side火野有美
千早に情報を渡された次の早朝。
「堀北先輩」
「……火野か。どうした?」
散歩中と思われる堀北先輩を見かけたので話しかける。
「少し話があるんですが、いいですか?」
「構わない」
「ありがとうございます。実は……」
許可されたので早速千早から貰った情報を伝える。
「……やはりか。南雲め」
「恐らく貴方に勝負を持ち掛ける前から動いてましたよ」
「そうだな…火野、情報提供に感謝する。お礼は…」
「…今思いつかないので、後日伝えていいですか?」
「いいぞ…では、またな」
何らかの決意を秘めた目で、堀北先輩は宿舎の方に戻った。恐らくクラスメートに指示して順位を操作するのだろう。
…私個人でも動くつもりだ。確実に潰してやる、南雲。
「さて、ランニングの続きっと」
タタッ…
ーーー
少し経って朝食の時間。
「みんな、今日は午前中12キロ走るから、いつもより少なめに食べなさいよ」
「了解」
「分かりました」
そしていざ、走る時間になった。
「折り返しまではほぼ歩きで行くわよ」
ペース配分をちゃんと気にしながらグループを率いる。
…しかし、しばらく走った後。
「はぁ、はぁ、もう無理ぃ…」
「早すぎません?」
まだ半分も走っ…歩いてすらないのに、真鍋はバテそうになっていた。
「どれだけ体力ないのよ…」
「持久走の時もそうだったけど、運動不足すぎない?」
「それだから龍園君に目を付けられるんですよ」
「元々弱かった佐倉さんも実力を上げてるのに」
毎回体力が切れる真鍋に我慢の限界が来たのか、グループメンバーは次々と真鍋を責めた。
「正論だし咎めないけど、言い過ぎよ。真鍋もコレ以上言われたくないなら黙って走りなさい」
「っ……分かった(なんで、私はこんな目に…ッ!)」
「それじゃ、行くわよ………」
こりゃその内爆発しそうね…ま、その時は退学か鉄砲玉の2択を迫られるだろうし気にしないわ。
ーーー
「ふわぁ~、生き返る~」
「おっさん臭いわよ?」
「そんな事言わないで~」
今日はかなり身体を動かしたから、みんな疲れていた。私?別に。
「そういや火野さん、夜な夜な部屋を出て何してるの?」
『…!』
軽井沢の発言でみんなの視線が私に集まる。
「やましい事はしてないわ。千早には会ってるけど」
「へぇ?具体的に何してるの?」
「筋トレ」
『………』
何故かみんな無言になった。
「何よ」
『…それだけ?』
「うん」
『…はぁ』
なんかため息を吐かれたんだけど。心外だわ。
ーーー
風呂の後。
「────」
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ーーー
ーー
ー
次の日、いよいよ最終日となった。
寝る前に夜更かししないよう指示しといたし、私も早めに寝たので全員万全の状態だ。
「これより試験を始める。1年生は座禅、筆記試験、駅伝、スピーチの順番で試験を行う」
うわ、駅伝の後にスピーチか。順番逆にしてほしいわね。
「また、試験は駅伝以外はバラバラで行動するので素早く動けるように」
メリハリは大事ね。
「それでは早速座禅試験を始める──」
駅伝とスピーチ以外はスキップします。
次回もよろしくおねがいします。
誰?(答えはその内出る)
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椿雪
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火野有美
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一之瀬帆波
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龍園翔
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高宮志郎
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綾小路清隆
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高円寺六助
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その他