まぁ…変わらずにやってていいかぁ…楽しいし…
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「保育参観〜?」
「そうなの、それでママが来るんだけど」
いつものように仕事を終わらせてソファに寝っ転がってるところにルビィが話しかけてきて
「はぁ〜?なるほどねぇ?母親思いなのはいい事だな、それで僕になんの用?」
「明智ってムカつくけどなんでも出来るでしょ?ムカつくけど?」
「なんかすごい棘のある感じなのはまぁ、置いといて、大体のことだったら僕は可能だよ?」
「私にダンスを教えて!」
「ダンスかぁ、そういえば僕やった事ないな」
ヒョイッと立ち上がり、イメージする、アイが舞台の上でたって踊る、確か曲名は
「サインはbだっけ?」
そう言って軽く踊り出す明智、しばらくはふよふよと漂うような、変な踊りだったが、次第にアイドルらしさ前回の可愛い振り付けで踊り始める
「よっと、確かこんな感じだっけ?」
「あなたダンスもできるのね…」
逆に何が出来ないんだという目で見られる
「そーそー!それ一瞬でも完コピしてるのはムカつくけど!お遊戯のダンス上手に踊りたいからさ、教えて」
「教える…?僕が人に…?いいよ、まぁ僕に任せなさい!」
そうして始まったダンスレッスン、曲は子供たちが踊ってそうで大人受けバッチリな感じの曲で
「ど、どぉ?明智?」
とりあえず1曲通しで踊らせてみて、ルビィに飲み物を差し出しながら
「う〜ん悪くないんだけど、動きが全体的にたどたどしい感じがするなぁ」
「ぅ〜んあんまりこういう曲聞かないからなぁ…リズムに乗れない」
「じゃあ普段何聞いてるの?」
「ママの曲!!」
「野暮だったわ」
頭をガシガシとかいて
「じゃあアイのサインはbで踊ってみて」
「よ〜しやるぞぉ」
見てろよ〜と踊り出して
「はぁ…はぁ…あ、明智…完璧…でしょ?」
「くったくたじゃんめちゃくちゃに疲れきってるじゃん」
肩で息をしてへたり込んでしまうルビィの背中を優しく擦りながら飲み物を近くに置いて
「ぁ〜ルビィ君は今の自分の身体をしっかりと自覚する所からはじめないと」
「身体の…はぁ…自覚…?はぁ…」
呼吸が少しづく落ち着いてきたのか分からないという顔で明智を見つめて
「そ、ルビィの今の動きは完コピ、まるで何度も、何度も脳裏に焼き切れるまで瞳に移した動きをコピーして自分の身体に再現した感じ」
「焼き切れるまで…」
何か思い出したのか、一瞬顔を暗くさせて…
「そ、でも今の君は身体は小さい、手足は短い、体力はないししっかりと訓練してる訳でも無い、今のがアイの100%の再現ってイメージかもしれないけど、現実だとせいぜい良くて5%くらいかな?」
「け、結構自信あったのにぃ…」
しょんぼりと項垂れてしまう
「まぁまぁ、体力はゆっくりつければいいし時間と共に身体も成長すると思うからそれは大丈夫でしょ」
「体力、つまり走り込み?」
「まぁ最初から飛ばすと長続きしないからゆっくりやってこ、まずは体幹を鍛えないとね」
「体幹?」
明智は立ち上がり片足でクルット綺麗に一回転する
「アイドルにとって回転はめちゃくちゃ大事だろ?アイとかも結構やったりするし、後でバランスボール買ってあげるから暇があったら周りに物が無い状態で乗ってみ?」
「アイドルにめちゃくちゃ大事…明智!私頑張る!」
「そうだな、まぁゆっくりやってこう」
「じゃあもう1回やるからちゃんと見ててよ!」
「はいはい見ときますよ」
そう言ってまたアイの曲を踊り始めたルビィをみて、あれ…?お遊戯会のダンスの練習は?と思ったが、本人がやる気を出しているのでそのままスルーすることに
そこからルビィと明智、2人の特訓が始まった、まだ幼いルビィにきつい運動は難しいので、軽く流すように取り組ませ、そして毎日コツコツと体力をつけるように教えていく
「明智、ちゃ、ちゃんと抑えといてね?ほんっと、しっかり抑えといてね?」
