ようこそ復讐者のいる教室へ   作:Lcrcl (エルマル)

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よく考えてみると、Aクラスだけじゃなくて学年全体の動き方が変わりますねコレ。


無人島試験③

side火野有美

 

リーダーは橋本に決定した、先生は『HASHIMOTO MASAYOSHI』と刻印されたカードを渡した。

 

「結局、なんで俺を選んだんだ?」

 

「…気になるな。何故だ火野?」

 

…流石に分かるワケないか。

 

「このカードの『持ち方』を説明するわよ?」スッ

 

『持ち方?』

 

私はカードをとある方法で手に持つ。すると…

 

「…なるほど、そういう事か」

 

「中々いい作戦だな」

 

2人は納得してくれたようだ。

 

タタッ

 

「葛城さん!お前ら!いい場所があったぞー!」

 

先に辺りを偵察しに行ってた戸塚が帰ってきた。

 

「結構近くに大きめの洞窟があった。いい拠点になるかもしれねぇ!」

 

…巡回中に見た洞窟は、確かに大きかったわね。

 

「行って見ましょ、急ぎ足で」

 

ダッ…

 

ーーーーー

ーーーー

ーーー

ーー

 

クラスメートは千早に任せて、私、葛城、戸塚、橋本の4人で洞窟の前まで来た。

 

「ここっすよ、葛城さん」ビッ

 

洞窟の中はしっかりとした構造になっていて、雨が降っても問題無さそうだった………ん?

 

「(誰かいるわね)はい、橋本」ポンッ

 

私は持っていたカードを橋本に渡し…

 

「私がリーダーってバレたら終わりだから、登録するフリをしてなさい」

 

普通の声でそう言った。

葛城や戸塚は私の思惑に気付いたようだ、結構勘が鋭いわね。

 

「…だがリーダー本人が行かないと占有は出来ないんじゃなかったか?」

 

葛城がそう言う。

 

「確かにそうだったわね、行ってくる」タタッ

 

…ピッ

 

私が洞窟に入って少ししたタイミングで、橋本が占有を済ませた…よし。

 

「んじゃ、帰ってクラスに伝えましょ」

 

「だな!」

 

スタスタ

 

私達は踵を返してクラスメート達の所に戻った。

…見てるヤツに対しては、そうね。

私は適当な砂利を拾い…

 

ピンッ

 

ソレを視線を感じる方向に弾いた。…ちょうど顔に当たるスレスレの所を狙って。

 

…ズドッ

 

砂利はそのまま相手の顔の横を通り、地面に落ちた。

 

「………!(火野にバレたか、コレはまずい)」

 

いるのは…綾小路と、山内と…佐倉かしら?多分グループ行動でもしてるのね。

 

「どうした火野?(気にしすぎない方がいいぞ)」

 

「あ、ゴメン。今行く」タタッ

 

ーー

ーーー

ーーーー

ーーーーー

 

あの後私達は無事洞窟内で仮説トイレやテントを設置し、まともな拠点を作ることができた。

…午後8時の点呼を終えた、その夜。

 

ザッ、ザッ

 

私は1人で浜辺に来ていた。

 

「ん?」

 

どうやら先客がいたようだ。

 

「…火野か」

 

「綾小路…何してるの?」

 

いたのは綾小路だった。海の方を見つめてじっと立っていた。

 

「ちょっと1人になりたくてな」

 

「ふーん…」スッ

 

ま、私はココに来た目的を果たすけど。

適当な場所で胡座をかいて、目を瞑る。

 

「……瞑想しに来たのか?」

 

「ええ、落ち着くような場所だから」

 

ザザーン…

 

数十秒間、沈黙が続く。

波の音が聞こえる。

 

「…質問があるんだが、いいか?」

 

「?」

 

「お前は…何故ホワイトルームを潰そうと目論む?」

 

「……………親を殺され、弟を誘拐されたの。…まぁ、弟は帰ってきたんだけどね」

 

自身のトラウマを言うのは、正直辛い。

 

「(親、か)…そうか「でも、ソレだけじゃない」…他に理由があるのか?」

 

「ええ…私がホワイトルームについて知った時、もちろん復讐心もあったでも同時に、こんな感情も出たのよ…『こんなものは存在してはいけない…何が何でも止める必要がある』ってね」

 

「……?」

 

綾小路はワケが分からないような表情をする。そりゃ、まさか2つめの理由が使命感なんていうショボいものだとしればそうなるわよ。

 

「可笑しいでしょ?でも事実なの。私はこの2つの理由でホワイトルームを潰そうとしてる…その為に中1の時から色んな人達のツテを手に入れたり、身体能力を鍛えまくったり、ホワイトルームの情報をひたすら集めたりした」

 

「…そうか(それがこの女…火野有美の目的か)…もう1つ、質問がある」

 

「言ってみなさい」

 

「お前のその身体能力…ソレを使う目的は分かっているが、一体どうやって身につけたんだ?」

 

…うん、気になってしょうがないような表情をしてるわね。

 

「人間には無意識なリミッターが付いている…って事は知ってるでしょ?ソレを一時的な外すの」

 

「…だがそんな事をしたら「体が壊れる…そう言いたいんでしょ?」…その通りだ」

 

「私は…敢えてその反動を狙ってるのよ」

 

「何?」

 

さっきの質問に対する私の回答の時よりもワケが分からなそうな表情をする綾小路。

 

「私はリミッターを外し、動く→ちょっと体を壊す→休養→再びリミッター解除→再び体を壊す…を繰り返していく内に、肉体がリミッター解除された状態に慣れ、この身体能力を手にしたの。ちなみにコレをやり始めたのがツテ集めより前の小6からね」

 

「………お前は、バカなのか…?」

 

バカ…か。

 

「そうかもね。でも私はバカだったからココまで強くなった」

 

「そうか…」

 

ザザーン…

 

波の音が聞こえる。

 

「…所で、綾小路」

 

「?」

 

「アンタ…1度私と手合わせしない?アンタの力がどれ程のものなのかをハッキリさせておきたいの」

 

「…いいだろう」スッ

 

ザッ

 

私達は少し距離を取ってから構え…

 

「……ッ!」ドッ

 

しばらく拳を振るうのだった。




有美の鍛え方…かなり脳筋ですね、流石です。

次回もよろしくおねがいします。

1番投票が多かった人は確定で有美の弟子(のようなポジ)にします。

  • 白波千尋
  • 綾小路清隆
  • 松下千秋
  • 戸塚弥彦
  • 椿雪
  • 伊吹澪
  • 山田アルベルト
  • 須藤健
  • なし!
  • むしろ有美が弟子
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