ハリネズミと天才【完結済み】   作:妄言a〜

26 / 45
皆さん感想くれて助かります、いや、あれですからね…別に重曹先輩のこと曇らせたいわけじゃないから!本当だから!信じて




初めてのスパイ

 

「なんであんたがここに居んのよ」

 

「こ、こっちのセリフなんですけど!」

 

ルビィと有馬なぜか撮影現場で向かい合った状態で、ちっこいのとちっこいのが火花を散らしている状況

 

時は少し遡る

 

「撮影現場の見学?」

 

「そうそう、やっぱり1回は見ときたいからさ」

 

アクアがミヤコに対して、そう話し始めたのが始まりだった

 

「えぇーと、なんでです?」

 

「単純に明智の演技はレベル高いから、それを間近で見たいんだよ」

 

「はぁ…」

 

ため息をつきながらなにかほかのことを考えているのではと、ジロジロ見つめて

 

「私も行きたい」

 

「えぇ?な、なんでなんです?突然どうしたんですか?」

 

ルビィの一言に驚くミヤコ

 

「まぁ…1回ぐらいは挨拶に伺わなきゃと思ってましたから良いですけど…あまり騒ぎを起こさないでくださいね?」

 

「これでいいの?」

 

「あぁ、有馬と明智がどんな会話してるのか見るにはやっぱり直接見た方がいいだろ?」

 

そう双子は最近有馬の話題が多い明智に対して不満たらたらのアイのためにスパイ活動を実施することに

 

「わかりました、明智君にも連絡は入れておきますからね」

 

「はーい」

 

そして

 

アクア、ルビィ、ミヤコの3人は明智の撮影する現場に行き、軽い挨拶をして

 

「さて、俺は普段の2人の話を聞いてくるからルビィは2人を探してくれ」

 

「分かったよ!任せて」

 

挨拶回りに忙しいミヤコの目を逃れさっさと散ってしまう双子

 

どこにいるのか分からず、とりあえず辺りをウロウロしていると

 

(あ、居た!)

 

人目につかず、あまり騒がしくないところに2人を発見したルビィは早速2人を見る

何やら台本を見ながら話をしている様子

 

(?台本の確認でもしてるのかな?距離近くない?なんでそんなに距離近いの?えぇ…明智は普段通り…いや、なんかテンション高い…重曹ちゃんはなんか楽しそう)

 

基本明智が何かを言って有馬がそれにつっこむ形で話は進んでいるらしく、軽く殴られたり、言い負かされたりと普段とは信じられないぐらいに表情が変わる有馬

 

(へぇ〜明智楽しそう、ふ〜んママ相手にはそんなにテンション上げてないのになぁ〜それに私と喋ってる時にしない顔してるし)

 

友達!!

 

人とは人によって態度を変える生き物、この子にはこう対応し、あの子にはああする、人間は誰これ構わず同じ対応をするというのはなかなか難易度の高いもの、

明智もその例に漏れず人によって対応の仕方を変える、今回有馬に関しては同じ目線で物を語れる才能があるため基本的に子供扱いはせず対等に接する

それに

 

(な〜んか全体的にニヤニヤしてるんだけど?え?マジでロリコン?明智って本当にそんな趣味が…?)

 

盛大な勘違いをしているルビィ、そして観察されている2人の会話内容と言えば

 

「あんたねぇ?分かったってば、どんだけ好きなのよ全く…」

 

「いやぁ〜先輩話しやすくて助かりますよ、なかなかこういう話できなくて」

 

「まぁ…事務所に本人居るからねぇ」

 

「でしょ?流石に本人の前で話せるわけもないですし」

 

「どんだけ好きなのよ…アイさんのこと」

 

!?

 

今確かに聞こえた、アイという単語…2人が話している内容が何なのか気になったルビィは少しづつ距離を縮めていき…

 

「そ、そろそろ僕の番始まりそうですね、ほら!行きますよ先輩」

 

「ちょ!突然何よ?わ、わかった、分かったから押さないでって」

 

なにかに気づいた明智が有馬の背中を押してさっさと退散してしまう

 

(くぅ!逃げられた…でも今確かにママの名前が出たような?)

 

なぜアイの名前が出たのか分からず困惑して、とりあえず自販機の前まで進む

 

「全く、急かすから飲み物置いてきちゃったじゃない」

 

「「あ」」

 

忘れ物をしたのか引き返してきた有馬とばったり会う

 

そして冒頭に戻る

 

 

「こんな所で何してるのよあんた」

 

「べ、別に重曹ちゃんには関係ないし〜」

 

「誰が重曹よ!顎殴って脳揺らすぞコラ」

 

「明智と仲良いんですね!」

 

ルビィにとって初めての友達、自信を理解し簡単に手を伸ばし、そして友情を誓った人間が他の子に見せる態度に若干ムカついたルビィ

(何あんたって!こんなちっさい子に普通にそう呼ばせてるとか本当に明智って)

 

有馬にとって子役としての自分しか見てくれない周りの大人と違い、しっかりと有馬かなとして認識してくれる人、

自身のことを先輩と呼び対等に接してくれる

そんな人がフランクに接する小生意気な子に若干ムカついた有馬

(普通にあいつを明智呼び?こんなちっさい子相手にも対等に接するなんて)

 

((まぁ…でも))

 

 

((私の方が仲良いし!!))

