仮面ライダーギーツエクストラ 追憶:知られざるゲーム   作:ロンギヌス

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すいませんまた遅くなりました。

今現在、ガッチャードの33話を繰り返し見直している真っ最中。めっちゃゴージャスで素敵でございますカグヤ様。あと未遂とはいえ。まさかキングスワールドエンドが発動されるとは。

そんな話はさておき、今回で第3回戦は終了。今回はラミアのとある必殺技で、ギーツ本編の6話や11話でも見られたグルグルカメラワークをイメージしてみて下さい。

それではシャークフォームの活躍、とくとご覧あれ。

あ、オリライダー募集もまだ続いてます。













・主なプレイヤー

瑠璃川四葉/仮面ライダーラミア
今井透/仮面ライダートゲッチ
石村火炎/仮面ライダーリザ
猿山信吾/仮面ライダーヒヒ
朝霞夢乃/仮面ライダーツッキー
五十鈴大智/仮面ライダーナッジスパロウ
浮世英寿/仮面ライダーギーツ

参加人数:32名

現在生き残っている人数:5名









第29話:喰らい付く鮫の牙!

『デザイアグランプリ第3回戦かくれんぼゲーム、残り10分です! ライダーの皆さん、最後まで踏ん張って下さい!』

 

ツムリのアナウンスが響き渡る館内。

 

鬼ジャマト軍団との戦いは、佳境を迎えようとしていた。

 

「テピゼラデラサ!!」

 

「ッ!!」

 

シャークバックルの力により、シャークフォームの姿へと変身したラミア。

 

その姿を見た大鬼ジャマトは金棒を振り上げ、ラミアを叩き潰そうと勢い良く振り下ろす。

 

しかし、ラミアは横に転がって回避し、その手に構えていたシャークワイルダーを背後に向かって突き出した。

 

「ふっ……!!」

 

「ジャッ!?」

 

背後から襲い掛かろうとしていた小鬼ジャマトが吹っ飛ばされ、そこから続けて周囲の小鬼ジャマト達も薙ぎ払っていくラミア。

 

正面に立ち塞がった小鬼ジャマトの胴体に突き立てた後、長い柄部分に取り付けられているリールを掴んだ彼女は、それを素早く1回転させる。

 

≪SPLASH≫

 

「ジャ!?」

 

電子音と共に、小鬼ジャマトに突き立てられているジャークワイルダーの三叉の穂先を水流が覆い始める。

 

小鬼ジャマトが焦り出す中、ラミアは両手に力を込め、突き立てていたシャークワイルダーを強く前に押し込んだ。

 

≪TACTICAL FANG≫

 

「でやぁっ!!!」

 

「「「ジャーッ!?」」」

 

シャークワイルダーの穂先から伸びた鋭いエネルギー刃が、突き立てられていた小鬼ジャマトだけでなく、その後方に立っていた小鬼ジャマト達も巻き込むように貫通。

 

小鬼ジャマト達が爆散した後、ラミアはすぐにその場から跳躍し、大鬼ジャマトが振り下ろして来た金棒を回避。

 

金棒が床を破壊する中、ラミアは空中で回転してから、他の小鬼ジャマト達を狙撃していたギーツのすぐ隣に着地した。

 

「調子が出て来たみたいだな、ラミア」

 

「ギーツ、貴様は手出ししてくれるな。あのジャマトは私が倒す」

 

「ん?」

 

ラミアがシャークワイルダーで指したその先で、床に減り込んだ金棒を乱暴に引っこ抜く大鬼ジャマト。

 

首をコキコキ鳴らす大鬼ジャマトの首元には、今も小判のペンダントが2つ吊り下げられている。

 

「へぇ、ツッキーのためにか?」

 

「誤解するな。これまで奴には散々してやられた……奴ばかりは、私の手で捻り潰さなければ気が済まん!!」

 

右足を強く踏み込み、ラミアは大鬼ジャマトに向かって駆け出して行く。

 

ギーツの近くで小鬼ジャマトを殴り倒していたナッジスパロウは、そんな彼女の姿を見据える。

 

「まさか彼女、奴を倒すつもりなのか……?」

 

先程まで大鬼ジャマト相手に、あれだけ苦戦を強いられていたというのに。

 

困惑するナッジスパロウの疑問に答えるように、壁際に横たわる夢乃を守るように立っていたギーツが、近くの小鬼ジャマトを蹴り飛ばしてから語りかけた。

 

「よく見ておけ、ナッジスパロウ」

 

