これは大空のマフィアのボスと異世界の伝説の勇者達が交わる話―――― 

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ツナ視点で説明口調が多いです。

※作者のサボり病のせいでひろプリ本編と矛盾起きていますが気にしないでください。
時間軸は19~22話の間だと思ってください


ボンゴレ十代目とヒーロープリキュア

 

オレの名は沢田綱吉。高校2年生の16歳だ。

通称『ツナ』…なんだけど、勉強も運動もダメダメで周りからは『ダメツナ』って呼ばれていた。

だけど、中学1年時にオレのひいひいひいじいさんがマフィアのボスでオレは『ボンゴレファミリー』十代目候補なのが明らかになったんだ!

 

『ボンゴレファミリー』っていうのは伝統・格式・規模・勢力すべてにおいて別格といわれるイタリアの最大手マフィアグループ(これは家庭教師に何度も言われてたから覚えてしまった)なんだ。

…オレ的にはそんなマフィアなんて興味がないし、なりたくもないんだけどそのことを教えてくれた家庭教師がとんでもない無茶苦茶な奴だったんだ……。

そして、今オレは――――

 

 

 

 

 

「おい、何ぼっーとしてんだ。このままだと踏みつぶされちまうぞ?」

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!潰されるぅぅうぅぅぅぅぅっ!!!

 

 

 

 

山の中で大岩の上に載って転がしている中華服を着た赤ん坊に追いかけられています。

「お前、何言ってんの?」と思うかもしれないけど、本当なんです!

って、ばい!追いつかれ――――

 

+++++

 

 

 

「……ん、んんっ~……はっ!ここは?」

「どうやら目を覚ましたようだな。10分程度でお目覚めとは少しは耐久性上がったな」

 

少し体に痛みを感じながらも目を覚ますと首から黄色いおしゃぶりを下げている黒色のボルサリーノを被った黒スーツの赤ん坊が立っていた。

こいつは『リボーン』。信じられないかもしれないがオレの家庭教師で伝説の殺し屋。

赤ん坊の癖に何故か二足歩行で平然と歩いては流暢に話しは赤ん坊らしくない態度をとる変な奴だ。

ボンゴレの話もこいつが全部持ってきて、勝手にオレを『ボンゴレ十代目』と鍛えている。

こいつの教えはとにかくスパルタ主義で、そのせいで普段からオレはボロボロにされている。

こいつから来てから無理難題やら無茶苦茶なことや理不尽など色々と押し付けられてはオレは苦労している。

……と言ってもそれだけじゃないんだけどね。こいつから来て得たものも十分あるけど。

 

「死ぬかと思ったぞ、リボーン!」

「大丈夫だ。オメーが死なない程度の修行になるように調整してある」

「へー、それならよかった……って良くないよ!!」

 

ついこの家庭教師の清々しく言うものだからノリツッコミしちゃたよ!オレ!

こんな風に悪びれずに自分の行いが正しいというものだからいつもオレはこいつに苦労させられている。

……昔、こいつを『羽がない天使』とか思ったことがあるけど前言撤回!こいつは悪魔だ!!

 

「お目覚めですか、ツナさん!大きな岩でしたから心配でしたよ!」

「あっ、ツっくん!大丈夫?ケガはない?」

「えるぅ?」

「ソラ、ましろちゃん、エル……」

 

リボーンと会話していると2人の少女と少女が抱えている女の子の赤ん坊がこちらに駆け寄ってきた。

1人は青髪の少女『ソラ・ハレワタール』。こことは違う世界『スカイランド』から来た異世界人だ。

……急に異世界人とか言われても信じられないかもしれないけど、オレはリボーンが来てからのこの5年間信じられないものを日々目にしてきたためか彼女の言葉をすぐに信じられた。まっ、信じ得ざるえないことがあったんだけどね。

性格は真面目なんだけど、やはり異世界人なこともあるのかこっちの常識とずれていることもあって色々と問題行動も起こすけど、その時はオレ達でフォローしていたりする。

そして昔助けてもらった人に憧れているようで自分もその時の『ヒーロー』になろうとして頑張っている……まっすぐすぎて危ない時もあるけれどね。

 

 

そしてもう1人はピンク色髪の少女『虹ヶ丘(にじおか)ましろ』。…オレの幼馴染だ。

幼馴染といっても少し前まで6年ほど疎遠だったんだけどね。

性格は大人しいタイプだけど、芯は強くって勇気がある女の子だ。

……常識人であるために、たびたびオレ達の周りのことでツッコミをさせているのは悪いと思っている。

因みに彼女は幼いの癖でオレを「ツっくん」って呼んでいる。そう呼ぶのはオレの母さんとボンゴレ9代目と未来の…いや、別にこれは今関係ないや。

 

 

そして最後の1人は紫髪の赤ん坊の『エル』ちゃん。彼女はソラと同じ『スカイランド』から来た異世界人だ。

……赤ん坊だからリボーンのように大人びたようなものはなく、浦東にただの赤ん坊である。なんか安心したのはここだけの話。

ただの異世界人じゃなくって姫様で彼女は色んな不思議の力を持っている。

そのこともあるのか異世界の悪者に狙われていて、オレ達とソラ達は彼女を守るために日々敵と戦っていたりする。

 

えっ、そもそもオレがこんなに詳しいかって?

 

…始まりは正月にたまたまアルバムを見つけた時にリボーンがましろちゃんとオレが映った写真を見て、オレが彼女との関係を話したことから始まった。

リボーンの奴は彼女に興味を持ったのか数日後に『ボスと守護者の強化合宿だぞ』と急に言い出してはオレと守護者達(といっても一部だけだが)は並盛町の隣のソラシド市に行くことになった。

そこで偶々、ましろちゃんに再会し、リボーンが約束していた宿に行くとましろちゃんが住んでいるおばさんの家だった。……リボーンは「偶然だぞ」って言っていたがどう考えても怪しい。というか世間が狭すぎるだろ!?

……あいつに何言っても基本的に無駄なのでそこは考えないことにしている。

 

とにかく、そこから空からソラがエルを抱えては空から落ちて来て、そこからエルを狙う『カバトン』というブタと世紀末のモヒカンが合体したいな敵が現れたんだ。

ソラは必死にそいつが操る『ランボ―グ』という化け物と戦う中でエルの力によって、スカイランドで伝わる『伝説の勇者』の『プリキュア』に変身したんだ。

それからソラだけでもなくましろちゃんもプリキュアになったりしたんだ。

今、ソラシド市ではアンダーク帝国とソラ達『プリキュア』との戦いが繰り広げられている……なんかオレ達蚊帳の外のように思えるけど、そうじゃなかったりする。

 

実は最初にソラがプリキュアになった時に周りの人が動画に取っていたんだ。

すぐに動画はボンゴレが削除したんだけど、それをたまたま他のマフィアに見られたのがいけなかった。

そこからプリキュアの力を狙ってはマフィア達や殺し屋達が狙いに来たんだ。

彼女を守るためにオレと守護者は戦って彼女達を守ったんだけど…その関係でオレ達がマフィアの関係者だとバレてしまったんだ。

バレた当初は一般的にマフィアは悪人なこともあってソラと険悪な雰囲気になったりしたけど……今は上手くやっていっている。

そんなわけでアンダーク側もマフィアと利害一致で手を組んできているのでこちらを手を組んで撃退している。

……正直、『伝説の勇者』と『マフィア』の組み合わせってどうなんだろうと思っているけど、仕方がないよね?

 

「あ、あの……さっきから黙っていますけど大丈夫ですか?」

「やっぱり病院に行った方がいいんじゃない?ツくん?」

「え…あ、ああ…ごめんごめん!つい考え事しちゃって!」

 

心配する2人に気が付いてオレはすぐに手を動かして大丈夫とアピールする。

いけないいけない。ついつい熟考しちゃったよ。ソラシド市に来てから色々あり過ぎて、つい思いふけっちっゃたんだよな~…本当に短時間に色々あり過ぎるよ。

 

「心配するな、ソラ、ましろ。こいつはこの程度で根を上げるほどヤワじゃねぇ」

「いででっ!!何すんだよ!?」

「言っている傍で腕を締めんな」

「それ、オレの台詞!!!」

「あははは……」

 

いきなりいつものように腕を締め上げやがってリボーンの奴……いててっ……。

それに完全にましろちゃんが引いているじゃん。彼女のおばあちゃんの家に一緒に住んでいるけど、流石にこのやり取りは未だに慣れないみたいだ。

……いや、慣れても困るけど。

 

「相変わらずねー、あんた達。それにしてもツナ。あんたって偉い頑丈になったわね。昔は転んで擦り傷作っては泣いていたのに」

「頑丈になったレベルじゃない気がしますが……ツナさん、本当に大丈夫です?」

「あげは姉…そんな昔のこと掘り返さないでよ。あとツバサくんは心配してくれてありがとう。オレは大丈夫だよ」

「なら、良かった……」

 

