side火野有美
ペーパーシャッフル試験の数日前。私は帆波と焼肉を食べていた。
「白波から聞いたわよ?ペーパーシャッフル試験は基本的に指示を出さないって」
「うん」
「どうしてなの?」
特別試験で手を抜くって言ってるようなものよ?
「私の本性(?)を知られた今はそうでもないんだけど、特に無人島試験とかは私や志郎のワンオペだったんだよね。だからココで一旦私が指示を出さない事によって…」
「自立を促してる、と」
「そうそう。まぁ体育祭でBとCが逆転したからね、躍起になってるよ~。フフッ」
「やる気が出そうなものね」
「ま、私が居ないから結構苦戦してるようだよ?いやぁ楽しいね、部屋開けて『調子どう?』って言うの」
「………」
Sを隠さなくなってるわね、うん。
「あ、そういえば私…昨日千尋ちゃんと2人で出かけたんだ」
「!?」
行動早くない、白波!?
「そ、それで?」
「前々から千尋ちゃんが私ラブなのは知ってたけど……何というか、気持ち悪い感じじゃないの。むしろ一緒にいて、心が満たされるんだ」
「(良かったわね)」
「それでさ…気を抜いたら、落ちそうになるんだよね」
「ほーん…」
コレは案外早く落ちるかもしれないわね。
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
数日後、ペーパーシャッフル試験本番。
各クラスの 問題作成→受験はこんな感じだ。A→D→B→C→A
つまり私達はC…帆波のクラスが作った問題を解く。帆波なし(志郎も一応ほぼ干渉してないらしい)の状態でどれだけやれるか見ものね…私は勉強メインじゃないけど。
「それでは期末試験、開始!」
問題は…なるほど、学力が自称上の下くらいの私からすれば結構歯応えのある内容ね。
いつもより平均点が5、6点下がるかもしれないわ…相当試行錯誤したんでしょうね。
「(有栖が作った国語の問題、点が低くなる予想だけど…)」
どうなるのかしら?
ーーー
side櫛田桔梗
坂柳さんが作ったと思われる国語の問題は、まさかの大問1つだった。
その大問が…文学。学力が低めの生徒が多い私達Dクラスを的確に突いた分野だ。
「(ッ、コレって──!)」
ジャンルは、まさかのアクション。しかも読むと引き込まれるような文章構成で、試験中である事を忘れるような面白さがあった。
「(私は大丈夫だけど、コレは…)」
点数がかなり下がるかな。
ーーー
最後の教科が終了し、後は結果を待つだけとなった。
はぁ~疲れた。帰らずゲーセンで太鼓しよ…
「どうでした?」
「そこそこ難しかったわね」
「ですね。一之瀬さんの居ないCクラスでココまでやれるとは『プルル』…清隆くんから電話ですね」ピッ
『坂柳、国語の試験…アレは何だ?』
強めのトーンで話す綾小路。いやどんな問題作ったのよ…
「何だ、とは?」
『そのままの意味だ。…何だ、あの引き込まれるような文章は!?オレも思わず熟読してしまったじゃあないか!』
…あー、なるほど。アレかぁ。
「ふふっ。楽しんで頂けましたか?」
『楽しめた。だがそのせいもあってか別ベクトルの難しさがある試験だったな。それに主体は文学でも論理、古文、漢文、実用がしっかり入っていたのも総合力を問われる問題として評価できる』
「ソレは良かったです。作った甲斐がありました」
『…所で、原作はなんだ?是非買って全編を読みたい』
「ありませんよ?」
『…なに?』
「私の自作です」
「中2ぐらいに書いて千早に賞賛されてたわね」
『なん…だと…!?』
あのクオリティで原作が無いと言われたらそりゃ驚くわよね。
『坂柳!今すぐ続編を書け!そして芥川賞に出すんだ!』
「気が向いたらやりますよ…では」
プツッ
「……何の話してたっけ?」
「解いた問題についてですよ」
「そうだった」
そろそろ綾小路のキャラがぶっ壊れてきましたね。
次回もよろしくおねがいします。
Eを作って!
-
EEEEE
-
E
-
EEE
-
E
-
EEEEE