こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが   作:クロマ・グロ

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今回はあえて出久視点になります


35スレ目(現実パート)

 

 

僕達は試合開始のために事前に通達された試合開始地点に進みながら今回の相手についての対策を話し合っていた。

 

「とりあえず心操狙いでいいんだよな?

何か不安になってきた〜洗脳されたくねぇよ〜!」

「あんまそこだけに囚われんようにね。

向こうは姿見せなくてもどっから来るか分からん攻撃がそろっとるもん。

私らは……。」

 

すると麗日さん、芦戸さん、峰田君はそれぞれ個性を表すようにポーズを捕り始めた。

 

「浮かす!」

「溶かす!」

「くっつける!」

 

するとある事に気が付いたのかが麗日さんと芦戸さんの二人が一緒に項垂れる。

 

「不利……。」

「不利だぁ……。」

「待てないし……攻めれんし……。」

 

峰田君は皆を元気付ける為か僕達の前にある激カワプリズンの前まで走ってから振り返る。

 

「よっしゃ、やっぱおいらのもぎもぎグレープ畑作戦でいこうぜ!」

「誰も引っかかんないよ。」

「うーん、闘争本能であんまり冷静な判断が出来ない猫城君のにゃんこ達相手ならともかくB組の皆に対しては今回はちょっと不利だと思う。」

「うーん。」

「とにかく!先に見つけて罠に嵌める!

これね?」

「その囮役に僕が!」

「デク君!」

 

僕は軽くフルカウルを発動して皆を飛び越えながらそう言う。

 

正直冷静になるとこんなにカッコつける意味なかったしちょっと恥ずかしい。

 

ただこの中で積極的に前に行けるのは僕だけだから皆への注意をこちらに向けさせないと……。

 

「どうして?

何か個性が変かもとか言ってたけど?」

「…………うん。」

 

僕はフルカウルを発動したままにして身体の調子を確かめる。

あの時みたいに個性の調子がおかしくなってる様子はない。

 

「全然なんともないや。

ただあの第4試合目見せられたら向こうは僕を警戒すると思う!

いつも以上に動かなきゃ。」

「大丈夫かよ……?お前頼りだぜ?」

「大丈夫……!絶対に勝てる!」

 

僕は自分を奮い立たせるようにそう答える。

かっちゃんのあんな姿を見せられてやる気が出ないわけがない!

 

「それはそれとして猫城どうすんの?

ただでさえ圧倒的に人数差あるし倒しちゃ駄目だから集中して狙われたら結構キツイよ?」

「おいらのもぎもぎで引っ付けたりとか麗日が浮かせたりとか無力化する方法はあるけど浮いてるやつもいるからなぁ。」

「そうだね……時間はまだあるしまず猫城君のにゃんこ達を改めて考察して対策を立てていこう。」

「「「賛成!」」」

 

猫城君のにゃんこはどれも一筋縄じゃいかないからなぁ。

 

「まず猫城君は今回縛りとして出せるにゃんこにかなり限りがある。

猫城君は確か狂乱の波動で完全に暴走しないで操れるのはまだ9体だけって言ってたから少なくとも試合に出てたにゃんこ達で全部だとは思う。」

「あ、そういえば猫城君色んなにゃんこに試したけど殆ど駄目だったって言ってたね。」 

 

僕も猫城君が色々と試しているのを見ていたけどちょっと取り込んだだけで制御から離れるみたいだったから少なくとも嘘じゃないと思う。

あの状態を克服するために訓練しててもまだ時間が足りないんじゃないかな?

 

猫城君自身ですら引き出せるのは半分くらいだって言ってたし。

 

「うん、まずはネコの進化系であるネコビルダーが狂乱の波動で強化された狂乱のネコビルダー。

こっちは単純な能力も無いしそんなに強くないけど素のネコビルダーに比べると物凄く素早くなってるからそこだけ注意が必要かも。」

「なんでネコが進化してムッキムキの腕が生えるんだアレ?」

「しかも攻撃も噛みつきだから腕意味ないし……。」

 

うん、それは僕も思う。

 

「次に耐久性に特化したタンクネコが進化して狂乱化した狂乱のネコカベ。

こっちはネコビルダー程じゃないけどかなり動きが素早くなってるし物凄く耐久力と持久力が上がってるから僕でも倒すのは結構時間かかるかな。

こっちは攻撃能力が殆ど無いから放置しても良いかも。」

「庇ってくるならおいらのもぎもぎ引っ付けりゃ良いもんな。」

 

正直猫城君対策としては峰田君が最も優れているからもぎもぎの拘束力には凄く期待している。

 

