一応他の回も書くかも知れませんが、俺の気分次第ですね。
side火野有美
ピンポーン…ガチャッ
「どちら様ですk……え?」
ドアベルを鳴らすとすぐドアが開く。中から出てきたのは黒髪の少年だった。…この子が私の弟、火野有太だ。
「姉さん?何で…」
「あー、事情は中で説明していい?」
「あ、うん」
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「そっか、みずきに会いに…それに綾小路先輩も来てるのか。もしかして仲間に引き入れたのか?」
「ええ、有栖がチェスで負かしたの」
それを聞いた有太は目を丸くした。
「……マジで?あの綾小路先輩を負かしたのか?」
「観戦してたけど、かなりの接戦だったわよ。有栖が覚醒しなければ普通に負けてただろうけど」
「覚醒?まるでアニメのワンシーンだな」
「ホントにね…ま、それはいいわ。それで本題なんだけど…」
私はさっきと打って変わった真剣な表情で、有太に問うた。
「最近どう?ホワイトルームのヤツらに会ったりしてる?」
仮に刺客が有太を狙ってるとしたら………殺─
「やめろ姉さん、殺気が漏れてる」
「…ッ、ゴメン」
「安心してくれ、みずきと一緒に過ごしてるから刺客が来ても速攻で追い返せる。……それに、俺は脱落したとはいえホワイトルーム生だぞ?ある程度は戦えるぜ」
「そう…」
心配だったけど、追い返せてるならいい…のかしら?
…あーヤバい、刺客が来てたらブチギレてたかも。刺客に。
「あ、そうだ。実はな」
ゴソッ
有太は部屋の隅にあるタンスから書類を引っ張り出した。
内容はとある精神病院の患者リストのようだ…あれ?
「コレ、アンタが入院してた病院?」
「うん…最近、元ホワイトルーム生に会ってメンタルセラピーをしてるんだ。姉さんが椿先輩の精神を治した時みたいに」
メンタルセラピーねぇ…
志郎は元からホワイトルームを出たがってたから良かったものの、雪はね…初めて会った時この世の終わりみたいな…それこそ私が両親と有太を失った時のような顔をしていたわ。
思い出すだけで憂鬱になる。
「今のところの結果は?」
「上々かな。何人か人並みの生活が出来るくらいには回復できてるよ」
「へぇ……やるわね。流石私の弟だわ」ポスッ
右手を有太の頭に乗せてわしゃわしゃと撫でる。すると有太は照れ臭そうにしながら私の腕を退かした。
「ちょっ、止めてくれよ。もう小学生じゃないんだぞ」
「私の弟である限り止めないわよ」
……………。
「所で、アンタ個人に頼みたい事があるんだけど」
有太の頭から手を離し、話題を変える。
個人という単語を聞いて有太の表情が少し固くなる。
「あ、別に大した事じゃないのよ?ただ…コレを持ってて欲しいの」
スッ
私が出したのは……一枚の紙。内容は、入学してから千早が集めたとある人物の情報。因みに誰の事かは書かれていない…情報が箇条書きでずらっと書かれているだけだ。本人から許可は取ってない、どうせ知ってるだろうし。
「コレって…!?」
内容を見た有太は驚愕していた。心なしか顔が青ざめている。
「どうやら見当が付いてるようだけど、誰の事かは想像にお任せするわ。…アンタに頼みたい事は、そこに書いてある情報を私の合図を受け次第捨て垢でネットに流すこと。それだけよ」
「それだけって、大した事だろ!?それにこの情報、下手しなくても…「有太」─!?」
「頼むから」
私の目はハイライトを失っていた。そんな目で有太をじっと見つめている…無論、無表情で。
「いいわね?」
「………ッ、分かった」
「ゴメンね?でも必要な事なの。ホワイトルーム、ひいては綾小路篤臣を確実に潰すためにはね……じゃ、ちょっと私の部屋を見てくるわ」ガタッ
…流石に、無茶な頼みだったかもしれないわね。
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先程、特殊な──が観測されました…
確実に未発見のものです…室長、こちらを。
─………。
やはり、天然の天才たるものには勝てないのか?
