ハリネズミと天才【完結済み】   作:妄言a〜

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皆さん感想、誤字報告、評価ありがとうございます!いやぁやりたいことありすぎて普通に本編超えましたね、まぁなんがかんだ緩い感じなのでこれからもよろしくお願いします


不意打ちランデブー

 

撮影日、そろそろ恋愛リアリティーショーの撮影も終わりが近づき、各々が独自のドラマを演出する中

 

「だからぁどう考えてもお前が悪いよねあれは」

 

「いやいや先輩に責任があるに決まってるでしょ」

 

あーだこーだ言っていた

 

視聴者に飽きられないように、またかと言われないタイミングで口説くない物を提供し続けて

2人が普段一緒に居たとしても特に問題なく過ごせるようになってきた

 

 

「プレゼント交換会…?何それ?なんかめちゃくちゃ小学生じゃん」

 

「いやぁでもこういうのがなんだかんだ上がるでしょ!」

 

男3人が選んだ3つのプレゼントを女性陣3人がくじを引くことで誰が選んだプレゼントが渡るか分からないと言うもの

 

「めちゃくちゃでかいびっくり箱とかでもいいのかこれ」

 

「オガワ、坂本に当たったらあれだからそれはやめとけば?」

 

「いやぁ〜どーしよ好みとかわかんねぇ〜」

 

「まるで渡す相手が決まってる感じだな?」

 

(まぁ…番組側の意図はある程度読める、くじ引きでどこをどう引いたら良いかアドバイスという名の誘導で連れていき、偶然を誘発させる…アイにぶつけるならここぐらいしかない気がするしなぁ…)

 

そんなことを考えて当日

当然のように各々が誘導された必然の偶然に喜びキャッキャやっている時

 

「わぁ〜先輩とっても嬉しいです!ありがとうございます!」

 

「おう、いっぱい料理練習するんだぞ?」

 

プレゼントである可愛らしいうさぎが印刷されたエプロンをニコニコ顔で見ているが

 

(あっれぇ?おかしいなぁ?完全にそろそろ次のステップに進むべきだよね?なんで?なんで先輩は確実に私のお兄ちゃん枠に収まろうとしてるのかなぁ??)

 

脳内であれこれ考えながらしかし演技は完璧に

 

「これとっても可愛くて気に入っちゃった!」

 

「それは良かった」

 

(はァ?ある程度協力するとは言いましたけど全部預けたりするわけないんですけど〜?何言ってるんかなぁ?僕不思議ですよ〜というか僕の予想通りの物なんか渡した瞬間シンプルに燃えるわ!)

 

(別にいいじゃん!ちょっと燃えるだけで私たちの関係が皆に浸透していくんだよ!)

 

(クレイジーすぎるんだよお前はさぁ?)

 

「なんかあの2人…」

 

「めちゃくちゃ笑顔なのに笑顔の圧がすごい」

 

 

「ほんっと信じられないんだけど〜あのタイミング的にどう考えてももっと他のがあったよね」

 

「お、、落ち着いてアイ」

 

アクアにダル絡みするアイ

 

「ほら言われてるよ?明智」

 

「いやあのさぁ?逆になんの問題もなくそして結構センスのいいプレゼントをあげれた僕をむしろ褒めて欲しいくらいなのよルビィ」

 

だいぶ気を使って選んだんだからな?ボソッと呟いて

 

「でもあれママに似合いそうだよね」

 

「ぁーまぁな?」

 

「なんで?私にだけ教えて」

 

「仕方ないな…」

 

ごにょごにょ

 

「マッマ〜!プレゼントはママが着るのイメージしてプレゼントしたんだってぇ!」

 

「あっれぇ?ルビィちゃんぅ?お兄さんとの約束を守ってくれないのかなぁ?」

 

グルンっっとすごい勢いで明智に向き直り真っ赤な顔で

 

「本当なのぉ?」

 

「アイお前目が座ってるぞ…というかめちゃくちゃ酒の匂い強いな、飲みすぎだって」

 

「別にそんなに飲んで無いレ〜す」

 

「それは飲みまくってるやつのセリフだからな?」

 

肩を貸して

 

「とりあえずソファで横になっとけ」

 

「いやぁ〜連れ込まれるぅ〜襲われるぅ〜」

 

「人聞きの悪いこと言ってんじゃねぇよ」

 