「後は若干影が薄いけど汎用性のあるバトルネコが進化して狂乱化した狂乱の勇者ネコ。

こっちは特徴らしい特徴は無いけど単純に剣と盾があるから近接戦が上手い。

乗り物になるにゃんこ用意されると結構厄介になるからそこだけ注意。」

「猫城君もよくライオン?っぽいネコに乗せてたもんね。」

 

目立たないだけで結構強いんだよなぁあれ。

 

「次に多分一番やばいネコ。

脚が長いキモネコが進化して狂乱化した狂乱の美脚ネコ。」

「う、うぁ……やめろ……そ、そんな下半身だけで近寄んなぁ!?」

 

峰田君……部屋王の時のあれまだトラウマだったんだ……自業自得だけど。

 

「こっちは蹴りと同時に波動攻撃っていう地面から噴き出すエネルギー攻撃がある上に凄く威力がそこそこ高いから最優先で動きを止めておくか出くわしたら撤退したい。」

「届かないような場所にいても攻撃受けちゃうから間合い掴みにくいよね。」

 

特にネコカベみたいなタンクと組まれちゃうと攻撃することも出来ずに一方的に殴られかねないから警戒しないと。

 

「それにさっきも出た勇者ネコと組まれると厄介なウシネコが進化して狂乱化した狂乱のネコキリン。

こっちは狂乱化して元々速かったのが更に素早くなってる上に攻撃するとちょっとした衝撃波が出るから凄く避けにくい。

一撃一撃は軽いけど何度も連続してくるから懐に入られると厳しいかも。」

「でもあのヘッドバンキングは見てる分にはけっこうウケるよな。」

「「ブフッ!?」」

 

…………うん、否定しないけど……ブフッ。

 

「それと峰田君でも無力化出来ない可能性が高い空戦型のネコノトリが進化して狂乱化してる狂乱のネコUFO。

こっちは狂乱化でビームが着弾地点で爆発を起こすようになって攻撃範囲が凄く広がってるし空から攻撃してくるから見つかったら建物か何かに隠れたほうが良いかも。

 

それと索敵用に攻撃しないのが一匹いるみたいだからそれを見つけたら最優先で拘束したい。」

「つか鳥からUFOって進化ってレベルじゃねえだろ……。」

「最終的にラピ◯タになるしね。」

 

確かにあれは凄くラピュ◯だった……。

 

「次に水中型のネコフィッシュが進化して狂乱化した狂乱のネコクジラ。

こっちは動きはそんなに速くないから峰田君も余裕を持って拘束出来ると思う。

ただ凄く力も強いし持久力もかなり高いからそこだけ注意。」

「確かにUSJの時に緑谷がまとめて巻き込みまくって後で猫城にしこたま怒られてたよな。」

「うぐっ。」

 

確かに今思えばあの時もうちょっと冷静だったらすぐそこまで来てたネコフィッシュ達に気づけたんだろうなぁ……。

 

「あとこっちも要注意対象なネコトカゲが進化して狂乱化してる狂乱のネコドラゴン。

こっちは物凄く威力の高い炎を遠距離から放ってくるから見つけたら逃げて。

峰田君で拘束出来ればベストだけど確実に護衛がいると思うからスルーで大丈夫。」

「威力高過ぎてアタシの酸でも防ぎきれないんだよねあれ……。」

 

その代わりあんまり連発が出来ないのが救いだけど波状攻撃されたらそれも克服されちゃうから結局近付いたら不味いのは変わらない。

 

僕はフルカウルで素早く動けるからともかく3人だと結構厳しいと思う。

 

「最後に猫城君の意識が乗り移って感覚を完全に共有してる巨神ネコが進化して狂乱化した狂乱のネコダラボッチ。

こっちは猫城君が完全に制御してるから本来の狂乱のネコダラボッチよりも纏ってる狂乱の波動が凄く増えてるし狂乱の波動を硬めて作った武具で完全武装してる。

もし見つけたら全力で離れて、僕達だとまともにやって勝てる相手じゃない。

それに攻撃すると美脚ネコの倍以上伸びてくるとんでもない射程の波動攻撃が飛んでくる事があるからそこにも注意。」

「ただでさえ猫城の近接戦闘技術ヤバいからね……。」

「パワーにスピード、耐久力に特殊な攻撃……ちょっと強すぎるよね。」

「ほんと才能マンだよなぁアイツ。」

「才能マン……か。」

 

猫城君は猫城君で個性に対して何か思う所があるような言動を時々見せることがある。

 

特に神野の一件が起きてから一層余裕が無さそうに見える。

 

多分だけど彼はずっと不安に押しつぶされそうになりながらもそうならない為にずっと努力し続けて来てるんだと思う。

 

僕も見習わないとだなぁ。

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