こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが 作:クロマ・グロ
「ちょっと!そんな言い方!」
にゃがくれさんが勝己の言い様に筋肉をピクピクと膨張させながら怒る。
体が巨神ネコなせいでだいぶ雰囲気が……。
「そういうのが馴れ合いだっつってんだよ!」
「いやしかし確かに……配慮が足りなかったか。」
「話し合いに参加しねぇで後からくさすなよ。」
天哉はどうやら勝己の言いたいことが分かったのか反省を見せているが轟は勝己の言葉に珍しく怒った様子だった。
「むかつくだろうが……俺達だって好きでヴィランにころがされてんじゃねえ。
なんでこっちが顔色うかがわなきゃなんねえ。」
…………勝己の言うことも分かる。
俺達だって好きで襲撃されてる訳じゃないしその度に死にかける奴らだって出ている。
出来るだけ俺が庇える範囲は庇いたいがどうしても限界がある。
「てめぇら御機嫌取りのつもりならやめちまえ、殴るんだよ!
馴れ合いじゃなく殴り込む、やるならガチで……。」
ん?勝己まさか……。
「雄英全員!音で殺るぞ!!」
「「「爆豪ーーーー!!!!」」」
勝己……ホントに良い方向に変わったんだな。
「理屈がヤバイけどやってくれるんだねーー!」
「ガチでだぞ!」
「わかったガチガチ!」
「素直じゃねぇなあ!」
「俺はいつだってマジだ!」
そういやこいつはいつだって妥協とか手抜きとかそういうのが許せないタイプだったな……。
「そうか、林間合宿で爆豪は猫城と共にヴィランに拐われ……。」
「彼自身、多大な負荷を負っているものな。」
轟と天哉はお互いに納得したのかそう呟いていた。
「やったね耳郎ちゃん!」
「グフッ!?ギブギブギブギブッ!?
その体力強いんだから緩めて!?」
「あ、ごめん。」
「ふぅ……うち、頑張るよ。」
しばらくワイワイとした空気が続き、皆のテンションが下がらぬうちに天哉が一度話を戻し、誰が何を担当するかを考えることになった。
「私、幼少の頃から教養の一環でピアノを嗜んでおりましたが何かお役に立ちますでしょうか?」
「わ~!じゃあヤオモモはキーボードだ!」
「シンセはクラブミュージックに欠かせないポジなの!
ヤオモモ助かるよ!」
「がんばりますわ!」
「女子でガールズダンサーズやろって思ってたのに……。
でもかわいいからいいや!」
「にゃんこダンサーズならなんとかなるが?」
俺の代理であるネコジャラミの背後に数匹のネコザイルがやってきた
「「「ぶっふぉ!?」」」
「やめとけ!?空気がカオスになるって!?」
「そうか。」
「「「にゃ~ん……。」」」
ネコザイルは若干落ち込んだ様子で俺の中に戻っていく。
「ベースはうちやるからあとはギターだね!
ボーカルは……猫城、ちょうどいいから何か歌って見てよ!」
「え?今からか?」
「うん、音源なら用意するから!」
歌えるって言っても俺の場合殆どが前世の曲で音源がこの世界で無い物だからな……。
仕方ない、ここは天空のネコに音源を任せるか……楽譜のデータは俺の記憶から作り出すとして……。
つくづくこういう時に俺の体が機械系の異形で良かったと思うな……お陰でこういう時に機械の記憶能力が役に立つ。
「悪いな、曲の音源はないから天空のネコで代用する。」
「え?それってそんなことも出来るの?」
「俺が機械系の異形だから完璧な形で記憶から引き出せるってだけ。
普通にやろうとしたら流石にすぐには無理。」
俺が天空のネコを感覚共有で完全に掌握してマニュアル操作をすると曲が始まる……消滅都市コラボで出てきた『メシエ強襲』のBGMが
「お?なんだ?すっげぇRPGのラスボスとかにありそうな感じの始まり方。」
『
「「「にゃんこ?」」」
『
「「「焼き肉?」」」
『
「「「ちゃんこ?」」」
『
『
『
『
俺はとりあえず一周歌い終わったので曲を止めるが……数人がこの曲の日本語訳を一部理解したのか微妙な顔をしている。
「…………いや、歌は上手いし曲もすっげぇいいよ?」
「歌詞に色々とツッコミいれたいですわね……。」
「気にするな、元々俺が考えたわけでもないし。」
「「「はい!?」」」
その後に色々とツッコミを受けたが俺はそれを軽く誤魔化し、最終的に歌うのは普通に上手かったので採用となった。
「とりあえずあとはギター以外の人はダンス?」
「うん……ただ普通にそれだけで盛り上がれるか……。」
「それはあのバカ騒ぎするやつの……。」
「演出を加えなきゃ!」
「それだ。」
すると数人が首をかしげる。
「演出?」
芦戸は見本を見せるためにリビングにあるノートパソコンを持ってきてある動画を表示する。
「たとえばこれね!花火とかテープとかミラーボールで盛り上げてるでしょ?
空間作りで欠かせないのが演出!」
「わぁ!夢の国でやるパレードみたいにしようよ!」
「それの参加一体型!」
「なぁ、いっそ猫城が体育祭の時に使ったメガ幸子モドキも使わねぇか!」
「いいかも!」
え?マジで言ってる?
「会場は体育館を借りるんだっけ?」
「ああ、既に相澤先生が手配してくれている!」
「じゃあね!例えば例えば……麗日が轟と切島を浮かしとくでしょ!
でね!轟の氷を切島がゴリゴリ削るの!
で青山がミラーボールになってるからスターダストみたく光がキラキラ舞い落ちるんだよ!
ずばり!チームスノーマンズ!」
「ハハハ!人間氷カキ機!」
「前話してたチームコンボだ!」
「僕がミラーボール?良いじゃない!」
「会場が華やかになりますわね!」
「うむ!実に良いと思う!」
「そうなると演出の裏方さんも要るよね!」
…………これ、俺が下手ににゃんこ出したら一気に華やかからカオスへと転落しかねないな。
下手なこと言わないでおこ。
「釜戸のにゃんこ達は?」
「あ!それこそ演出の裏方にピッタリじゃん!猫城の分割思考使えば演出だって全部にゃんこにまかせられるじゃん!」
おっと?負担が一気に増えたぞ?
ついでに俺の本体が他の補習組の皆と寮へと帰って来たので分割思考を回収する。
「う~す。」
「遅くなってごめん、猫城君から色々と聞いたよ。」
「補習今日でようやく穴埋まりました!
本格参加するよ~!」
「ケロ~!」
そして一旦俺以外の補習組の四人に現状決まっている状態の物を整理して伝えていく。
「八百万がキーボードってのは分かるんだけど……。」
「爆豪君がドラムで猫城君がボーカルって言うのは何ていうか……意外!」
「何か文句あっか!?」
「俺は別にそう思われても仕方ないだろうが……流石にソロってのもな……。」
すると全員の視線が耳郎へと向いた。
…………結局耳郎さんが歌わされてめちゃくちゃ上手かったのでので満場一致で俺と同じく耳郎さんもボーカルを兼任することになったのだった。