そのままソファに寝かせてタオルケットを掛ける

 

「随分珍しいわね」

 

「そうなんです?あいつ酔っ払うと大体あんな感じだと思うんですけど?」

 

はぁぁ〜とため息をついて

 

「貴方だってあの子が馬鹿じゃないってことぐらいわかってるでしょ?お酒の量自体そこまでとってるわけじゃないのよ、」

 

「お酒に弱すぎ…ぁ…いやぁ…それは」

 

気づいてしまったのか顔を赤くして手で覆う

 

「そ、あのくらいなら酔わないはずなのに何故か貴方が居ると一瞬でああなるのよ」

 

「〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」

 

「ほんっと信用されてるのね?」

 

そのまま崩れ落ちてルビィにだる絡みを始める

 

「あのさぁ…いやまじで君のママちょっとあざといが過ぎない?」

 

「ママだからね!」

 

ドヤ顔で答えながら引き剥がそうともがくルビィを尻目に

 

(分かってるよ…何時までも宙ぶらりんって訳には行かないよな)

 

 

そしていよいよ最終日、番組の1番の見せ場である告白のシーンに映る

呟きを見るとそこまで否定的な言葉はなく、

むしろ2人は付き合っているのでは?という噂まで出回っていた

 

(ほんっとうにずるいんだけど!先輩ってなんでいちいちあんなにあざといことが出来るの!)

 

それはアイが酔いつぶれ寝てしまった時に起きた出来事

 

「んぅ…?」

 

なにか違和感がある、触られてる…どこを?手だ、自分の左手の指になにか紐のような物を巻き付けられてる感覚、薄目でぼんやりと眺めると

 

明智が真面目な顔で指のサイズを測っていた、それも左手の…薬指

最初は何をしているのか分からなくて

 

「先輩…何してるの?」

 

まだ覚醒しきっていないホワホワした状態で聞くと

 

「ん〜?告白するための前準備?」

 

「へぇ〜告白するんだ…誰に?」

 

「アイに」

 

「へぇ…へ?……私ッ!?」

 

「ちゃんと意識しといてくれよ?」

 

「ひゃ…ひゃい…」

 

耳元で囁かれて、明智はそのまま去ってしまう

そんなとこがあってからアイのギャグのようなドジはなくなり、ほんの少しだけど確実に素の、事務所で明智と喋っている状態までになってしまう、でもそこはプロどんなにやりづらくても自身の目的の為にも絶対的に嘘をつき続けなければ行けないと思っていても

 

「アイ?今日なんかいいことでもあったの?」

 

「?別になんもないよ?」

 

「じゃあ気のせいか、普段より可愛く見えたからさ」

 

とか

 

「んぅ〜先輩って本当に料理が上手だよね〜」

 

「まぁアイよりは出来ると思うぞ?ぁ」

 

「ん〜?ちょ…せ、先輩?」

 

顔をじっと見つめてそのまま…

 

(ぇ!?嘘!?こ、ここで!?)

 

前のアイなら動揺しても嘘をつくことはできたのだが1度明智がどれだけ自身に対して愛を持っているのか自覚してしまった今では顔が近いと言うだけでなにかされるのではと期待して顔を赤くする

 

「食べかすついてたよ?」

 

「あ、ありがと」

 

など

やりすぎないように注意しながらアイの嘘の仮面の中身、本当を突っついてくる

まるでパンパンの風船の割れないギリギリを意識して突っつくかのように

 

(んっもぉぉぉ!!なんなの!普段あんな甘いことしてこないじゃん!絶対楽しんでる!私の反応見て内心ニヤニヤしてる!)

 

ほんっっと

 

「どれだけ私の事好きなの…」

 

それを呟いた瞬間顔を赤く染め、耳まで真っ赤に

 

(あぁ〜ダメだ…もう前みたいに私は先輩に愛されてないって嘘をついて自分にも嘘をつけない、自覚しちゃってる…)

 

もう逃げられない、想い人からの愛に対して逃げる言い訳も、言い分もない、アイの天才的な勘で既に理解していた物を理屈として身体が覚えてしまっていて…

 

(こ、これが…身体に教えこまれるってこと!?)