ソラ達がやってきた場所から遅れたやってきた男女に対してオレはそれぞれ対応した。

オレンジ髪の目隠れの少年は『夕凪(ゆうなぎ)ツバサ』くん。彼もスカイランド人だ。

だけど、彼の場合は特殊で鳥妖精『プニバード族』という飛ぶ力の代わりに人間に変身できる能力を持った種族という(ソラの話だとスカイランドでは鳥はかなり身近で知能が高い生物らしい。モデルや王様の手伝いしているらしく驚きだ)

彼は将来空を飛ぶためにこっちの『航空力学』を学んでいる。正直、オレには

ちんぷんかんぷんだけど、ツバサくんが偉いことだけは分かる(それをリボーンに話したら『分かれ』って蹴られけど)

性格は真面目で礼儀正しい。オレの周りは問題行動を起こす奴らばっかりなので、ハチャメチャなことしないツバサくんは正直、オレの癒しだ。

 

そしてもう一人の栗毛のロングヘアーの女性は『(ひじり)あげは』。オレのもう1人の幼馴染だ。

6年前よりずっと前に遠くの町に引っ越すことになってそれから顔を合わすことはなかったんだけど……保育士を目指すためにソラシド市の専門学校に通うことになってこちらに顔を出すようになった。

ましろとオレの姉みたいな人でオレは『あげは姉』と呼んでいる。…オレは正直この人のノリの苦手だった。今は昔ほどの苦手意識はないけれど、人の過去をぺらぺらと話さないで欲しい。

最初は何も話さないようにしようとしていたけれど、ソラが自分が異世界出身だと話してしまったり、アンダークの奴らとの戦いやマフィアとの戦いに巻き込まれてしまって事情を話さざる得なくなったり、プリキュアとして覚醒していつしかメンバーに入ってしまっていた。

そして今は一緒の家に住んでいる。てか、プリキュアになって飛び入りで家に来た。

近くにいる仲間にいる中だと年長(年齢不明は除く)だから頼りにはしているんだけどね。

 

「石で潰されるくらいどうもこうもないんだけどね。棘で腹を刺されたり、首に腕を回されて締められたり、全身の骨を折られたり、学校の校舎が一部破壊される位のパンチで殴られるよりは全然マシだよ」

「………ごめん、流石にどうコメントすればいいか分からないよ……」

「あ、あの…その話って私達と出会う前にあったことですよね?」

「本当にツナ…何と戦っているんのよ……」

「そ、その……大変だったんですね……」

 

しまった―!つい、昔あったことをそのまま話ちゃった!!

皆、ドン引いているよ……本当にあったことだから否定はできないし……。

とりあえず、話を反らそう。とりあえず……出てこい!ナッツ!

 

「ガウ」

 

俺が指の指輪に炎を灯して現れたのはオレンジ色の毛皮を持つ小型のライオンであった。

こいつは『ナッツ』。詳しい説明すると長くなるから省くけど、ライオンの姿をした生体兵器だ。

とある事情で普段はリングになっており、生命エネルギーの『死ぬ気の炎』を灯すことで出現するんだ。

俺がそうこうしているとソラ達がナッツを可愛がっていた。

 

「ナッツちゃん、お久しぶりです!相変わらず可愛いですね!!」

「そうだね、ソラちゃん。ナッツちゃんの毛皮(?)はモフモフだしね」

「うちに一匹くれないかしら?こんなかわいいのツナだけ独占なんて羨ましすぎるわ!」

「あげはさん…それは流石に。でも、そう思う気持ちは分からなくありませんけどね。ナッツは大人しくって可愛いですね」

「エル~♪」

「が、ガウ……」

 

皆それぞれ違う感想持ちながらもナッツのやつを可愛がっていた。

最初の頃可愛がられていたもんなぁ、ナッツ。その頃は猫と間違えられていたけど……。

ナッツ自体は困惑しているけど、話題転換のためにごめん。ナッツ。

あとで鳥ガラあげるから……。

 

「ナッツはモテモテだな。オメーも頑張らねぇとダメだぞ、ツナ」

「いつも思うけど、オレに飛び火させるなよ!」

 

いつもこういう話題になると最終的にはオレの話題にする家庭教師様には困るよ。

こいつには4人の愛人がいるらしく(1人しか会ったことがないが)、男女間の恋愛だといつも強気だ。

とにかく、流れは変わったしこのまま勢いに乗ろう。

 

「ねぇ、皆こんな所でナッツ可愛がらないで一度家に帰らない?服が汚れちゃうし」

「あっ、ツっくんのいう通りだね。膝を付いていたら確かに服が汚れちゃう」

「確かに!お気遣いありがとうございます、ツナさん!」

「……うーん、上手く話を逸らされた気がするけれど…まっ、いいか。ナッツ可愛いし」

「どちらにせよ一度、帰った方がいいと思います。やっぱり、ツナさんの体が心配ですし……」

「エルゥ♪」

 

メンバーのほとんどはオレの意見に同意した。

唯一あげは姉さんは少し怪訝の顔をするが、ナッツの可愛さに負けたのか賛同してくれた。

というかツバサ君は本当にいい子だなぁ。…まあ、オレの怪我は本当に大丈夫なんだけどね。

 

「まだ、オレの特訓の途中だぞ。……だが、オレの腹も減ったし下山するぞ」

「特訓をやめるかどうかはお前の腹次第かよ!?」

 

相変わらずの家庭教師様の自由さに呆れながらもオレ達は山から下りるのだった。

実はオレは朝食前でまだ何も食べていなかったから丁度良かったんだけど。

 

+++++

 

山から降りたオレは朝食を食っては部屋に戻っては休憩を取ろうとしていた。

今日は珍しく守護者全員がいなかった。

あっ、守護者っていうのはボンゴレボスに司る幹部みたいなものでそれぞれ天候を司る使命がある。6人(うちは事情があった7人)なんだけど、どいつもこいつも一癖二癖ある奴ばっかりでオレは苦労している。

1人は自分の武器を調達に、2人は自分の部活に集中するために、1人は(自分が住んでいる)家に帰って、1人は自分の所属しているもう1つの組織に、あと2人は……所属しているとはいえ、集まることはないからそもそも論外だ。

だから、『今日は悩まされずにゲームできるぞ!』ってい思っていたんだけど、リボーンが……。

 

『飯食ったら、皆で街に行って買い物すんぞ。お前は荷物持ちな』

 

……なんて勝手なこと言ってきた。お前っていつもそうだよな、人の都合を考えずに!

断ろうと思ったら女子は乗ってきて、リボーンもあっち側だから4:2で押し切られてしまった。

それにしてもツバサくんは服とか無頓着とはいえ、『そんなの勝手すぎます』ってオレの味方してくれて本当にいい子だ……オレ、目頭熱くなってきたよ。

あーあ…せっかくの休日なのにこれじゃあ、家でチビ共の面倒を見ていたのと変わらないよ。

とりあえず、新しい服に着替えてオレは部屋を出た。

 

 

「あら、おでかけ?」

「あっ、ヨヨさん」

 

 

部屋を出た俺に声をかけたのは白髪の眼鏡を掛けた女性『虹ヶ丘ヨヨ』さん。  

ましろのおばあちゃんで実はスカイランド人だという(つまり、ましろちゃんはこっちの世界の人間とスカイランド人のクォーターだ)

スカイランドでは偉い学者だったらしくって、異世界からやってきた先輩としてソラに色々とサポートしてくれている。

まあ、隠し事があったりと心配な部分もあるけれど、ましろのおばあちゃんだし大丈夫だろう。オレの勘も何も言ってないし……。

 

オレの勘は特別で『ブラッド・オブ・ボンゴレ』というボンゴレの血による技能『超直感』という普通ではない勘を持っている。

これは中学二年生の時に目覚めては、日に日に強くなっている。もしヨヨさんが危ない人ならなんらか危機を感知しているだろう。

それにヨヨさんはリボーンとの知り合いである。ヨヨさんが危険人物ならリボーンがオレに会わせたり、の家に済ませたいしないだろう……多少の危険人物ならしそうだと思ったのは首を振って頭から消しておく。

 

「ええ。皆に買い物へ……リボーンの提案ですけど」

「まぁ、それは楽しそうね」

「それじゃあ、行ってきますね」

「行ってらっしゃい……気を付けて」

「えっ?」

 

ヨヨさんの最後の言葉を聞いたオレはついヨヨさんの方を振り返ってしまった。

振り返るとヨヨさんは居なくなってしまっていた。……オレの勘が彼女の言葉を怪しく感じたようだ。

もしかして出かけ先に何か起きるのーーーーーー!!?勘弁してくれよーーーー!!!

