こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが   作:クロマ・グロ

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30スレ目(現実パート4)

 

 

「それにしても何に化けるか注意しとったがまさかの地下!

こんなん相当体に負担かかるはずやで!

イレイザー!消されへんのか!?」

「本体が見えないとどうにも……ネコマンダー!ソドムはどうした!?」

「地面がうねって流動化してるせいで掘り進められません!

ただ全域がうねっている訳じゃなくて一部のみみたいなので限界はありそうです!」

「その情報だけでもありがたいわネコマンダー!ナイスやで!」

「それでも最低でも直径70mは少なくとも動いてます!」

「よっしゃ、70mやな!そんくらいさっさと……ってアホッ!?上げて落とすなや!?」

 

俺が後から伝えた情報に対してファットガムがノリツッコミを入れるがそれでも限界が無い訳じゃないのが分かっただけでもマシだと思って欲しい……。

 

「道を作り替えられ続けたら向こうはその間にいくらでも逃げ道を用意できる。

あっ駄目だ、このままだと女の子を救い出す所か俺たちも……。」

 

天喰先輩がどんどん顔を青ざめさせていく。

不味いな……この手のネガティブな思考に一度陥ればどんどん悪い方に考えが向かっていってしまう。

 

「環!」

「はっ……。」

 

すると通形先輩が天喰先輩の肩を強く掴みながら呼び掛ける。

 

「そうはならないしお前は"サンイーター"だ!」

「うっ。」

「そしてこんなのはその場しのぎ、どれだけ道を歪めようとも目的の方向さえ分かっていれば俺は行ける!」

「通形先輩!一人では危険すぎます!

すみません、俺は通形先輩の方に着いていきます!

護衛にコイツらを!」

 

俺はすぐさまその場にネコジャラミ10体、天空のネコ10体を出撃させる。

 

ゴムネコは足が遅すぎて今回は向いてない。

ネコジャラミはパワーがある分ある程度の障害は自分のパワーだけでどうとでもなるはずだ。

 

「ルミリオン!ネコマンダー!」

「先輩!猫城君!」

「スピード勝負!それを奴らも分かっているからこその時間稼ぎでしょう!

先に向かってます!」

 

通形先輩は新しく作られた壁へとすり抜けて入り込んでいく。

 

流石に俺にそんな芸当は出来ないので……。

 

「狂乱……!螺旋爪ォォオオオ!!!」

 

俺は空中で身体を高速回転させながら右腕を伸ばしてそこに狂乱の波動を集中して巨大な爪を作り出して突撃する。

 

壁は確かにそれなりに厚いが全然ぶち抜けない厚さじゃない!

 

だが壁を次々と破壊しているとすぐさま感覚共有しているにゃんこ達の情報を拾う。

 

「ッ!?早速落とし穴で分断させられたか!?」

 

天喰先輩が残るみたいだな……ネコジャラミも残していこう。

 

それにしても個性『窃盗』の"盗野 トウヤ"、個性『結晶』の"宝生 結"、個性『食』の、"多部 空密"

 

どれも要注意リストに載ってた奴らか。

 

 

 

 

 

_________________________________________________

 

 

 

しばらく通形先輩と共に最短ルートを進み続けていると分断された出久達がヴィラン連合のトガヒミコとトゥワイスの二人と出会していた。

 

見誤ったか……あいつらと八斎會は相性が悪いと思ってたんだがな。

 

しかも分断が更に細かくなっていてにゃんこも数匹が圧殺されている。

 

そんな中俺達は治崎への接触に成功していた。

 

「すいませんね……ハァ……ハァ……やっぱ少し話聞かせてもらっても良いですか?」

 

とはいえ治崎と壊理ちゃんだけじゃないな、壊理ちゃんを抱えているのは治崎の側近である黒野、それにその裏にも二人隠れてやがる。

 

「すぐに来れるような道じゃなかったはずだが?」

「近道したんで……その子、保護しに来ました。」

「事情が分かったらヒーロー面か、学生さん。

あの時見て見ぬ振りをしていたよな、お前達に保護されるなんてこの子は望んじゃいない。

この子にとってお前はヒーローじゃない。」

「だから来た。」

「それにあの時先輩が何もせずにいたと本気で思ってます?

あの時の接触のお陰でこの地下施設の事はだいぶ把握出来ましたよ。」

「…………チッ、やっぱりアレは貴様らのか。

それにしても伝わらないな、分かりやすく言ってやろう。」

 

すると治崎と黒野の二人がすぐに俺達を気にしていないかのように後ろを向いて進み始める。

 

すぐに通形先輩も追いかけようとするが通形先輩は一気に平衡感覚を失ったかのように横に崩れ落ちていく。

 

すると上のパイプに捕まってぶら下がりながら酒を飲む構成員が現れる、

 

「死ぬってことだよ。」

「な……何!?」

「ハッハッハッハッハ!酔っ払っちゃったか?

あ~、足元がおぼつかねぇな……俺もだよ、だから下はあるかねぇ。」

 

あいつは酒気か!って事は今通形先輩は酔っぱらいと同じ平衡感覚にされているのか!?

 

「俺に近づくなよ?