震える顔でバランスボールの上に乗っかるルビィとそれを半笑いで支える明智
「な、何笑ってるの!?私がいま必死に…ぅゎァ!?」
コテンと体制を崩し後転を失敗した状態、裏返しになったダンゴムシの状態で軽く落っこちる
「ぷッ…大丈夫か?ルビィ」
「っっっっッ〜〜〜〜〜〜〜明智 」
「だっははははははは」
2人は時に喧嘩し
「女の子の痴態を見て笑うなんて信じられない!さいってぇ〜!」
「ごめんて、なんか丸まった芋虫みたいに落っこちるから面白くて」
「明智ッ!」
時にいがみ合い
「まだ行けるよ私」
「いや無理だからそろそろおねんねの時間です」
「行けるってば!子供扱いしないでよ」
「いや子供じゃん、めちゃくちゃ子供じゃん」
そしてついに
「はぁ…はぁど、どぉ明智?」
「今のはよかった、現時点でルビィが繰り出せる最大の出来だな」
「やっったぁ…」
嬉しかったのかそのままへなへなと倒れ込んで
「私…アイドルになる…なりたい…」
もっと喜ぶかと思っていたら、鏡に向かって何かを決心したような顔で
「アイドルか、まぁきついと思うけど、ルビィなら行けるでしょ」
そう言って頭を優しく撫でる
「女の子にそういうことしたらセクハラだから」
「まじか…たまにアイにやっちゃうんだけど」
「惚気すんな!!」
そんなふうに過ごしていると
「明智俺の演技見てくれないか?」
「演技?いいぞ」
今度はアクアが話しかけきた
ルビィのダンスを横目に見つつアクアの相談内容を聞き始めて
「幼稚園で舞台をするらしいんだけど、やっぱ、アイには誇れるような子供って思って欲しいからさ」
「幼稚園児がそんなこと言い出す時点で母親としてはもう号泣だろうな」
そういえば中身大人だったなこいつらなんて考えながら演技を見ていると
「どうだった?」
「だいぶいいな、自然に見える感じかな?演技してると言うより普通に喋ってる、なのに演技として成立しているから違和感がない」
「そうか」
「でも役者としてはダメダメかな〜」
「ど、どうして?」
「役者っていうのは不自然当たり前、正直人間が普段こんなふうに感情を発露させたりすることってあんまりないだろ?」
「ま、まぁな」
「クラスで大声で泣き出したり、感情爆発させて喧嘩したりするって不自然でどこか浮いてる、だって普段人間はそんなことしないで心の奥底で抱えてるものだからさ」
一旦言葉を区切って
「でも、その不自然さを自然にして、見てる人間に受け入れさせることの出来る人間が役者っていう種族なんだよ」
「不自然を受け入れさせるのが役者」
「そ、自然にできてる、それはすごい…でも不自然に見えないから周りに注目されることもない」
「でもそういう役者もいっぱいいるだろ?」
「そりゃいるよ、世の中全員が主役なんて言われていても劇の中には主役や脇役としてしっかりと配役が決まってるから」
ただし、と言葉を続けて
「でも不自然な演技を自然に見せることが出来ないってわけじゃない、役者は求められた役に答えたり、求められた以上の何かを監督に見せつけるのが仕事、今のままでもある程度の成功はできると思う、でももし不自然な演技を求められる機会があった時それを実現できないんだったら」
明智が手をゆっくりとアクアにさして
「役者として登れる段階はそこで止まる」
「役者として…」
「大富豪だってやぎり、10捨て、7渡し、色んなカードがあった方が戦略も広がるし、考え方も勝ち方も変わってくるでしょ?要はそういうこと」
「俺のところだとQボンバーとかあったな」
「マジで?僕の地域ないなそれ」
考え込みながら
「でも不自然な演技ってどうやってやるんだ?」
「簡単簡単」
明智はゆっくりとアクアの胸をとんとんと拳で軽く叩いて
「人間だったら誰でも出来る、感情の発露だよ」
「感情…」
「ただ感情を爆発されるのは情緒不安定、その感情に指向性を持たせて上手に操るのが役者」
「そんなことがみんなできるのか…?」