 

「あっ、ツっくん。遅くって心配していたんだよ?」

「ましろちゃん……」

「皆待っているよ、早く行こ?」

「えっ、あ、うん……」

 

オレはましろちゃんに手を掴まれてはそのまま連れていかれる。

……まっ、気にしても仕方がないか。リボーンがオレの家庭教師をしてから早5年。

あいつがトラブル体質なのかオレがトラブル体質になったのか分からないけど、今更色々と巻き込まれるのは慣れている。

皆が怪我しないことを祈っていくしかないよなぁ……オレはそう思って覚悟を決めた。

 

 

+++++

 

 

「……確かに覚悟は決めたんだけどなぁ」

「?何か言った?」

「ナニモアリマセン…とととっ!」

 

オレの呟いた言葉にあげは姉さんに不審に思われたがオレは誤魔化した。

今、オレは上に重なった買い物の落とさないようにバランスよく持っていた。

途中落としそうになったがなんとか保って、現在に至る。

……それにしても買いすぎだろ!?女子の買い物は時間掛って色々買うのは分かっているけど……。

 

「ツくん、大丈夫?やっぱり私達も持とうか?」

「そううですよ!なんなら全部私が持ちますよ!」

「ありがとう。気持ちはありがたいけど――――」

「イタリア男子は女にやさしくないとダメだぞ。恩の子に荷物を持たせるなんて論外だから」

(この家庭教師がなーーーーーー!!!というかオレは日本人ですけど!?)

 

ソラとましろちゃんの優しさは嬉しかったけど、家庭教師はそれを許してくれない。

そもそもイタリア男は女に優しくしろって口を酸っぱくして言っているが……血が流れているとはいえ、薄いし国籍は日本人なんですけど!?

 

「イタリア人の血が流れているからイタリア人だろ。こまけぇこと気にし過ぎなんだよ」

「昔から言っているけど、心を読むな――――!!!というか、強引な理論過ぎるだろ!?」

 

全くコイツは……昔から『読唇術だ』って言っていけど、その域を超えていないか?

その理論だと外国人の血が少しだけでも流れていれば、そっちの国籍にされるよ。

 

「なら、僕が荷物持つのはどうですか?僕は男ですからツナさんの荷物持つのは問題ないのでは?」

「……確かにオメェは鳥だが♂だしな。本当はツナの修行のために断る所だが、お前の優しさに免じて1つだけ持たせてやろう」

「えっ、1つだけって……」

「いや、対して変わらないじゃん……いや、1つでも結構ありがたいけどさ」

 

ツバサくんの提案を素直にリボーンは受け入れるが、それにしても1つって……。

直接的な家庭教師とかじゃないからその扱いなんだけど、そこは『なら、お前も同じくらいの荷物持て』じゃないんだな。

……こいつ、なんかツバサ君に優しくない?うざいとはいえ、7歳児のランボには相変わらず厳しいし、幼い男の子に特別優しいわけじゃなさそうだけど。

どちらにせよ、ツバサ君の優しさには本当にありがたいと思う。本来は鳥状態で過ごしてもいいのに態々と人間状態になって一緒になってくれているし……やべぇ、涙出てきた。

 

「あんた、何泣いているのよ」

「えっ、な、泣いてなんていないよ!!!」

「ツナ、あんた成長してそういう泣き虫のところ変わっていないわよね」

 

 

いきなりのあげは姉さんの指摘につい素っ頓狂な声を上げてしまった。

すぐに誤魔化するけど、あげは姉さんは怪訝の顔で俺を見ている。

そして、しれっと昔のことをバラすなよ!思い出したくないことなのに!!

 

「こいつの泣き癖は昔から変わっていねぇのか。情けねぇ奴だな」

「うるさいよ!!ツバサくんの優しさに感動していた所なの!!そもそも泣きたくなる状況を作るそっちが悪いだろ!!!」

 

本当に余韻も感じさせてくれないよな、お前!!!

……マジで毎日、大変っていうか涙が出そうなことばかりで苦労しているよ……オレ。

子供達…特にランボとの面倒を見なくって解放されたかと思ったらこれだよ。

ああ……ずっと荷物持っているから手がしびれてきたよ……。

 

「まあまあ……とにかく、あそこで休もう?」

「そうですよ。手も振るえていますし、休んだらどうですか?」

「買うものは買ったでしょうし、丁度カフェテリアがあそこにありますし」

「……まっ、買いたいものは買ったし、いい機会ね。行きましょうか」

 

ましろちゃんからの言葉から空気が変わって、休む方向性に変わっているようだ。

正直ありがたかった。手が痺れてきたところだし、このまま家まで持っていけるが距離を考えたらあんまりしたくないのが心情だ。

だから、正直ましろちゃんの提案はありがたかった。

 

「少し喉渇いたしここで何か飲むのもいいだろう」

「結局、お前の気分次第かよ!?」

 

結局、リボーンの気分次第になってしまって思わず声を上げた。

こいつの気分次第ではこのまま家に帰ることになっていと考えると恐ろしい。

……結果的に休むことになったからいいんだけどさ。

 

 

 

 

――――ゾクリ

 

 

 

 

「!?」

 

オレは悪寒を感じて周りをキョロキョロと見る。

殺意…というか悪意というものを向けられた気がしたからだ。

周りを見回したが別に不審な人物はいなかった。

 

「どうしたんですか?周りを見回して」

「ツっくん……?」

「一体どうしたんですか?」

「ツナ、変な視線でも感じたわけ?」

 

どうやらオレ以外はその視線を感じなかったようだ。

自分の勘違いかと思ったけど、もしかしたら超直感で察しただけかもしれない。

どちらにせよ、不確定なことだから余計なこと言って脅すのは良くない。

 

「あ、あの、その……ごめん。オレの勘違いだったみたい」

「……ほんとお騒がせね」

「良かったー……何かしらの視線を感じたと思ったから」

「気のせいでよかったです」

「何かあったら言ってくださいね」

「う、うん!本当にごめんね」

 

どうやら、上手く誤魔化せたようだ。

4人はプリキュアに選ばれたけど、元々一般人だからこういう殺意や悪意などを感じたことはあまり想像つかないだろう。

ソラは元の世界から鍛えていたっぽいけど、自分に向けられたものならともかく他人だけに向けられたもので若瀬にないだろう

 

「……他の奴ら誤魔化せてもオレは誤魔化せねーぞ。何を感じた」

「……悪意を感じたよ。といっても一瞬だけどね」

「一瞬か……まぁ、警戒して損はねぇだろう」

「うん。気を付けるよ」

 

…流石に家庭教師様には誤魔化できなかったみたいだけど。

まあ、ソラ達を怖がらせたくないし、言い広げないなら問題ないけど。

……それにしても誰からの視線だ?一瞬だったし……。

まあ、リボーンの言うとおりに警戒は怠らないでおこう。

 

 

 

 

 

 

「この時を待っていたぞ。沢田綱吉……」

 

+++++

 

「ふぅー…疲れた。未だに手がしびれているよ」

「ははっ……落ち着かれ様」

「あんなに多い荷物を重ねて大変でしたね」

 

オレ達はカフェテリアで外にあるテーブルの椅子に座っている。

手が痺れたオレは少しわざとらしく手を振った。

ガチで手が痺れているから仕方がないじゃないか。

ソラが言うようにあんなに荷物を持って運んでいることは大変だったよ。

 

「ツナって、戦闘の時は雰囲気変わって凄いのにこういう時は昔と変わらないわね」

「……うるさいなぁ。俺も自覚しているよ」

「へぇ、昔のツナさんってどんな感じだったんですか?ましろさんとの関係は教えてもらってましたが……」

「あっ、それは僕も気になっていました」

「エルゥ」

「オレも知らねぇな」

 

うっ……なんで二人ともそこ聞くかなぁ!?てか、エルとリボーンも興味津々!?

オレ的には聞かないで欲しいんだけど!?

そんなオレの気持ちを通じず、あげは姉は2人に話し始めた……。

てか、タブレットに絵を見せて振り返ろうとしているし!この人、いつか話す気満々だったな!!?

 

「む~かし、昔1人の少女と小さな男の子がいました。彼とは母親同士の仲で顔を合わせることがあり、定期的に会っていました。その男の子はドジでトラブルによく遭っていたので、少女はそのたびに怪我の手当てをしたり、男の子を助けていました。少女と仲良い女の子とも男の子は顔見知りで3人で色々一緒にいることもありました――――「あげは姉!!そこまでにしてよ!!!」

「えー!ここから面白くなるっていうのに……」

「いや、2人もここまでの話でオレとあげは姉のことはよく分かっただろうし、ここまででいいじゃん!!」

「うるせー!バカツナ、話の筋を折るんじゃねぇ!!」

「ぐへぇ!!」

 

……いてぇ。リボーンの奴、毎回理不尽に殴らなくってもいいだろ!!てか、2人に関係が分かる所まで話したんだからそれでいいだろう!

