を描いた両刃刀のような武器。

 

そして、腰に装着した謎のベルト。

 

青い狼のような戦士―――“仮面ライダーロポ・ニンジャフォーム”は、紬の方をチラリと見た後、すぐに騎士ジャマト達の方へと突撃した。

 

「ふっ!! でやぁ!!」

 

「ジャッ!?」

 

「ク、クルクテウ!!」

 

ロポは素早い動きで駆け回りながら、その両刃刀のような武器―――“ニンジャデュアラー”で騎士ジャマトを斬り倒していき、騎士ジャマト達も負けじとロポに挑みかかる。

 

その光景を見ていた紬は、ロポの掛け声を聞いてある事に気付いた。

 

(あの掛け声……もしかして、女の人……?)

 

掛け声を聞いて、ロポの正体が女性である事に気付いた紬。

 

彼女は一体何者なのか。

 

それを問いかけようとしたその時。

 

「ジャーーーーッ!?」

 

「!?な、何!?」

 

横方向から、1体の騎士ジャマトが吹き飛ばされて来た。

 

飛んで来た騎士ジャマトは別の騎士ジャマト達を巻き込む形で転倒し、驚いた紬は騎士ジャマトが飛んで来た方向に視線を向ける。

 

その先には、ロポとはまた違う姿をした仮面ライダーが立っていた。

 

「あれって……シャチ?」

 

黒色と白色で配色されたシャチのような頭部。

 

上半身に纏った、紫色の装甲と棘の生えた肩当て。

 

左手から伸びている鋭利な鉤爪。

 

右手で引き摺っている、紫色のチェーンソーのような武器。

 

シャチの意匠を持った戦士―――“仮面ライダーオルカ・ゾンビフォーム”は気怠そうに首を回した後、右手で引き摺っていた紫色のチェーンソーのような武器―――“ゾンビブレイカー”を持ち上げ、迫って来た騎士ジャマトに向けて叩きつけた。

 

「ふんっ!!」

 

「ジャッ!?」

 

騎士ジャマトの胴体に叩きつけられたゾンビブレイカーの刃が高速回転し、ギュイイインと音を立てながら騎士ジャマトの身体を抉り切る。

 

そのまま連続で切り刻んだ後、勢いよく蹴り飛ばした騎士ジャマトを他の騎士ジャマト達に激突させた。

 

「はぁっ!!」

 

「「ジャーッ!?」」

 

向かってきた騎士ジャマト2体を纏めて斬りつけ、横から迫って来た騎士ジャマトは左腕の鉤爪―――“バーサークロー”で切り裂き、切り裂かれた騎士ジャマトが苦しそうに呻きながらその場に倒れ伏す。

 

バーサークローの爪先からは、紫色の毒液のような液体が僅かに垂れ落ちていた。

 

(あ、あの爪から垂れてるのって、毒液……?)

 

あの毒液を浴びたら、決して無事では済まないだろう。

 

紬がゾッと震えている中、ロポとオルカの周囲には騎士ジャマト達がどんどん集い始める。

 

そんな状況にも関わらず、両者は慌てる様子もなく冷静さを保っていた。

 

「チッ、まだこんなにいるのか」

 

「どうする? 協力して全滅させる?」

 

「おかしな事を言うのね。私達は敵同士でしょう?」

 

オルカの提案に対し、ロポは強気な態度で返す。

 

ロポがニンジャデュアラーを構え、オルカがやれやれと言った様子でゾンビブレイカーを構え直す。

 

≪ROUND 1≫

 

≪POISON CHARGE≫

 

騎士ジャマト達が一斉に警戒を強める中、ロポはニンジャデュアラーの丸い柄部分を回転させ、オルカはゾンビブレイカーの刀身に付いているポンプ部分を上方向にスライドさせる。

 

そうする事で、ニンジャデュアラーとゾンビブレイカーの刀身に強力なエネルギーが収束していき、ロポとオルカは同時に武器を振り下ろした。

 

≪TACTICAL SLASH≫

 

≪TACTICAL BREAK≫

 

「「はぁっ!!」」

 

「「「「「ジャーーーーッ!?」」」」」

 

ニンジャデュアラーとゾンビブレイカーから放たれた斬撃が、周囲の騎士ジャマト達を斬り裂いていく。

 

ロポとオルカの連携攻撃により、騎士ジャマト達の数は大幅に減らされた……が。

 

「「「「「ジャッジャッジャッジャッ」」」」」

 

「!? まだこんなに数が……!?」

 

「はぁ……本当に面倒な奴らだね……!!」

 

騎士ジャマトの数が減る様子はなく、それどころかどんどん数が増えて行く。

 

ロポとオルカが厄介そうに呟く一方で、1体の騎士ジャマトが紬の方へと接近する。

 

「え……ひっ!?」

 