「何?」

 

「こうなったらもう、あの女は止まらないぞ……!」

 

「ッ……四葉、さん……!」

 

 

「ポスビリ、デオズカカッ!!」

 

ラミアを返り討ちにするべく、金棒を振りかぶる大鬼ジャマト。

 

跳んで来たラミア目掛けて、強烈な一撃を炸裂させようとしたが……。

 

「はっ!!」

 

「!? ラサツーム……!?」

 

金棒が命中しそうになるその直前。

 

ラミアの左腕のリール状の手甲から釣り糸のようなワイヤーを射出され、それが天井のシャンデリアに巻きつけられ、跳躍していたラミアの身体が引っ張られる。

 

大鬼ジャマトが金棒を振り抜いた時には、既にラミアはその場にはおらず、シャンデリアの上に乗り込んでいた。

 

「ツカカビ……ジャーッ!!」

 

「ふっ!!」

 

「ジャーッ!?」

 

天井を見上げた大鬼ジャマトは金棒を投げつけ、シャンデリアに乗っているラミアを狙うが、それを見たラミアはすぐに飛び降りる。

 

金棒が命中したシャンデリアが落下し、その真下に立っていた1体の小鬼ジャマトが下敷きにされたその一方で、ラミアは再び左腕のリールからワイヤーを射出。

 

離れた場所に立っていた小鬼ジャマトを強く引っ張り寄せ、大鬼ジャマトに激突させた。

 

「「ジャジャッ!?」」

 

「ふっ……!!」

 

小鬼ジャマトが激突し、転倒する大鬼ジャマト。

 

そこにラミアが転がり込むように接近し、大鬼ジャマトの首元にある2つの小判のペンダントを掴み、無理やり引っ張ってから後ろに退避。

 

ラミアの左手には、2つの小判のペンダントが収まっていた。

 

「貴様に奪われた分……確かに返して貰った」

 

≪SECRET MISSION CLEAR≫

 

「ん?」

 

聞こえて来た音声に反応し、ラミアはスパイダーフォンを取り出す。

 

その画面には【鬼ジャマトに奪われた小判を取り返す】と表示されており、ラミアの足元にマゼンタ色のミッションボックスが出現。

 

ラミアが蓋を開いたその中には、ブーストバックルが収納されていた。

 

「ほぉ……良いタイミングで手に入った」

 

≪SET≫

 

≪DUAL ON≫

 

≪GRUAAAAAA!≫

 

「はっ!!」

 

「ジャーッ!?」

 

取り出したブーストバックルを構えたラミアは立ち上がり、デザイアドライバーの左側に装填。

 

ブーストバックルのハンドル部分を回した後、空っぽになった足元のミッションボックスを強く蹴り飛ばし、小鬼ジャマトの顔面に炸裂させる。

 

そして鮫の咆哮と共に変身音が鳴り響く中、ラミアの下半身にはブーストフォームの装甲が装着された。

 

≪SHARK & BOOST≫

 

≪READY FIGHT≫

 

「ふぅぅぅぅ……はっ!!」

 

「ジャ……ッ!?」

 

“シャークブーストフォーム”となったラミアは大きく息を吐いた後、瞬時にその場から駆け出した。

 

反応が遅れた大鬼ジャマトはすぐに迎撃できず、ラミアが突き立てて来たシャークワイルダーの一突きで大きく退けられた後、ラミアは再びシャークワイルダーの柄のリールを回転させる。

 

≪SPLASH≫

 

≪TACTICAL FANG≫

 

「でやぁっ!!」

 

「「「「「ジャーーーッ!?」」」」」

 

穂先に水流が纏われたシャークワイルダーを、ラミアは小鬼ジャマト達に向かって投擲。

 

投げられたシャークワイルダーが、小鬼ジャマト達の胴体を貫通しては次々と爆散させて行き、やがてその先の壁に突き刺さった。

 

その間に、ラミアは両腕のリールから射出したワイヤーを大鬼ジャマトの持っている金棒に巻きつけ、力強く引っ張る事で大鬼ジャマトの手元から大きく離させた。

 

「ラサラチャオ……!?」

 

「さぁ、終幕の時だ」

 

≪BOOST TIME≫

 

武器を失った大鬼ジャマトが焦っている隙に、ラミアはシャークバックルを操作し、続けてブーストバックルのハンドル部分を2回連続で操作。

 

ラミアが姿勢を低くして構えると、両足の装甲に付いているマフラーから炎が噴射され、両足にエネルギーが収束していく。

 

