毎週5000字ノルマにしまーす。
投稿遅れてスミマセン。
side綾小路清隆
「………」
船上試験が開始した次の日、オレは少し運動しにトレーニングルームに来たが…先客の超人がいた。オレでも超人としか言わざるを得ない存在だ。…今そう思った。
「19991、19992、19993…!」ググッ
片手で逆立ちして足に20キロの重りを付けながら、その状態で腕立て伏せ20000回をしようとしている女性…火野有美だ。
「19999、2、万…!」
どうやら達成したようだ。1回2秒掛かるとして…ざっと11時間やってるぞ、この女。本当に人間か?」
「失礼な、一応人間よ!というか流石に休憩とか挟んでるわよ」
どうやら心の声が漏れていたようで、火野はオレの発言に対し不満そうな顔をしている。
「…一応訊くが、何回ごとにだ?」
「5000回」
結局バケモンじゃねーか。さらっと言う事じゃないんだぞ?オレでも出来るか言われると分からないって言うレベルだ。…そういえば。
「話題は変わるが、お前は優待者じゃなかったんだろ?」
「敵に訊かれて答えるとでも?…まぁ言うけど。違うわよ」
だろうな。オレは今日の朝メールをチェックし、優待者じゃない事を確認した直後に櫛田かはメールが来たんだ。
『私が優待者だよ』
そんな文章と共にメール画面の写真が送られてきた。だから証拠はある。
「で、アンタは法則を見出せたの?有栖はもう少しで確定できるって言ってたけど」
どうやら坂柳はほぼ核心をついているようだな。…だが。
「ソレはもうできた」
今回はオレが先だったな。
「…!!」
火野はソレを聞いて驚いた表情をしたが、その直後にニヤリと笑う。
「やるわね。でも…アンタはクラスメートに説明して理解させる必要がある」
「…確かにそうだな」
オレはまだその段階が終わっていない、なんせ法則を見出せたのは30分程前だからだ。その直後に平田に連絡したが…
『後で説明して貰えないかい?』
というメールが来た。試験が始まる少し前に会って説明するつもりだ。
「その無表情から察するに、どうやらソレが終わるのも時間の問題ね」ぐいっ
…どうやって無表情から察してるんだ?読み取るものが無くないか?
「ま、いいわ。また後でね綾小路」スタスタ
「ああ…」
火野は足の重りを外して軽く体をほぐすと、トレーニングルームがら出て行った。恐らく坂柳に会いに行くのだろう。…手がかりを見つけるまで徹夜するのは少ししんどかったが、おかげで坂柳たちと同じ土俵に立てた。それに…色々と対策も考えている。
「この試験は、オレ達が勝つ」
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side火野有美
綾小路が既に法則を見つけていることを有栖に伝えると、彼女は何かに勘付いた表情をした。
「…なるほど、清隆くんは今回の試験に本気で挑んでいるようですね」
「ええ…アンタは見つけられたの?」
「はい、ついさっき…後は該当するであろうクラスメートに連絡するだけですね。しかし先越されるとは…清隆くんが寝る時間を惜しんで法則を見つけだしたか、協力者がいるかのどちらかでしょう。私は後者だと思いますが、肝心の協力者が思いつきませんね……そうすると前者かもしれませんね」
「ふーん、でも協力者ねぇ…」
いるとして、櫛田や平田だったとしてもこんなに早く法則性を見つけだすことはできなかったハズ。一応高円寺がいるけど…どうやって協力するのよ?
