こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが 作:クロマ・グロ
「彼らは全学年一律で技術展示会を開くんだ。」
「毎年結構注目されてますよね?
ってか通形先輩はこの光景に突っ込まないんですか?」
「慣れた!」
さいですか……。
ってことはここの面子しょっちゅうオトートの被害受けてるんじゃ……少し申し訳ないな。
「そう、文化祭こそサポート科の晴れ舞台なんですよ!」
すると背後から発目さんが会話に参加し始め…………ん?
「…………何故に首から下のみ巨神ネコ!?」
「貴方のオトートさんと色々とやってたら失敗してこうなりました!」
「「「そして私達はそれに巻き込まれたにゃ。」」」
何があればそんな事になるんですか?
「そういえば発目さんは何を作ってるんだ?」
「よくぞ聞いてくれました!
こちらをご覧ください!ドッかわベイビー第202子です!」
これもこれで見覚えが……あ、これ良くみたらにゃんこの超激レアの一体でダークヒーローズ系列の西園寺メカ子のロボとかなりそっくりだな。
「いやぁ、オトートさんがスッゴく良いアイデアをたくさんくださいまして寝る間も惜しんでずっと作ってたんです!」
「凄いね!」
「…………?」
「オトートのってことはやっぱりそうなのか。
ってことはこの惨状はもしかしなくてもこれの開発の影響か?」
「はい!
それにこの身体も慣れるとなかなか良いものですよ?下手に服を着なくても見た目は問題ないですし細かな作業はやりにくくなりましたがすっごく力が強いので持ち運びなんかが楽になりました!」
そんなに元気に返事されても困るんだが……。
「体育祭はヒーロー科に対する副次的なアピールチャンスの場でした。
が、今回は私達が主役の場を与えられているのです!
より多くの企業によりじっくり我が子を見て貰えるのです!
恥ずかしくないよう育て上げなくては!」
発目さんは問題行動こそ目立つがやっぱりしっかりとした信念がある人だよな……その問題行動が周囲を容赦なく巻き込むから洒落になってないだけで。
「オトートさんと協力して作ったリソース生成装置はその後どうでしょう?
また何かあればすぐ言ってください!」
「あぁ、助か……。」
俺は返事をしようとしてガタガタと音を鳴らし始めた発目さんのメカに猛烈に嫌な予感を感じた。
ストックから念のためゴムネコを複数出しておき、目の前に壁になるように並べて二段ほど積んでおく。
すると妙な煙を上げながら爆発を起こした。
「ベイビー!?」
「あっ!発目またかにゃ!?」
「水にゃ水にゃ!」
そして発目さんの発明品はすぐに大爆発を引き起こす。
「「「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!?!?!?」」」
妙な煙を出して大爆発した発目さんの発明は見るも無惨な姿へと成り果てていたがそれよりも俺は突っ込みたいことがある。
「「「にゃ?」」」
壁で守った俺達以外のこの部屋の全員が完全な巨神ネコ化をしてしまっていた。
もはや誰が誰なのか分からない上に数人制服が身体の膨張に耐えきれずにはち切れており、更にそんな中でも開発を気にせず進める猛者がいた……。
「…………次行きましょうか。」
「「う、うん。」」
この時俺の顔はスッゴい微妙な表情になっていた事だろう……。
一通り校内を見て回った俺達は時間がすでにお昼に差し掛かってきたので食堂で腹ごしらえすることになった。
「まぁこんなもんかな。」
「どうだった?壊理ちゃん。」
「よく……分からない。」
「あぁ……。」
まぁ流石にいきなりすぎたか。
「けど……たくさんいろんな人が頑張ってるからどんなふうになるのかなって。」
「そうか。」
「んん~~!!」
よかった。
どうやら壊理ちゃんも楽しみにしてくれているらしい。
するとテーブルの横から声俺達に声がかかる。
「それを人はわくわくさんって呼ぶのさ。」
さん付けたらそれ色々とアカン、全く別のってか別の人になっちゃう。
「根津校長、それにミッドナイト先生。」
ってか根津校長がすっげぇ速さでチーズを齧りまくってる。
その辺はやっぱりネズミなのね。
「有意義だったようだね。
文化祭、私もわくわくするのさ!
