生かさず殺さずの究極のアイドル 投稿者:ビルダー拓也 作:おけがん
☆拓也視点
「サインはBー!!!」
あのオンナの掛け声がドーム会場全体と拓也の汗と合ドラでぐしょぐしょになったマ○コに響き渡る。それに釣られてオンナとそのグループのファンのオタク君たちが雄叫びをあげてそれに応える。拓也も万単位の男たちの前で公開オナニーショーをやってみたいぜ。
「どうだ。これがウチのアイドルたちと、看板のアイドル「アイ」だ」
ステージで満面の笑顔を浮かべるオンナ達を見ていた俺の隣に斉藤社長が並んだ。社長は自慢げにしてるが否定できないのが悔しいぜ。俺の名前を間違えるしアイドル抜きにして16歳で孕むとかすんげぇやべーやつの癖に、ドームにいる人間全員を虜にする魅力を持ち合わせる。
「ウッス」
「だろっ!これからもアイとB小町はどんどん伸びていくぞ。そのためには西条、お前の力が必要なんだ。だから、頼んだぞ」
社長が俺の肩を叩くと離れていった。社長に言われなくてもわかってるぜ。やると言ったからにはあのオンナのマネヱヂヤアを務め切ってやる。
暫くそのままライブを眺めていると隣の方から違うざわめきが起きたので振り向いた。あのメスガキと早熟君がペンライトを全力で振り回してオタ芸をしていてマジドン引きだせ。メスガキの方はなんとなくオタク臭がしていたので解るが、早熟君もまさかのそっち系だったのでチョービックリ
結局ライブが終わるまで双子のオタ芸は続いていた。
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☆三人称
ライブは無事終わり、会場を撤収したその夜、B小町のメンバーと社長夫妻が打ち上げのために苺プロダクションの一室に集まっていた。だが、その空間の中にアクアとルビー、拓也の三人の姿は見当たらなかった。
アイはぶー垂れていたが斉藤夫妻が全力で阻止した。第一、今回は拓也が偶然通りがかったおかげでアイがリョースケに刺されずに済んだだけで問題は何も解決していなかった。斉藤は誰がアイの自宅と家族情報をストーカーにリークしたか判別がつかなかったのでリスクしかないアイの双子を他のメンバーと合わせるわけにはいかなかった。
当然ながら4歳児2人でお留守番はストーカー事件もあってか安心できるはずもなく、当初は紹介も兼ねて打ち上げに参加させるつもりの拓也が子守として星野家にお留守番することになった。
「あーもう!なんでお留守番なわけ!?せっかく生のありぴゃんやきゅんぱん達にも会えるチャンスなのに!ケチ!」
「俺たちが行けるわけないだろルビー。俺たちの存在自体がアイの致命打になりかねないんだ。社長もミヤコさんもそんなリスクを犯せるわけない」
(それに、あのリョースケってストーカー…俺を殺したやつと同一人物だ。何故アイが入院した病院を突き止められた。何故引っ越したばかりの新居に来た)
ギャーギャー騒ぎ立てるルビーを余所にアクアは今回のストーカー事件の事を振り返っていた。自身を殺したあの学生がなんのスキルも持ってないただの学生というのは聞いた。
そうなると残る可能性は誰か情報提供者がいて、今回の件を起こしたことになる。
社長や同僚のB小町メンバーが次々と脳裏に浮かんできたが、それぞれ可能性と不可能の理由が出てきて消えた。
となれば残るは可能性はアイの親族。だけど親族はいない事はこれまでのことでわかっているし、仮にいたとしてアイも連絡先は知らないようだった。
(僕等の父親…)
アクアは一つの仮説にたどり着いた。それが最も可能性が高く、最も正解に近いと割り出した。心の中に黒い物が浮き出て、それが広がり真っ黒に染め始めた。前世がある幼い子供の心がドス黒く染まりかけたその時、頭に大きな手が置かれた。
「えっ…」
「なに陰気くさい顔をしてんだよ。お前が幾ら早熟だとしても大人みたいに社会の闇に飲み込まれた顔をすんのははえーんだよ」
その闇を断ち切ったのは母の命を救い、何故か母のマネージャーになるとかいう淫乱マッチョの茶髪セミロンの男だった。
「そんな顔してんだから何を考えてるのかはなんとなくわかるぜ。復讐とかなんとかするって言うんだろ?その気持ちはわからないわけじゃないけどさ、今はお前のお母さんが助かった事を喜べよな」
その大きなガタイでぎゅっと、壊れない程度の強さと優しさでアクアを抱きしめた。
「ちょっ!?やめっ…!!」
「恥ずかしがってんじゃねーぞ、オイ。お前は子供で俺は大人。大人しく甘えて、落ちろ」
暫くもがいていたが、アクアはふと前世、雨宮ゴローとしての記憶が蘇った。母親は自分を産んで直ぐに死に、父親は不明、祖父母からは愛情を持って育てられなかったこともあってか家族愛と言うものがわからなかった。
星野愛久愛海として新たな生を受けてからは推しが母親になるという複雑な状況になったためか家族愛を実感できかった。
今回の件でアイに抱きしめられてやっと母親との家族愛と言うものを少しは理解できたが、父親からの愛は当然のようになかった。
今自分を抱きしめているサーフ系ボディビルダーみたいな男は当たり前たが父親ではない。父親ではないが、大の男に優しく抱きしめてもらったことは初めてだった。
(なんだこの気持ち…。心が温かい。まるでアイに抱きしめられた時と似ている)
アクアの小さい腕が少しずつ持ち上がり、拓也のガタイに触れる。その腕は小さく弱々しいながらも拓也を抱きしめ返していた。
「……」
そんな兄と拓也の光景を先ほどまで騒ぎ立てていたルビーは複雑そうに見ていた。そうとは知らないアクアは暫くしてルビーの視線に気づき気まずくなったのか拓也から離れようとするが、上半身だけは鍛えてる拓也から離れる事はできずに抱きしめられたままでいた。
ただ、アクアの壊れそうな心は踏みとどまった。父親への疑惑は捨てきれてないが、心は生きていた。復讐心という闇に飲み込まれる前に拓也に救われたのだった。
久しぶりすぎて申し訳ナイス!本当はマネヱヂヤアお説教編まで行きたかったけどそれはまた今度だぜ。今回は早熟ボーイことアクア君が闇堕ちする前に拓也のガタイに救われたお話がメインでっす。なんかルビーやらアイやら放って置かれてるけどちゃんと書くので待っててほしいぜ。
あ、そうだ。沢山の感想カキコありがとナス!みんなのカキコで頑張れるぜ。これからも沢山の感想カキコよろしくお願いしナス!