こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが   作:クロマ・グロ

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今回ちょい長めです


37スレ目(現実パート6)

 

 

『ピピピッ』

「む?チームアップ要請だと?」

 

俺たちがエンデヴァーの所でパトロールをしながら色々と手解きをしてもらっていると突然エンデヴァー事務所のオペレーターから俺とエンデヴァーへとその要請が伝えられた

 

今回要請されているのは海難ヒーローセルキー……確か梅雨ちゃんの職場体験先だったはずだ

 

話を聞いてみると俺の持つにゃんこ達による物量での索敵能力を貸してほしいとのことだ

 

エンデヴァーはくだらないと一蹴りしたが俺はそこに待ったをかける

 

「エンデヴァー、話を聞く限り場所は海。

そうなると俺が与えられた試練のうちの一つ……いや、2つを一度にクリアするチャンスになります。」

「む?そうか……貴様が新たに得た大型にゃんこの中には空戦型と大型船型が居るんだったか。

分かった、オペレーター!チームアップ要請を受け入れると伝えておけ。」

「ありがとうございます。」

「気にするな、確かに貴様の言う通りちょうどよいタイミングだったからな。」

 

海ならバカでかいあいつらでも周囲への被害をある程度無視して動けるし俺のにゃんこの中には水中型も複数居る

 

更に大量の天空のネコによる空からの索敵を用いれば逃げ切る事はまず不可能だろう

 

話を聞いたところではトリガーにより強化された個性でのチャフも用いていたそうだがあれは視界を塞ぐのとレーダーやソナーを乱反射により妨害する程度であれば熱源を探すだけなのでそこまで問題はない

 

エンデヴァーはデク達の強化ついでのパトロールに専念する必要がある為に今回は俺一人で向かうことに……と言いたいが流石に誰もついて行かせない訳には行かないためバーニンさんが一緒に来ることになった

 

 

 

翌朝、太平洋の緑津諸島……今回犯人が潜伏していると思われる地域にあるその島に俺はシーガレオンを使って海を渡りたどり着いていた

 

「よく来てくれた、リューキュウ!

それにネコマンダーも居てくれるとなれば文字通り百人力だ!」

「あれ!?猫j……ネコマンダー君も来てたんだ!?」

「ケロ?あのドリルの付いてる物凄く大きな船はいったい……?」

「わー!不思議不思議ー!あんな船見たこと無い!

ねーねーどうして?どうやって作ったの?なんであんなの持ってるのー?」

「いやぁー!私も突っ込んでたらきりが無いから考えるのは諦めたわ!アッハッハッハッハ!」

 

今回停泊しているセルキー達の船に比べて圧倒的にどデカいドリル付き潜水艇があればそりゃ驚くか……。

とはいえ説明しているときりが無いのでリューキュウさん達に続きを促す事にする。

 

「セルキーさん、リューキュウさん、とりあえずその他諸々は用事が片付いてからにしましょう。」

「そうだったわね、ごめんなさい。

逃走した密輸船がトリガーがらみとなれば放って置く事は出来ない。

喜んで協力させてもらうわセルキー。」

「頼もしいな、セルキー嬉しい♪」

 

『強面の裏返った声で血走った白目剥きながら可愛らしいポーズ取ってもそんなに可愛くないですセルキーさん。』

 

俺はそう思ったが流石にぶっちゃけてしまうとアレなので喉から出かかってはいたが飲み込んだ。

 

「相変わらずね、セルキー船長。」

「おお、元気してたかフロッピー。」

「ええ、職場体験ではお世話になりました!

船長とシリウスさんにはヒーローにとって大切な心得を教えてもらったわ!」

「成長したなおい。

俺は……俺は……!感激♪」

 

可愛くねぇ……。

「可愛い!」

「え゛!?」

 

バーニンさんアレが可愛いと!?