正直、タブレットの紙芝居で当時のオレを振り返るなんて恥ずかしいし!!

というか事実だとしても犬に追いかけられていたり、転んでいる当時のオレを書いて楽しそうに話すなよ!!!

リボーンに死ぬ弾撃たれては死ぬ気状態でパンツ一丁にいるよりもオレにとって黒歴史だよ……。

とりあえず、ここから話すだろう過去は良そうで来ているし、あんまり聞いて欲しくないのが一番の本音だ。

 

 

「なぜ中断するんですか?ツナさん」

「そうですよ。あげはさんが話しているんですからどうせなら最後まで聞きましょうよ!」

「うーん……そこまで楽しい話じゃないここまでで――――「なら、私とツっくんが山で迷った話をしていい?」

「ましろちゃん!?」

「ましろん、それって……」

 

今まで口を出さなかったましろちゃんが急に口を挟んではオレが触れて欲しくなかったことに触れだした。

急にどうしたのましろちゃん!?というかその話は色々やめて!!!

 

「ちょと――――ムグッ」

「若い者の話を遮るのはよくないよ。静かに聞くことだねぇ」

 

話のを止めようとオレが口出そうとしたら口を先っぽが手の形になっているステックで口を防がられる。

てか、おばあちゃんみたいな服装なんだよ。リボーン!!!

 

「どういうことなんですか?ましろさん!」

「う、うん……あれはまだあげはちゃんが引っ越す前の話で親と一緒に山に行った時の話。私が野ウサギを見つけて追いかけて行ったら崖…って言うほどじゃないけど、当時の私からしたらそう見えるほどの高さがある所に落ちちやったんだよ」

「えっ……大丈夫だったんですか!?ましろさん!?」

 

心配するソラ。普通にそんなところに落ちたと聞いたら心配するよね。オレも当時、心配したし。

 

「う、うん!その時に不幸中の幸いで私には何も怪我とかなかったんだけど、怖い気持ちに包まれていたんだよ。そんな時にツっくんが見つけてくれただよ」

「あっ、ツナさんが助けてくれたんですね?」

「あははは……ツっくんはそのまま足ら滑らせて私と同じところに落ちてきたかな?」

「えええっ…………」

 

まさかの展開にツバサくんは呆れた声を出してしまっていた。

うううっ……だから話して欲しくなかったのに。助けに来たらそのまま一緒の所に落ちるとか普通に恥ずかしいよ。

 

「昔から締まらねーな、お前」

「う、うるさいな!」

 

リボーンにも言われて、オレは声を叫んでごまかす。

仕方がないだろ!今よりずっと体力とか運動神経とか悪かったし!!

 

「……でも、ツっくんは2人でその場に取り残された時に必死に私を励ましたり、助けを呼ぼうとして登ろうとしたんだよ。……結局、登れなかったけど。それから30分ぐらいしてからあげはちゃんが大人の人を連れてきてなんとか助かったんだよ」

 

……まあ、あの時は必死だったからね。

といっても結局、特に役も経たなかったけどね。

まあ、昔のオレに何ができたっていう話だけど。

 

「あの時は本当に焦ったわー。急に2人がいなくなって、私もパニック。大人の人達に声を掛けては必死に探したのよ。結果的に30分で見つかったのは良かったけど、あの30分間は生きた心地しなかったわよ」

「ごめんなさい……あげはちゃん」

「オレからも謝るよ……あの時はごめん、あげ姉」

 

本当にその時はごめん、あげは姉。あの時のあげは姉の顔は本当に必死で辛い顔していた。

あの時、オレ達を見つけた時にすぐに抱き着いて『良かった…本当に良かった……』って泣きながら言っていたのはよく覚えている。

それほどあげは姉にとってはあの時のことは辛かったことであったんだろう……。

 

「まぁ、過ぎたことだから気にしてないわよ。2人とも無事でこうして今にいるんだから」

「ありがとう。あげはちゃん」

「ありがとうございます………あげは姉」

「これであの時のわだかまりは終わり!」

 

そう言って満面の笑みを俺達見せるあげは姉。

本当にこの人には頭が上がらないや。

昔からオレにとってはこの人は「姉」なんだ…って実感させられる。

 

「でもこの時の話は優しいツっくんのことを理解してもらうには外せないものだと思う。あっ、あとこれは後で聞いた話だけどその時、ツっくんは擦り傷ができていたみたい。ツっくんは痛いを感じながらも私を励ましてくれたり、崖を登ろうとしてくれたんだよ」

「結構色々していたんですね。ねぇ、ソラさ……」

「凄いじゃないてすか!ツナさん!!やはりあなたはヒーローですよ!!!」

 

彼女はそう声を上げるとオレの手を強く握っていた。いたたたたたっ!!!強く握り過ぎだよ!?

この子はヒーローに対して執着っていうか興味が強いんだよね。だから、そういう行動する相手に目を光らせて接してくる。てか、実際眼が光っているし!!

……とにかく、今は彼女を落ち着かせようか。

 

「ちょっと落ち着こうか……ソラ、オレが君が思っているほど立派な人間じゃないよ……それに昔、リボーンに言われたんだ。『お前はヒーローになんてなれねえ男なんだぞ』って」

「そんなヒーローになれないって……リボーンさんは間違っています!あなたはこれまで私達を色々と助けてくださったじゃないですか。カバトンとの戦いやマフィアの連中が私達を狙ってきたのも必死に守って。今のような小さな心遣いもできる……そんな人がヒーローじゃなかったらなんなんですか!!」

 

オレはそう問われては少し考える。

……と言ってもオレにそんな大層な心がけなんてあるわけではなく、すぐに答えは出た。

 

「……ソラ。オレは『あらゆる人間を助けられる』ヒーローじゃないんだよ。そんな高い志なんかないし、君が思っているほど凄い奴なんかじゃない。今まで戦ってきたのも皆を守るためだよ。オレよりも君の方がずっとヒーローだって思っているよ」

「そんな…あなたのおかげでマフィア達に攫われずに済んでいるんですよ!?一緒に戦っていることを日々感謝しているのに……そんなこと言わないでくださいよ……」

「そ、ソラ!?」

 

彼女は俯いて今でも涙がこぼれそうな顔をしていた。

オレはこういう場面に慣れていないから慌ててしまう。

どうしようか悩んでいると近くにいたましろちゃんがハンカチを出してソラに近寄った。

 

「ソラちゃん、泣かないで。……ツっくん、謙虚なのはいいけどそこまで否定されちゃうとこっちも困っちゃうよ。ツっくんも立場的にも『ヒーロー』って認めたくないのは分かるけど…」

「ましろちゃん……」

「でも、これだけは言わせて。あの時も今まで私達が助かったのもツっくんのおかげだよ……ありがとう」

「あっ、い、いや!別にオレは 大したことやっていないよ……。皆の頑張っているから今のようになっただけだよ」

「もぅ…本当に謙虚なんだから。でも、そういうところも好きだよ」

 

いや、事実だし。オレはあくまで邪魔してくるマフィア達を倒していただけだし、エルを守ったり、アンダーク帝国達から皆を守れたりできたのはソラちゃん達のおかげだと思う。

………って、あれ?もしかして、今オレ告白された?

 

 

「えっ、あっ…いや…そ、そういう意味じゃなくって……。友達として好きっていう意味で……べ、別に異性としての意味じゃないよ!!!///」

「そ、そうだよね!驚いちゃったよ!」

 

焦ったー!一瞬、本気で告白されたかと思った―!!

そうだよね!ましろちゃんみたいなことがオレみたいな奴を恋愛的に好きなるわけないし!!

……なんか思っててちょっと悲しくなったぞ……。

 

「あ、あのましろさんってツナさんのこともしかして……」

「うーん…ましろんが自覚あるかはちょっと微妙かなー。ツナの方はましろんのことは異性として見ているけど、恋愛相手としてみていない感じかな?」

「ツナさんとましろさんはなんで赤くなっているんですか?」

「ソラちゃんにはまだは早いかなー」

「???」

 

あげは姉はソラに何を言っているんだよ!?

あとツバサ君、君はいい子だから変な勘違いしないように。

 

「ツナの鈍感さには呆れるな」

「エルゥ」

 

……なんか離れたところでリボーン達に馬鹿にされているような気がするのは気のせいかな?

 

 

 

「久しぶりだな、沢田綱吉」

 

 

 

そんな声と共に現れたのは剣道着を来た黒髪の男だった。

顔の頬には×印の傷があった。うーん……どっかで見たことはあるんだけどなぁ。

どこだっけ?相手はオレのことを知っているようだけど。

 

「ツナさん、お知り合いですか?」

「えっ、あ、うん……多分……」

「き、貴様!お、オレにあれだけの仕打ちをしておいて忘れたなんて言わせんぞ!!!」

 

ひぃっ!!何か分からないけどめっちゃ怒ってる!?