「できるできる、まぁ中には違和感を押し付けておいてそれを嘘だけで成立させるっていう化け物もいるけどな?」
ちなみに君のお母さんね、と付け足して
「明智!俺に教えてくれ」
「まぁ今のところ僕暇だからいいよ」
そうやってアクアとルビィ2人の師として活動を始めた明智
事務所の仕事を終わらせ、たまに来る役者としての仕事などを終わらせ帰ってくるとやる気満々の2人を見る
そしてたまに大学の授業なども入るためココ最近の明智は忙しくなり始めていた
「2人とも〜そろそろ帰るよ〜」
「はぁーい…はぁ…」
「うん」
「はい、じゃあ今日はここまででーす、アクアはメモ見返してしっかり脳みそに今言ったこと写しとけよ、ルビィはもう充分疲れてるからとっとと休んで寝ろ」
そうやって2人のお迎えが来るまで見ているので、明智とアイが会う日がなかなか作れない
「2人とも頑張ってるんだねぇ、今度私にも見せてよ」
「ママにはまだだめ〜」
「アイには見せない」
「えぇ〜そんなぁ」
メソメソと悲しい振りをしてたまにちらっと子供二人を見つめる
「本番で見せるからね」
「本番で見せるよ」
「じゃあしっかり期待して待ってる」
ぎゅぅっと抱きついてそのまま
「またね先輩」
「またな〜」
双子2人は、意外に最近さっぱりとした別れに内心驚きながら
「先輩って本当に釣った魚に餌をあげないよね」
電話越しに不満げな声で突然言われてタバコを落としそうにしながら
「はぁ?突然君は何を言っているのかな?僕がいつ釣りをしたんだよ」
「私を完璧に釣り上げてるくせに何言ってるの?先輩はもっと自覚を持って欲しいよ」
はぁ〜?と困惑した声色で
「でもアクアとルビィと仲良くなってくれてるのは嬉しい」
「仲良くなってる…?のか、あれは?」
「なってるよ、なんだか先輩と一緒に居る時は2人は話しやすそう」
「まぁ、気軽に頼れる年上って感じじゃないか?」
「私に何か隠してる感じするしなぁ」
「まぁ、近すぎると逆に見えないみたいなもんだろ、大事だから、大切だから、見せれない物もあるってだけ」
ふーんと納得したのか、してないのか分からないような声で
「私って」
「お前はあの子たちのことを愛してて、あの二人もお前のことを愛してる」
「ちょっと、私の言うことに先読みして答えるのやめてよね」
「アイが言いそうなことなんて大抵分かるからな、というかわかってて聞いたろ?」
「えへへ、バレた?」
「ただ不安なんだろ?今の状態がふわふわしてて幸せで、崩れ去ってしまいそうな感じがしてさ」
しばらく返答はなかったが
「うん…私多分先輩と会ってなかったらあの時死んでるだろうな〜って思う時があるんだ」
明智は黙ってタバコの煙を空に吹く
「先輩が来てからなんだか現実味があんまりないんだよねぇ」
「僕は…お前から離れることが正解だと思ってたし、それが正しいと正直今も思ってる…でも…」
「でもな?僕は離れるのが嫌だった、ただそれだけ、離れたくなくて、でもお前や周りも守りたくて、だから間違いだと思っても離れなかった、それだけだ」
「そっか…先輩も結構欲張りなんだね?」
「まぁね?アイには負けるけどな」
「なにそれ〜」
そんな他愛のない会話を繰り返しながら夜はフケていく
「参観日にし…ごと…」
「そうなのよちょうどその時間に撮影があって、そこまでかかるものじゃないから完全に終わる前には来られるだろうけど」
二人の出し物は見れない…と申し訳なさそうにミヤコさんが言って
「そんなぁ…せっかく二人の出し物楽しみにしてたのにぃ」
ヘナヘナと崩れ落ちるアイ、その横で何か考えことをしている明智
「私は2人のお迎えに行ってくるから」
あとはよろしくね?と明智に言って
「どうしよう先輩、私…絶対みたいよ、ルビィとアクアが頑張ってくれたんだもん…絶対みてあげないと」
そう何かを覚悟した顔で言いながら
「ボイコットはさせないぞ」
「そ、そんなことするわけ…ナイジャンセンパイナニイッテルノォ」
「棒読み棒読み、というか顔に全部出てる」