 

「そうそう、梅雨ちゃん仮免取ったんでしょ?おめでとう!」

「ケロケロ♪」

「もう一人前だな、今回の任務期待してるぞフロッピー。」

「ケロ!」

「さて、早速で悪いがお前たちにはビーチで……ビーチで英気を養ってもらう!」

「「「「はい?」」」」

 

確かになぜか水着を持ってこいとは言われたが遊んで英気を養えと言われるとは……。

 

だが理由を聞いてみると納得がいった、単純に相手が潜伏の為に夜になるまで動かない為に今探した所で無駄な徒労になるだけとのことだった。

 

ただまぁ何もしていないかと言われればそういうわけではなく周辺の監視もしっかりと行っており、俺が協力する形でその捜査網ににゃんこ達を追加していた。

 

「こっちこっち!」

「はーい。」

 

リューキュウを除く女子達が随分と楽しそうに遊んでいる

 

俺は体内から出したキャスリィやヒメユリが砂の城……いや、にゃんこ城をネコジャラミ達と協力して作っている様子を見守りながらパラソルの下で感覚共有によるにゃんこ達での捜査を行っていた。

 

流石に俺としては今回はムーから出されていた試練をクリアする為という目的に加えてただでさえ嫌な予感がしているトリガー絡みの事件ということもありそこまで遊ぶ気分にはなれなかった。

 

「どういうつもり?」

「良いじゃねぇか、トリガーの密輸船が動き出すのは恐らく夜だ。

ネコマンダーが来てくれたおかげでこの監視網を抜け出すのは容易ではない。

動き出した瞬間すぐにこっちも動ける分時間には余裕がある。

今からピリピリしてても始まんねえって。」

 

リューキュウさんは呆れた様子でセルキーへと話しかけているがセルキーはセルキーで肩の力をかなり抜いていた。

 

「そーれ!」

「えい!って猫城君危ない!?」

「ん?うおわっ!?」

 

あっぶねぇ……ビーチボールが顔面にぶつかるところだった……捜査とキャスリィ達を見守るのに集中してて気付くのがギリギリになった。

やっぱり意識をにゃんこ側に回し過ぎると自分側の警戒が疎かになるのは悪い癖だな……合宿の時の反省が活かしきれてない証拠だ。

 

昼食にはバーベキューとなったがシリウスさんがとんでもない大きさのマンガ肉を用意して食べていたのがすげえ印象的だった……。

 

「楽しそうで良いねぇ、平和だねぇ。」

「なるほど、そういうこと。」

「ん?」

「私達ヒーローは絶えず悪と対峙し、悪意を見せ続けられている。

だから平和というものを肌で感じ、それを守りたいという意思を強く持ってほしい……そう考えているのね?」

「悪と戦う前の心構えってやつさ。」

 

 

 

夕方になり、俺達はヒーロースーツに着替えて本格的に捜査を行う事になった。

 

俺はボルボンバーも体内のストックから出して乗り込み、通信機でリューキュウ達と連携を取り合うことになった。

 

『私とネジレちゃん、そしてネコマンダー達は空から捜査します。

セルキー、ウラビティとフロッピーをよろしく。』

『おうよ!』

「こちらネコマンダー、俺たちは空からボルボンバーによる各種通信機器の傍受、上空からの視界による捜査及びレーダーでの監視。

それに加えて天空のネコ30匹によるサーモグラフィーによる熱源感知等による捜査。

海中にはさっきさらっと進化したネコ島30匹とシーガレオン、それとネコバタフライ30匹による捜索を行います。

ただ戦闘の際には流石に海で戦えるのはコイツラ以外だとかなり少ないので時間稼ぎをメインとして考えてください。」

『了解だネコマンダー、出航用意!』

『『アイアイサー!』』

 

まさかネコクジラからの進化する条件が無人島でのバカンスとか誰が思うか!?

 

ちなみにバーニンさんは戦闘担当だが炎の個性というのもあり場所との相性があまり良くないためボルボンバーの中に入ってもらっている……ってそんなウロチョロされると困るんですが?