てか、そこまで恨まれる心当たりがないんだけど!?

……でも見たことがある気がするんだよな、この人

 

「ツっくん何したの!?」

「あんた知らずに恨み買ったんじゃないでしょうね?」

「あの人の怒りは尋常じゃないですよ!?」

「ツナさん、悪いことをしたなら早く謝った方がいいですよ!」

 

男の態度にプリキュア4人はオレに言葉を捲し立てた。

悪いけど本当に心当たりがないんだけど!?

マフィアとかなら逆恨みとかで色々あるだろうけど、この人は見たところカタギぽいし……。

 

 

「いい加減にしろ!ふざけてんじゃねーぞ!ヘンタイ野郎!!」

 

 

……その言葉でオレは相手が誰なのか察した。

そう相手は――――

 

 

「……もしかして、持田先輩?」

「フン!やっと思い出したか、ダメツナが!!」

 

 

……男は『持田先輩(名前は忘れた)』。オレが死ぬ気弾に撃たれて、死ぬ気モードになって想いの相手の『笹川京子』に告白することになってたまたま彼がいた。

それから京子ちゃんと一緒になることが多かった彼とオレが対決することになった。当時、剣道部の主将の彼に勝てるわけなく、諦めていたら所でリボーンに死ぬ気弾を撃たれた。そのまま持田先輩との対決で手刀を食らわしては髪の毛を毟り取った……いや、当時のオレは剣道のルール知らなかったからね!?一本とか聞いて髪の毛をイメージしちゃったんだよ!!……今思うとそういう勘違いのおかげで勝てたかもしれないと思う。

 

……これは後に聞いた話だがオレの防着と竹刀にはウェイトが入って重くなっており、審判も息が掛ってオレに勝ちを判定させる予定はなかったらしい。 

 

「あ、あの…ツナさんの知り合いってことでいいんですよね?」

「知り合いではあるけどね……」

「フン!そいつはオレと仲良くしていた女に変態行為を行い、成敗しようとした対決で不意打ちでオレを気絶したにも飽き足らずに髪を全部引っこ抜いてオレを笑いものにしやがった!!!」

「ツナ……あんたねぇ……」

 

 

こっちを見るあげは姉の視線が痛い……。

否定はしたいけど、大体は事実だからちょっと否定しにくい。

オレが何か言おうとしているとソラとましろちゃんが立ち上がって持田先輩に前に駆け寄る。

 

「あなた、いきなり現れてはなんてこと言うんですか!!ツナさんがそんなことするわけないですよ!!勝手なことを言ってツナさんを貶めることはやめてください!!!」

「ソラちゃんの言うとおりだよ!!今までツっくんがどんだけ私達のことを助けてくれたことを何も知らないのに乏し目ることはやめて!!!」

「ぐっ………」

 

流石の持田先輩も2人の圧がかかった言葉に押されてしまっているようだった。

それにしてもソラはともかく、ましろちゃんがここまで言うなんて意外だった。

彼女も仲間が馬鹿にされることは許せなかったんだろう。

 

「うるさい!ダメツナに負けたせいでオレの威厳は地に落ち、周りからどんな目で見られ罵られたか……しかも黒曜中の不良達に歯を20本抜かれることもあった!!それもこれも全部お前のせいだ!!沢田綱吉!!!」

「歯を……それは可哀想ですけど、ツナさんと関係ありませんよね?全部ツナさんのせいにしないでください!!」

「あんた、自分に関して悪いことをツナのせいにして逃げているだけじゃない?それは臆病者がすることよ!!」

「ぐっ………!う、うるさい!!!」

 

流石に持田先輩の勝手の言い分に黙って聞いていたツバサくんとあげは姉さんも黙っていなかった。

あれから持田先輩話とかあんまり聞かなかったけど、結構悲惨な目にあっていたのか?

本人の言い分だから本当かどうかわからないけど。

 

「ちなみに言っておくが、そいつが言っていることは事実もあるが事実じゃねぇこともある。まずそいつと仲良くしていた女というのはただの委員会と同じだけで周りには自分の女の用に振舞っていたらしい、そして変態行為したというのはオレがツナに死ぬ気弾を撃ってその女子に告白しようとしたからで、その女子は告白を冗談だと思っている。因みに成敗しようと持田の奴は言っているが勝手にその女子を勝った時の賞品扱いしているからな。男の風上にも置けねぇ。最後に不意打ちとか言っているが、そいつはツナが勝てないように竹刀や防具に重りを付けていたんだ。因みに審判もそいつの息がかかったやつだったぞ。まあ、死ぬ気だったツナの気迫にビビッて勝ち判定したけどな」

「なんていう人でしょう!ツナさんに酷いことを言う人かと思っていたらそこまで卑劣な人だったなんて……!」

「ツナ君が告白したとか気になる所はあるけど……私、この人を許せない!!」

「そ、そんな…この人最低じゃないですか!!今のようになっても自業自得ですよ!!!」

「ツナ…さっきは勝手なこと言ってごめん。訂正する。あんたは何も悪くない。悪いのは自分が悪いのに他人のせいにする自己中心野郎のこいつよ!!!」

「エル!!」

「みんな……」

 

リボーンが自分に対してフォローしただけでなく、皆が自分のために怒ってくれているのが何故か嬉しく目頭が熱くなる。

持田先輩の行動を羅列すると確かに酷いが、皆はそれより『オレ(ツナ)を貶すコイツが許せない』気持ちで一致していた。

プリキュアでもないオレも本当の仲間として大切にしてくれるのが本当にうれしかった。

※ツナはソラ達プリキュアを大切な仲間だと思ってますが、『伝説の勇者』と『マフィア』では完全に相容れないものと思っているため。

そして、ツナは自己評価が低い。

 

「ッ~~~~!!!うるさい!!うるさい!!!貴様らも沢田の仲間だな!!俺の力を思い知らせてやる!!出てきてください、先生!!!」

「本当に辛かったよね。目の前の男のせいで人生滅茶苦茶にされて大変だっただろう?でも、もう大丈夫。全て壊してあげるから」

「「「「「バッタモンダー!!!!!」」」」」

 

そこには表れたのは緑色の長髪と道化師のようなメイクが施された顔からビジュアル系を彷彿させる怪人。彼はアンダーク帝国の『バッタモンダー』。プリキュアの敵だ。

今まで何度も対面している敵で一見落ち着いている感じに見えて、本性は粗暴で荒いやつなのはみんな知っている。

オレを含めた皆はすぐに椅子に立ち上がり、戦闘態勢をとる。

 

「どうしてあなたがここに!?」

「それはそこの彼に復讐心を持っている彼に力を貸すためさ」

「そう、この人はオレの話を聞いてその力を貸してくださる人だ!!」

 

いや、持田先輩。それは騙されているって!!!

そいつは相手にとって気持ちのいい言葉を言っているだけで本心では見下しているから!!

まるで詐欺にあっている人みたいになっているよ……。

 

「彼には復讐のためには必要な道具を渡してある」

「それは……!」

「『死ぬ気結晶』って呼ばれるものらしい。よく知らんがオレの力を引き出してくれるものらしい」

 

それは藍色のウニみたいな形をしたものだった。

ただ、大きさ的には饅頭ほどのものだった。

 

「バッタモンダー……テメェ、それをどこで手に入れやがった!!」

「そう怒るなよ。君たちが倒したマフィアから少し拝借しただけさ」

「リボーンさん、その『死ぬ気結晶』ってなんですか?名前的に死ぬ気弾や死ぬ気丸と同じもので?」

「ああ……死ぬ気丸と同じ体に取り込んで死ぬ気の炎を発現するタイプだが、体の死ぬ気の炎を大幅に引き出す代わりに使った反動がエグイために製造が中止されていたものだ」

「そ、そんなものが……!?」

 

リボーンとツバサくんの会話聞いていた俺は身を震わせた。

そんなもんかなりやばいじゃん!バッタモンスダー、持田先輩を使い捨ての道具にする気満々じゃん!!

ちなみに死ぬ気弾と死ぬ気丸についてソラ達は使われているところを見たことがあるから知っていたりする。

……パンツ一丁で走っている姿を周りには見られたくなかったけど!!