成るべくして成った、と言っても過言ではない。
疑惑なんてあるはずもなかろう…
あの男に悟られてはまずい、一刻も早く彼女を戻せ。
了解しました、今すぐ──
少なくとも今の記録は、この世では物理的にありえん。
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side坂柳有栖
有美さんが部屋を出てしばらく経ちました…恐らくまだ弟さんと話していることでしょう。
「折角有美を待っててヒマなんだし、明日の観光ルートを決めておかない?」
「そうだな、そう言えば決めてなかった」
一之瀬さんの提案で、思い出しました…そういえばプチ旅行のような事をしている筈なのに(七隈さんと有美さんの)実家に帰るのと水村(みずき)くんに会うことしか考えてません。コレは一大事です、清隆くんの思い出にする為にも綿密な計画を立てましょう……!
(と、全部心の中で叫んでおります)
「じゃあ、まずは…」
「名所とか周るのはどう?」
「えっと、具体的には?」
「………ゴメン、分からないや」
「」(゚Д゚)
雪さん…これまで余り外を見てないのが響きましたね、ドンマイです。それはさて置き、私も考えておかなくては。
まず、清隆くんが感情に目覚めそうな場所は…思いつきませんね、行動で目覚めさせるならまだしも場所は…諦めましょう。一旦楽しめそうな場所を提案するとします。
「坂柳さんは行きたい所とかあるかな?」
「無難にスカイツリーとかどうでしょうか?高所恐怖症でもなければ楽しめると思います」
「本当に無難だね…でも良いと思う!」
一之瀬さんはそう言いながら手元のメモ帳に何か書きました。恐らくルートを組んでるのでしょう。
他に行けそうな所は…
ーーー
行き先もかなり決まり、今はルートを組んでいる最中です。大体は東京の都市部を周る感じでしょうか。出来れば記念写真などを撮る際に清隆くんの腕に抱きついて…いや、それは少し後にしましょう。先に偶々そうなったかのように手を繋ぐ事からです。次に──
ピンポーン
「あ、ちょっと行ってきます」
そんな事を考えているとドアベルが鳴り、それに反応して七隈…千代さんが部屋を出ました。有美さんが帰って来たと思うですが…
『ええっ!?自分から来たの!?』
驚いてるような声が聞こえて来ますが…まさか。
ドタドタと音を立てながら部屋に入って来たのは…金髪のいかにも不良っぽそうな格好をした男でした。
「おうおう、大集結してんじゃねぇか。久々だな?」
「…みずき!」
そう、この人が水村みずき…くん、『氷華組』組長の一人息子です。
「まさか自分から来るとはね…私に殴られに来たのかな?」
一之瀬さんが妙に嬉しそうにしながら拳の骨を鳴らしています…Bクラスの方々が見たら気絶するかも知れませんね。
「誰がアンタに殴られに来るかy、うおっと」サッ
「帆波、そこまでにしとけ。…てか未だに根に持ってたのかよ、『ピンク牛ババア』とか言われまくったの」
龍園くんが一之瀬さんを制止します…水村くんそんな事言ってたんですね、それは一之瀬さんがキレるのも納得できるでしょう。
「…そういや、有美の姉御は何処だ?翔の兄貴に呼ばれて来たが、いねぇじゃねーか」
「そろそろ帰ってくると思うぜ?待ってる間にそこの3人と自己紹介でもしてな」
龍園くんが指差した先には清隆くん達がいます…完全に空気と同化していました。
…有美さん、早く戻って来て下さい。
設定上、有美と千早の家は東京の郊外にあります。本来は福岡にする予定でしたが…都合上ボツに。
さて、今度のアンケートは結構重要です。
一年編で一旦区切る予定なんですが、「完結」としても良いか、というものとなっております。
他に書きたい小説がいくつかありまして…それらを書くために一旦完結させたいのです。
一応、二年編以降も書く為に構想はガッツリ練ってます。
ご協力よろしくお願いします。
次回もよろしくおねがいします。
一年編で完結として良いか
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良い
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良くない
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いつか二年編を書くなら良い
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結果だけ見る(作者の判断に任せる)