 

『前方岩礁、目視できる異常無し。』

『温度センサー変化無し。』

『次のポイントへ向かいます。

リューキュウ、ネコマンダー、状況を知らせてください。』

『こちらリューキュウ、現在まで異常無し。

次の捜索ポイントを指示願います。』

「こちらネコマンダー、現在ポイント21から40までの捜索完了。

現状異常無し。」

『了解、リューキュウはポイント43へ向かってください。

ネコマンダーは引き続き隣接エリアの広範囲捜索をお願いします。』

『了解。』

「了解……っと待った、セルキーのポイント57エリア周辺に異常あり。

各種センサーに大型の移動物体が引っ掛かった。

にゃんこ達の半数を念の為残して応援に向かわせます。」

『っ!分かりました!こちらもポイント57に急行します!』

『こちらリューキュウ、助かったわネコマンダー。

ポイント57了解、我々も現場に急行します。』

 

捜索を開始して早々すぐに見つかったな……。

 

流石に物量による捜索だから異常が見つけやすいのもあるがチャフがあるからまだ油断は出来ない……と言っても船だから水中からネコ島に移動用のプロペラなりを噛み砕かせればすぐに足は止められる。

 

『目標、煙幕確認!』

『レーダー反応多数!チャフです!』

 

実際に俺も確認したが確かに反応だらけで音響センサー関連はまともに機能していないな。

 

俺はネコ島の1体に感覚共有を行って船のプロペラを噛み砕き航行不能にする。

 

だがすぐに船から小型の脱出艇と思われる小型船が着水したのを確認した。

 

「脱出艇確認、確保します!」

『ナイスだネコマンダー!

こちらセルキー!操舵室制圧完了!』

 

俺は煙幕で視界が悪いことを利用して小型船を囲むように大量のネコ島を配置し、無理矢理転覆を狙う。

 

だが海上から見てみるとそれはただの脱出艇じゃなかった。

 

「おいおい!?脱出艇じゃなかったのか!?」

「やられた!?よりにもよってプロペラの飛空船かよ!?

こちらネコマンダー!すみません、海中からの視界だったので気付くのに遅れました!」

『こちらシリウス、ネコマンダー!上空から制圧出来る?』

「こちらネコマンダー!ある程度破壊していいなら上空から大量の砲撃を降らせて翼を破壊します!」

『了解、船長達は射程外に退避を!』

『こちらセルキー了解!フロッピー!コイツラ連れて脱出するぞ!』

『ケロッ!』 

 

とりあえずセルキー達があの船から脱出するのを確認しだいボルボンバーによる上空からの砲撃で完全に動きを止めるとしよう。

 

『こちらネコマンダー!セルキーさんの所にシーガレオンが居るのでヴィラン達はそこに突っ込んでいてください!』

『ナイスだ!』

 

よし、飛行機が離れた!

 

「ボルボンバー、砲撃開始します!!」

 

俺はボルボンバーの船員のにゃんこ達と天空のネコ達に感覚共有で指示を出し、翼の破壊を狙った総攻撃を仕掛けさせる。

 

流石の上空からの砲撃の雨をくぐり抜けるのは不可能だったようで、容易に飛空船の翼はへし折れ、上空から落下する。

 

とはいえ流石に死なすのは不味い。

 

「バーニンさん、懸架用のアンカー出すんで向こうの飛空船に乗り込んで捕縛準備頼みます。

俺が飛空船が落ちる前にボルボンバーにくくりつけます!」

 

俺は狂乱の波動をボルボンバーに備え付けられた懸架用のアンカーへと纏わせて操作し、落下中の飛空船へと括り付ける。

 

飛空船の重さでボルボンバーの高度が少しずつ下がるがそこはボルボンバーの出力を上げることでカバーした。

 

『こちらセルキー!今から応援にウラビティを発射するから援護お願い!』

「こちらネコマンダー!

了解、こちらからも懸架用のアンカーからバーニンさんも向かいます。」

 

って発射?

 

するとセルキーさんの船に備え付けられた砲台からウラビティ(麗日)さんが砲弾ごと発射される。

 

いくらゼロ・グラビティがあるとは言え無茶するなぁ……。

 

麗日さんは途中から新しいコスチュームに追加された腕部装甲からデクを意識したようなロープを発射して飛空船に括り付けてロープを巻き取る事で一気に接近する。

 

そうして2人が乗り込んで数分もせずにヴィランの捕縛報告が上がった。

 

 

 

 

 

その後浮上させたシーガレオンに全く動けない状態の飛空船と船を括り付けて俺達は緑津諸島へと戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

結構アッサリと終わったがムーはこれでこの2体の分は認めてくれるんだろうか?

 

 

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