そんなこと考えるとソラは死ぬ気結晶の危険度を聞いて、持田先生に呼び掛けていた。

 

「そこの人!そんな危険な物はすぐに捨てるべきです!!」

「ソラちゃんの言う通り。一緒にいる人はとんでもなく悪い奴なんだよ!」

「うるさーい!!沢田の奴に肩入れするような奴の話なんか聞くか!!!」

「…だめだね、ありゃあ。完全に人の話を聞く気がないよ」

 

相手を思って呼び掛けるソラとましろの気持ちを聞き入れない持田先輩に対して、あげは姉は肩を竦めた。

……だめだ。あげは姉が言う通り持田先輩は完全に俺への逆恨みで周りが見えてない。

 

「沢田!お前に復讐するのをこの4年間待ち続けていたんだ!!そのために俺は悪魔にも魂を売ってやる!!!」

 

持田先輩はそう言うと手元の死ぬ気結晶を苦に入れて噛み砕いた。

そうするとどうだろう。彼の額から雷のような炎が灯っては体から青色の炎が溢れ出して始めた。

あれは死ぬ気の炎の『雨の炎』であるのは今までの俺の経験から間違いなかった。

そして力を得た持田先輩から発せられる風圧…炎圧にオレ達はなんとか耐えてその場に立っていた

 

「あはははははははっ!!!漲るぞ!!!これが死ぬ気の炎の力か!!!」

「きゃっ!」

「危ない!……大丈夫?ましろちゃん」

「う、うん!あ、ありがとう。ツっくん……」

 

風圧で倒れそうになったましろちゃんをオレは後ろから支える。

その時の彼女の頬が少し赤い気がしたけど気のせいだろう。

 

「ぐっ……なんて圧だ……!!気を引き締めていないと飛ばれそうだ……!!!」

「今までは色んな敵を見てきましたが、あそこまで体から青い炎を出す者は初めてです!!!」

「でも、あれって本物の炎じゃなくって雨の炎っていうやつじゃなかった?」

「どうやら本物の死ぬ気結晶だったようだな……どシロートの奴があそこまで死ぬ気の炎を引き出しているのがその証拠だ」

 

炎圧を受けながらも持田先輩から体から出る雨の死ぬ気の炎に多種多様のコメントをしていた。 

周りは「なんだろう?」「風が強くね?」「映画の撮影かな?」と何故か暢気だった。

いや、普通じゃないから!もっと危機感を覚えよう!!

そんな周りを見ながら持田先輩を「ニヤリ」と笑う。

 

「だが、まだだ!先生頼みます!!!」

「オーケー……カモン!アンダーグ・エナジー!!」

「ま、まさか!」

 

バッタモンダーが地面に触れて黒いエネルギー……アンダークエナジーを出現させて、持田先輩の所へ向かわせる。

持田先輩は声を出す暇もなく、アンダークエナジーに包まれる。

そうするとそこには頭の部分を含めた剣道の防具を纏って、竹刀を握ったランボーグが現れた。

ランボーグの特徴として目の周りに黒枠(目は薄緑色)があり、左目の上下に傷跡のようなディテールがある他、頭には薄緑色のモヒカンを生やしている。

細い腕と脚に身にキャラみたいな腕と足も特徴でその大きさは7mほどに変化していた。

持田先輩だったランボーグは先ほどと様子が違って、人間味を感じさせなかった。

 

「ラン…ボーグ!!!」

「ひ、人をランボーグに!?」

「酷い……」

「アンダークエナジーを受けた人はどうなるんですか!?」

「さあね」

 

バッターモンダーを責めるソラちゃん達だけど、バッタモンダーは何でもないように答える。

その答えにオレ達は戸惑う。

 

「『さあね』ってあんた……」

「ボクはそいつの願いのために力を貸していただけさ。力を得た後にどうなるかは聞かずに得ようとしたのはそいつさ。つまり、自己責任っていうやつ?」

「お、お前……」

「許せない……」

「確かに許せません!」

 

オレ達のバッタモンダーに対して怒りを露わにしていると「ランボーグ!!」と持田先輩だったランボーグが手に持っていた大きな竹刀を振り下ろす。

地面はひび割れて流石に普通手背はないことに周りも気が付いたのか「キャー!」「なんだ!?」「誰か助けて―!」とパニックが起きていた。

流石に危険なことが起きているとやっと気が付いたらしく、次々この場から離れていく。

 

「皆さん、行きますよ!」

 

 

 

「「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!!」」」」

 

 

 

4人は『ミラージュペン』を出すと掛け声とともにマイクのような形をした『スカイミラージュ』に変化させてはスカイトーンという不思議の意思をそれに装填しては先っぽの内部の丸い部分が光だし、4人を包んで別空間に運んでいく。

オレは別にプリキュアとかではないのでその場所に行けずに見れることはない。

4人が戻ってくるまでに取り残されたエルちゃんを抱きかかえる。

そうしていると4人は姿をプリキュアの変わって戻って来た。

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ」

「ふわり広がる優しい光!キュアプリズム」 

「天高くひろがる勇気! キュアウィング」

「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ」

 

 

「Ready…Go!」

 

 

4人は掛け声と共に一緒に現れては正面に揃う。

 

 

「ひろがるスカイ!プリキュア!!」

 

 

4人は決め台詞を言い放ちそれぞれポーズを取った。

まるで少女アニメの主人公のように彼女達は輝いていた。

 

「来たね、プリキュア……だが、今回の僕はいつもの僕と違う。いけ、ランボーグ!!」

「ラン……ボーーーーグ!!!」

「ッ」

 

持田先輩だったランボーグは竹刀をプリキュア達に振り下ろす。

プリキュア達はその動きな対応してそれぞれバラバラに散る。

そして離れた所からキュアスカイ(ソラ)はパンチを繰り出し、キュアプリズム(ましろ)は光弾をランボーグに打ち込む、キュアウィング(ツバサ)とキュアバタフライ(あげは)が蹴りを食らわすがランボーグは雨の炎を出して全てをガードしているためにダメージを受けていない。

 

「あれ~?どうした?全然攻撃が来ていないようだな~?」

「くっ……攻撃してもダメージを与えられている感じが全然しない…」

「いつものランボーグと感じが違くない?」

「それはそうだ。このランボーグはアンダークエナジーを与える前に既に強化されていた普通と違うんだよ!!行け、ランボーグ!あいつらと力の違いを見せてやれ!!」

「ラン…ボーグ!!」

 

持田先輩だったランボーグは竹刀を上にあげると青い炎が天まで届いて雨へと変わり、プリキュア達に降り注いだ。

ダメだ!その雨に当たっちゃ!!

 

「きゃっ」

「なんだこの雨……いきなり大量に降ってきたぞ」

「うげぇ……ビショビショだ」

「ですが、ただの雨。こんなの濡れてももんだいありま――――ってあれ?」

 

行動を移そうとしたソラはいきなりの体の脱力感により体のバランスを崩して地面に膝をついてしまう。

 

「上手くたてません……」

「体が…重い……」

「いったい…何が……」

「もしかして…さっきのあめ…?」

 

他のプリキュアも同様に先ほどと比べられないほど体調の悪くなり、意識を何とか保っていられるのがやっとの程だ。

これは雨の炎の性質の――――

 

「――『鎮静』。それが今君達が喰らった雨の炎の特性らしいよ?物や人の動きを停止に近づさせる能力…思考能力もヤバいんじゃない?」

「バッタ…モンダー……これを…狙って……」

「急に雨が降ってきて防げるわけないよね?このままじわじわと倒させてもらうよ。今までボクの計画を失敗させてもらった分もね」

「クソ…逃げないと……」

 

なんとか体を立ち上がるプリキュア達。ランボーグが竹刀を振り下ろすしてくるのをなとか体動かして避ける。

だが、体の調子が悪いためにギリギリで避けることになって衝撃波や破片に当たってしまう。

オレはそれをただ見ていることしかできなかった。

 

「オイ、ツナ!いつまでぼけーっと見ているやがる!お前も戦え!!」

「えっ、でもこれはプリキュア達の戦いでオレは……」

「奴は死ぬ気の炎という俺達のルールに手を出してやがった。これはプリキュアとアンダーク帝国だけの戦いじゃねぇ。俺達の管轄だ」

「リボーン……」

「それにあれを見ろ」

「えっ」

 

 

「ぷりきゅあーーーーーー」

 

 

リボーンに言われた方向を見るとそこには涙目で心配そうな顔をしているエルが必死にプリキュア達を応援していた。

ちなみに彼女は今専用のゆりかごに乗って空に浮かんでいるために一人にしても大丈夫である。

 

「エルちゃん……」

「あんな赤子も覚悟を見せてプリキュアを会う円しているんだ。テメェも覚悟を見せろ」

「リボーン…。…分かったよ」

 

必死にプリキュアを応援しているエルちゃんを見たらオレがグタグタして地有徴しているわけもいかないな。

オレは27と描かれた毛糸の手袋を両手に装着する。

そして死ぬ気丸という特殊な薬を口に入れた。

 

その時、ランボーグの竹刀が動きが止まっていたプリズムに降り落とされそうなところだった。

 

「プリズム!!」

 

スカイが叫ぶが彼女だけでなく他のプリキュアも間に合わない位置にいて、プリズムもまだ鎮静の影響で思考が纏まらずに体も上手く動かなかった。

誰からもプリズムは巨大の竹刀に潰されていくように見えた。だが――――

 