多くの生徒が最高の催しになるように励み、楽しみ、楽しませようとしてる!」
「警察からもいろいろありましたからね。」
「ちょっと香山君。」
やはり警察からも自粛要請が出ていたらしい。
「じゃ君たち存分に楽しんでくれたまえ。」
そう言うと根津校長は席を外した。
「詳しくは言わないけど校長頑張ったみたいよ。
その結果セキュリティの更なる強化。
そして万が一警報が鳴った場合、それが誤報だろうと即座の中止と避難が開催条件となったの。」
やはりかなり厳しい条件が追加されてしまったらしい。
警備には俺のにゃんこ達も加わるからかなりの数出しておかないとな。
「もちろんそうならないためにこちらも警備はしっかりするわ。
学校近辺にハウンドドックとにゃんこを放つし。」
「言い方!?」
それ完全に犬扱いじゃないですか!?
「そうそう、A組の出し物職員室でも話題になってたわよ。
青春頑張ってね。」
「はい。」
ミッドナイト先生は話を終えた後去っていった。
すると壊理ちゃんが気になることがあるのか俺の袖を握ってくる。
「どうした?」
「ネコマンダーさんは何をするの?」
「俺達はダンスと音楽。
歌って踊って楽器を演奏して……まぁ楽しいパフォーマンスをするつもりだよ。
壊理ちゃんにも楽しんで貰えるようにするつもりだから楽しみにしていてくれ。」
「俺も言っとくけど楽しみにしてっからね!」
昼休みか終わった後は壊理ちゃんが俺達の練習を見に来たりと色々とあった。
そして壊理ちゃんが来た日から一週間がたった頃。
何故か教室でグラサンにスーツ姿のコスプレをした芦戸さんと暗い顔をしたダンス隊が出久を呼び出していた。
俺は一応全ての班に感覚共有した天空のネコを渡しているのでたまたま見かけたんだが……。
何が始まるんだ?
「緑谷…………ダンス隊、クビです!」
「エッ!?」
「クビっていうか厳密には演出隊からの引き抜きです!
手が足らんのだと。」
「なぜ僕に?
壊理ちゃんに踊るって言っちゃったよ……。」
そういや出久のやつ、午後に壊理ちゃんが来た時に言っちゃってたな。
「フロア全体に青山が行き渡るようにしたいんだけど。」
「青山君が行き渡るって何!?」
確かにすっげぇパワーワードだわ。
それはそれとして想像するとなかなかシュールだな。
「そんな大掛かりな装置もないし人力で動かせるパワー担当が欲しいんだって。」
「あ……。」
「僕、ステージ序盤でダンサーからミラーボールに変身するんだ。
僕の為にある職、協力してほしい。」
「つまり出番が削られるってことね。」
「悪い!おめぇの練習を無駄にしちまうがどうか頼まれてくれないか?
更にいいもんにしてえんだ!」
うーむ、だがそれって俺のにゃんこじゃダメなのか?
「なぁ、ジャラミとかはそれに使えないのか?」
「悪いけど欲しいのはパワーだけじゃなくてスピードも両立して欲しいのよ。
そうしたら猫城か緑谷の二人なんだけど猫城は数少ないボーカル担当だから引き抜けないし。」
なる程な。
「ん……出番あるなら壊理ちゃんに嘘ついたことにはならないしいいものにする為なら……分かった。」
「ありがとう!男だおめえは!」
「メルシー!」
「なら他の班にも伝えておこう。」
「猫城頼んだ!」
ひとまず俺も演出隊にもう少し協力して出久が出番出やすいように協力してやるか。
あいつも頑張ってるしな……。