酔っぱらいがうつっちまうぞ……グフッ!?」

 

俺は問答無用で近くに待機させていたソドムを呼び寄せて不意打ちを食らわせる。

 

そして時間稼ぎに現れたもう一人が通形先輩へ向けて銃を向けてくる。

 

「ゴムネコ!」

「ニャァァァ!」

「効かない……?"どういう個性だ?"」

 

俺は新しく現れた奴の声を聞いた途端に身体が勝手に動かされる感覚がする。

 

「透過!発動中はあらゆるものがすり抜ける。

ハッ!?口が勝手に……!?」

「…………。」

 

危ない、咄嗟に喉を機械化して声を出せないようにマイク機能を切って正解だった。

 

口は勝手に動くが声は出ない。

 

「ふむ、声を出せなくする事が出来るのか……それにもう一人は透過……何処から湧いたかと思ったら成る程、貴様ならミミック達もスルー出来ると言うわけか。

もう片方はまだ腑に落ちないがな。」

 

それにしてもこいつは情報にはなかった……相手に問いかけた事を強制的に答えさせる……なんて個性だ……こんなのがヴィランになるとか洒落にならないぞ。

 

「うぐっ……うう。」

 

どうやら通形先輩はまだ平衡感覚が戻らないらしい。

効果が切れるまで守らないとな。

 

「成る程ね……徹底的に喋らせるって訳か……でも前線に立つタイプじゃない……ね。」

「故に他の使い捨てとは違う私は八斎衆の中で唯一若の野望に寄り添うことを許されたm……。」

「聞く耳持たん!」

「グハッ!?」

 

俺はとりあえず隙だらけだったのでもう一度ソドムの尻尾を不意打ちでぶつけて壁にめり込ませていく。

 

一応女王ネコとネコ縛りを出して動けないようにしておこう。

 

銃は……いやな予感がする。

こっちは回収しておくか。

 

そしてすぐに通形先輩は地面へと潜っていき、治崎の背後から飛び出していく。

 

「治崎ィィィィィィィィイイイイ!!!!!」

「ッ!」

「った!?」

 

治崎へと殴りかかるが避けられ、拳がかする程度で済んでいた。

だが治崎の個性が発動する様子はない、奴の個性は恐らく死柄木と同じタイプか!

 

そして通形先輩は治崎に殴りかかっただけじゃなく黒野の顔面にも壊理ちゃんだけを透過して当たらないように調整して蹴りを入れていた。

 

通形先輩は俺が二人を拘束している間にあっさりと壊理ちゃんをその手に奪っていった。

 

「何で……来たら駄目だよ、あの人に殺されちゃう!」

 

壊理ちゃんはまだ恐れが勝っているのか通形先輩にそう伝える。

だがそれにしてもあの人?もしかして治崎と壊理ちゃんは血が繋がっていないのか?

 

「もう決して君を悲しませない!大丈夫、俺が……俺達が君のヒーローになる!」

「あぁ、だから安心してくれ。

決してもう君を見棄てることはない。」

 

するとふらりとやけに不気味に治崎は避ける際に反らした身体を上げると拳がかすった所には何故か蕁麻疹が出ており、異様に目が血走っている。

 

「汚いな……戻ってこい壊理。

殺されちゃう?何度言ったら分かるんだ?

お前は人を壊す、そう生まれついた。」

 

…………?この娘が人を壊す?やはりそれだけ強力な個性なのか?

 

「駄目……やっぱり……。」

「聞かなくていい。」

「いつも言ってるだろ?

"お前の我儘"で俺が手を汚さなきゃいけなくなる。

お前の行動一つ一つが人を殺す、呪われた存在なんだよ。」

「それを強要しているのは貴方でしょうに!」

 

俺はいい加減聞くに耐えなくてそう治崎に言い返す。

 

「くっ……自分の子に何でそんなこと言えるんだ!!」

「ああ?そうか、そういう話だったな。

俺に子は居ない。」

「ハッ!?」

 

まずっ!?治崎の奴の顔を拭うと見せかけてその裏で手袋を外して個性を発動出来るようにしていた!?

 

その瞬間治崎から俺達二人へと地面が砕け続けて大量のトゲが俺達へと襲いかかってきた。

 

「先輩!!」

「大丈夫だ!それにしても修復どころじゃない!なんて速度……ギリギリだ、危ない!

こいつ……この子ごと!」

「あぁ、壊れても支障はない。

すぐに修復すれば蘇生できる、原型をとどめていなくとも元通りに治せる。

その子は身をもって知っているはずだ。」

 

ッ!!!!

 

治崎のその言葉で俺はこいつが何をこの子にし続けていたのかを理解した……いや、してしまった。

 

そして俺の内側から圧倒的なまでの怒り、殺意等の悪感情が引き出される。

 

『ッ!?!?いけません!?』

 

ジャンヌがストップをかけてくるが知ったことか。

 

「貴様ァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアア!!!!!!!」

 

力を寄越せネコムート(もう一人の俺)……お前が俺の前世の記憶そのもの(・・・・・・・・・)ならこんなの許せる訳がねぇだろ!!

 

『…………グルルルルルルッ!!』

 

「狂乱解放ォォォォォォォォオオオオオオオオ!!!!!」

 

俺は制御をある程度放棄して力の枷を無理矢理引き剥がして今まで以上に狂乱の波動を引き出して全身を覆い尽くす形で纏わせる。

 

『ある程度こレが俺だと受け入れタ為か50%までナらギリギリ制御出来る!!

だガ長時間持たなイ!!』

「竜人形態……ネコムート・ドラグノイド!!」

 

俺は背中に加速用の翼、両手脚に爪、さらに頭部をよりネコムートに近い形に狂乱の波動で形成する。

 

見た目としては覚醒したネコムートに近いが圧倒的にパワーが足りない上に全身を狂乱の波動による黒いオーラで構成したハリボテだ。

 

一気に叩き潰す!!!

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