こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが 作:クロマ・グロ
後悔はないw
https://syosetu.org/novel/351193/
ちなみに自分もスマホアプリではありますがTCGはやってます。
『少女拉致監禁事件の主犯格として逮捕された指定
この事件で護送のバックアップをしていたサンドヒーロー"スナッチ"が死亡、警察側にも重傷者が多数出たもようです。
犯人護送中の襲撃事件という前代未聞の失態……警察への批判が高まっています。』
「昨日からずっとこの話だね……。」
数日後、俺は特に身体に問題ないとして退院となり、リカバリーガールのお陰もあって他の皆も一緒に退院出来るようになったので一旦皆を1Fのホールでリカバリーガールと相澤先生の二人と待っていたのだがホールに設置されているテレビにはこのニュースが連日放送されていた。
今更ヒーローや警察へのヘイトを集めるニュースは珍しくないがここまで露骨な悪意を見せられちゃ俺も少し頭に来るな。
何よりも一人のヒーローが殉職したというのにそれをオマケとでも言うように警察やヒーローへの非難をメインにしている。
これはあまりにも酷すぎる。
俺の隣には既に支度を整えた出久が立っており、ニュースを見て唖然としている。
「お前らが責任を感じることじゃない。
気に病まなくていい。」
「ですけど……。」
「…………俺としてはマスコミが世間の不安をわざと煽っているように見えます。」
「…………とりあえず生徒を学校に戻す。
生徒達全員リカバリーガールに治癒してもらって既に完治してる、そろそろここに来る頃だ。」
「あたしゃもうちょっとここの患者さん治癒して回ってくるかね。」
「僕も……壊理ちゃんが目覚めるまでいちゃ駄目ですか?」
出久はそう言うが俺としてはさすがに学業を疎かにするわけにはいかないので恐らく無理だろうと思っている。
念のためいつでも連絡が取れるように壊理ちゃんの病室に天空のネコ置いといたけど。
「お前が居ても状況は変わらない。
壊理ちゃんの事はお医者さんに委ねるしかない。」
「あ……それは分かってるんですが……。」
「緑谷……。」
まぁ心配だよな……俺としてもまだ不安は多い。
そんなこんなで皆を待っていると鋭児郎がやってくる。
「あっ、緑谷!猫城!体平気か!」
「うん、大丈夫、ありがとう。」
「俺は元々事件の翌日の朝には修復が終わってたからな。
なにも問題……無いわけでもないがない。」
「どっちだよ!?つか腕無くなってたのに1日で治るってすげぇな。」
「いや半日だが?」
「「嘘だろ(でしょ)!?」」
どうやら俺の回復能力はまだ甘く見られていたようだ。
すると病院の入口から一人の警察官がやってくる。
「緑谷出久君、切島鋭児郎君、猫城釜戸君、退院早々申し訳ありませんが死穢八斎會事件の聴取のため署までご同行願います。」
「はい。」
「分かりました。」
「了解です。」
俺達は警察官のパトカーに乗り、警察署での聴取や諸々の手続きを行うことになった……んだが色々と立て続けに色んな聴取や手続きが続いた為に寮に帰る頃には夜になってしまったのだった。
まぁ署で飯出してもらえたから良かったけど。
ちなみに死穢八斎會の重軽傷者の事については全力で聞き流した。
だってその9割全部母さんのやらかしとか聞きたくねぇよ……。
寮がすぐ目の前に差し掛かると後ろから数人の足音が聞こえてくる。
「デク君ー!切島君ー!猫城君ー!」
「麗日!梅雨ちゃん!」
「麗日さん達も今戻ってきたの?」
「うん!リューキュウの事務所で色々と手続きがあったの。」
「こっちもだよ。」
「俺や出久なんかもそうだな……とはいえ今回の件が
「そうなんだー。
それにしても……なんだか久しぶりに帰ってきた感じがするね。」
「ええ。」
「行こうぜ。」
「うん。」
早速寮の扉を開けて中に入ると……。
「帰ってきた……奴らが帰ってきたぁぁぁあ!!!」
うおっビックリした……まさか峰田が一番に出迎えてくれるとは思わなかった、少し見直したぞ。
「皆心配してましたのよ。」
「ニュース見たぞおい!」
「ホントホント!」
「大変だったな!」
「大丈夫だったかよ!?」
「お騒がせさん達。」
とりあえず青山、お前にだけは言われたくないぞ?