「とにかく、恐らく今日の話し合いで決着がつきそうですね」
「そうね…早めに優待者を特定しておかないと、私達は大ダメージを受けるわよ?」
「ええ。ですから協力して下さいね有美さん」
「了解」
その後私たちはクラスメートに電話したり法則を確認したりで忙しかったとさ。
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1時まで10分前。私と有栖は既に指定の部屋にいた。
「少し早く来てしまいましたね」
「まぁいいじゃない、どうせヒマだったんだし」
「…それもそうですね」
私は…後でやる予定の太鼓をイメトレしておこう。
ー10分後ー
その内全員が集まり、グループディスカッションが始まった。
「お互いの名前は…もう知ってるね」
でしょうね、全員知ってる人だし。
「早速私から貴方たちに質問ですが…この試験、『どういう風に』終わらせるつもりですか?」
いきなり核心を突いてるわね。まぁ、他に話す内容が無いからしゃあないんだけど。
「…どういう事なの?」
困惑した顔で堀北が質問する。周りを見ると予想通りの質問だったかのような顔をしてるから、恐らく堀北は綾小路とかから何の説明も受けてないわね…可哀想に。
「ココにいる大半が、この試験における優待者の法則性を見出しているでしょう。そこでどのようなタイミングで仕掛けるかを質問しているのです。分からないのですか?」
有栖が少し煽るような口調で堀北に回答する。
「法則性ですって…!?」
やっぱり教えられてないようね。お労しや堀北。
「…綾小路、アンタ教えてないの?」
「見当たらなかったからな」
うわぁ…スマホがあるっていうのに。
「…それで、貴方たちはどうするのですか?」
有栖が回答を促すとすぐに…
『今日中に終わらせる』
綾小路、帆波、翔が同時にそう言った…うーんこの。
「正気か一之瀬?法則性が間違ってるかもしれないんだぞ?」
神崎が少し焦りながら帆波に話しかけた。
「そうかもね…でも、他クラスも法則性を見つけ出していて私たちだけ答えないって手はないんじゃないかな?」
「……それもそうか」
帆波に諭された神崎はそこで黙った。
「んじゃ、今回の試験は実質的な早押しクイズになったワケね」
「そうなるな」
私の発言に葛城が賛同する。
…マジでどうしろと?メールを送る時にラグでもあったら負けるじゃない。
「…オレから提案があるんだが」
『?』
全員の視線が綾小路を向く。
「早押しクイズなんてしたら通信不良で試験に負けるなんてこともあり得てしまう。公平性を重視して別の形で決着を付けないか?」
「そりゃいい提案だな、賛成だ」
速攻で翔が賛成する。
「…私も賛成ね。学校側には少し悪いけど」
本来法則性を見つけ出したクラスが勝つハズだった試験が、全クラス法則性を見つけてしまった上に、別の形で決着を付けるんだから趣旨がぶっ壊れてしまうしね。
「待ちなさい、それは看過できないわ。綾小路くん、今すぐ意見を取り下げなさい」
ここで堀北が綾小路に止めるよう命令する。成長はしてないみたいね。
「…何だ堀北、清隆の意見に文句でもあるのか?」イラッ
再び出しゃばっている堀北に対して志郎は少し苛立ちながら質問する。
「ええ、ありもしない法則性などを言って試験の趣旨を破壊してるわ」
堀北の発言に対して志郎はポカーンとした顔をして…
「ありもしないって…お前が知らないだけだろ」
秒で論破した…ウケる。
「じゃあその法則性を今すぐ説明しなさい」
今度は志郎に命令する堀北…で?それで志郎は?
「いやいや、敵に教えるワケないだろ?」
「ブフォッwww」
正論を言ったwww
「有美さん、笑いすぎです」
「ゴメン」
んで、堀北は…
「〜〜ッ!」
正論で言い返した志郎に対してかなりイライラしてるようね。
「堀北はさておき…清隆、何で決着を付けるつもりなんだ?」
「それは……
ババ抜きだ」
…は!?
『結局運頼みか!?』
大半(未だ憤っている堀北と、知っていたのか呆れた目で見ている櫛田)以外がそう突っ込んだ。
「ソレは流石におかしくないかい!?」
「……?何がだ?」
平田の意見を理解できない様子の綾小路。
「このグループのメンバーそれぞれの実力を考えると、コレぐらいしか公平に決着を付けられるものが思い付かなくてな……おかしかったか?」
むぅ…そう言われると代案を…そうだ。
「太鼓の達j「却下。テメェの実力が桁違いだろうが」…ぬぅ」
ダメだったわ…そりゃそうだけど。
「綾小路、ババ抜きをするとしてどのようなルールで行うつもりなんだ?」
「各クラスから同人数ずつ集まってババ抜きをして、上がった順に2グループ分試験の回答ができる形式だな。12グループあるから6人目が上がった時点で終了だ。人数的に各クラス3人ずつの合計12人でやった方がいい」
「なるほど…充分公平性のあるルールになっているな」
私もそう思う。もしかしてトレーニングルームで私に会った時、既に考えていたのかしら?(そうです)
「…綾小路くん、イカサマはありなのかな?」どーん
「一之瀬!?」
とんでもない質問をする一之瀬…しかし。
「ノーコメントで」