 

だいぶ酷い理解の仕方をしていて

 

 

それに…

 

(あの時と違って…先輩は私から離れていかないから…どこにも行かないで、隣にいてくれる…それがとっても嬉しくて…当たり前になってくれてるのが嬉しい…)

 

そう思いながらでもなんなだかんだムカつく!と明智に絡みに行くアイの顔を見たものは、本物だと答えるだろう

 

視聴者の反応も

 

 

最近明智とアイヤバくない?

 

なんなの?なんであんな顔してるの?凄いんだけど?めちゃくちゃメス顔なんですけど?

 

あれじゃん従兄弟のお兄さんに対しての恋心を段々と自覚していくやつじゃん

 

明智女たらし過ぎない?なんであの伝説のアイドルアイを容赦なくメス顔にさせてんの?

 

前世で一体どんな徳積めばあんなことあんな感じになれるんだよ!

 

羨ましぃぃぃぃ、!!

 

でもあの関係は壊したくないのがオタクだよな、分かるぞ

 

 

と、打って変わって明智優位、アイが翻弄されているように話が進んで

 

見えないところでバレないように、軽く睨みつける

 

ニヤぁ

 

まるで(お前の考えてることに丸ごと乗っかっていいようにされる僕だと思ってんの?おもろ)

と言ってるかのような様子で腹立つ笑い方に

 

(ふぅぐぅぅ!!あぁ〜あの顔ほんっとムカつく…!でも好き!!そういう顔もすき!!意地が悪い所もすき!!)

 

内心喜んでたりするアイ

 

 

「なんか本当にこういうのいいね」

 

「こういうのってどういうの?」

 

椅子に座ったまま伸びをして

 

「あんまり忙しくてこういう学祭っぽいの出来なかったからさぁ」

 

「あぁ、お前はそうだろうな」

 

「だからさ?先輩とこうやって遊べるの楽しいよ?」

 

「そりゃどうも、こちらとしても大半貴重な体験だったよ」

 

「もうすぐ…だね」

 

「だな」

 

2人とも終わりを意識する、もう少しで終わって…もしかしたら…何かが始まるのかもしれないという希望に胸を抱いて

いよいよやってくる告白のシーン

 

振られたり成功したりする中

 

アイにむかって明智が歩いてくる

 

 

ゴクリっと唾を飲む込む

 

「こういうのって結構緊張しちゃうね?」

 

アイがいつも通りの表情で、でも汗ばんだ手をしっかりと握り込む

 

「確かに、そうだな…」

 

ざっとしゃがんで小さな箱を取り出しアイにむかって差し出す

 

(あ、あれだ…寝惚けていてよく覚えてない…でも…あの時の衝撃のせいでしばらく寝付けなくて…)

 

そんなことを考えながら明智が箱を開けるのが随分スローモーションに見え…やがて…

 

「きゃァァ!?!?」

 

びょ〜〜んと飛び出してきたのはよくありふれたジョークグッズで、しっかりと箱に全意識を集中させていたアイは驚きのあまり大声を上げて飛び跳ねる

 

「?……?……???」

 

「ぷッ…あっはぁはははははははははッ!!すっごいはねたぞ今!!」

 

周囲もそしてアイもこれが撮影だということを忘れてぽか〜んとしている、そう、撮影を忘れてしまった

 

「、何してるの!い、いきなり突然!こんなことして!も、もしかして私が寝てる時にわざわざ薬指のサイズ測ってたのって!!」

 

「はぁ?あんなもん仕込みに決まってるじゃんか?僕がいちいちそんな細かいこと計らないと分からない訳なくない?」

 

アイが怒鳴りながら距離を詰めて、明智も迎え撃つように近寄り、

 

「ほ、ほんっっとうに最低!そうやってすぐ乙女心を弄ぶの本当に許せない!私がどんな気持ちで待ってたか分かってるの!?」

 

「そんなもん分かってるよ、分かっててやった、ちょっと我慢できなくて」

 

「ッッッ!!!!!」

 

顔を真っ赤にさせて地団駄を踏んで

 

「さてと…僕と付き合ってください」

 

「ッ 」

 

満足したのか澄ました真面目な顔でそう言って

べちんっ!!という音が告白の返事であった

 

こうして前代未聞の告白を実行した明智はバズりにバズり散らかし、アイもアイで普段とは全く違う反応で、これもこれでバズり、また騒がれたりするらしい

 

「ほんっっと信じられない!」

 

 

「まぁまぁそう怒るなって、あれが炎上しないで穏便に済ます…ぷッ、方法だったろ?」

 

車内でまだ怒りが治まらないのか、何かあればすぐに肩をポコポコ殴るアイ

 

「それにしてもやり方があるでしょ!というか!私の考え通りだったら今頃上手くいってたのに!!」

 

「ちょっと〜車内で暴れないでよ?」

 

「もぉ〜先輩のことなんて知らない!」

 

そのままそっぽを向いてしまい

 

「まぁまぁ怒るなって、可愛い顔が台無しだぞ〜」

 

余程アイを出し抜いて気分がいいのかご機嫌で、アイのほっぺたをつんつんする

 

ガブっぅ!!

