肉風船、中身はチート   作:かりん2022

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チーター、肉風船を育てる

まあ転生チケット使うだけなんですけどね。

と言うわけで転生チケットを使った。

赤子の時に考える。力を隠しても、恐れられる時は恐れられる。

どこにでも聡い人はいるものだ。

ならば、今回は力を示していこうではないか。

 

今回の俺の立場は、と。

中世っぽい世界で貴族の男児の三男、と。

 

長男、次男も優秀だし、俺は商人路線で頑張ろう。

兄カリスもキリスも俺には全く興味がないようだ。

 

『要』

 

 にーちゃのことは忘れよう。もう生まれ変わったのだから。

 

 ……けど。

 

「にーちゃ!」

 

 慕ってくる弟に、にーちゃの真似をしてみようと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どすっどすっどすっ

 

「にーちゃー♡ はぁはぁはぁ。にーちゃー♡」

「はっはっは。なんだい、ケリス」

 

 俺は弟のケリスを撫で撫でしながら、自分に恐れ慄いていた。

 こんな所まで兄に似てどうするんだ!?

 

「にーちゃ、またお菓子作って!」

「いいよ」

 

 にこぱをされると、ついついお菓子をあげてしまう。

 まじでやばい。やばい。

 

 にーちゃ。ごめん。俺は出来損ないの弟だ……。

 ケリス。ごめん。俺はろくでなしの兄だ……。

 

 いや、勉強も教えようとしたよ? したけど、にーちゃ嫌い、なんて言われてみろ? 心に大ダメージだからな?

 

 俺は転生者だからいい。

 だが、転生者以外が甘やかして叱らない、そんな育て方をされてみろ。

 誕生するのはモンスターである。

 来年の学校がものすごく不安だ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひぃぃっ」

「なんだあれ!? なんだあれ!??」

「ばっ 化け物っ 私の婚約者が化け物っ」

 

 案の定の展開になってしまった……。

 

「に“ーち“ゃ“あ“ー!!!」

「よしよし、ケリス」

 

 うーん。兄さんは俺を嗜める時なんて言ってたっけ。優し過ぎて怒られた記憶が全然思い出せないし、でもにーちゃと意見がぶつかった時、俺はにーちゃに反抗しなかったな……。最終的ににーちゃに嗜められてスッパリやめてた事は間違い無いんだが……。

 そもそも悪いのはケリスではなく俺なのでケリスを叱るの心が痛む。

 

 だが、心あるクラスメイトが俺の事を鬼のような顔で見ている……。

 痩せろと言え! そういうことだ。

 

 ケリスの婚約者は寝込んでいるし、俺の婚約者もいくらなんでも甘やかせすぎだとそれはもう怒っている。

 

 うーん。痩せさせるにはどうすれば……。

 ちなみに、この世界では貴族はギフトに覚醒するのだが、ケリスは大魔法使いである。そして俺は魔法騎士。

 大がつくのは、相当珍しい事なので、ケリスの更生には国のバックアップが入ることになる。

 下手すると悪役令息一直線だな……。

 

 とりあえず、チート美容アイテムで痩せさせちゃダメ?

 メンタル叩き直さないと、元の木阿弥? それはそう。

 うーん。にーちゃは俺をどうやって教育していたんだったか……。




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