「ピアーブ!!」

 

「!? しまった……!!」

 

「危ない!!」

 

ロポとオルカが気付くも、既に騎士ジャマトは振り上げた剣を、紬に向かって振り下ろそうとしていた。

 

死を覚悟し、紬が目を瞑った……その時。

 

 

 

 

 

 

≪MAGNUM TACTICAL BLAST≫

 

 

 

 

 

 

「ジャーッ!?」

 

「「!?」」

 

「……え?」

 

1発の弾丸が、紬に斬りかかろうとした騎士ジャマトを撃ち抜いた。

 

それだけでなく、ロポとオルカを取り囲んでいた騎士ジャマト達も次々と撃ち抜かれて爆散していき、あっという間に全滅した。

 

「危ないところだったな」

 

3人が顔を見上げた先には、高台の上に立っている1人の戦士の姿があった。

 

白い狐のような頭部。

 

上半身の白い装甲。

 

右手に構えた拳銃型の武器。

 

背面から伸びる、先端が赤い白色のマフラーのような装飾。

 

狐のような戦士―――“仮面ライダーギーツ・マグナムフォーム”はその手に構えた拳銃型武器―――“マグナムシューター40X”を下ろし、左手で軽く手を振りながらロポ達の前に降り立った。

 

「アンタか。また狙ったかのようなタイミングで現れたわね」

 

「まさか、ここへ来たのはただの偶然だ。俺に感謝してくれても良いぞ?」

 

「ふん、どうだか」

 

キザな態度で接するギーツに対し、素っ気ない態度で鼻を鳴らすロポ。

 

その一方で、オルカはゾンビブレイカーを地面に突き刺し、座り込んでいる紬の方へと歩み寄る。

 

「君、大丈夫? 怪我はない?」

 

「あ、えっと……あ、ありがとうございます」

 

オルカが差し伸べて来た右手に、紬は礼を言いながら掴まりゆっくりと立ち上がる。

 

立ち上がった後、彼女はオルカの姿をまじまじと見つめ始めた。

 

その視線に気付いたオルカは、仮面越しにキョトンとした表情を浮かべる。

 

「どうしたの?」

 

「あ、あの……あなた達のその姿は、一体……?」

 

「あぁ、この姿の事? 悪いけど、あまり説明できる事はないかな。言える事があるとすれば……」

 

「おっと、少し待った」

 

オルカの言葉を遮るように、ギーツが何処からか取り出した携帯電話型デバイス―――“スパイダーフォン”からメロディが鳴り響き、ギーツはスパイダーフォンを開いて画面を確認する。

 

画面には『ラスボス出現!』という文字が浮かび上がっていた。

 

「どうやら、ラスボスの居場所が分かったらしい。倒せば高得点だ」

 

「なら、そいつは私が倒す……!」

 

「え、ちょ、ちょっと!?」

 

紬が呼び止める前に、ロポはその場から跳躍し、高台へと昇って移動し始めた。

 

ギーツもフッと笑いながら、同じようにその場から移動し始める。

 

残ったオルカは「せっかちだなぁ」と溜め息をついた後、紬の方に振り向き謝罪の言葉をかけた。

 

「ごめんね。話せるのはここまでみたいだ。ここから東の方には怪物がいないから、逃げるならそっちに逃げると良いよ」

 

「え、ちょ、ま、待って下さ……!?」

 

最終的にはオルカもまた、地面に刺していたゾンビブレイカーを引き抜いて何処かへ走り去って行く。

 

その場に一人残された紬は、唖然とした様子でその後ろ姿を見つめていた。

 

「何だったんだろう、あの人達……また、何処かで会えるかな……」

 

紬がそう呟いてから、およそ1時間後の事だった。

 

 

 

 

 

 

ゴォォォン……ゴォォォン……

 

 

 

 

 

 

鐘の音と共に、世界が再生され始めたのは。

 

 

「―――ん、んう?」

 

ふと、目を覚ました紬。

 

起き上がった彼女の視界に広がるのは、いつも見慣れている自宅の寝室だった。

 

「……なんか変な夢を見たような」

 

まいっか……と思いながら、紬は欠伸をしつつベッドから降りると、着ていたパジャマを脱ぎ捨て、学校の制服姿に着替え始める。

 

しかし、机の上に置かれているデジタル時計に表示された日付を見て、紬はハッと気づいた。

 

「なんだ、今日休みじゃん……」

 

この日は土曜日、学校はお休みである。

 

着替える意味なかったなぁと思いながら、紬がベッドの上にボフンと倒れ込んだ……その時だった。

 

 

 

 

 

 

「おめでとうございます」

 

 

 

 

 

 

「……え?」

 

突然聞こえて来た、聞き覚えがない謎の声。

 

ここにいるのは自分と両親のみであり、他の声など聞こえて来る事はないはず。

 