 

 

「仲間を助けられないんじゃ死んでも死にきれねぇ」

 

 

 

オレはそんな彼女を危機一髪で助けた。

彼女を抱きかかえた状態で、俗に言うお姫様抱っこの姿勢である。

今のオレは死ぬ気モードで額と(毛糸から変化した)赤いグローブに橙色の炎を通していた。

これは俗に言う『|超(ハイパー)モード』というもので死ぬ気の炎で肉体能力を最大限に引き上げている。

 

「ツっくん!?」

「お、お前!!勝手にプリキュアとの戦いに入ってきやがって!!」

「悪いがその炎を使ったのはそちら。その炎は本来はそっちが使うべきものじゃない。介入させてもらうぞ」

「ぐぬぬぬ……!」

 

オレは抱いている(なぜ顔が赤い)プリズムを下ろして、バッタモンダーを見る。

奴はオレがこの戦闘に入ってきたのが気に入らないようだが、その炎を持ち出してきたのはお前だ。

今までプリキュア達とお前らの戦いにオレ達が介入しなかったのはマフィアの法『沈黙の掟(オルメタ)』があったからだ。

それを破ったのはそっちだ。悪いがこの勝負、オレも参戦させてもらう。

 

「皆、悪いがオレがこいつの相手をする。少し離れていてくれ」

「そんな!皆で一緒に戦えばあのランボーグに勝てる可能性も上がるんと思うんです!」

「スカイの言うとおりだよ!1人より皆で戦った方がいいよ!」

「そうですよ!1人より皆で戦った方が……」

「相手がこっちの能力を下げるなら私のミックスパレットで」

 

 

オレの提案に素早く異議を唱えたプリキュア達だった。

気持ちはありがたいが今のオレからしたら加勢はいらぬものだった。

 

「お前らなんもわかってねぇな」

「どういうことです?」

「オメーらを守りながら戦うのは難しいからツナ1人で戦うっていうことだ」

「ええっ!?ツナくん1人で!?」

 

リボーンの発言に声を上げるプリズム。

ここまで彼女達にはマフィアとの戦いに巻きこまないために裏で戦っていたし、戦うこともあっても全力を出さなかったために彼女達はこちらの強さが伝わっていなかっただろう。

沈黙の掟(オルメタ)』を破ったこいつらにはそういう手加減はもう必要はない。

 

「あはははっ!!何を思えば、そこの外野君に何ができるわけ?」

「……オイ、バットモンダー。テメェはオレの教え子をなめ過ぎだ!」

「ああっ!?」

「ツナ、見せてやれ。お前の力を」

「ああ、分かった」

 

リボーンから力を出していいことを伝えられるとオレは自分の中の炎圧を上げて額と腕の炎を燃え盛える。

そのまま手の炎を逆噴射して飛んだ。

 

 

「えっ」

 

 

プリズムが思わず声を出したのも仕方がないかもしれない。

オレは瞬きするほんの一瞬でランボーグの裏に回って強めの手刀を打ち込んだ。

そうするとランボーグが地面に叩きつけられてそのまま地面に滑っていく。

ランボーグは「ラン…」とダメージを受けているのが見られて、それを見ていたバッタモンダーは「なっ……」と絶句していた。

 

「ねぇ、皆はツナの動きは見えた?」

「い、いいえ…僕は目を離さないで見ていましたが分かりませんでした……」

「私には後ろに瞬間移動したようにしか思えなかったよ……」

「彼と私達の力の差がハッキリとわかります」

「どうやら、オメーらもやっとわかったようだな、あいつとの差が」ニッ

 

家庭教師様はどうやら自分の教え子の強さが分かって嬉しいらしい。

……最後はそれを育てた自分の自慢になるだろうが。

オレはプリキュアの方を向いているランボーグを起き上がり、オレの方へ向かって行って竹刀を降ってくる。

オレはグローブから死ぬ気の炎を放出して空飛びで攻撃を回避していく。

 

「クソっ!蠅のようにすばしっこい奴め!!なら、ランボーグやれ!!」

「ランボーグ!」

 

オレの動きに痺れを切らしたバッタモンダーはランボーグに命令する。

ランボーグは命令を受け取ると体から大量の雨の炎を出しては津波のようにオレの方へ向かわせた。

その勢いは強く普通ならオレを飲み込むだろう。オレはあえて《その場を動かない》。

 

 

「ツナさん!!」

 

 

オレを心配して叫ぶスカイ。オレは対照的に落ち着いて、右手の手の平と左手の手を組み合わせ、平行四角形を作る。

そのまま津波に飲み込まれる。

 

「あはははっ!!たいそうな口を言ってその程度か!!!」

「あの津波がさっきの雨と同じ物なんじゃツナはヤバいんじゃないの?」

「早くツナさんの所へ行かないと!!」

「いや、待て」

「なんで止めるんですか!?ツナさんが心配じゃないんですか!?」

「そうだよ!雨で私達があれだけ動けなくなったんだよ!?あんな津波を直撃したツっくんがどうなっているか……」

「落ち着け。よく見て見ろ」

 

リボーンはツナが飲み込まれた地点を指を刺す。

 

 

そこには炎の球体に包まれていたツナがいた。

炎の球体は徐々に収縮していき四角形の中へと収まっていく。すると炎の球体は徐々に収縮していき四角形の中へと収まっていく。そしてツナのグローブの炎と額の炎が激しさを増していく。

 

 

「攻撃を吸収しただと!?」

「死ぬ気の零地点突破改…ver.armonia」

 

アンダーエナジーを纏っていた雨の炎は普通の零地点突破改では吸収できなかったために大空の炎の特性を使わせてもらった。

これで通常と変わらずに雨の炎を吸収できた。

さて、オレは炎圧を上がった状態でランボーグに先ほどより加速したスピードで近づいて右手で空へ弾き飛ばす。

そうしたらランボーグが飛んでいく地点に先回りして左手で地面の方へ叩き飛ばす。

次にまた先回りしては空と吹き飛ばしてそれを何度も繰り返して最後に手をハンマーして地面に叩きつけた。

ここまでボコボコにされたランボーグは「ラン…ボ…グ」と弱っていた。……元になった持田先輩心配だが、オレの超直感は何も言わないから大丈夫だろう。

この状況を見てバッタモンダーは「そ…そんなバカな!?ここまで圧倒的なんて……」と顔を青ざめていた。

 

「凄い……」

「あれはどうゃっているんですか?敵の攻撃を吸収しましたけど……」

「死ぬ気の零地点突破改。相手の炎を吸収して自分の力に変換するツナ専用の技だ。…だが、ランボーグが使ったのはアンダークエナジーの影響を受けていたから大空の炎の特性の『調和』で中和してから吸収したんだろう。『armonia』はイタリア語で『調和』でまんまだがな」 

「つまり、ツっくんはアンダークエナジーを中和に成功しただけでなく攻撃を吸収したということ!?」

「流石です!ツナさん!!」

 

リボーンの解説によりツナが何をしたか理解したプリキュア達は驚きを隠せないようだ。

 

「持田。それが死ぬ気水晶を手を出してアンダークエナジーを受けたあんたの力か……正直、拍子抜けだぜ」

 

「ラ…ランボーグ……!」

 

持田だったランボーグを煽る。

奴は声を出せて立ち上がる。

タフだが、先ほどよりも力がなくなっているのは分かる。

その姿を見ていたバッタモンダーは「クソクソ!!」と悔しがっていた。

 

「圧倒的……」

「このまま勝てるんじゃないでしょうか?」

「ま…プリズム、あの人の動き見えました?」

「う、ううん。全然」

「どうだ。これがオレの教え子だ」

 

どうやら皆はオレの動きを見ることができずに力の差に驚いているようだ。

だが、呆けていては困る。

 

「スカイ!プリズム!オレはこいつの動きを完全に止めておく。お前達はプリキュア・アップドラフト・シャイニングを頼む!!」

「えっ、あっ、うん!」

「分かりました!」

 

オレは2人に必要なことを伝えると炎を逆噴射してランボーグに向かっていく。

そして奴の目の前に止まっては手で触れる。

 

「死ぬ気の零地点突破・初代(ファースト)エディション」

 

オレが技名を唱えると触れた個所から凍り始めてランボーグは凍っていく。

当然ランボーグは抵抗するが凍っていくのを止められるわけなく、氷はランボーグの全体を凍らしていった。

 

「んなっ!?バカなバカな!!!お前の能力は炎を使う能力じゃないのか!?」

「テメー、死ぬ気の炎についてまだ全然理解度が足りねーようだな。そんな簡単なものじゃねーぞ、死ぬ気っていうのは」

「リボーンの言うとおりだ。…さあ、今だ!スカイ!プリズム!!」

 