「はっ!!」

 

「ふんっ!!」

 

その一方で、ギーツとナッジスパロウもまた、エントランスホールにいる小鬼ジャマト達の数を大きく減らしつつあった。

 

残りの小鬼ジャマトも一気に殲滅するべく、背中合わせになった2人はそれぞれ必殺技の態勢に入る。

 

「こっちも決めるぞ、ナッジスパロウ」

 

≪MAGNUM≫

 

「ふっ、君に言われるまでもないよ」

 

≪GYA!≫

 

ギーツはマグナムシューター40Xをライフルモードに切り替え、スロット部分にマグナムバックルを装填。

 

ナッジスパロウもドライバーに装填しているモンスターバックルを2回連続で叩き、両者は同時に必殺技を繰り出した。

 

≪MAGNUM TACTICAL BLAST≫

 

≪MONSTER STRIKE≫

 

「「はぁっ!!」」

 

「「「「「ジャジャジャーーーッ!?」」」」」

 

マグナムシューター40Xから放たれた強力な弾丸と、ナッジスパロウのモンスターグローブから放たれた強力な拳。

 

その場にいた小鬼ジャマト達が全滅した一方、大鬼ジャマトと対峙していたラミアもまた、必殺技を繰り出そうとしていた。

 

「ふっ!!」

 

「ジャ……ッ!?」

 

エネルギーの収束した両足で駆け出したラミアは、一瞬で大鬼ジャマトの目の前まで接近。

 

大鬼ジャマトの頭部を踏み台に、真上に大きく跳んだラミアは後ろに1回転した後、再びブーストバックルのハンドル部分を操作し、大鬼ジャマト目掛けて一気に急降下していく。

 

≪SHARK BOOST≫

 

≪GRAND VICTORY≫

 

「はぁっ!!!」

 

ドゴォォォンッ!!!

 

「ジャ、ァ……ッ!!?」

 

ブーストの力で加速したラミアが、右足で繰り出した凄まじい一撃。

 

それは巨大な鮫のようなエフェクトを纏い、喰らった大鬼ジャマトを床へ大きく減り込ませた。

 

瓦礫が宙に舞う中、大鬼ジャマトの胸部を踏みつけたラミアの右足が、大鬼ジャマトの身体からミシミシと鈍い音を響かせ……。

 

「ッ……ジャーーーーーッ!!?」

 

最後は大鬼ジャマトの身体を、木っ端微塵に粉砕。

 

爆炎の中、ゆっくりと立ち上がったラミアは、その長い辮髪を優雅に靡かせるのだった。

 

 

「よし、これで良いな」

 

その後。

 

負傷している夢乃を連れた四葉と英寿は、小鬼ジャマト達の目を上手く掻い潜り、2階エリアの寝室に身を潜める事にした。

 

英寿が寝室の扉の前に棚を倒し、小鬼ジャマト達に入って来られないよう細工している間に、四葉は夢乃の左腕の応急処置を完了させる。

 

「持っておけ、朝霞」

 

「あ、これ……」

 

四葉は大鬼ジャマトから取り返した小判のペンダントを、ベッドに寝かされた夢乃の右手に握らせる。

 

約束通り小判のペンダントを取り返した四葉に、夢乃は感謝の言葉を口にした。

 

「本当に、ありがとうございます」

 

「礼などいらん。私が勝手にやった事だ」

 

夢乃から感謝の言葉を告げられ、照れ臭そうにそっぽを向く四葉。

 

しかし彼女が視線を逸らした先では、壁に背をつけた英寿が腕を組んでニヤニヤと笑みを浮かべていた。

 

「おい、何だその温かく見守っているかのような目は」

 

「相変わらず、先輩は素直じゃないなぁ~と思っただけさ」

 

「そのうるさい口を閉じるには一体どうすれば良い? いい加減、舌でも引っこ抜いてやろうか?」

 

「おぉ、怖い怖い」

 

おどけたように笑う英寿に、そんな彼を鋭く睨みつける四葉。

 

夢乃は左腕の痛みに表情を歪めつつも、そんな2人の様子を見て静かに微笑む。

 

その時。

 

館内のあらゆる所に設置されている柱時計が、午後の3時を迎えると共に大きく鳴り始める。

 

ゴーン……ゴーン……と鳴り響くそれは、ゲームの終了を知らせる合図でもあった。

 

「時間だな」

 

英寿がそう告げると共に、英寿、四葉、夢乃の3人はその場から転移。

 