「だって、私あの子たちの親だから見てあげないと、仕事を言い訳にしたくない」
「まぁ度重なるスケジュール調整、どっかで綻びあると思ってたけど、この場合悪いのはあっちだろうな」
突然の撮影日の変更、恐らくほかのキャストの都合だろう
「まぁ親として見てあげなきゃって思うのは大事な事だけど、それでお前自身に何かあって自分のために傷つくのが1番きついのは二人だろうけどな」
「先輩はいつも正しいよねぇ…正しくて容赦がないよ」
「ただいま〜」
アクアとルビィが帰ってきたのかアイに抱きついて
「ママ、私ダンスすっごく上手になったからちゃんと見ててね!」
「うん!しっかり見てて」
がしっとルビィの頭を雑に撫で回して
「まぁ、まだまだこれからだけどある程度及第点には乗ってるからな、せいぜいアイを驚かせてやろうぜ」
「ッ……」
アイの一瞬驚いた顔を無視するように雑にわしゃわしゃ撫で回して
「だから!そういうの女子にするのはセクハラだからね!」
「ルビィは女子じゃなくて女児だからセーフ」
そうやってルビィと騒いでいる明智を見つめるアイの目は…キラキラと輝いていた
「ちょっと…どうするつもり?」
「まぁ…やるっきゃないですよ〜」
しばらくしてアイ一家が帰った事務所で明智とミヤコが会話している
「撮影の時間を伸ばしてもらえるわけでも、園の出し物の時間を変えてもらうのも無理よ?バックれるなんて言うのは…させられないし」
「わかってますよ、アイには撮影に出てもらう、そしてルビィとアクアの出し物もしっかりと見てもらう」
「いや、それが出来たら確かに最善だけど」
「最善だからやるんですよ、それに…僕って以外と欲張りらしいですよ?」
撮影日
「先輩、本当に大丈夫なの?」
「任せろ、ミヤコさん、社長、指定の位置にお願いします」
今回はアイに明智が同行する形に、そしてそのまま撮影、集中していなかったアイを時々明智がちょっかいをかけることで集中させそして撮影が一区切りすむ
「一旦休憩」
「お疲れ様でした〜!!」
なんて挨拶をしていると、明智が突然
「すいません、うちのアイは撮影の疲れが出てしまっているようなので一旦失礼します」
と、体のいいわけを言って一旦アイを控え室に戻して
「行くぞ、今から30分以内で幼稚園に到着、その後2人の劇を見て速攻戻る!」
「えぇ?今撮影中なのに?」
「誤魔化すのは社長に頼んでる、あと撮影が始まらないような細工はある程度してあるから、行くぞ!」
そのままアイにさっさと最低限の変装をして、
「タクシーで行くの?」
「いや、一旦電車」
「で、電車?」
「そ、電車で4駅先まで行ったらタクシー、その後上手く行けば速攻で着くけど…ぁ〜ダメだな、渋滞できるだろうからまた電車だ」
「え、えぇ?」
わけも分からず困惑しているアイをよそにさっさと引っ張るように連れていく明智
電車タクシー電車と一切渋滞やトラブルに巻き込まれず、さらに、電車の出発時間ギリギリ快速の発車時間を理解、線路の各駅を全て脳みそに叩き込んでいる明智の行動に一切無駄はなく、そして連れ回されるアイは何がなんだか分かっていない
「あれ?電車来ない?」
「はぁ〜まぁしゃあない!」
そのままどこかに電話をかけてると車でミヤコさんが迎えに来て
「早く乗って!」
「み、ミヤコさん?どうしてここに」
「僕が呼んだ…んぁ?電話?」
「明智〜!やばい!そろそろ誤魔化せないかもしれない!」
切羽詰まった様子で社長がボソボソと電話をかけていて
「分かりました、僕が速攻戻るのでそれまで、事前に伝えたやり方で凌いどいてください、じゃ」
そう電話を切るとアイをさっさと乗せて
「先輩!!」
「ミヤコさん、途中いくつかのルート僕が電話中に指定するのでナビのルートと違くても迷わないでください」
「わ、わかったわ」
「せ、先輩は?」
「いいから行ってこい!大事なのはお前だ!」
扉を閉めて通話を繋いだ状態でそのままタクシーを広い、ミヤコさんにルートの指定をしながら最速で戻る