 

今ゴングはなった

 

 

「べ、別に仲良くなんてないわよ!まぁ〜私のファンってだけでぇ、あいつから話しかけてきただけだけどね」

 

言い訳みたいに言いながら

 

「へぇ〜明智に先輩呼びされて嬉しいんだ」

 

「別にそうでも無いって、てかあんたはあいつのなんなのよ?」

 

「別に〜先輩には関係ないんじゃないかなぁ〜」

 

わざとらしく呟いてそっぽ向いて

 

「グゥ…そ、そうよねぇ、あいつは私の後輩!なわけだし!あんたとはなんの関係もないわよね〜」

 

「んぅぅぅ!そ、そんなことないし!私明智の友達だからね!」

 

 

 

有馬は元の性格が災いしているため誰これ構わず基本キツい口調になってしまう、ルビィもルビィでも人との距離の詰め方が分からずただ何となくムカついてしまう目の前の先輩に対してどんどんムカムカしてきて

だんだんお互いヒートアップしてきてしまう

 

「と、友達…」

 

「そうですよ〜!私は明智とお泊まりして遊んだこともありますし!」

 

お泊まり!!

 

基本仕事が忙しく学業と仕事のふたつを両立させている有馬にとって友達とお泊まり会なんてものは夢のまた夢!!

 

「お泊まり…わ、私だってあいつの好きな物とか教えて貰えるし!それに!先輩だからぁ何かと私に頼ってくれるって言うか〜!」

 

「た、頼ってくれる…」

 

頼れる先輩!!

 

普段明智はルビィに対してとる態度は年上の悪友!!そして守るべき対象、そんな明智がルビィに対して相談をする機会などない!!

 

そんな2人の火花を散らした戦いなんて物は露も知らず呑気に歩いてくる張本人

 

「あ、いたいたルビィ?お前何行方不明になってんの?ピーチ姫並に消えやがって、僕はマリオじゃないぞ」

 

「ピーチじゃないし!」

 

軽く頭にチョップを叩きつけながら参上する明智

 

「あれ?先輩、ルビィと知り合いなんです?」

 

「ま、まぁ知り合いって程じゃないわよ、今あんたがどれだけ私のことを頼れる先輩って思ってるか話してるところってだけよ」

 

「まぁ先輩は演技の面では天才ですからねぇ」

 

「明智のこと好きなくせに…」

 

明智の背後に隠れてぼそっと呟くルビィ

 

「な、なぁ……そんなんじゃないわよばーか!!」

 

「何が?絶対演技じゃなかったじゃん!」

 

「違うわよ!あれは、私の完璧な演技なの!」

 

「明智!」

 

「あんた!!」

 

「「私とこの子どっちが大事!!」」

 

まるで二股を掛けた男がデート中に彼女と遭遇したかのようなこの現象…いくら天才的な頭脳の持ち主でも完璧な回答など用意出来るはずもなく

 

「えっとぉ…2人とも大事かな?」

 

「これだから男って…」

 

「さいってぇ〜」

 

幼女2人にあらぬ罪で冷たい目線で射抜かれる明智

なんで?僕なんかした?えぇ…なんかめちゃくちゃ泣きたくなってきた…

そんなふうにしょんぼりしているとここでルビィが

 

 

「明智は!ママのこと大好きだし!!!」

 

爆弾を投入した

 

「な!?!?」

 

「ちょ!?ルビィ!?」

 

その発言の瞬間明智はびっくりして慌ててルビィを抑える、その時有馬の脳内では

 

(ぇ…この子の母親?えっとぉ…確か私とアクアが共演した時に2人の母として来てたのは…は!?あのマネージャーね!!)

