こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが   作:クロマ・グロ

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17スレ目(現実パート)

 

 

相澤先生が期末試験の告知を出してから一週間。

八百万さんの家での勉強会を終えて期末試験当日になった。

 

八百万さんの家での勉強会はなかなか為になる事も多かった。

俺は暗記は簡単だが応用となると話は別になってくるからな……。

代わりに八百万さんには咄嗟での判断力向上の為に反射ですぐに創造する訓練をしてあげた。

八百万さんが一番伸び悩んでる弱点は多分そこだろうしな……彼女の場合やれることが多すぎて迷うのならその選択肢を限定して反射でやれるようにするだけで化けると思う。

 

それにしてもB組の物間はどうにかならんのか……昼食の時に出久達に絡んでたがデリカシーが無いとかそういう次元じゃなかったぞ……思わずメタルネコを顔面に投げつけてしまった。

 

拳藤さんが引き取りに来なかったら母さん式の御死悪鬼(おしおき)をしてたところだ。

 

 

 

そして3日間の筆記試験を終えて演習試験となった。

 

実技試験会場の中央広場で俺達A組は全員ヒーローコスチュームで集合していた。

正直コスチューム前提な時点で危険を伴うのは確実な訳だ。

召喚ニキすらかなり危なかったって聞いてるけど一体何をするんだ?

 

会場に到着すると相澤先生、プレゼントマイク、13号、ミッドナイト、スナイプ、セメントス、パワーローダー、エクトプラズムと雄英教師達が揃っていた。

 

「それじゃ、演習試験を始めていく。

この試験でも勿論赤点はある、林間合宿行きたけりゃみっともねぇヘマをするなよ?」

 

相澤先生はそう答えると耳郎さんが何か気付いた様子で口を開く。

 

「あ……先生多いな。」

 

確かに1クラスの試験を行うにしては人数が多い。

それに相澤先生のマフラーの内側に明らか校長先生が入ってると思われる熱源が感知できてる。

流石にここまで来るともう何をやるつもりなのかが大体わかった。

やっぱりそう来たかぁ……。

 

「諸君なら事前に情報を仕入れて何するか薄々分かってるとは思うが……。」

「入試みてぇなロボ無双だろ?」

「花火!カレー!肝試し!!」

 

相澤先生の話を遮って上鳴が調子に乗りながら……芦戸さんがもはやテストの事を考えずにテンションを上げていた。

 

「残念!」

 

すると相澤先生のマフラーがもぞもぞと動き出して中から校長先生が出てくる。

 

「諸事情があって今回から内容を変更しちゃうのさ!」

「「「校長先生!?」」」

「変更って……?」

 

校長先生の言葉によって調子に乗っていた上鳴と芦戸さん(アホ二人)が真っ白に燃え尽きる。

そして八百万さんの疑問に対して校長先生が答える。

 

「これからは対人戦闘、活動を見据えたより実践に近い教えを重視するのさ!」

 

校長先生は八百万さんの疑問に答えながら13号先生に支えてもらい、相澤先生のマフラーを伝って降りていく。

 

より実践に近い……ね?

 

やっぱりここ最近でのヴィランの襲撃やらステインの戦闘が大きく響いてるんだろうな。

 

「というわけで諸君らにはこれから二人一組でここにいる教師一人と戦闘を行ってもらう!」

「「「えっ!?」」」

「先生方と……?」

 

っ!!そう来たか……ヴィランとの戦闘経験の豊富な先生方相手となると戦闘に対する経験値が違いすぎる……これはどう覆すか考えものだな。

だが教師が足りなくないか?

 

「なお、ペアの組と対戦する教師は既に決定済み。

動きの傾向や成績、親密度……もろもろを踏まえて独断で組ませてもらったから発表していくぞ。

 

まずは轟、八百万がチームで……俺とだ。」

 

最悪の組み合わせを選んできたな……二人にとっても天敵と言っていい相手だ。

 

「そして緑谷と爆豪がチーム。」

「がっ!?」

「でっ!?」

 

うっわ……よりにもよってその二人を混ぜてくるか……こりゃさっき言ってた親密度が課題な訳か……。

 

「で相手は……。」

「「うおっ!?」」

 

すると遥か上空からオールマイト先生が降ってくる。

筋肉式パラシュートとかよくやれるな……。

 

「私が……する!!」

「「うっ……!!オールマイトが……!?」」

 

と二人は揃って呟いた。

 

「協力して勝ちに来いよ?お二人さん。」

「「んっ……。」」

「フフッ……。」

 

出久と勝己の二人はお互いを見合わせて凄く気まずそうにしており、オールマイト先生は威圧感のある笑みを浮かべている。

 

「「ピッ!?」」

 

キャスリィとヒメユリの二人が怖がってるんで辞めてもらえませんかねぇ……。

 

_________________________________________________

 

~試験数日前~

 

「ヒーロー殺し『ステイン』と(ヴィラン)連合の繋がりによるヴィランたちの活性化の恐れか……。」

 

雄英の会議室にて校長、イレイザーヘッド、13号、プレゼントマイク、エクトプラズム、ミッドナイト、セメントス、パワーローダー、スナイプ、オールマイト(トゥルー)が揃ってA組の生徒達の資料を見ながら演習試験の内容変更の会議をしていた。

やたらと一人の資料だけかなり分厚くなっているが……先生方は全員諦めていた。

 

