こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが 作:クロマ・グロ
「技も披露するのか?インタビューでは?」
常闇が俺と同じ疑問を持ったのか質問している。
あの時はストップかからなかったがその理由までは想像する程度だったからな。
「あららやだわ雄英生。
皆が貴方達の事を知ってる訳じゃありません!
必殺技は己の象徴!何が出来るのかは技で知ってもらうの!」
なる程な……言われてみれば確かにそうだ。
いくら雄英生だからといって皆が皆その人を知っているとは限らないし印象に残らない奴だっている。
「即時チームアップ連携、ヴィラン犯罪への警鐘、命を委ねてもらう為の信頼。
ヒーローが技名を叫ぶのは大きな意味がある。」
…………考えた事も無かった。
ガチでやり合うのなら普通に考えればわざわざ技名を出す理由なんて無い。
だがMt.レディの言っている事も確かに正しい。
「ちょっと前までカメラ映りしか考えてなかったはずだぜあの女。」
峰田……発言のド変態さは目立つが変態は変態なりにかなり深く観察していたんだな。
意外と見直し……いややっぱりエロブドウはエロブドウだわ。
「Mt.レディだけじゃないよ。」
「え?」
「今、ヒーロー達皆引っ張られてるんだ……ナンバーワンヒーローに。」
…………エンデヴァーがオールマイトのように仁王立ちして後ろ姿を見せてるのが一瞬頭を過ったがかなりシュールだなこれ。
「さぁ!ばんばんインタビューしちゃうよ!」
Mt.レディは次々と俺たちにインタビューをしていく。
「ヒーロー名をインゲニウムとしたのは兄インゲニウムの意思を受け継ぎ駆ける為であります!」
「誠実さが伝わるね!」
「私はクリエティ、博覧強記一切合財お任せください。」
「自信は人を頼もしくするの!」
「私はウラビティ!個性は
私の前には全てが無重力なのです!」
「和らげるのも一つの才能よ!」
「漆黒ヒーローツクヨミ。
闇を知らぬものに栄光は訪れぬ。」
「いい!雰囲気良いよ!」
……あれ?これミッドナイト先生の授業で似たようなノリがあったような?
「剛健ヒーロー烈怒頼雄斗!俺の後ろに血は流れねぇ!」
「ああ〜!兄貴〜!」
「何でも溶かすよ!ピンキー!」
「何でもビリビリ!スタンガンヒーローチャージズマ!」
「何もう皆心配して損しちゃった!意外にちゃんと出来るじゃない!」
Mt.レディ……やっぱりミッドナイト先生と似たもの同士だなこの人……。
そして次は俺達A組の問題児爆発さん太郎こと勝己だが……。
「俺は適当なことは言わねぇ!黙って付いてこい!」
「……一人だとインタビューはまだマシね。
分かった、ソリが合わないのね人類と。」
Mt.レディ結構言うなぁ……。
「悪い爆豪……俺がいたからまるまるカットに……。」
「思い上がんな!てめぇなんぞが俺に影響与えられるわけがねぇだろが!」
「そうか。」
それ自分の自業自得と言ってるようなもんだぞ勝己……。
「爆豪君に相澤君のメディア避けの技術を参考にさせるべきかも。」
「いや、アイツが今参考にすべきは他にいます。」
先生達がそう話し合っている中インタビューは出久の番になったのだが……。
「デク君……でしたっけ?活躍見ました。」
「ソレハ……ヨカッタ、ヨカッタデス……。」
ガチガチに緊張しすぎだろ……。
Mt.レディが若干困惑してるぞ……。
「ご自身ではどのようにお考えでしょうか?」
「ソレハ…!ヨカッタ。」
「あいつ!いつの間に俺の硬化を!」
「アガりすぎ!そう言えばこういう機会には恵まれてないものね。」
まぁアイツ昔からそういうとこ恥ずかしがり屋だったからなぁ……。
「貴方の技はオールマイトリスペクトが多いように思われましたがやっぱり憧れてる?」
「ハイ!!!」
「ここは声でかいんかい……。」
「でも、それだけじゃ駄目だと思って自分なりにオールマイトの技をカスタマイズしてみたりもします。
例えば
「長え……。」
出たよ恒例のマシンガントーク……こいつ色々と極端過ぎるんだよ……。
「そう言えば例の個性の暴走……進展があったと聞いたけど大丈夫なの?」
例の黒鞭とかいう奴か……。
デクは皆が見守る中目を瞑ってゆっくりと腕を構えた。
「よっしゃぁ!」
すると出久の小手に備え付けられたスリットからとてつもなくしょぼい黒鞭が出てきて途中で自然消滅していった。
…………だから極端なんだよ。
しかもめっちゃ疲れてる様子だし……。
「ハァハァ……ハァハァ……今はピョロっとですがコントロールの第一歩です!
ゆくゆくはコレも!」
「「何ソレ……。」」
ミッドナイト先生とMt.レディの声がハモった……。
「ピョロで喜んでんじゃねぇ……。」
「俺も同意見……たぶん自分で制御出来るレベルまでってイメージなんだろうけど出力下げすぎだ……。」
そんなクラス中微妙な空気の中俺がラストになった。
正直こんな空気の中やるの普通に嫌なんだが?
「ええーっとそれでは気を取り直して……ゴホンッ。
ネコマンダーさん、素晴らしい活躍でしたね!」
「恐縮です。」
「何でもネコマンダーさんは今回のご活躍でご自身ではどのようにお考えでしょうか?」
これは……何か事件を解決した後の想定だろうが少し迷うな。
「俺の個性はどんな事件だろうとそれをギャグにして恐怖を忘れさせる為に使います。
この個性で一人でも多くの人が恐怖を忘れ笑顔を得られたのならとてもうれしく思います。」
「大変素晴らしい!ネコマンダーさんの個性は2つあるとお聞きしましたがやはりどちらの個性でも別々の必殺技がお有りなのでしょうか?」
「そうですね……例えば。」
俺は舞台を降りてオトートに色々と自己改造をお願いして生成することに成功した巨大ゲートを生み出して大量のにゃんこを津波のように放出する。
「辺り一面をにゃんこ達で覆い尽くして相手を拘束、無力化しつつ戦力の補充を行う『にゃんこウェーブ』。」
そして今度は元の人間形態に戻り狂乱の波動を全身に纏う。
「若干判断力が鈍くなり戦闘本能が強くなる変わりに全身に防御性能の高い黒い紋様と凄まじい身体強化を行う『狂乱解放』。
そしてそれによって放出される狂乱の波動を固めて作る『
身体の形を比較的自在に作り変えたりにゃんこと分割した意識で感覚を完全に共有する『感覚共有』等でかなり臨機応変に対応出来ます。」
「やーん!にゃんこが可愛い!…………顔だけは。」
Mt.レディ、素直にキモいやカオスで良いですよ、自覚はあるから。
一先ず俺達のインタビュー訓練が終わった俺達は一端教室に戻り、それぞれの評価と反省点等を聞いて特別授業は終わりとなった。
…………なんかツッコミ疲れた。