とりひきしましょ[kenzen版]   作:カツカレーうどんパンマン大盛

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当初ブラックベリーを出そうと思っていましたが、G県K市にあるか分かんなかったので、ぼかしました。

まあこの世界G県に港があるんでね。


02 わたしのわるい夢の中2

 

 結論から言うと……食べるものが無い。

 

 ヤバイ。

 おじさんにチラチラ作戦を何度か決行したけれど、探しにいけよと言われて終わった。

 

 わたしの日課はおじさんに言われるがまま、朝起きて[とりひきアプリ]で薪拾いの労働とスープを取引して、薪に使える小枝を拾ってくる。

 

 昼に[とりひきアプリ]でおじさんから雨を集める為の仕組みを本を読みながら作る代わりに、缶詰も貰う。

 

 夜は何もしない。

 

 そうやって特に何もせずに居たら食べ物も尽きたし水も最後の一本だけ。

 

 一応拾ってきたフライパンで湧き水をすくって、湯冷ましにしているから1日2回300ミリリットル位は確保出来ているけど……全然足りない。

 

 外のあの人達が来るんじゃ無いかと思うと、怖くてここを離れたくない。

 

 おじさんは働けと言う位で取り合ってくれない。

 わたしとしても色々と助けて貰っているから本気で言っていない。

 

 ただ、軽口を言って返事が返ってくることに安堵していたんだ。

 

 次の朝、おじさんは[とりひきアプリ]でわたしに食料調達をするかどうか、報酬は1食分のご飯。そう提示してきた。

 

 わたしは頷いた。断っても食べるものが無いし、することも無いからだ。

 

 ────ー

 

 あなたは、ジャージに着替えて、軍手とマスク、髪をタオルで巻いて森へと足を踏み入れました。

 

 まだ朝だと言うのに、鬱蒼としていて、暗くて不気味です。

 

 おじさんからはキノコ類は場所を覚えて写真を撮ること。決して触らないこと。木の実は持ち帰ってから食べること。そういった最低限の知識を教えて貰いました。

 

 あなたは何の知識も無かったので、それらを素直に受け入れました。当然、毒キノコかどうかの見極めは全く分かりません。

 

 あなたは少し歩けば食料が見つかると軽く考えていましたが、予想に反して全然見つかりませんでした。

 

 森の恵みというものは豊富にあるわけでは無いことをあなたは知らなかったのです。

 

 不安や心配といったネガティブな気持ちと共にろくな収穫もないまま時間が過ぎて疲労が貯まっていきます。

 

 結局、緑色の小さな木の実とブルーベリーのような実、野いちごのようなものを少し見つけ、いくつかのキノコの写真を撮って帰りました。

 

 ちなみに、あなたの予想とは裏腹に、2時間ほどしか経過してしませんでした。

 

 おじさんは[とりひきアプリ]を通じて木の実とキノコの写真をチェックしています。

 

 おじさんはしばらくスマホを触ったあと、これだけは食えるなと言ってきました。

 

 あと、一応こいつと、こいつだなと。

 

 あなたは、色鮮やかなイチゴのような実の評価が低いことに不思議に思いましたが、軽く拭いてから食べてみると美味しく無いことに気付きました。

 

 というよりも、あなたの持ってきたヘビイチゴは食材といえるか微妙なものでした。

 

 木の実はサルナシというキウイフルーツのお仲間で、ちゃんと食べられると聞いて、拭いてからそのまま食べました。

 

 おじさんはせめて切ってから食えと呆れています。

 虫が居ることもあるからとあなたに説明しています。

 

 あなたはやってしまったなと思う反面、久しぶりのフルーツを味覚に感じてビタミンに脳を刺激されていました。

 

 昔は簡単に食べられたものが今ではとてつもなく貴重なことに気付いてしまったのです。

 

 もう一つの木の実は毒があるらしく、ベリーのような見た目だったので残念でした。

 

 キノコは1つを除いて毒でした。

 その1つはシメジで、これは分かりやすいよなとおじさんも同意を求めていますが、あなたはたまたま写真を撮っただけでした。

 

 曖昧に相づちを打って全てをごまかしつつ、あなたは午後にもう一度行く気力は残っておらず、おじさんの調理した魚肉ソーセージ入りのレトルトカレーをがっついたあとは顔に葉っぱを乗せて、つかれちゃってェ……と言いながら動かざること山の如しムーブを決めました。

 

 夜は水とサルナシだけでした。

 

 ────ー

 

 おじさんはなんで全て[とりひきアプリ]を使ってわたしに用を頼むんだろう。

 

 わたしはテントを出ておじさんの居るテントに声を掛ける。

 

 おじさんの返答は意外なものでした。

 

 お前のスマホのバッテリー残量はどうなってる? 

 

 言われて見れば、わたしはここ一週間ほど充電していないにも関わらず、電池は50%くらい残っています。

 

 いくら何でもおかしいことに、わたしはおじさんに充電してくれたのか尋ねます。

 

 おじさんはそれに気付いて来た訳じゃ無いのかと、不思議がっていました。

 

 それと、お前の[とりひきアプリ]のレベルはいくつだと聞いてきます。

 

 スマホを開いて……アプリはずっと起動されているので、直ぐに表示されました。

 

 レベル……レベル……レベルは3と表示されています。

 

 おじさんは早いなと驚いていますが、訳を尋ねます。

 

 仕方ねぇ……とおじさんは口を開くかと思いましたが、明日話してやるから今日は寝ろと……。

 

 まあ辺り真っ暗で電池式のランタンも無駄に使うべきでは無いと分かりますので、悶々としつつも我が家(という名のテント)に帰ります。

 

 わたしは直ぐ寝ました。

 寝付きは良いタイプなんです。

 

 

 




寝付き良くなりたいなァ……
でも寝付けなくってェ……
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