他のフロアに隠れていた大智と火炎も転移し、5人はデザイア神殿のロビーへと集められた。

 

「皆さん、お疲れ様でした」

 

一同に労いの言葉を送ったツムリは、右手を翳してゲームのモニター画面を出現させる。

 

画面には6人のプレイヤーの名前が表示されていたが、その内の1人、退場してしまった哲夫の名前が【LOSE】の文字で塗り潰された。

 

「デザイアグランプリ第3回戦、かくれんぼゲームはこれにて終了。結果として、5名のプレイヤーが無事に生き残りました」

 

「ッ……杉村さん……」

 

「……」

 

退場してしまった哲夫の事を思い、悲しむ夢乃と、無言に徹する四葉。

 

2人の反応を他所に、ツムリは言葉を続けた。

 

「しかし、ここで残念なお知らせがあります」

 

「残念なお知らせだと?」

 

「はい。この中で1名のみ、これ以上のゲーム続行は危険だと判断され、ゲームマスターからドクターストップがかかりました。よって」

 

ツムリは移動し、横たわっている夢乃の前で立ち止まると、しゃがみ込んでから夢乃に告げた。

 

「朝霞夢乃様も、残念ながらここで脱落となります」

 

「ッ……」

 

「……まぁ、そうなります、よね」

 

夢乃の脱落。

 

それを聞いた四葉は険しい表情を浮かべ、逆に夢乃は納得したように小さく頷いた。

 

英寿もまた、その結果には納得の表情を見せていた。

 

「その傷、普通なら死んでもおかしくないくらいの状態だ。無事に生き残れただけでもラッキーだろう」

 

「はい、私もそう思います……願いを叶えられないのは少し残念ですけど、仕方ないですよね……あ、そうだ」

 

「?」

 

夢乃は右手に持っていたゾンビバックルを、四葉の方へと差し出す。

 

それを見た四葉は僅かに目を見開いた。

 

「これ、四葉さんが使って下さい。私はもう、ここまでですので……」

 

「……一応聞くが、何故私なんだ?」

 

「恩には恩で返す……それが、私の信条ですから」

 

「……そうか」

 

そう言われてしまっては、他に返す言葉もないのか。

 

四葉は夢乃の前でしゃがみ込み、夢乃が差し出して来たゾンビバックルを受け取る事にした。

 

「頑張って下さいね、四葉さん……私も、四葉さんの願いが叶うよう……応援してますから……」

 

四葉が受け取ったのを確認し、にこやかに微笑む夢乃。

 

その直後、夢乃のドライバーからツッキーのIDコアが消失し、夢乃の身体も青いノイズと共にその場から転移されていく。

 

≪RETIRED≫

 

夢乃の消失後、残されたデザイアドライバー。

 

四葉の足元に落下したそれは、ツムリによって回収された。

 

「それでは皆さん。次回はいよいよ最終戦となります。それまでごきげんよう」

 

それだけ告げてから立ち去って行くツムリ。

 

ツムリが去った後も、四葉は先程まで夢乃が横たわっていた場所を静かに見つめていた。

 

「朝霞……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私も、四葉さんの願いが叶うよう……応援してますから……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……すまない」

 

脱落前に夢乃が残した言葉。

 

それが四葉の頭の中で、何度も繰り返し響き渡る。

 

(貴様が思っているほど……私の願いはまともではない(・・・・・・・)

 

夢乃から受け取ったゾンビバックルを、強く握り締める四葉。

 

その顔には、自身のせいで脱落してしまった夢乃に対する罪悪感が、色濃く浮かび上がっていた。

 

その心境を察したからか。

 

英寿は四葉に声をかけるような真似はせず、無言のまま静かにその場から立ち去って行く。

 

「……ふん」

 

その様子を、離れた位置から無言で眺めていた大智。

 

彼女を見据える彼のその目付きには、何処か不満そうな感情が表れていた。

 

「渋い顔してるねぇ」

 

「!」

 

それに気付いたのか、火炎は飄々とした様子で大智に語りかけてきた。

 

「せっかく勝ち残れたというのに、あまり嬉しくなさそうな顔じゃないか」

 

「……まさか。こうしてまた、ライバルの数が減ったんだ。僕にとっては実に喜ばし―――」

 

「本当は、別のライダーを脱落させたかったんじゃないのか?」

 

大智の台詞を遮るように、火炎が彼の耳元で囁いた一言。

 

それを聞いた途端、大智は横目で火炎の事を強く睨みつけていた。

 