「もちろんそれを未然に防ぐことが最善ですが学校としては万全を期したい。

これからの社会……現状以上に対ヴィラン戦闘が激化すると考えればロボとの戦闘訓練は実践的ではない。

そもそもロボは入学試験という場で人に危害を加えるのか……等のクレームを回避するため。」

 

スナイプがそう答えるとイレイザーヘッド……相澤は若干不機嫌そうに返す。

 

「無視しときゃいいんだそんなもん。

言いたいだけなんだから。」

「そういう訳にもいかないでしょ?」

「試験の変更理由はわかりましたが……生徒を二人一組にし我々教師と戦わせるというのは……。」

 

ミッドナイトは相澤の意見を否定し、セメントスは若干不安そうに答えている。

 

「えぇ、少し酷だと思います。」

「俺らがあっさり勝っちまったら点数もつけられないよ?」

 

13号とプレゼントマイクもセメントスに続けてそう答える。

実際問題それだけ雄英教師とA組の面々とはかなり実力差があるのは事実なのだ。

 

「もちろんその辺りを考慮して教師側にはハンデをつける予定だ。」

「校長、いかがでしょうか?」

「いかがも何も僕は演習試験の内容変更に賛成してるよ。

これ以上生徒達を危険に遭わせないために我々は何をすればよいか。

答えは簡単、生徒自身に強くなってもらうことさ。」

 

校長の言葉に教師達全員が頷く。

 

「ですね。」

「異論ありません。」

 

すると相澤が生徒達の資料を手にしながら試験について話していく。

 

「では組の采配についてですが……まずは轟。

一通り申し分ないが……全体的に力押しのきらいがあります。

そして八百万は万能ですが咄嗟の判断力や応用力に欠ける。

よって俺が個性を消し、接近戦闘で弱みを突きます。」

「「「異議なし!」」」

「次に緑谷と爆豪ですがオールマイトさん、頼みます。」

「ん?」

 

するとオールマイトは少し驚いたような表情をして相澤へと視線を向ける。

 

「この二人に関しては能力や成績で組んでいません。

ひとえに仲の悪さ……緑谷の事がお気に入りなんでしょ?

上手く誘導しておいてくださいね。」

 

 

そうして次々と他の生徒達と教師の組み合わせとその理由について相澤は説明していく。

 

「そして最後に猫城とジャンヌですが……正直こいつらだけは教師側の戦力と遜色ないどころか猫城に至っては万能過ぎて逆に弱点らしい弱点が少ないです。

今までは本人がある意味弱点と言えなくも無かったのですが……ステインとの戦いが終わってから資料にもある通り猫城本人が大幅に強化されるようになったので正直オールマイトさん以外だときついと思います。

持続時間的に行けそうですか?」

 

相澤は若干苦い顔をしながらオールマイトへと質問する。

 

「正直かなり厳しいだろうね、ステイン戦の前なら力押しで行けただろうけど……この資料に最近追加された『メタルネコ』という新しいにゃんこ。

これがあまりにも天敵すぎる……最悪の場合活動限界まで時間稼ぎされてしまいかねない。」

 

オールマイトの返答にそうなるのが分かっていたのか相澤はたいして驚いてもないように平然としている。

 

「やはりですか。

俺の個性でも生産や猫城への強化までは防げますが体内から出すことについては異形としての身体機能の一つなので防げませんから論外として……。」

「僕のブラックホールならなんとか戦えなくも無いでしょうが四方八方から囲まれると難しいですね。」

「俺の銃だと根本的に火力不足で厳しいだろうな。

恐らく隠れるのも難しい。」

「私のセメントでは持久戦が出来ても数がどんどん増えていく彼のにゃんこに対応するには少々厳しいですね。」

「私の場合はにゃんこはともかくとしてそもそも彼が眠るのかが怪しいわね。

体の機能のほとんどが機械なんでしょ?」

「俺の声も耳シャットアウトされたらちょっときちいなぁ。」

「私の場合飛行されるとかなり厳しいな……。

恐らく地中に潜った程度なら彼は私の居場所を特定してくるだろうしな。」

「数デ相手スルダケナラ出来ルガ……性能ガ違イスギルナ。」

「僕の場合はロボとか重機メインになるだろうけど彼の新しく追加されたにゃんこであるオタネコ……その進化であるネコハッカーとの相性が最悪と言ってもいいね。」

 

そう、まさかの雄英教師全員との相性が最悪と言っていい程に悪かったのだ。

 

「そうなると……やはり外部から協力してもらう他ありませんね。」

「しかし協力してくれそうなヒーローで彼に対抗出来そうな者はいるのか?」

「いるでしょう?子煩悩で若干やりすぎはするとはいえオールマイトさんに匹敵する脳筋が。」

「「「あっ!?」」」

「あの……相澤君?若干それ私が傷付くんだが……。」

 

_________________________________________________

 

 

「そして猫城、ジャンヌ両名は……。」

 

相澤先生がそう答えようとすると背後から足音が聞こえる。

そして俺はその感じ慣れている気配に尋常じゃない寒気と嫌な予感を感じて少しずつ首を向けていく。

 

「全く、学校から連絡があったから何かと思ったわよ?」

「か……母さん!?まさか!?」

 

そう……背後から近付いていた者の正体はうちの母ことプロヒーロー『セイント』だったのだ。

 

「そう、貴方達2人の相手は私がやらせてもらうわ。

覚悟しておきなさい?」

 

お………終わった……!?

 

 

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