 

そう考える有馬かな

 

「よし!ミヤコさんが呼んでたぞ!今すぐ行こう!」

 

「ちょ!まだ話は終わってない!ずっとママ相手にやられてるんだからね!明智は!!」

 

「もういい黙れ!お願いだから!」

 

騒ぐルビィをひょいと持ち上げさっさと離れていく明智を見送る有馬

 

 

ルビィを抱えたまま歩く明智

 

「お前さぁ?まぁ、ミヤコさんって勘違いしてたと思うから大丈夫だと思うけどさぁ」

 

「うぅ…私だって言うつもりなかった」

 

普段なら抵抗して降ろさせるが、今はされるがままに運搬されている

 

「やっぱり友達居たな?」

 

「え?誰のこと言ってるの?もしかして重曹ちゃん?」

 

「あれだけ言い合えるなら充分友達だろ」

 

「別に違うし!全然仲良くないから!」

 

何をどう見たら仲良いの!と不貞腐れて

 

「えぇ?僕とルビィがだいたいあんな感じだろ」

 

「でも友達じゃないし!」

 

「はいはいそうやってお互いにいがみ合ってるんだからどうせいつかは仲良くなるよ」

 

「ならないから!」

 

そう否定する明智と絶対に友達なんてならないと、宣言するルビィ

 

そして本来の目的通り話を聞いていたアクアは

 

「あ、あんた!アクア!やっぱりあの子が居るから絶対居ると思ってたのよ!」

 

「えっと、確か重曹を」

 

「10秒で泣ける天才子役!!」

 

お決まりのやり取りをして

 

「今日はなんで来たの?」

 

「明智の演技を見学に」

 

「じゃあまた演技するの?」

 

「まぁ…考えてはいるよ」

 

「良かったぁ…」

 

ほっと胸を撫で下ろして…そして

 

「つ、次は負けないんだからね!」

 

指をさして顔を真っ赤に、取り繕うように

 

「まぁ、機会があったらな…所で普段明智とどんな会話してるんだ?」

 

「えぇ?アクアもあいつと知り合いなの?」

 

「まぁ…ちょっとな」

 

う〜んと頭をひねりながら

 

「まぁ、別に普通よ?演技のことだったり、感情を作る時のイメージだったり、あとは…」

 

普通の雑談なんかも挟むけど〜と言葉を続けて

 

「アイさんに関してもよく話すわよ」

 

「え?ほんとか?」

 

「まぁ一方的にあいつが喋ってくるだけね、ダンスや歌は凄いけど…最近は演技も上手くなってるって、あいつ本当にアイさんのこと好きなのよねぇ」

 

全く、後輩の話を聞くのも大変ねぇ…

なんて呟いて

 

「へぇ…」

 

いいこと聞いた…ニヤッと悪どい笑みを浮かべるアクアに気づかない有馬かな

 

 

そしてアクアの隣にいるミヤコに突然視線を向けたと思ったら

 

「私の後輩のことお願いします!」

 

「え?は、はい…」

 

わけも分からずとりあえず頷いたミヤコ、そして後から合流する明智は必死になってその誤解をとくために頭を回転させ

その様子を面白そうに眺める双子

 

 

車の中後部座席になぜか3人で座り、明智を挟んだ状態で双子が居て

 

「話を聞いたけど明智…有馬によくアイについて話してるみたいだな?」

 

「へぇ〜まぁ確かに重曹ちゃんから聞いた時もママの名前出てたな〜」

 

尋問を受けていた

 

「黙秘します…」

 

「それはほぼ認めてるんじゃないか」

 

「いいから認めなよ、めちゃくちゃママのこと大好きですって言いなよ」

 

「弁護士を呼んでくれ!僕は何も喋らん」

 

双子が何を言おうと黙秘を貫き、誤魔化すために全ての脳のリソースを使う

 

「それよりも、僕の演技どうだったアクア?」

 

(あ、こいつ誤魔化したな今)

 

「まぁ、凄かったよ…有馬と明智だけレベルが違った、不自然を自然に見せる…感情が篭ってたのに自然にサラリと流れる感じ」

 

「僕を驚かせたいんだったら有馬と同じくらいのレベルにはなってもらわなきゃな」

 

「それは…」

 

難しいだろう、明智はなんでもこなせる万能型の天才、そしてその天才に自分よりも才能があると言われた有馬かな、

それと同じくらいの演技をするなんて難しいという次元じゃない

 

(まぁ…あんただったら行けるんじゃないの?)

 

そろそろ…きちんと片付けなければ行けない

 

(なにかにずっと思考を逸らされている感じ…はぁ〜証明できない、でも僕には分かってしまう謎の存在…ずっと僕相手に姿を隠して上手いことやったみたいだな?1回負けた…でももう次は無い)

 

「アクア、カラスって見たことあるか?」

 

「カラス?まぁ見たことはあるけど」

 

「僕見た事ないんだよなぁ、図鑑とかテレビでは見るけど…生で見たことは1度もない」

 

「はぁ?そんなのありえないだろ」

 

「まぁ、ありえないよな」

 

 

 

 

 

 

 

「何適当なこと言って誤魔化そうとしてるの?騙されないからね?」

 

そのままゲシゲシとルビィに殴られながら帰宅

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。