「俺は見てたよ? お前さんが彼女を脱落させようとしているところを、ね」

 

「……何を言っているのかな? 君は」

 

「惚けなくても良い。わざわざ皿まで投げつけて(・・・・・・・・)、ジャマトの注意を引いていただろう?」

 

 

そう、火炎は知っていた。

 

それはかくれんぼゲームの最中、ラミアが洋館のエントランスホールにて、ニンジャフォームの能力で身を隠していた時の事。

 

『ふぅん、なるほど……あそこに彼女が隠れているのか……』

 

実はこの時、ナッジスパロウもまた、ラミアのすぐ近くに隠れていたのだ。

 

隠れ身の術で身を潜めているラミアの位置を特定した彼は、何処からか拾って来た皿を構えると、ラミアが隠れているすぐ近くの壁に向かって勢い良く投げつけた。

 

壁に叩きつけられた皿が割れて、その音で小鬼ジャマト達をラミアの下まで引き寄せるために。

 

パリィンッ!!

 

『―――ッ!?』

 

彼の目論見通り、皿の割れる音を聞きつけた小鬼ジャマト達はエントランスホールに集まり、ラミアの居場所を特定。

 

ラミアはそれを迎撃せざるを得ない状況に陥ったのである。

 

『ラミア……君には悪いけど、ここで脱落して貰わないと困るんだよねぇ』

 

 

「まぁもっとも、それは失敗に終わったようだが」

 

火炎が告げた通り。

 

四葉を脱落させようとする大智の企みは、夢乃が四葉に味方し続けた事で失敗に終わった。

 

楽しそうに笑う火炎に対し、不快そうな表情を隠さない大智だったが、火炎はそれに構わず大智の肩に腕を乗せ、会話を続けた。

 

「ツッキーがラミアに味方していなければ、今頃自分の計画は上手く行っていたはず……そう考えているように見えるよ。今のお前さんの顔は」

 

「人聞きの悪い事を言わないで貰えるかな。僕はただ、ゲームに勝つために一生懸命だっただけさ」

 

「ふむ、そうか。ならそういう事にしておこう」

 

大智の肩に乗せた腕を払い除けられてもなお、楽しそうな笑みを崩さない火炎。

 

鼻歌を歌いながら去って行く火炎の後ろ姿を睨みつけながら、大智は少しズレかけていた眼鏡を指先でかけ直す。

 

(全く、彼も彼で食えない男だな……)

 

火炎の推測は、大方正解である。

 

ゲーム中、大智が夢乃に揺さぶりをかけたのも、夢乃の四葉に対する信用を下げる事で、彼女が四葉に味方しないようにするため。

 

全ては、四葉をこの第3回戦で脱落させるためにやった事だった。

 

そうまでして、大智が四葉をゲームから排除しようとした理由はただ1つ。

 

第2回戦でも見せていた、目的のためならライダーにも攻撃を仕掛ける四葉のスタイルを、大智は心の底から危険視していたのである。

 

「やれやれ……人の心というのは、難しい物だね」

 

自らの思い通りにならなかったにもかかわらず。

 

大智は僅かにだが、その口角を吊り上げる。

 

この程度の事では決してへこたれない。

 

最後まで諦めなければ、道はあるのだから。

 

そのポジティブな精神性は、良くも悪くもブレる事のない大智であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある植物園。

 

ジャマトの幼体達が不気味な鳴き声を上げている中、老齢の男は次のゲームに向けて作業を進めていた。

 

「ヘッヘッヘッ……いよいよ、コイツ(・・・)の出番か」

 

植物園の外に出た男は、目の前の存在を見上げながら高らかに笑う。

 

彼の目の前には、髑髏のような顔を持つ巨大な機関車が停車しており、その後部車両には複数のポーンジャマト達が乗り込んでいた。

 

「さぁお前達、ライダーを1人残らず始末しておいで……!!」

 

「「「「「ジャジャーーーーーッ!!!」」」」」

 

男の命令を受け、ポーンジャマト達が一斉に声を上げる。

 

それに呼応するかのように、髑髏のような顔を持つ巨大な機関車が、その不気味な両目を赤く光らせるのだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……

 




仮面ライダーギーツ!

ツムリ「デザイアグランプリ最終戦、機関車ゲーム!」

英寿「今回も俺が勝つさ」

火炎「ここは1つ、手を組むべきではないか?」

大智「最後に勝つのはこの僕だ!!」

四葉「私の願いは―――」
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