オレは声張り上げて2人に呼びかけた。

一瞬、呆気に取られていた二人だったがオレの声で正気に戻ってポーズを構えて、口上を発する。

 

 

「スカイブルー!」

「プリズムホワイト!」

「「プリキュア!アップドラフト・シャイニング!」」

 

スカイとプリズムがスカイトーンWシャイニング(特殊なスカイストーン)をそれぞれのスカイミラージュにセットし、手を繋いでからスカイミラージュを天にかざして青と桃色のエネルギーを頭上へ照射。

すると、スカイミラージュの盤面を模した円盤状の飛行物体が上空に出現し、そこからトラクタービームが照射されて動きを止められたランボーグは飛行物体へと吸い込まれる。

その直後、円盤状の飛行物体の中で大爆発が起こり、その爆風は外にまで噴き出る。

スカイとプリズムはそれを背にその場を去っていく。そして中にいたランボーグは浄化されていく。

 

「スミキッタ~」

 

浄化されていくランボーグは形崩れてその場には倒れた持田だけ残される。

オレはすぐに傍に駆け寄り持田が無事か確認する。

呼吸、体温、脈拍共に平常なのがすぐに確認できてオレは一息ついた。

戦いで壊れた個所も何もなかったように元に戻っていた。

 

「ミラーパット!……OK!」

 

ランボーグを浄化されたときに出るキラキラ器エナジーを集めるためにスカイはミラーパットを翳して吸い取った。

これはスカイランドで王様と王妃様のアンダークエナジーの呪いを解くたの薬を作るために必要なことだった。

 

「クソクソ!!マジロ野郎!!テメェが介入してこなければ俺の作戦は完璧だったのによぉ!!!」

「ふっ……自分の心を自制できねぇもんじゃ三流だな。バッタモンダー」

「なんだと!?お前みたいな赤ん坊に何が分かる!?」

「……そこまで言うならお前が戦ったらどうだ?オレが相手になるぞ」

 

罵倒し始めるバッタモンダーに対して好戦的な態度をとると奴は「うっ……」と言葉を詰まらせた。

どうやら、奴も自身がこちらと戦うのは避けたいようだ。

 

「中々強かった。ボクは沢田綱吉、君を侮っていたようだ」

「次はこうは行かないよ。また会おう。バッタモンモン」

 

バッタモンダーは捨てセリフを吐きながら移動の呪文を唱えてはその場からいなくなった。

……本当に表裏が激しい奴だな。

 

「あいつ、ディーノと似た声のくせにとことん小物だな。まあ、部下がいないディーノと比べたらどっこいどっこいか」

「いや、あいつとディーノさんを比べるなよ!ディーノさんに失礼だろ!?」

 

完全に戦闘が終わったために(ハイパー)モードをと言ってリボーンの発言に突っ込む。

ディーノさんはオレの前にリボーンが家庭教師をしていたマフィアの先輩だ。

正直、あの人とバッタモンダーを比べるのは失礼すぎると思う。

そんな俺のツッコミがあってか周りには笑いが溢れた。

 

+++++

 

「あー…疲れたー……」

 

戦いを終えたオレ達は帰路についていた。

あの場の動画とかはボンゴレがネットで検閲して削除していることだろうし、オレ達のことは噂だけで画像などは広まっていないことだろう。

それにしても散々な休日だったな……。

 

「本当にお疲れ様、ツっくん」

「それにしても凄かったですね。まさかランボーグをあそこまで圧倒的に倒すことができるなんて」

「そうそう。まるで瞬間移動したようにランボーグの後ろに現れたし」

「あそこまで強いのにどうして今まで僕達の戦いに加わらなかったんですか?浄化はプリキュアに任せて戦ってくれたら楽だった気がするんですが……」

「ああ…それはね、あくまでプリキュアとアンダークとの戦いだし部外者の俺がしゃしゃり出ることはないと思っていたし、今回みたいに相手が死ぬ気の炎を手に出してきたら別だけど……それに――――」

「プリキュアの成長の妨げになるかと思ったんだろ?」

「リボーン!」

 

リボーンに図星を当てられてしまって焦るオレ。

敵との強さの差がわからないわけでもなく、オレが戦闘に積極的に出てしまったらプリキュア達は戦いでの経験値を得ることができないだろう。

そもそも死ぬ気の炎は裏世界のものである。プリキュアはマフィアに狙われたりしているもの裏世界の住人ではないためにあんまり巻き込みたくないのが内情だった。

 

「もしかして私達のことを考えてくれたの?」

「う、うん……下手に手を貸すのは皆の戦いの成長によくないと思ったし……」

「私のことをそこまで考えて……私、感動しました!」

「お、大げさだよ……オレはただ皆に成長して欲しかっただけだよ」

 

照れくさくオレは笑ってごまかす。

オレ達が戦いの中で強くなったように彼女達にその機会を奪いたくなかっただけだ。

どれだけ強い味方いようがそればかり頼っていたら今後、戦いに支障が出るだろう。

……それに僕がオレが出なくってもミックスパレットがあるから多少苦戦しても勝てていただろう。

俺が出たのは『沈黙の掟』に出して相手への処罰だ。……あとで復讐者(ヴィンディチェ)に対して話さないといけないを考えたらため息が出る。

 

「それにしてもあれには笑ったよね。あの持田っていう奴が浄化技を受けた影響か戦い終わった後に『今まで悪かった。俺が待間違っていた!すまなかった!!』と必死に土下座したのは」

「あの時のあの人、まるで憑き物が取れたように目が綺麗でしたよね……」

「うーん……カバトンの時は『プリキュア!アップドラフト・シャイニング!』で浄化しても別に変りませんでしたけど……」

「もしかしてアンダークの人間には効かないけど他の人間には効くとか?」

「それにしてはあそこまで心を浄化できるとは思いませんでしたけど……お目目がキラキラでしたよ」

 

ツバサ君の言う通りだ。浄化技を効いた持田先輩ってかなり綺麗になって俺に向かって「今まで俺が逆恨みして本当に悪かった!許してくれ、沢田!!」と言って必死に謝っていた。

俺の超直感でもそれは嘘だと感じなかったので許して彼を見送った。

 

「本当にありがとうね、ツっくん」

「えっ、なんのこと?」

「私ね。ツっくんと再会できて本当に良かったと思っている。私達を裏から支えてくれて、今みたいな相手の時は戦って助けてくれたし……それに一緒にいるだけ私、楽しいの!」

「ましろちゃん……」

「あっ、う、うん……だから、これからも一緒にいてくれる?」

「え、あ、うん!勿論だよ!!」

 

オレは彼女の言葉に元気よく答えた。

そういうと彼女は「嬉しいなぁ」と笑顔に答えた。

その頬は赤く、オレもつい赤くしてしまう。

 

「なにデレデレしてんだ。京子にバラすぞ」

「いや、それは本当にやめてくれよ!!」

「京子って誰ですか?」

 

京子ちゃんの名前を出されてオレが慌てているとツバサ君が効いてきた。

……そりゃあ、聞くよね。さて、どう答えるべきか。

 

 

「京子はツナの思いの相手だぞ」

 

 

リボォォォォォォォォォォンッ!!!

なに人のプライバシーをばらしているの!?

いや、お前ってそういうキャラだけどさぁ!!!

 

「何!?何!?そういうこと!?詳しく聞かせて!!」

「そ、そうだよ!!ツっくん!!詳しく話すべきだよ!!!」

「えっ、えっ、ちょっと待って!!?」

 

あげは姉は分かるけど、なんでましろちゃんもそんなに聞きたがるの!?

……彼女もそういう時期かな?

 

「ましろさんはなぜあんなに焦っているのでしょうか?」

「さ、さぁ…なんでしょうね……」

「ツナとソラには早いことだ」

「エルゥ」

 

ソラと同じレベルにされた!?

……てか、エルさえ分かっているのにオレとソラには分からないことって何?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな感じでオレ達の日常は続いていく。

これから先に色んな困難が待ち受けようとオレ達とプリキュアならどんな困難に立ち迎えられるとオレは信じている




これで終わり。

ずっと前から書いてはいたんですけど、書く気力がでなくってここまでかかってしまいました。
「人をランボーグ化」という本編と被ってしまいましたが、折角書いたものなので供養します。
まだ23話は見れていないので色々とおかしな点があると思いますがパラレル世界ということで。

ちなみにこの小説で書きたかったのは「ツナとましろが幼馴染」「ツナとリボーンがプリキュア勢と絡む」「ツナがランボーグを圧倒する」「ましろが異性に対して意識する(これが一番大事)」でした。
連載版とか昔は考えていましたが、体のやる気が出ないために難しいです。
もしよかったらプリキュア勢の死ぬ気の炎の属性とか妄想する方がよかったら感想スレでどうぞ。
なにか知りたい所があったら感想スレで言ってくれれば、考えている設定を出します。

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