回答はなかった…お互い絶対にやるつもりね。私も手段として考えておこうかしら。…公平性のカケラもないけど。
「それで、いつするんだ?」
「そうね…今夜の8時ぐらいにする?反論は…ないようね」
全員(堀北を除く)がそれでいいような顔をしている。
「じゃあ決まりね……で、残り時間何する?」
「適当に喋るだけでいいんじゃねーか?」
よし、そうしよう。
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グループディスカッションが終わり、私と千早と有栖の3人は集まって情報交換をしていた。
「…ソレ、本当に綾小路が言ったのか?」
「ええ」
「マジか…」
綾小路がババ抜きを提案したと千早に伝えると、かなり驚いた。
「入学当初のアイツだったら絶対そんな提案しないよな。何かしらの方法で確実に勝ちにいく」
「彼の心境に何らかの変化があったのでしょう」
そうでしょうね。有栖に負けたことで刺激があったんでしょ、多分。
「それで、どうやってババ抜きに勝つつもりなんだ?イカサマか?」
「一応、ね。でも私はそういう事するのが下手だし、有栖に任せるわ」
「任されました。しかし、私達がするとなると質問をした一之瀬さんや清隆くん達もするでしょう」
「むしろイカサマ前提みたいなモンね」
公平性とかは建前ね。
「あ、そういえば千早のグループディスカッションはどうなったの?」
「グループで俺が1番知名度があったから、俺主導でディスカッションが続いたんだが…ずっと平行線だったな。どの結果にしようかって考えたり、優待者はお前だろって押し付けたり」
うわぁ…
「お疲れね」
「ホントにな…後少しで法則性をバラす所だった…というのは冗談だが、とにかくしんどかったな」
「でも良かったですね、2回目のディスカッションはないのですから」
「ああ…でも頼むから勝ってくれよ?」
「もちろんです。…そういえば、相談があるのですが」
相談?
「最近、起床した直後などに妙な浮遊感を感じるんです。床に足を付けられないような…でも体勢は崩れない、そんな感覚が。他にも届かなさそうなものが手に引きつけられるように届いたり…何か違和感があるのです」
「違和感、ねぇ…」
起床した直後の浮遊感なら、頭に昇ってた血が一気に下ったときの感覚って捉えられるんだけど…手に引きつけられるって。
「フォースでも習得したの?それともサイコパワー?」
「…分からないから訊いているんですが?」
そうだけども、ねぇ?
「気にしない方がいいんじゃないか?有美とかいう身体能力がバグってるヤツがいても、流石に念力のようなそんなモンを使える人がいるとは思えないし」
おい。私の身体能力は確かに異常だけど、流石に私より上の人はいるわよ…多分。
「そうですか…それもそうですね。相談に乗ってくれてありがとうございます」
仮に有栖が本当にそんなものに目覚めてるとしたら…色々と面白くなりそうね。
「じゃ、8時までヒマだし太鼓でもやってくる「ちょっと待って下さい」…?」
「イカサマの練習をしたいので七隈くんと実験台になって下さい」
「ええ…?」
ー
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side綾小路清隆
サッ
「…気付いたか?」
「えっ、何かしたの?」
オレは櫛田、平田と3人でイカサマの練習をしていた。初めは平田が反対していたが…cpの差という現実を突きつけると協力してくれることになった。
「このカードを一瞬だけ二枚重ねにして袖の中に移動させた」スッ
「うわぁ…ソレは気付けないよ。もう充分練習したんじゃない?」
「いや…まだバレるかもしれない。櫛田が正面から見ているから分からなかっただけだ。次は隣と、斜め前に来てくれ」
「…この辺?」
「そこでいい。またババ抜きをするぞ」
そしてまたババ抜きが始まった。
イカサマはいくつか考えた方がいいしな、別のをやろう。
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side火野有美
午後8時。
「ククッ、俺達Cクラスが勝つ」
「それはどうかな?私達Bクラスも負けないよ?」
指定してた部屋で翔と帆波が火花を散らせていた。
そこに綾小路達Dクラスが来た。案の定堀北はいない。
「…全員いるようだな。じゃあ始めるか」
トンデモないババ抜きが、始まろうとしていた。
堀北はアンチにしようか迷ってます。でも株上げイベントも思いつかない。
有栖については…うん、触れないでおきます。
さて、カオスなババ抜きはどうしようか。
次回もよろしくおねがいします。
どれぐらいの情景描写が欲しいですか?
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適当に
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少し詳しく
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詳しく
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とても詳しく