ある意味このクラスで一番騒がしいからなこいつ……。
「まぁとにかくガトーショコラ食えよ。」
いつの間に用意してた!?
「神野の件といい今回といいお前ら毎度すげぇ事になって帰ってくる!
怖いよいい加減!?」
「ご……ごめんね?」
うん、それは普通に申し訳ないと思ってる。
「無事でなにより。」
「無事かな?無事……うん、無事かな?」
「俺の腕が片方持ってかれたくらいで済んでるから無事だよ。」
「「「無事じゃねぇよ!?」」」
俺は半日で治ったことを説明してなんとか納得してもらった。
途中で色々とツッコミを食らったがまぁよしとしよう。
「お茶子ちゃん!梅雨ちゃん!無事で良かったよぉ!」
「うん、ありがとう?」
「ケロ……?」
葉隠さんは梅雨ちゃんと麗日さんに抱きついて…………うん?
「…………葉隠さん、なぜ顔面だけ巨神ネコに?というか体が透明じゃなくなってないか?」
「あ、これ?巨神ネコ化してる時は私の個性が制御出来て自由に透明になったり戻ったり出来てたから今色々と練習してるんだ!
まだ顔を巨神ネコ化してないと制御出来ないけどすぐに完全に制御して見せるよ!!」
それでそんなシュールな顔面になってるわけか……。
「ネコ缶いる?」
「いるー!」
やっぱり顔面が巨神ネコだと味覚もそっち寄りらしい。
しばらくクラスメイトの皆は落ち着く様子が無く、ずっと興奮状態だったが案の定俺達の委員長こと天哉が場を大人しくさせるために手を思い切り挙げる。
「皆ァァァア!!!心配だったのは分かるが落ち着こう!
報道で見たろう?あれだけのことがあったんだ、級友であるなら彼らの心を労り静かに休ませてあげるべきだ。
体だけでなく心もすり減ってしまっただろうから。」
…………やっぱり変わったな天哉、それも良い方向にだ。
「飯田君、飯田君。」
「ん?」
「ありがとう、でも大丈夫。」
出久はそう優しそうな笑みを浮かべながら答える。
すると天哉が眼鏡の位置を直す……って嫌な予感してきた。
「じゃあいいかい?」
すると出久と俺の肩を天哉は力強く掴んでくる。
三半規管切っとこ……。
「とっても心配だったんだぞもう!!
俺はもう!君たちはもう!!」
「「あばばばばばばばばば!?!?」」
「おめえがいっちゃん激しい!?」
「ラベンダーのハーブティーをお入れしますわ!心が安らぎますの!」
八百万はそう言って台所に駆け足で向かう。
だがそんな中俺達は……。
「ガトーショコラお食べ。」
砂藤にガトーショコラを口に直接突っ込まれていた。
食いづらいわ……。
今度は鋭児郎に瀬呂が絡みにいく。
「なんで事件の事言ってくれなかったんだよ!
俺達もう仰天だったよ!」
「悪い、箝口令敷かれてたんだよ。」
「切島ー、大丈夫?」
「……まだまだだわ。」
「そっか……。」
今度は芦戸さんが抱えているウサギを見て麗日さんが向かっていく。
ってかあれって口田の部屋のやつか?
「あ、可愛いじゃん!」
「口田から借りたの!梅雨ちゃん抱いてみる?」
「ケロ~。」
「次私ね!」
「かわいい~。」
そんなこんなでわいわい騒いでいると何をとち狂ったのか上鳴が勝己に絡みにいく。
「おいかっちゃん!何不貞腐れてんだ?
心配だったからここいんだろ?な?素直になれよ。」
「寝る……。」
「ええっ!早くね?老人かよ。」
「てめえらと違って暇じゃねえんだ。」
「緑谷、麗日、切島、蛙吹、猫城、悪いが俺も。」
「えっ?早くね?老人かよ。」
まぁそれだけ仮免講習に前向きってこと何だろうな。
良い傾向だ……特に勝己は元々ストイックな性格だ。
俺も抜かされないように頑張らないとな……。