「つ、着いちゃった」
「彼本当に何者…?」
ミヤコは半信半疑で明智の指示に従っていたが、やがて見慣れた道に出て気づけば迎えに来ている建物まで来てしまった
「さぁ、ここからはバレないように注意してね?」
「はぁ〜〜〜」
「どうしたの?早くしないと」
顔を埋めてグリグリ頭を自分の太ももに押し付ける
「先輩は…本当にずるい…正しくて容赦がなくて…とっても優しい」
その後ルビィとアクアの出し物に大興奮したアイをミヤコがなんとか制して、そして劇が終わった瞬間、余韻に浸る暇もなく明智の指定したルート道理に進み
「すいませーんもう大丈夫です」
少しの疲れも気取られないような満面の笑みで戻ってきたアイを社長はホッとしたように、明智は満足そうに
そして周りに怪しまれないような距離感のまま小声で
「よ、しっかり見れたか?」
「うん…バッチリ」
「ならよかったよ」
「先輩、ありがと」
「どういたしまして」
そんな会話をした後アイは普段通り嘘を纏ったが、ほんの少し、ほんの少しだけそこに本当の笑みが零れて居るのはただ1人を覗いて気付かなかっただろう
その後事務所でアクアとルビィの発表会が上手くいったことを祝っての軽いパーティが始まった
「ほんっとヒヤヒヤしたんだからな!俺は!明智が来てくれなかったら絶対バレてたんだぞぉ!」
お酒が入っているのかいつもよりオーバーリアクションで明智の背中をバンバンと叩いて
「いや、これに関しては私も同意…渋滞にかからないように電車を使って回避するっていうのは分かるけどなんで正確な駅の場所とか、渋滞するのとかが分かるわけ?」
「まぁ僕ですからね、各駅の線路に関しては覚えれば済む話ですし、ニュースで乗ってる交通情報、その他もろもろ含めて考えればどこで渋滞するかを予測するのは難しいことじゃないですよ」
はぁ〜とため息ひとつ
「あなた絶対うちに居るべき人材じゃないわよ」
「まぁ別にいいんじゃないんですか?割と僕は好きですよ?この場所」
「ママに見て貰えたのは嬉しいけど明智!私今までで改心の出来だったのに見てくれなかったのはムカつく」
さっきから背中にぐりぐりと足で突っつかれている明智
アクアもアクアで
「俺もアイに見せれたのは嬉しかったけど、普段あれだけ小馬鹿にしてくる明智の鼻をへし折れなかったのは残念だ」
「2人とも先輩のこと大好きだねぇ」
「「好きじゃない」」
「おいおい?誰のおかげで君たちのママ相手にかっこいい姿見せられたのかなぁ?」
「そ、それは…」
「まぁ…」
2人してそっぽを向いて黙りこくって
「そこまでして僕のおかげって認めたくないのかなぁ?」
「あっはは〜本当に仲良しだよねぇ」
「どこがだよ、まぁ2人にはしっかりお礼してもらわなきゃ困るしな」
「お礼って…?」
「ケダモノ」
「ルビィ、さすがの僕もそろそろ傷つくぞ」
2人の頭にぽんと手を乗せて
「ルビィにはしっかりアイドルとして舞台の上に立ってもらわないと?ちゃんとサイリウム振って応援するからファンサしてくれよ?」
「アクアは役者になって僕の心を震わせるような演技をしてもらわないと、それは嘘でも本当でもどっちでもいいけど、僕を驚かせてくれよ?」
2人にはそう言いながら頭を撫でて
「あとママ大事にしろよ」
「言われなくても、明智に言われなくてもママのこと大好きし!絶対アイドルになって私にメロメロにさせてやる!」
「俺だってアイのこと大好きで、大切な家族だ、明智が感動で咽び泣くみたいな演技してやるからな」
そう言う二人を優しいような、満足そうな顔で見つめる明智と2人の大好き発言で舞い上がり思いっきり抱きついてニヨニヨして
そんな家族を見つめる明智は優しい目でただ見つめるだけ…
「ほら、先輩も」
だったはずなのに…
「早くおいで?」
いつの間にか
「はいはい…」
そこに居たいと思ってしまうようになるまで、この小生意気な後輩に、絆されてしまったのだろう