紬が見上げた先にいたのは、黒と白を基調とした衣装で身を包んだ、黒髪サイドテールの女性だった。

 

「……誰ッ!?」

 

さも当然のように部屋の中にいるその女性―――ツムリに対し、紬は驚いた表情で起き上がり、咄嵯にベッドの隅まで下がる。

 

ツムリは特に表情を変える事なく、にこやかな笑顔で紬に告げた。

 

「厳正なる審査の結果、あなたは選ばれました」

 

「へ……?」

 

「今日からあなたは、仮面ライダーです!」

 

ツムリはその両手に持っていた、上蓋にエクスクラメーションマークが描かれた黄色の箱―――ミッションボックスを紬に差し出す。

 

よくわからない発言といきなり差し出された箱に対し、当然ながら困惑を隠せずにいた紬だったが、彼女は恐る恐るツムギが差し出して来たミッションボックスを受け取った。

 

ミッションボックスの上蓋を横にスライドすると、その中に収納されていたデザイアドライバーと、動物らしき顔が描かれた端末―――“ライダーコアID”の2つが紬の視界に映った。

 

「えっと、これって一体……あれ?」

 

ツムリに質問しようと思った紬が顔を上げると、既にツムリはその場から姿を消していた。

 

周囲を見渡してみても、どこにもツムリの姿は見当たらない。

 

しかしよく見ると、紬の手元には白い紙の説明書も握られていた。

 

それを見た紬は、そこに書かれていた文字を読み上げる。

 

「デザイアグランプリ……?」

 

聞き覚えのない名称だった。

 

しかし、紬が気になったのは、そこに書かれている内容だった。

 

「最後まで勝ち残った者は、理想の世界を叶えられる……これって、好きな願いが叶うって事……?」

 

そんな美味い話があり得るのだろうか。

 

しかし、扉も窓も閉めていたはずなのに現れたツムリの存在や、今手元にあるデザイアドライバーとIDコアの存在が、紬に疑う気持ちを抱かせなかった。

 

試しにと思った紬は、ミッションボックスに入っていたIDコアを取り出そうと、指先で触れた……その時。

 

「―――ッ!?」

 

突如、紬の脳内に電流が走った。

 

それと共に、紬は次々と思い出していく。

 

謎の怪物に襲われる街。

 

紬の前に現れた仮面の戦士達。

 

それらは全て、紬が実際に現実で見た光景だった。

 

「ッ……思い、出した……あれは、夢じゃなかった……!!」

 

しかし、それならば何故今は街が平和な状態なのか。

 

あの謎の怪物達によって、街は滅茶苦茶に破壊されていたはずなのに、今は何事もなかったかのように平和である。

 

窓の外から街の景色を見渡した紬は、再びデザイアドライバーとIDコアの方へと視線を向けた。

 

(あの仮面の人達も、確か同じベルトを着けてたよね……)

 

デザイアドライバーの中央部分にある窪み。

 

もしや、ここにこの端末をセットすれば良いのだろうか。

 

紬はIDコアを取り出し、デザイアドライバーの中央部分の窪みにセットする。

 

≪ENTRY≫

 

「わっ!?」

 

突然の音声に驚いた紬は、恐る恐るデザイアドライバーを掴み取る。

 

自身が出会った仮面の戦士達のように、それを自身の腹部へと持って行く。

 

≪DESIRE DRIVER≫

 

「うわわっ!?」

 

すると、デザイアドライバーから伸びたベルトが、自動的に紬の腰に巻き付き、装着が完了された。

 

それと共に、紬の周囲の背景が一瞬で変化していく。

 

「な、何、何!?」

 

気付いた時には、紬は全く違う場所に転移してしまっていた。

 

彼女だけではない。

 

周囲を浮遊している石柱の中、その場には紬以外にも、大勢の人達が集められていた。

 

その内の大半は、紬と同じく突然の転移に動揺を隠せず、周囲を見渡している。

 

しかし、一部の者達は特に動揺する事なく、それどころか不敵な笑みを浮かべている者もいた。

 

「こ、ここって一体……?」

 

「皆さん、こんにちは!」

 

その時、再び聞こえて来たツムリの声。

 

一同が振り向くと、足場の中央に設置された台の上にツムリが立っていた。

 

彼女は笑顔を浮かべながらこう告げる。

 

「本日はお集まり頂き、ありがとうございます。私はゲームナビゲーターのツムリです。ようこそ……デザイアグランプリへ!」

 

再び、ゲームは始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……

 




仮面ライダーギーツ!

ツムリ「最初のミッションは、ウエスタンゲームです!」

???「西部劇か……!」

紬「一体どうすれば良いの~!?」

???「邪魔になるから引っ込んでな」

英寿「最後に勝つのは俺だ」
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