 

「イッデェェ!!」

 

結局事務所で軽い慰労会をした時も最後まで膨れっ面のまま、途中明智に弄られて怒るアイという結局いつもと変わらない光景がそこにはあった

 

(もぉ〜ほんっっとうに、信じられないんだけど!)

 

「はぁ〜ほんっと先輩は!人の気持ちも知らないで!いや!分かってるからこそ余計に質が悪い!!」

 

家に帰ってベットに転がると手足をバタバタさせながら不満をさらに爆発させて

 

「はぁ…本当に期待したのに…先輩の馬鹿」

 

ブーブーとスマホがなり、名前を見ると

 

明智

 

(ふ〜んだ、先輩なんてしばらく会話してあげません)

 

しばらくしてもなり続けてそれでも無視していると

 

お〜いまだご機嫌斜め?

 

チャットが飛んでくる、既読も付けずボーと眺めていれば

 

そういえばプレゼントは気に入って貰えたか?

 

(プレゼント?あの箱のこと?ッ… もう知らない!)

 

スマホから完全に目を離して、それでもチャットは飛んでくるのでいい加減通知を切ろうとすると

 

バックに入れといたんだけどもしかしてまだ気付いてないの?

 

「バック?」

 

その言葉につられてバックの中身を探ってみると触り慣れない感触、

 

(あれ?私こんなの入れた覚えないけどな)

 

取り出してみると白くて小さな箱だった

 

それを見て思わず心が高なった

 

(先輩はまたそうやって乙女心を弄ぶんだね)

 

別にいいですし〜、そう思って驚くわけないと思って箱を開ける…そこには

 

「う……そ…」

 

銀色のキラキラと輝く指輪が姿を現した…地味で、でも存在感があり、主張が強くなく、それでもはっきりとその存在を示すように、アイが最も欲しかったものがそこにはあった

 

スマホを開いて文字を打とうとしても目の前がボヤけ、ぽたぽたとスマホに涙が溢れおちる

 

 

明智は焦る

 

「あっれぇ?もしかして気づかないパターンとかある?いやいや、流石にそれは…いやぁ…でもバレないためにやったからなぁ…」

 

もしやミスディレクションが完璧に行き過ぎて気づかれないのでは?と思い、冷や汗を流していると

 

「お、既読ついた」

 

ついたはついたのだが一向に返信が来ない

 

「もしかして盛大にミスった…?ぁ〜」

 

頭を抱えて

 

(なんでもっとこうさぁ?ちゃんと渡せないわけ?僕って…こういうひねくれた感じだしてるから僕って)

 

などと頭を抱えて反省していると、チャットの返信が帰ってきて

 

なにこれ

ずるい

ひきょう

せんぱいはいつもずるい

ワガママなくせに

ひねくれたことしていじわるするくせにさいごにやさしくして

それで私がぜんぶ許すと思ってる

 

ご、ごめんさすがにやりすぎたか?

 

絶対許さない

 

いや、まじでごめん、そのぉ…サプライズになるかなって?

 

許さない

 

(ぁ〜これやばいか…?)

 

早く来て

直接私にはめてくれないと

二度と口聞かない

 

分かったよ

 

早く

すぐ会いたい

すき

大好き

愛してる

 

僕も

好きだよ

愛してる

アイ

 

そのまま急いでむかって

玄関に入った瞬間泣き腫らした顔のアイに抱き着かれ文句を散々言われ、満足するまで頭をぐりぐりと押し付けながら胸をどんどん叩いて、散々暴れ回って言いたいことを全部言い切った後に

指輪をしっかりと薬指にはめてさらに号泣するアイを慰めて

 

生暖かい目線を感じながら泣き疲れて眠ってしまうまでアイのことをやさしく抱きとめた

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