side火野有美
風呂で何故か私の性癖がヤバいと勘違いされた後の就寝。
少ししてからまたこっそり外に出る…が、今夜は千早とアポを取ってない。
寝る前に少し鍛錬しようと思ったのだ。
「…ちょうどいい岩があるわね」
木をへし折ったら環境破壊でアウトだろうけど、岩…それも何の変哲もないヤツだったら大丈夫でしょ。
「フッ!」
岩に拳を叩き込む。すると亀裂が走り、岩は粉々に砕けた。
「ん~、脆かったか。もーちょい頑丈な岩があればいいんだけど」
頑丈じゃなくても重いならソレを持って腕立て伏せとかできるわね。
「今夜は岩探しにしゃれ込もうかしら…」
ーーー
数十分の探索を経て、やっと重い岩を見つけた。
「重さは……1トンぐらい?」
もっとあるかもしれないわね…よし。
ゴゴッ
「コレ、をっ、背負っ、てぇ……!」
岩を背中に乗せ、私はうつ伏せになる。
「腕立て伏せ…300回やろう」
1………2………
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
side一之瀬帆波
「丁度いい涼しさですね!」
「でしょ?寝る前に当たると快眠できるんだ~」
2年Aクラスの朝比奈先輩と一緒に夜の散歩をしている。
「…ん?」
「どうかしました?」
「何か、聞こえない?ゴゴゴッて、何か…岩が動く音?」
そう言われたので少し耳を澄ますと…確かに聞こえる。
「行ってみます?」
「そうしよっか」
岩が転がったりしたら事故の可能性があるしね。
でも、もしかしたら…
ーーー
「46………47………」
『………』
いや、頭の片隅で予想はしてたけど。
有美何やってんの?
「アレって、1年の火野さん…?何、してるの?」
「…多分、岩を背負いながら腕立て伏せしてますね」
「…火野さんってもしかして、人間辞めてる?体育祭の時音速で走ってたし」
「親友の私にも分かりません…見つからない内に去りましょうか」
見つかっても気まずいだけだし。そう思いながら私は足早にその場を去った。
「あ、ちょ、帆波ちゃん!?」
ー
ーー
ーーー
ーーーー
ーーーーー
side火野有美
それから数日、私は毎日就寝時間後に岩を使って何かしらの筋トレをした。
千早に会う日は回数を増やす。やる気が出るからね。
「449………500、っとお!」
持っていた岩を地面に落とす。少し大きな音がするが気にしない。
「何か速くなってないか?」
「まぁね。もっと強くなってる証拠よ」
「そうだな……あ、そういえば」
「?」
「有美が所属してる大グループの3年生にちょっとした動きがあったぞ」
「…話して」
「今朝の授業の合間に見て、少し探ったんだが…」
千早の話によると、どうやら3年Bクラスで責任者である猪狩先輩を筆頭に橘先輩の指示をわざと聞かず失敗を擦り付けているらしい…しかも、かなり過激だ。さっき証拠映像を見せられたがイジメと判断できる。
「イジメ、か…橘先輩がちょっと責められてるのは見たけど、ソレ程とは……」
昔…千早に初めて会った時を思い出すわね。
「南雲の差し金ね」
「だな、小物らしい動きをしやがる。それで、橘先輩を助けるか?」
「ええ、助けるわ。それに……イジメとなると、学校側が動くしね。ついでに南雲がやらかした事の証拠とかあるなら頂戴?」
「分かった、できるだけサポートする」
「ありがと。…ん」
そろそろ時間だし、最後にハグをねだる。
「…あいよ」
ギュッ
「おはすみ、千早」
「おやすみ、有美」
イチャイチャってコレでいいのか?
次回もよろしくおねがいします。
誰?(答えはその内出る)
-
椿雪
-
火野有美
-
一之瀬帆波
-
龍園翔
-
高宮志郎
-
綾小路清隆
-
高円寺六助
-
その他