ようこそ復讐者のいる教室へ   作:Lcrcl (エルマル)

54 / 80
この小説の主題を考えると、書かないワケがないですよね。


Los Desperados

side火野有美

 

「………」

 

千早から、とあるヤツが来校したという情報が来た。

 

「…潰す対象、一目見てもいいわよね」

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

ーーーー

 

 

 

ーーー

 

 

 

ーー

 

 

 

 

 

 

side綾小路清隆

 

今、オレは糞親父……綾小路篤臣と相対している。

ヤツはオレを逃がした松雄を罰そうと動いたようだが、ある勢力によって失敗したらしい。

……恐らく有美が裏から手を回したな。

松雄の話を終えた糞親父はホワイトルームに戻れと言ってきた。

 

「断る。あんなクソのような施設に戻るハズもない」

 

「……戻るつもりはないか。あの1年、いやこの数カ月の間に一体何があったのだ?」

 

「教えるつもりはない。それに…今の内に帰った方が身の為だぞ?」

 

「ッ……火野有美か!?」

 

…驚いた。

 

「まさかそこまで動揺するとはな。ただ1人の小娘相手に大げさじゃないか?」

 

「ヤツは、あの女は…元々ただの無能だったガキが、ホワイトルームを潰すという執念だけで一歩手前まで来ている。我々のカリキュラムを遥かに上回る成長性でだ…!」

 

先ほどまでと打って変わって、糞親父は怒りに震えている。

 

「清隆、さっさと退学を受け入れろ。さもなくば──」

 

「失礼します。お茶を持ってきました」

 

何かを言いかけた糞親父は、部屋の外の声により遮られる。

 

「…誰だ、お茶を頼んだ覚えは──」

 

 

 

 

 

ドゴォ─ン!

 

 

 

 

 

部屋のドアが蹴破られ、入って来たのは。

 

「見つけたわよ、綾小路篤臣」

 

「───!?」

 

有り余る殺意で糞親父を睨みつける、火野有美だった。

 

「こうして見ると、やっぱりと言うべきかしら………小物ね、お前は」

 

「貴様、何故ココに、俺の来校は内密なハズだ!」

 

「ウチにはクソ程優秀な情報部がいてね……さて」

 

「ッ!」

 

火野は一層殺意を強める。

 

「清隆は私の『友達』なの。そしてある意味、ホワイトルームの1番の被害者」

 

名前呼び…?

 

「…何が言いたい」

 

「お前が私の両親を事故と見せかけて殺した事や、可愛い弟を攫ってホワイトルームにぶち込んだのはこの際追及しない。でも………友達である清隆に手を出してみろ。お前の首が飛ぶのを早めるだけだぞ?」

 

ゴォッ…!

 

何だ、この殺意は。オレに向けられてもいないのに、息が苦しい。

 

「(それ程に糞親父を恨んでいるのか…火野、有美…!)」

 

「──」

 

「恐怖で動くことも出来ない、と。一層小物感マシマシじゃない、反吐が出るわ。こんなハゲた野郎に父さんと母さんを殺されるなんて…」

 

「貴様、言わせて置けばッ!貴様さえ居なければ、俺の計画は成功していた!貴様さえ──ッ!」

 

持ち込んでいたのか、糞親父は拳銃を取り出し…火野に向け発砲した。

…しかし。

 

 

 

「……大した事ないわね」

 

火野は額に当たった弾丸をものともせず、平然としていた。

 

「な…ば、化け物め…!」

 

「化け物で結構、お前を潰せるならね………お前は今、必死だ。必死こき過ぎて血迷い、監視カメラの有無を確認せず拳銃をココで発砲するレベルでね。……帰るならさっさと帰れ。さもないと…今、お前が立っている所に血溜まりが残るぞ?」

 

弱まっていた殺意をもう一度強め、火野は警告する。

 

「クッ……クソォッ!今に見てろ、貴様を必ず潰してやる!」

 

三流悪役のようなセリフを吐き捨て、糞親父は部屋を去った。

…監視カメラがあったとしても、さっきの証拠は消すだろうな。

 

「火野…いや、有美。何故ココに?」

 

「千早が目撃してね。折角だから脅してみようと思って、理事長に頼んだわ」

 

「理事長に?よく許可されたな」

 

「ちょっと繋がりがあってね……清隆。アンタがアイツの所に戻りたがらないのなら、全力で協力するわ」

 

「……ああ、ありがとう」

 

有美が味方で……本当によかった。




Last Breath Inc.

余談:蹴破ったドアはちゃんと弁償した。

次回もよろしくおねがいします。

誰?(答えはその内出る)

  • 椿雪
  • 火野有美
  • 一之瀬帆波
  • 龍園翔
  • 高宮志郎
  • 綾小路清隆
  • 高円寺六助
  • その他
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。