「おーい、……〜!」
「どうしたの、……?」
「実はさ…」
懐古を感じる。
ジジッ
ノイズが入る。
「…………さん、落ち着いて聞いて下さい。貴女のご家族は…」
「えっ…」
絶望を感じる。
ジジッ
ノイズが入る。
「……、アンタはそれでも…」
「当たり前だ、俺達は親友だろ?」
友情を感じる。
ジジッ
ノイズが入る。
「……さん!貴女の弟が見つかりました!」
「えっ!?」
再会を感じる。
「お姉、ちゃん…」
「ッ、……!」
ジジッ
ノイズが入る。
「俺がいた施設の名前は、ホワイトルーム…」
「ホワイトルーム…?」
白部屋を感じる。
ジジッ
ノイズが入る。
「私は、いつかあの施設をぶっ潰す…!」
「俺も協力するぞ」
「ありがと、……」
決意を感じる。
ジジッ
ノイズが入る。
「貴女が……さんですか、お話は伺っております」
「私の事を知ってるの?」
「ええ、貴女の事はツテで味方を集めているという噂で知っています」
「そう…」
「…ところで、チェスのルールは知っていますか?」
頭脳を感じる。
「ッ、コレは…!」
「私の圧勝ですね」
ジジッ
ノイズが入る。
「グッ…コイツ強すぎだろ…」
「あら、その程度?不良って弱いのね」
「野郎、言わせておけば…!」
暴力を感じる。
「ククッ、お前が……か」
「アンタは…ああ、巷で有名な不良、……ね」
「その通りだ。部下が世話になったようだ…な!」
ジジッ
ノイズが入る。
「…おっと。アンタ、それはやめておきなさい」
「えっ?」
「私が買ってあげるから。このヘアクリップでしょ?」
良心を感じる。
「ふーん、アンタの妹が…」
「うん。代わりに買ってくれてありがとう」
「どういたしまして」
ジジッ
ノイズが入る。
「俺が集めた情報によると、ホワイトルームから脱落したヤツらの中で…………とやらと関わってたヤツがココにいるらしい」
「へぇ…接触するに越したことはないわね」
困惑を感じる。
「お前は、誰だ…?」
「私は…
火野有美、ワケあってアンタと話をしに来たの」
シュゥゥゥ
大きなノイズが入る…。
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
side火野有美
…昨日、私の今までの行動を振り返るような夢を見た。
何故かは分からないけど、これから新たな生活が始まるからだろう…多分。
バスに揺られながらそんな事を考えていると、隣から話しかけられた。
「そろそろ着くぞ、有美」
隣の席に座っているのは私の相棒兼親友…七隈千早だ。特技は情報収集。
「分かってるわよ。…それにしても早めに来て良かったわね、おかげで人が少ないわ」
「だろ?だから言ったんだ」
『高度育成高等学校前〜…』
着いたわね。
バスから降りて、私達がこれから通う高校…『高度育成高等学校』の校門の前に立つ。
この学校から卒業した者は就職率100%という、脅威の数値と胡散臭さがある学校だ。
ザッ
私…と隣に立っている千早は、そんな学校の敷地内に足を踏み入れた。
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ーー
ーーー
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ーーーーー
「…ん?知ってるヤツが結構いるわね」
「だな」
新入生のクラス分けリストを見ていると、見覚えのある名前がいくつか載っていた。私と千早はAクラスで…
Aクラス
坂柳有栖
Bクラス
一之瀬帆波
高宮志郎
Cクラス
椿雪
龍園翔
Dクラス
綾小路清隆
…うーんこの。なんか絶妙なばらけ方をしてるわね。
それにしても坂柳が同じクラスね…。
「なんでよりにもよって坂柳なんだ…」
「帆波だったら良かったわね」
…コツン
「何か言いましたか?」
後ろから聞き覚えしかない声が聞こえてくる。
…こりゃ言い訳したら杖でぶっ叩かれるヤツね、痛くないけど。
「えっと…同じクラスよろしくね坂柳?」クルッ
振り返ると、少しむすっとした表情を浮かべている銀髪の少女…坂柳有栖が杖をついて立っていた。
「………まぁいいでしょう。改めてよろしくお願いしますね火野さん、七隈さん」
坂柳とはツテで知り合った相手で、初対面でチェスの勝負を仕掛けられた上にフルボッコにされたのはいい思い出だ。
「それでは、クラスに移動しましょうか」
「そうね」
スタスタ…
見覚えのある理由については、回想部分を考察して頂くとある程度分かると思います。
次回もよろしくおねがいします。